○後藤
委員 この
事故は三月四日であったと思うのです。その日に交通安全
委員会を開催しておったと思うのです。ところが当日でございますから、その
原因を
究明されるのはむずかしいだろうということで、きょうに譲られておると私考えておるのです。ところがもらったプリントは三月十日のプリントでございます。中身の
説明としましても、これ以上に前進しておらぬ。まあ関係者が寄っていま
究明しておるんだ、こういう
説明にこれはすぎないわけでございますけれども、大体聞くところによると、どういう
原因によってああいうことになったか、
調査の結果がおおむね出ておるのではないかというふうに私も仄聞しておるわけなんですが、この点いかがでございましょうか。
それからその次です。時間があまりございませんので。これは第一種の
踏切ですね。しかも千分の四十の勾配なんです、
線路に向かって。下り勾配になっているわけなんです。さらに六十度の角度で入っておるということですね。しかも町のまん中である。そうだとするのなら、
踏切警手がおってしかるべきだと私は思うわけなんです。非常にあぶないところでございます。万一
踏切警手がその当時おったとしたら——おってもおらいでも一緒だという
考え方もあるかもわかりませんけれども、何らかそれに対する対応策が少しでもとれたのではないだろうかというふうにも考えるわけでございますけれども、あそこは聞くところによると、去年の暮れでございますか、二種が一種になった。しかも一種の乙である。こういうことを私聞いておるわけですけれども、いま申し上げました町のまん中で、非常に重要な
踏切であるにもかかわらず警手が全然おられなかった。これでだいじょうぶなんだということでやっておられたと思うわけですけれども、その辺のところがわかればひとつ御
説明いただきたいと思います。
それから三つ目の問題ですが、これは先ほどもちょっと
説明があったように思うのですが、あの
踏切から下り勾配になっているわけなんです。私の記憶では、四つの駅を通過したところで、出っぱっておる山に
うしろのほうが遠心力でぶつかった。前のほうはそのままになっておる、こういうことなんです。約四千メートルにわたって千分の三十から四十近い下り勾配で、
事故がなくとも、ふだんにおきましても、
ブレーキが故障した場合には一体どういう対応策を講ずるか、これくらいのことを考えておくのが当然の義務じゃないかと思うのです。しかも、当日のあの
事故は、二両編成であって、始発の駅に近いものですから、お客が少なかったわけなんです。これがもう少し駅が二つ過ぎ三つ過ぎしていきますと、二百名近くの学生さんやら通勤の人が乗っておって、たいへんな
事故にこれはなったと思うわけですけれども、そういう点を考えるときには、四千メートルにわたって下り勾配が連続である。当然こんなものは機械である以上は、いつ
ブレーキが故障するかわからない。これに対する対応策というのを、この
私鉄の経営者にはっきりふだんからさせておくべきではなかったかというふうに私は感ずるわけでございます。この点に対しては一体どういうことになっておったのか。
ブレーキが三つありますから、絶対だいじょうぶだという確信のもとにやられた結果がこうなったのかどうかという点がわかれば、ひとつ御
説明をいただきたいと思います。
それから四つ目でございますけれども、現在どうなっておるかということなんです。第一種の乙の
踏切がそのままになっておるのかどうか。さらに、そこを
運転している電車が、あの
事故以前と同じかっこうで
運転が行なわれておるのかどうか。もし同じかっこうで、同じ条件で
運転が行なわれておるといたしますと、これは
踏切事故のことでございますから、再びああいう
踏切障害によって
事故を起こさぬとも限りません。そうなった場合の対応策というものは、何ら考えておられない、こういうふうな気がするわけなんです。そこで、現在
事故を起こした
踏切、さらに手動の
ブレーキ、電気
ブレーキ、空気
ブレーキとこの三つの
ブレーキがあった。これらがその
事故の以前と同じ条件で、今日も同じように動いておるのかどうか。動いておるとするのなら、どういう
考え方でそういう危険なことを引き続いてやっておられるのか、この点もひとつお尋ねしたいと思います。
それから最後の五つ目でございますけれども、先ほど
加藤議員のほうから話がありました
自動車損害賠償保険の問題です。小型のトラックに
保険がかかっておると思うのです。対人
保険につきましては数の制限がないと思うのです。ですからトラックの
責任において、ここに書かれておりますように、二十名近くの死亡者、あるいは多くの負傷をされた人がおられるわけですけれども、そうなりますと、
保険会社のほうから対人
保険で五百万、これは百名であろうと二百名であろうと出るのじゃないかと私は思うわけなんです。そういうような関係については、これはもちろん、先ほどお話がございましたように、経営しておられる
鉄道側としましても、良心的な対応策は十分とられると思いますけれども、いま申し上げました
損害賠償保険、いわゆる対人関係につきましてはどういうふうなことになるのだろうか。私もあまり詳細に、しかも的確なことは知りませんが、数には制限ないように思うのです。たとえて申しますと、東海道線で汽車をとめた。トラックの
責任で汽車をとめた。その汽車に乗っておった二千人の人が全部死んだとすれば、その二千人が全部対人
保険で五百万の補償が出る。極端なことを言うとそういうことにもなるわけでございます。その辺、私の気持ちとして疑問を持っておりますので、わかっておりますれば御
説明をいただきたいと思います。
いずれにしても、私も当日現場に参りまして、零下何度という冷たい寒いところで復旧作業をやっておられる皆さんに激励をしながら、さらにお
見舞いに参上したようなわけでございます。これによりますと、十何名死亡と書いてありますが、われわれが行ったときでもう二十二名でございますか、大体このプリントはちっと間違っておると思います。これ以上に死亡者がふえておると思うわけでございます。これらの人に対しましては、私も心から
哀悼の意を表しまして、いまの五つの問題に対しまして順番に、簡潔でけっこうでございますので、御存じの点だけひとつ御回答をいただきたいと思います。