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栗山委員 長官、私、同僚の
各位からこの問題でいろいろ
質疑をされましたので、中身の問題を避けてまいりたいのであります。ただ、お伺いいたしまして、なかなかりっぱな談話の要旨であったと私は承知をいたしますが、それなりに大きな評価をしてしかるべきだ、このように
考えておりますけれ
ども、御答弁を承っております感じでは、どうも
佐藤長官のき然とした決意の
内容がうかがえない。しばしば、ひとつ善処、検討を加えていく、こういう答弁に終始をいたしておる。これは
佐藤さん、うまく逃げ切るな、率直に申し上げまして、私はこういう実感を持ったのであります。
私は、そこで重ねて、自分の腹及び、こういう
委員会でございますから、この問題はまかしてくれ、おれ自身が政治生命をかけて、ひとつ皆さんに拍手かっさいを求めるような成果をあげてまいるのだというようなことは、なかなか御答弁をいただけると
考えておらないのでありますけれ
ども、ただ、一般的にあなたに対する評価は、私が申し上げますと、経企の長官になられましたときに、やれやれ、こういう大きな期待感と安心感を持って臨んでまいった、こういう
経過がございますし、
国民の評価にいたしましても、私はあなたにおべんちゃらを申し上げるのでないけれ
ども、そういう
国民の
佐藤長官に対する期待感というものは非常に大きなものであった。ところが、いろいろながめてまいりますと、数々の
経済企画庁としての、いわゆる
物価の上昇率の問題
一つとりましてもたいへんな大きな変化でございまして、いろいろ御答弁をされておりますけれ
ども、
経済企画庁としての取り組み方の甘さでありますか、あるいはもっと極端に言いますと、政策的な
一つの目標点であったと、こういうふうな結果に終わってまいるというように
考えております。これは、私、やはり政治責任をとらなければならない大きな問題だ、こういうふうに
考えております。
特に私、最近痛感いたしましたことは、
公共料金におけるあなたの取り組み方の姿勢について、これは長官やるなということで、
公共料金の
値上げを一年間停止をする。こういうようなことでお取り組みをいただいたのでありますけれ
ども、結局
関係閣僚
会議及び閣議の
内容によって――その
内容をよく存じませんけれ
ども、あなたの
努力がむなしい
一つの結果になりまして、いま
国会で
審議をいたしておりますような郵便法の一部の改正の問題、あるいは電話等の料金問題及び設備料の問題、こういうふうにして問題が進んでおる。このときにも申し上げたのでありますけれ
ども、現に、
政府が主導型の
物価上昇の方針は避けてまいるということを、しばしば弁明されたのでありますけれ
ども、こういうことの醜態は一体何ですかということを私
どもはお尋ねをしなければならぬと、こういう
経過があるわけでございます。
物価問題の所管としての経企庁について非常に大きな失望を禁じ得ないというのが、
国民の偽らざる感情だということを、率直に、やはり長官は耳を謙虚に傾けてまいらなくちゃならぬ、かように
考えるわけなんでありますが、今度の問題にいたしましても、私は、今度こそこの問題は、
委員会自体も
物特の使命にかんがみて、いろいろ
小林委員長が苦労され、
委員会としての真摯な
協議をしておるのでありますけれ
ども、元来
委員会の問題よりも
政府の
物価政策の問題もっと大きく言うならば、日本の政治の問題の、大きな激変に対処する政治の方向路線の問題財政金融、税制等の問題の中からこれを取り組んでまいらなければ、私は
物価問題はナンセンスだ、こういうような主観的な認識等もいたしておるのでありまして、私は、この前の
懇談会で申し上げましたように、長官、今度は――私は
物特であまり
質問いたしませんが、同僚の和田
委員が出ておりますから
質問いたさないのでありますけれ
ども、所得政策論をもって、ひとつあなたの真摯な御答弁を伺おうと思うというようなことで、
お話を申し上げた。これは今度開かれまする
物特において、各般にわたります所得政策論の問題についてお伺いいたしたいと思うのでありますけれ
ども、それはそれとして、あなたの決意がただ、ひとつ善処及び検討というようなことに終わっておって、この問題についてどう対処するかということについての決意の
内容ということでない答弁に終わっておる。こういうようなはなはだ遺憾な受けとめ方を、私はいたしておるのであります。礼を失するようでありますが、そうじゃないんだということでありたいと思うのでありますけれ
ども、この問題は、おれの政治生命をひとつかけてやると――御承知のように、私は長官より年がいっておるのでありますが、とかく最近の政治は、あるいは行政は、政治の責任がございません。行政の政治の所在がございません。そういうところに今日のような無方針、無原則、無定見な、今日の社会構造と世相の
実態に進んでまいったということは、これは御承知のとおりであります。何といたしましても政治家はえりを正しまして、自己の公約と使命についてそれを忠実に行なう。もしそれがいられないとするなれば、みずからの政治の責任を明らかにする。これが今日一番欠けておるところに政治の混迷化をいたしておるというように、私は理解をいたしております。野党の無力も、私みずから責めと痛感をいたしておるのでありますけれ
ども、三百三名の与党の
一つの政治の姿勢というものについてそれなりに、日本の民族的な誇りと国家、
国民に対処するという大責任を、ことさらに持っていただかなくちゃならぬ、こういうふうに痛感をいたすのであります。
問題は違いますけれ
ども、過般参議院において山中長官と矢山議員のやりとり、この問題は、もとよりこれはことばの問題でございまして、大きな政治論の問題とは理解をいたしておりませんけれ
ども、自動延長された内閣の閣僚も、本
国会が終わりますと交代する、こういうようなまぎわになっておるのでありますが、せめて
経済企画庁の不信を解消し、そしてあなたが
国民にこたえる。
経済企画庁の方向として、長官がこれにどう対処するか、いかなければ、あなたはやめてでもその責任を負う、こういうような強い決意を私は求めたいのでありますが、御所見を伺いましょう。