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栗山委員 それで大体わかるが、あなたの御答弁も公式過ぎるのです。腹の中からの、経験をふまえた御答弁ではない。いかにじょうずな答弁をするかということに終始されておる御答弁の
内容のように私は受けとめる。だから
栗山坊主のお説教申し上げたゆえんのものは、もっと本来の行政任務をしなさい、こういうことを申し上げたい。
制度が必要だということは私は知っている。だけれ
ども、
制度は手段だ。いかなることを行なうためにはどういう
一つのシステムをもって
制度化するか、これは手段なんです。目的じゃないのです。目的というものは本旨がある。それを行なうための
一つのシステムであり、
制度の問題だというとらえ方をしなければならないのに、皆さんの頭はもう固定化している。固定化してそして体系立てをするということについては実に鋭い感覚を持っておられる。
中身からいったら分裂症なんだ。こういうのが行政分野における
一つの
内容が、一端があるのだ。すべてだとぼくは
指摘を申し上げているのではないのであって、そこにぼんぼんや若さんといまの国民のほんとうの国民生活の感情や実態と遊離した根源があるのだということを、重ねて答弁は求めませんけれ
ども、心してこういう矛盾撞着にならないように運んでいただきたい、こういうことで御要望を強く申し上げておきたい。
これも簡単にいたします。そうでないと、またどこかのおじさんが、時間が参りましたということで伝票が回ってまいろうかと思いますので、要点だけ申し上げます。
いま
貯金会館が建設をされておる。これはいろいろ定めによりまして、
貯金、
保険、郵政業務の周知徹底そしてPR、こういう
郵政省の本来的業務を補完するという一面をとらえて
貯金会館を建設されておる。また一面は、庶民の
貯金を集めて、日本経済の一翼をになっていただいておる
財投資金として、御苦労さん、こういうことに
関連するという施設だ、私は性格的にはそういうように理解をいたしておるので、その基本原則には非常に賛成であります。
ただし、伺いますところによりますと、私の地元で、大阪で、りっぱな地上五階地下二階というようなものが、四十四年三月から着工いただいて、四十五年十月に完成いたしました。大阪における行事であるお年玉の抽せん会も、
大臣も御出席され、私
どももお招きを受けて参って、いろいろ会場を拝見しました。なかなか至れり尽くせりのものでございます。費用を調べてみたのだが、これは何と十一億五千万円の資金をお使いになっておる、こういうことなんです。その他にも、大体何次計画か存じませんけれ
ども、東京に一カ所目下着工中であります。広島で着工中であり、それから名古屋においては建設設計中、熊本においては四十五年三月から着工中でことしの八月に完成予定だ。松山は四十六年この三月にすでに着工されて四十七年九月完成予定で、仙台においても建物設計中である。長野は施設
内容検討中、それから札幌については建物が四十七年度予算要求の予定である。金沢におきましては土地を四十七年度予算要求予定である。こういうようなことで、相当長期にわたって
貯金会館の建設を意欲的に取り組んでいただいておる。その後の計画路線は、
資料をちょうだいいたしますと、ここには載っておりません。
制度としては私はいい。
ただ、ここで問題が残りますのは、大阪の一例を引きますと、これだけ大きな金を使って、はたして
貯金普及という郵政事業の普及事業その他また職員の研修というような条件、
一つはあまねく
貯金者について活用していただこう、こういうふうな規模と構造で建てていらっしゃる、こういうことなんでありますが、御
承知のとおり、もう大都市にはいろんなそういうような福祉センターがあるのです。そこへ十一億以上のものをつぎ込んで
貯金会館だ。豪壮だけが誇りということで、国民的な還元や
内容が、少しこれは頭の狂いがありはしないか、私はこういう感じをいたすのであります。特にいろいろ役員構成も調べてまいりました。いろいろ長いこと
説明いたしません。財団法人によってやられ、そして独立採算制でやる。事業行為及び予算、決算については
大臣の認可制である。これもけっこうでございますが、人事をながめてまいりますと、行政管理庁また国民の効率的行政ということで行政がやかましく論議をされておる渦中において、全部皆さんの天下り人事です。大阪をながめました場合に松山の電波監理
局長、その他の人事をながめますと定年による某郵便局の
局長。
中身はいろいろの食堂であるとか特殊の施設についてはこれを委任行為にする、こういうような
一つの建設の
内容をされておる。ここにまた問題があるのじゃないか。
大都市に膨大なものを建てて、不必要な、とは申しませんけれ
ども、幾らでもいろいろ地方自治体なりまた
民間企業が、あるいは財団法人としての選択的要素がある中に、
郵便貯金会館というようなお城のようなものを建てて、一体これが
貯金の普及と目的の要素の条件に合うものであるかどうか、この点が私の非常に疑問に存ずるところであります。特に私が申せば、いまそういう施設を必要としておりますところは、大都市の周辺の中都市、小都市にそういう施設がないということであります。地方自治体の財政能力が乏しい、国のそういうような福祉施設というものも貧困な状況の中に悩んでおる、こういうのが私は全国的視野における
一つの検討でなかろうか。場合によれば、あまねく国民の
貯金を求めるというなら、農漁村ということも問題になりましょう。これは施設と規模の問題で解決をさるべき問題だと私は思うのです。だから、私自身としては、十カ所の建設の中心計画に狂いがあるのじゃないか。地域はけっこうです。大阪だけできてありがとう、こう言いたいのだが、それだけでは喜べないものがあるのでありまして、やはり全国の現在の都道府県にいかなるところに設けるべきか、あるいはその規模と
内容というようなものがどういうところで効力的な効果を発揮すべきか、こういうひとつの施策が完全でないわけなんです。天下り人事、あなたのところの老後の生活保障というようなものだけを、りっぱなところで大きないすにすわって事業をやろう、こういうふうなことでは
貯金会館の本来の趣旨が泣きますよ。
だから、私はこれは
大臣にお問いいたします。地方自治体に少額といえ
ども郵政省がこれを助成して、そして何がしかの
貯金の本来的任務を踏まえてもらって、そういう施設に補助をするという一環もありましょう。
民間施設についても、やはりその財源の一部は
郵政省がこれを出資して、そしてあまねく
一つの用途を理想と業務をかかえて取り組んでいただくというところに、より私は――大都市に
貯金を求める。大都市とは商人とか事業というような集中であります。都市の集中の高度化を見ますと、そんなところで
一つの
郵便貯金の集積した効果をあげようということはナンセンスだ、こういうふうに私は
考えてまいりますときに、もう少し地方自治体やあるいはそういう
民間による財団法人に適用するものについて若干の参加をいたしていく。お年玉
一つでもそうでしょう。いろいろな方面に特定な金を出してもらってそれを配分さしておるということをされるのなら、
貯金会館というようなものをおつくりになる場合について、なぜもっときめのこまかい配慮を必要とせなかったか、こういう疑問を、
大臣、私は持たざるを得ないのです、実際は。だからこの間の
大臣の話ではないが、大きなところはひとつ政治の分野で、行政のこまかいところは
栗山さんほじくらぬで、ひとつ能率的に行政分野にまかしてもらおうじゃないか。議論はけっこうなんです。この議論は私は反対いたしませんでした。しかし立法もしっかりしなければならぬ。そういうゆがんだ行政の
方向を正してまいるということがやっぱり
国会の役割りであり責務であります。国民の声を聞いてごらんなさい。だからもっと還元し、そういう施設の活用を通じて一億郵政の事業をになっていこうとするなら、私はこれ以上申しませんけれ
ども、そういう設置、運用という問題について検討し、新たにいたしてまいらなくちゃならない問題点があるのじゃないか、こう
考えます。
貯金の
法改正の点と
関連をいたしまして非常に重大な施策の問題だ、こういうことに
考えますので、
大臣の御所見を伺いたい。