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石川委員 尖閣列島の問題を話しますと、これはきのう近江さんもお話しになりましたし、相当国際的に大きな紛争の種になりそうな非常にむずかしい問題でもありますから、きょうはことさらには触れませんけれ
ども、しかしこれは沖繩の米民政府布告二十七号によりましても帰属ははっきりしているわけですね。そこへ台湾が青天白日旗を立てたりあすこが自分の
領土であるということを主張し、今度また中国でもって強くこのことを主張するということにはなりましたけれ
ども、しかしき然たる態度でこの災閣列島
関係は
日本の
領土であり
日本の
大陸だなに所属をするんだという決意をもってひとつ——これは通産省の方に言ってもしかたがないことなんでございますけれ
ども、
長官あたりもこの点はき然たる態度で臨んでもらわなければならぬ。この埋蔵量は実は私米国ウッズホールの
海洋研究所に行きましたときに、向こうの副所長さんが非常に親切にわれわれに注意をしてくれたのであります。非常に親日的な方でございまして、それはあすこはガルフあたりが手をつけそうになっているけれ
ども、
日本で発見した
日本の
領土なんだから早く
日本が手をつけなければ困ることになるんじゃないか、あれはきわめて有望な油田だからぜひ早く手をつけなさいということを、アメリカのウッズホール研究所で私は忠告をされてきたというような経緯もあるわけなんで、そういうことから見ても尖閣列島はかなり有望な油田ではないかというふうに推察をされるわけです。埋蔵量がどのくらいあるかということは人によっていろいろ
意見が違いますけれ
ども、かなり有望な油田であるということは想像にかたくないようでありまして、この点での尖閣列島をめぐるいろいろな紛争もございますけれ
ども、何としても確保するということも含めて
日本の
近海において
海洋開発を行ない、そのことによってまず三割のうちの一割程度は、三分の一ぐらいはどうしてもそれで確保するんだというふうな
一つの目標を立ててみたらどうか。もういま三割それ自体が実は夢物語りなんです。いまのような資金の配分のしかたではどうにもなりません。そこでその前提となるのは、これは通産省のほうから構想が出ておったわけでありますけれ
ども、
資源開発プラニングセンターというものをつくろうということがあって、これはまだできておりませんね。しかしこれは石炭鉱山局のほうで出しておられるわけですけれ
ども、通産省の独占物でもないと思う。国全体として取り組まなければならないたいへん大きな問題だ。これは
石油に限りません。おそらく銅の
関係でもニッケルの
関係でもボーキサイトの
関係でも、このOPECの結果に刺激されていままで植民地支配を受けてきているわけですね。そうして埋蔵量がサウジアラビアのようにたくさんあるところと二十年か十五年しかないというところになりますと、いままでの分をとにかく
あと十五年か二十年の埋蔵量のあるうちに取り返しをしてしまって近代化をはからねばならぬというようなあせりもあるわけでありますから、私はOPECのいうことはあながち無暴な
意見だとは思えない。妥当な
意見ではないかとさえ思われるのでありますけれ
ども、それだけにわれわれとしてはそういうところとの
国際協力というものを進めながら
海外開発をやっていかなければならぬと思うのであります。それにはまず
日本の
資源開発全体のプラニングセンターというものがまずできて、その一環としての
海洋開発というものはどういう
役割りを果たすか、こういう一連の
関係というものを内閣全体の姿勢として私は
確立をしていかなければならぬ
必要性があるのではないかと思っておるわけであります。
それから
あと一つだけ大臣に聞いておきます。
重点施行してくれということを私先ほど申し上げましたが、
重点施行といってもなかなかたくさんあるのです。エネルギーといっても
石油じゃなくて潮汐とか波浪とか温度差を利用してとかということで、これをエネルギーにかえるという
意味でのエネルギー、それから
鉱物資源、
石油、石炭、ガス、マグネシウムというものがある。それから生活圏を拡大するという問題で
海底に油をためるという問題、
海中公園、
海底住宅、
技術の波及効果をねらうんだという
考え方も
一つある。これは遠隔操作というものが大きくものをいうし、エレクトロニクスによるところの通信
技術というものものもあるでしょう。自動制御の問題もあるでしょう。それから
生物資源としてのいま言った魚の問題もある。非常にたくさんあるわけですね。的をしぼりにくいのです。的をしぼりにくいんだけれ
ども、私が先ほど言ったようにこの
鉱物資源と
生物資源というものに
重点をしぼる。そしてそれに関連して
海底地図も必要であろうし、潜水
技術、潜水医学というものも必要であるし、そういうことでの
必要性というものを、
重点というものをきちっとしぼった形で
海洋開発というものを進めていかなければ非常にむだなことになるのではないかということが
一つ。
それから
あと一つは、宇宙
開発も相当金のかかる大きな仕事でありますけれ
ども、通信衛星を飛ばして、あるいは気象衛星を飛ばしてということなんですが、この前も分科会でちょっと話しましたけれ
ども、宇宙
開発というものの実益よりは
海洋開発の実益というもののほうがはるかに大きいし、また
日本が海国
日本であるというような観点からいって、青年に夢を持たせるというような気持ちも私としては持っております。どうしても海国
日本の海に夢を持たせるというようなことも含めて——宇宙
開発はどうでもいいんだということを言うつもりは毛頭ございませんけれ
ども、あまりにも宇宙よりもおくれ過ぎているのではないか。宇宙
開発それ自体もたいへんおくれて問題にならないのですけれ
ども、それ以上に
海洋のほうがはるかにおくれている。
予算を見てもそのとおりであります。そういう点でぜひ
海洋開発に相当な腰を据えた
重点指向をしてもらいたい。アメリカの足元にも及ばないような現在ではますます格差が開くばかりだということで、この点についての所見を伺っておきたいと思います。