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川村委員 私もそう思うのです。しかし、やはりそこには、あとの高等学校の場合も出てきますけれ
ども、会社側からの電話で子供
たちの展覧会を差しとめた、それを修正をしたという例もあります。いまのもやはり、どうもそんなのは指導要領でないじゃないかとか、そういう管理職にある人
たちが
心配をするというようなことが
一つの原因になっているようです。
そこで、私は先ほど申し上げましたように、これは
大臣が予算
委員会で、
公害教育のことについて御答弁があっておりましたが、こういうことまで
ほんとうに自発的に、自主的にこういう計画くらいは、そういう指導くらいは認めてやって、チェックするような体制というものをなくするということが、先生方に、
ほんとうに
教育に
生きがいを感じさせる
一つの
方法だと思うのですよ。私はその例で申し上げている。そういうようなことを
考えてこれからひとつやってもらわなければならぬ。でないと何もかも縛りつけていく——私は指導要領を無視しろなんてこの場所で言いたくありません。しかし、指導要領というものはもちろん柱に据えても、先生方の自主的な、自発的な、
ほんとうに自分の子供に即したあるいは地域に即したカリキュラムというようなもので指導する場合には、これをやはりちゃんと認めていくというようなあれがないと、
教育に対する熱意なんてわいてこないのではないか、こういうことなんですね。こういう点をやはりいまの
教育行政の中に——時間がありませんから二つ、三つ例をあげるわけにはいきませんけれ
ども、そういう点を
教育行政の中に生かしてもらわなければならぬと私は思っているわけです。やはり先生方というのは、
ほんとうに自分が自主的、自発的あるいは創造的に、各種各様の個性を持っている子供を相手にして指導をしていこうというときに、そういう創造的な指導
方法でやっていくというような自由がないと、教師というものは
生きがいを感じないのじゃないか。
先ほどの問題に触れますけれ
ども、どうも時間がありませんから、自分一人でおしゃべりして申しわけないのですけれ
ども、学校の先生方の方供、校長さんあたりの子供は、あとを継いで、とうとい
教育の仕事に携わる
教育学部になかなか行きたがらないのはなぜか。残念ながらいまは夫婦共かせぎの先生方が非常に多い。そうすると、家庭における子供の存在はどうなるのかということを
考えると、子供心にでも、おとうさん、おかあさんは学校へ行っておられる、帰られてからもいろいろな仕事がある、そういうものを骨身にしみて体験をしているから、
一つには、学校の先生よりも上の学校に行って会社づとめをしたほうがいいのではないか、そういうようなことを彼らは知っているのではなかろうか、そんなことを感じているのではなかろうか、こういう気がするのです。これは当たっているかどうかわかりませんけれ
ども、私はそういうような気がするのです。そういうことから
考えると、やはりこれはもっともっと、
大臣のお
ことばにありましたように、待遇改善を根本的にやって先生方が
ほんとうに
生活の不安のないようにする、そしておかあさんは、できるだけ子供を家庭でめんどうを見ていただけるような時間がとれるようにする。これは勤務時間等の問題も出てくる。そういうようなねらいを持ってやっていかなければ、いわゆる人材というものは得られないのではないか。何も東大を一番で出たから学校の先生がいいとは私は思いません。いま私が
考えているのは、そういう先生でなければならぬと思いますし、そういう先生にやはり学校に来ていただくためには、もっと職場を——もう一ぺん繰り返して申し上げますと、
教育そのものに
生きがいを感ずるそういう条件、あるいはそういうような職場というものをつくっていかねばならぬと思います。そういう
意味で、今回
大臣が提案されておりますところの超勤手当等々のこの問題についても、私はいろいろ論議しなければなりませんが、
一つの前進の方向が出てきている、そういうように見ているわけであります。新聞のこれまでのいろいろな論説を見ましても、やはり今日の
人間形成の
教育、
人間尊重の
教育、豊かな
人間性を養うにはどうするかというような新聞論説がたくさん出ましたね、実はそれを一々ここで読み上げておりますとまた時間がありませんから、これを読み上げて御意見を聞き、指摘をすることは差し控えたいと思いますけれ
ども、それらの新聞論説あるいは
世論、こういうものを
考えましても、ずいぶんといま
文部行政に対する批判的な
考え方が出ておるようでありますが、その辺のところを虚心たんかいに受けとめて、皆さん方が
行政の正すべきは正すという
決意に立っていただくことを私は祈っておるわけであります。でなければ、
大臣の
所信にありますような
一つの大きな
人間教育の
目標というものが生きないのではないか、そういう点をきょうはまず第一に指摘をし、
所信をお聞きして、御
努力を願いたいと思います。
約束の時間が過ぎて、あと
山中先生の御
質問があるそうでありますが、
委員長、まことに申しわけございませんけれ
ども、私は次に大事な
教育財政の問題、それからこの前、
臨時国会からちょっと宿題になっております
沖繩教育の問題を実はお聞きしようと思っておりましたが、いまので時間をとり過ぎたようでありますから、いずれまた別の機会に
教育財政あるいは
沖繩教育について
質問を申し上げ、御所見を賜わる機会をぜひお与えいただくことをお願いして、私のきょうの
質問はこれで終わり、あとは保留させていただきたいと思います。