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小川(新)
委員 それでは最後に、
住宅総点検のことで時間の許せる限りお尋ねしたいと思ったのですが、ございませんが、一言だけ。
大臣、今度の調査を私
どもやりました。約一万世帯の人たちを対象にやりましたが、その中で一番感じたのは、契約の条項です。
子供ができたら出ていけというのと
子供があったら入れないのと合わせて二〇%。こういう問題で、この憲法で保障されている
住宅行政の中で
事件が続々起きていますね。この間も、赤ん坊がうるさいからといって隣の人の
部屋に気がねをして毛布をかぶせて窒息したかわいそうな
子供さんの例、またお母さんが生まれたての赤ちゃんに腕をかぶして窒息しちゃった例、私が一番感じておりますのはその点です。
それから
子供の教育の問題。文部
大臣、これは聞いていていただければけっこうですが、たった
一
部屋しかないために、私が行ったときは、ちょうど八時に行ったのですけれ
ども、中学二年生の女の子が、押し入れの中で勉強していました。そこの
部屋はテレビでも何でもみんなつるしている
のです。テレビというのは私は茶だんすの上か何かに置いてあるものだと思っておった。テレビを天井からつるしているのです。置く場所がないから、空間利用をしているのです。そして、その中学二年生になる女のお子さんが、家族が全部寝静まった、ふとんを敷いてあいた押し入の中で、そうして懐中電灯二本照らして勉強しておりました。
総理大臣にぜひ私が勉強していることを――来年は高校へ行くのだけれ
ども、どうかひとつ公営
住宅をうんとつくってください、
総理におじさんが
質問するときにこのことだけは言ってくださいと私頼まれてきた。そうして、まだあるのです。そのお子さんが机を入れたくても
部屋が狭いために机が入らない、こういうかわいそうな例もありました。これをひとつ解決していくのが
政治であります。先ほど私が建設
大臣に失礼なことを申し上げたのは、そういった建設行政の両の腕であるところの公営
住宅、公団
住宅を望んでいる家族が、東京都だけで六十万世帯もいるということを訴えているのです、私は。どうですか。この点をひとつお
考えくださいまして、確かに一部不動産業者は、東京湾の埋め立てで何百億という金をもうけているのに、ある一部においては、勉強する机もない、押し入れの中で勉強しなければならないというのが
政治の実態であり、世の中の実態であるならば、これを解決していくのが与野党ともにやらねばならない責任である。私は、
佐藤総理が四選をなされて、このことについて敬意も表し、また批判もいたしておりますけれ
ども、とにもかくにも前人未踏の四選をなし遂げたのですから、最後の勇気をふるって、この方々が公営
住宅に入れるようにだけはしていただきたい。
大蔵大臣にもお願いしたいことは、そういうところには三兆九千億の新社会
経済発展
計画でうたわれているこの金を十分に使って、戸数だとかお金だとかということなくして、どんどんひとつやっていただきたいことをお願い申し上げまして、私
演説をやめさせてもらいますが、最後に――これは
演説です、だけ
ども質問として、
総理大臣いいですか、いま私が三つ、四つ並べ立てたことをひとつ御
答弁いただきまして、私終わらせていただきます。よろしくお願いします。