○松尾(信)
委員 次は、いま
お話も出ました石油
関係でございます。承っておったのでありますけれ
ども、夏ごろまでには何か
計画をきちっとつくりたい、このような
お話でございます。
計画といまおっしゃいましたけれ
ども、具体的に考えていく
方向、そういうものがどのようにあるのか、どういうものを考えていらっしゃるかということであります。
私たちの考えでございますけれ
ども、この値上げの問題からいろいろ明らかになってまいりましたのは、根本にいえば、
わが国の民族資本による石油会社が非常に弱いということです。自己
開発した分も、全輸入量のわずか一〇%ぐらいしかない。また二十社ぐらいの
開発しておる会社があるが、いろいろの形態があります。外資提携あるいは自己
開発ですね。そういう面における単独
開発の弱さ、ここにも問題があるのじゃないか。また、石油
開発公団を非常に育成強化されるとおっしゃいますけれ
ども、なおなお、そのような育成強化の
考え方では非常に弱いのではないか。また自己
開発の分を三〇%までまず上げるという
目標というものは立てて、早く実現していかなくちゃできぬのじゃないか。これを何カ年
計画でやるのか。そのような
計画に基づきまして、この三〇%達成というために、どのような部門の
計画を立てて、それをどのようにやっていくべきであるかというようなことを速急にひとつ
計画を立てられまして、この資源問題、特にその中で石油にきょうは
限定いたしますけれ
ども、この石油の五カ年
計画といっていいのか存じませんが、三〇%達成への
目標をきめられまして、それをどのようにやっていくか、また地域別の
開発をどのようにやっていくか、このような問題でございます。
それから、なおなおひとつしっかり腹をきめてやっていかなければできないじゃないかと思うのは、石油の国内備蓄の問題でございます。先般、中村
委員の
質問に対してお答えございました。能力は六十日分ある、ただし現実の備蓄は、原油で十九日、製品で二十日、半製品で七日、これでも五十日分を割っておるわけであります。六十日分の能力がありながらも、五十日分を割っておるという状態です。これは
世界の平均備蓄は九十日分であります。西ドイツのごときは百八十日分の備蓄、このようにいわれております。
世界一の輸入量がある、今後ともその石油需要は非常に増大していくのだ、そういう点から
開発の問題もきっちりやるべきでありますけれ
ども、この国内備蓄につきましては、これを少なくとも当面まず九十日分までは確保する、次いでは百八十日分までくらいは確保していくのだ、というような
計画もやはりきちっとお立てになるべきではないか、このように考えます。
また最後には、いまのような石油の使い方で
日本が参りますると、これは六十年代になると需要量が七億三千万トン、もう膨大な数字になるのでありまして、輸送力も伴わなければそれだけの輸入というものはとうてい確保できない、このようなことが予測されるわけでございますから、この
産業構造をどのように変えていくべきであるか、輸送力も含めて、いまからきちっとした
計画を立てるべきではないか、このように存じます。
まあ先走ったようなことをこちら側だけ申し上げまして、はなはだ恐縮でありますけれ
ども、先ほど大臣が、夏ごろまでには
計画をつくる、このようにおっしゃいました。やや安心したわけでありますけれ
ども、その
計画の内容がはたしてどういうものか、伺うべきが順序でありましたけれ
ども、時間の
関係で、まず考えられる点として、私がただいま申しましたそのような点につきまして、ひとつしっかりと具体的な何カ年
計画を立てられまして、そして
日本の
産業の基盤であるこの石油燃料については、万全の体制をとってもらいたい。速急にひとつそれをやってもらいたい。これがどうしても達成できませんと、出たとこ勝負の
計画になりまして、やれ輸入割当だとかなんとかいうような
方向へ走らざるを得ませんでしょうし、そして幾ら
日本の石油会社にはっぱをかけましても、本質的に弱いのでありますから、メジャーに対する交渉は力も非常に弱いのじゃないか。やはり全体的にまずレベルアップをしながら、メジャーに対する対抗力を強めながら、そうして資源の
開発というものを
計画的にやりながら、備蓄もやりながら、そうして
産業の使用するこの内容というようなものを考え直しながら、総体的にきちっとした
計画を速急に立てていくべきである、これを強く要望する次第であります。
なお、
一つは家庭燃料の問題でございますけれ
ども、私がいろいろ買いものをしました中で、非常にほめられたのが
一つあります。それは太陽熱の利用でございますけれ
ども、屋根の上にいろいろありまして、それが夏時分になりますと、そこからパイプでとりますと、もう水を埋めなくちゃ入れないようにあたたこうございます。春、秋は大体ほとんど燃料は要りません。冬のきょうの寒さでも、三十分のガスでわかす場合には十分でよろしゅうございます。まあ天気の悪い日、外で太陽が照りませんときはあまりよくありませんけれ
ども、太陽熱の利用というもので私の家庭ではいま非常に喜ばれております。家庭燃料を消費する部門、これは非常に多うございますから、そういう面においてもいろいろと御検討なされまして、そしてそういう面における石油燃料の消費をひとつ考えて、抑制していく。
いろいろなことを申し上げましたけれ
ども、ひとつしっかりした
計画を立てられまして、そしてこれを夏ごろにお出しくださったら非常にいいのじゃないか、こう思いますけれ
ども、ひとつお考えをお聞きいたします。