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横路委員 新しい
飛行場に配置する
要員というのは、これはまず、資格を持っている人でなければならないわけですね。資格を持っておる人間でなければ使いものにならぬわけです。しかも、その場合には二カ月間の猶予
期間を持っていかなければならない。場合によっては六カ月というように、いろいろ資格によってきまっていますね。そうしますと、その
成田あるいは板付あるいは広島、あるいは沖繩ということになると、そういう
要員を出してやらなければならないわけでしょう。そうすると、これは無理に、どうしても確保しなければならぬということで話を進めると、さっきも言ったように、卒業生が出るったって、一年間は何も使いものにならぬわけですから、そうすると無理はどこにいくかというと、いままですでにあるところの
管制業務に非常に無理がいくわけですね。
飛行機は毎年どんどん伸びているわけですよ。だからこれはもう、いまのままの
現状でいったら――沖繩は、それは私たちも運輸省の所管に、ぜひこれはしてもらいたい。那覇にしたって――センターはもちろんそうなんでしょうけれ
ども、那覇
空港の場合だって、またこれは
防衛庁といろいろやり合っているわけです。
防衛庁から人をもらうったって、きょうは
防衛庁は呼ばなかったのですけれ
ども、実際は
防衛庁のほうではそんな人を出すなんて言ってないのですね。二人か三人くらいですよ、出すといっても。毎年毎年二十人くらいずつは
管制官というものはやめていっているわけですね。その分だって見なければならないでしょう。そうすると、
要員を確保するといっても、定員だけはついても、実員のほうはいないということになる。これは
管制官だけを例にとってお話ししている。あとの無線の技術そのほか航空
管制技術、この
関係だって全く同じ問題ですね。だから皆さんのほうは、
成田をたとえば三月一日開始なんという前提を置いてやっているからこういう無理が出てくるのです。先に延ばしたらいいじゃないですか。そうしたらその
要員計画に合わせて、ほかのところに無理をかけないでスムーズにいくのですよ。いま業務を合理化だとおっしゃったけれ
ども、これは合理化じゃなくて縮小でしょう。また、その人が養成できれば復活するというお
考えが皆さんのほうにあるはずなんです、これは必要なんですから。さらに、
管制官を置くところをやめると言ったけれ
ども、いまやめるところは、皆さん方の基準からいったって、一カ所か二カ所くらいしかないじゃないですか。一万機以上というところを基準におけば、やめるところはどこになりますか。奄美大島ですとか、この近くの江東のヘリポートですか、そこくらいしかないのですね。しかし、これだってなくすのは本来非常に大きな問題なんですよ。これはあとで、もうちょっと時間を見て、ローカル
空港のところで少しお話をしますけれ
ども、非常に無理があるのですね。
そこで
大臣に
お尋ねしたいのですけれ
ども、ともかくいままでのやりとりの中でおわかりのように、
管制官あるいは全部の保守、保安の
要員というものは非常に不足をしているというのが
現状なんです。たとえば、
管制官ばかりじゃなくて、航空
管制技術あるいは無線技術の
要員というものも、五百五十二名中七十九名が資格なしなんですね。そしてことしから必要なのは八十四名ですね。
成田とか広島とか東京の
Bランもできたということになると八十四名も必要だ。そうすると無線の保守をする
人員だって、一体
成田に要る人間はいるのかどうか。これも詰めて
議論すれば、どこから持ってくるかということになれば、やはり人はいないわけです。そこのところを、
大臣いままで御
承知されているのかどうか。ともかく三月一日に
佐藤さんが命令をしたから飛ばさなければならぬという前提でものを始めると、
空域の問題だって十分じゃない、保安の
要員だって十分じゃない、
管制だって十分じゃない、こういう状態の中で出発させるというのは非常に無理が出てくると思うのです。特に
成田の場合は、大型のいろいろなジェット機が入ってくるということになると、そういう保安の
要員というものは、とにかくきちんと確保しておいて飛ばすということでなければ、事故でも起きたら、ほんとに世界に対してだって非常に大きな影響を与えるわけですね。日本の恥をさらすことになるわけです。その辺のところを
大臣として、そういう期日
設定をしてものごとを進めるのじゃなくて、いまの態勢に合わせて進めていくというようにお
考えを変えられることが、私は必要ではないかと思うのですが、
大臣のお
考えをお伺いしたいと思います。