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広瀬(秀)
委員 随契でやっておるものが非常に大きいし、また
各省間の
所管がえというようなものが非常に多いということで、実際の売り払い
価格は八十六億程度だということでありますから、その点は了解できるのですが、先ほど申し上げましたように、やはり
一般公開競争入札というようなことについては、ものがものだけに、しかも今日
物価上昇の中で、これは
物価指数の中には今日まで取り入れられていなかったもので、しかも
生産活動、
経済活動の基本にある
部分が非常に急激な
上昇を遂げておる、
一般物価の数倍にものぼるような
上昇率をもって伸びてきているというようなことに一そう拍車をかけるような結果というものを何とかやはり防いでいくべきではないか。ほしい人はもう
国有財産ならば、その場所で新しくスーパーをやるんだとかあるいは病院を開業するんだというような場合には、ほしいから
幾らでも、二倍以上の、それまでの大体
時価と思われる坪二万円なり三万円なりというものをはるかに超越した高い
値段をつけて
落札をしている。そうするとそれがもうそこでの
地価になってしまうという面がありますから、そういうものをやはり何か避ける
方法——私自身もいまさりとて、じゃどういうことがいいのだということを提案するだけの材料を持ち合わせておりませんけれども、現実に私そういう例を見ているのであります。これは
宇都宮の近くのかつて
軍工場関係の敷地を、
政府が農民から買収したやつをいまでも持っておるところがたくさんあるわけなんですが、そこについて去年の九月ごろでしたか
入札をやったら、とたんに
地価が急
上昇しているわけです。そういうようなことが今度は、ずうっと、戦時中徴用をされて
軍需工場に働いてそこの社宅に住んで、いまでも住んでおるその
人たちが
——払い下げを受けた者もあるが、受けていない者もある、そういう
人たちも、今度はその
時価をある程度
基準にしてということになると、ずっと一貫して三十年近くも住まっておるというにもかかわらず
払い下げがなおむずかしくなるというような、
払い下げの意思が
大蔵省にあってもなかなかそれができないというようなことにはね返ってくるという問題があるわけですから、それらの問題については十分な
配慮を願いたいということと、それから、もう
国有地として
公共の用に役立てるために使うのだということが考えられないような状態になった場合に、ずっとそういう
いきさつをもって
国有地の上に住まっておるというような
人たちに、何十坪というようなほんとうに生活上
必要最小限度の
土地を
随契で
払い下げるというような問題などについての
事務が非常におくれておる、そういう面があるわけでありますが、これらの面についてもひとつ大いに
促進をはかっていただきたい。どうもそういう面では出先が必ずしも
事務的にてきぱきとやっていない、非常に時間がかかっている、こういう問題があるわけでありますので、それらの問題について
促進をはかって、もうきちんきちんと
一つ一つやはり整理をしていく。それでもう他に転用の
目的がまず考えられないとするならば、ずっと二十数年も三十年近くも住まっておるそういうような
人たちで
払い下げを希望する者には、
時価に近い線であってもけっこうだけれども、そういう
いきさつなども含めてある程度の
配慮をしながら
払い下げ事務を
促進する、こういう問題を出しておきたいと思うのでありますが、その点についての
局長の見解を伺いたい。