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大出委員 だんだん変わってくるじゃないですか。先ほどの
答弁は、八項の線に沿って一生懸命やっておられる、確信を持ってやっておられる、したがって八項の
趣旨が盛られることになるであろう、こういう
答弁を
最初された。そこで私は、となると、これは八項を読み
上げて、あなたのほうがほんとうにそう思っているならこの際この点ははっきり確認を求めたいと思って再
質問をしたら、だんだんどうも後退をされて、交渉をやっているのだからどうなるかわからぬという
答弁にだんだんなってくるのであります。そういったことを何べんも言い変えては困るのですな。これは
アメリカ局長ですから一番向こうの事情に通じておられて、交渉の焦点だろうと思うのでありますが、その方がそこまで確信をしておっしゃったということを
前提にして、ひとつ愛知外務大臣にあらためて承りたいと思います。
たくさん問題がありますけれ
ども、これ以上この
関係の
質問をいたしますと、保留ばかりになってしまいそうでありますから、
あとはひとつ、今
国会における
一つのポイントである防衛二法案にからみまして、その一番根拠でもございます四次防の構想、「新
防衛力整備計画について 四十六年四月二十六日」こういうのがありまして、
長官に一括
お答えをいただきたい点がありますけれ
ども、しょせん、出されて何日にもなりますから、方々で論ぜられておりまして、明らかになるべきものはなっている感じがいたします。そこで、御
答弁をいただくつど、ひとつお
考えを述べていただければありがたいと思うのでありますが、非常に私も、ここまでまいりますと、与党、野党云々と言っている筋合いのものではありません、やはりこれはじっくり
考え方も承らなければいかぬし、われわれの
考え方も申し
上げなければいかぬ時期に来ている、こういうふうに思いますから、そういう
意味でひとつ忌憚のない御意見をいただきたいのであります。
そこで、一番の出発点、つまりものの
考え方でありますが、久保さんにまず
最初に承っておきたいのでありますが、私の聞いております限りでは、対外的にこの
防衛力整備計画についての
お話をするについて、今回は三次防とはたいへんに違うというか、本質的に違う。その
中心は何かというと、ニクソン・ドクトリンなるものがある。そこで、日本から、韓国から米軍が引き揚げていく、また現にいった。したがって、将来に向かってニクソン・ドクトリンの筋を追えば、陸上兵力が有事のときに日本に
アメリカからやってくるというふうなことは期待できない。ここのところをきわめて明確に言い切られた場面があったですね。宍戸さんがむずかしい顔をされておりますけれ
ども、横にいた宍戸さんが、そこまではっきりさせてはまずいんじゃないか、もう少し薄めておきなさいと言ったら、久保さんが、いや、これははっきり言わなければいかぬというようなニュアンスの話が私の耳に入った。これは
最初のころであります。たしか二十七日でございますか、
説明をされたのは。二十八日に中曽根さんが発表され、NHKで
お話しになって、記者会見をおやりになった。こういう順序だと思うのですが、これは四次防のものの
考え方のポイントだと思っております。つまり旧来の自主防衛ではない。そうなると、つまり
佐藤・ジョンソン会談以来の国を守る気慨、そういうものでは断じてない。そうなると、三次防の形は引き継いだけれ
ども、当事者の意思としてはそうではない。つまり陸上支援の期待がきわめて薄いという
前提で、あるいは薄めないでものをはっきり言うとすれば、その期待はできない、このくらいまで
考えて、つまり四次防というものを計画をされた、立案をされたのだ、こういうことになるんですけれ
ども、そこのところは久保さん、この間実は四次防について、私、お出かけをいただいて、直接御
説明を承ったときにも、そういうニュアンスの
お話がありましたので、念のために承っておきたいのです。