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華山委員 その結果が、この
会議につきまして珍しく各新聞が大きく取り上げているわけです。そして人選についていろいろな論議もあったわけであります。それからその中には、先ほど申しましたような
青法協の問題が大きなテーマになったのだというような報道もあるわけです。
私は、
裁判官に対しましてこういうふうな論議を巻き起こしたという実情を知らない。いままでこういうことはないわけだ。私も
裁判所、
裁判官の間の実情をよく知りませんからあえて申し上げられないかもしれませんが、そういうふうなことをあえてとらえてこういうふうなことをなさるということは、たださえも不安定な、そして国民が最も信頼するところの
裁判所、
裁判官に対しての信頼を失わせるものじゃないか。私はそれを心配するのです。
それで、この
会議に関連いたしまして、
青法協に加入しているところの
裁判官に対する任命等につきましては行なわないということを断言されましたからそれで事は済むわけでございますけれ
ども、私はよほど気をつけていただかなければいけないと思う。
青法協の問題があるだけに気をつけていただかなければいけないと思う。私から申し上げますまでも安く、
思想、
信条の違う人がありましても、それは当然色の違う人がありますし、
青法協の人がいるかもしれませんが、一面から言えば、自民党の機関紙に投書をする
裁判官もいる。そういうふうなことで、
思想が分かれてくるというふうなことは、私は人間である以上、あると思うのでございますけれ
ども、それをとらえて一々論議をするということになりますと、そういう現象面にとらわれて、私は国民の
思想、
信条の自由というものを
裁判官みずからが侵すがごとき印象を国民に与えるのじゃないか。
裁判官につきましては、その個人的な考え方、そういうものが
裁判にあらわれないように、私からこんなことを言わなくたって、ほんとうに釈迦に念仏どころの騒ぎじゃないわけでありますけれ
ども、忌避の制度がある、合議制度がある、さらに
裁判を重ねるということがある。できるだけ個人の片寄った意見というものは除去するように
裁判制度そのものがなっているのじゃありませんか。
私はその意味でひとつ気をつけていただきたいと思うのでございますけれ
ども、少し話が長くなりますが、どこかで、自民党の若い人たちだというふうに記憶しておりますけれ
ども、東京都におきましてだれが一番信頼できるかということにつきまして、一番高い率だったのが
裁判官、それは五〇%に近いのである。その次が東京都知事、これは、私は美濃部さんという個人的なことも入っているんじゃないか。—————————
—————————————いま、現在
裁判官があのように信頼されている。そこに
最高裁判所みずからが軽薄にいろいろな問題を起こして、そして
裁判官に対する信頼を失っては私はならないと思う。それだから申し上げるのでありますが、くどいようでございますけれ
ども、
修習生の
採用には、どういうものか知りませんけれ
ども、
青法協というふうなことは心に入れないということでございます。
青法協などに
裁判所とあろうものが振り回されて、どうする。それから十年のあとで、今度も
裁判官の任命があるわけでございますけれ
ども、その
裁判官の任命についても
青法協等の問題は問題にしませんね。