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山中国務大臣 まず最初の問題でございますが、要望でございましたけれども、たとえば
水質等については全部関係
大臣の
権限を地方に
公害国会前に移してしまったということは御
承知のとおりでありますから、今後あのような問題は起こり得ないわけであります。まあ許認可
業務でそういうことまでなれ合うということはちょっとむずかしいわけでございます。私は、むしろ地方にほとんど委譲してしまいましたから、そうすると、財政の手当てをするとかいろいろな補完はしますけれども、しかし、今度はローカルの問題として、身近な問題として取り締まりもしやすいかわりに、今度は間々ありがちな、地方の首長の
権限と地方における巨大
企業ですか、そういうものとの間の関係等を少し逆に心配をする向きもあります。たとえば田子の浦の問題などをやっておりまして、現在の竹山知事さんが当時の
責任者ではなかったわけでありますが、なぜああなってしまったのかということを
考えると、どうも知事に全部
権限を委譲してしまった
あと、逆に地方ごとに
感触の違った、癒着とまでは言いませんが、いわゆる甘いとかきびしいとかいう差が出てくるのではなかろうか。そういうような点について地方の
姿勢というものが変わってはならないということで、
公害研修所みたいなもので立ち入り権等を持つ者は全部絶えず中央研修しては帰り中央研修しては帰りというようなことで、そういうようなこと等で補完をしていきたい、こういうようなことも
考えておるわけであります。これは念のために私の感想を申し上げておきます。
次に、
予算の緊急な場合等に対応する
調整費の問題、これは何と申しますか、たいへん痛いところをつかれたわけですが、実は
大蔵省ともう少し詰めませんと、私のほうで答弁してよろしいかどうか確信がなかったものでありますから、いままで
質問に対して答弁をいたしておりませんが、私の
考えとしては、まあ産婆さんで、
環境庁をつくって出発させるにあたってどうしてもやはりそれは必要だと思っております。いままでの
質問では、一般の
公害関係については
総合調整あるいは
大蔵省との間に入るという、そういう権能を持つということにとどめたわけであります。
研究費は一括上程して配分する、そういう答弁にとどめておったわけでありますが、これからの折衝でございますので、あるいはおまえは言ったけれども実現しなかったと言われると困るのですが、私としては、いまの
調整費の問題は
環境庁としては非常に重視すべきではなかろうかと実は思いまして、大蔵の同意を得て来年度
予算の編成には
環境庁が今度はぜひ
要求することになりますので、そういうことを引き継いで側面から援助してやりたい。要するに経企庁や科学技術庁というものに
調整費がございますので、こういうもの等との若干の
部門的な、ことに科学技術庁との間の重複は避けなければなりませんが、そういうものを
公害プロパーの
立場から見て、
公害調整費としてどうしても持っておかなければならないもの等を、重複を避けることはもちろんのこと、今後の展望において、たとえば一年間なら一年間の間において新しく解明された技術による
公害対策、あるいは予想せざる
公害の
現象というものが起こった場合に対応するというような緊急措置費というものは、やはり私は持たしておくべきだろうと
考えております。
法律にはそういうことは書いておりませんが、
予算措置上はそういう
調整費的なものを、科学技術庁を主とする関係
省庁の
調整費とうまく調和をはかった後、
環境庁自体が
調整費を持って弾力的に、機動的に処理するようなものにしてやりたいものだと思っておりますので、これは一応
法律上のことばとしてはどこにも節も出てきませんが、ぜひ
環境庁の
予算上の初年度の処理としてそういう措置をつくり上げたいと念願をしております。どうもまだ答弁する域に来ておりませんが、
質問をされましたので、私の
立場からぜひそういうふうにしたいという程度の答弁にしたいと思います。