○美濃
委員 いずれ機会を見て、これはこれから大切だと思いますから、私もこれを
検討して、そういう時間のあるときに、合致する点はできるだけ私も勉強してあげて、いま
長官が約束されましたように、
政府間で煮詰まったかどうかということをもう少し先で聞きたいと思いますかち、鋭意その調整だけはひとつ真剣に
検討しておいてもらいたいと思います。
次に、農業の構造改善等がことしの
復帰対策費の中にも若干出てきておりますが、この点について、
長官は専門でないから、私の
考え方を申し上げておきたいと思います。先ほどから申し上げたように、やはりこういう経済
開発計画に基づいて
本土側
政府で
検討して大体これは進めたらよかろうという需給の
見通しの展望までを
検討して進めてまいりませんと、
復帰いたしますと、かなり条件が変わりますから、こういうことを言ってはちょっと失礼かもしれませんが、いま
沖繩政府だけの
考え方で、現在の
判断で農業の構造政策等に長期
資金を
本土から出しておりますが、そういうものを使ってやる場合に、よほど長期展望に立って進めませんと、現況
判断の上に立って進めると、私
どもそういう現実の経験があるのは、たとえば北海道の開拓政策などというもの、終戦後の現況にとらわれてやった開拓政策というものは、三十年ごろには現況が合わなくなってしまって、みな手直しをしてしまったわけです。それはだれの負担になるかというと、借り入れた設備
資金が二十年
資金ですから、まだ借金が残っておるときに、これではだめだといってまた転換政策をやるわけですから、その負債は
政府が責任を持つならいいのだけれ
ども、持たないわけです。持たなくて、やはり借り入れ金の累増になるわけです。やったものは破棄してまたやるのですから、そういう問題が起きて、それは今日まで北海道等における開拓者の重圧負債となりまして、抜本的な開拓負債整理法という法律までつくって、それを現在整理中なのであります。そういう問題はどの程度起こるか、
沖繩にも起こると思うのです。なるべくそれを、これは農業だけに限らず、これも
一つの例ですが、例を農業にたとえておきますが、そういう現象を根絶するということは、多少でも生産をよくして生活をよくした中でやるから、長期的にはそれはものごとは変わってまいりますが、全くそれを未然に防止してしまうということもなかなか困難であろうけれ
ども、予測のつくものについては、できるだけそういうことにならない長期展望に立って投資をしていかぬと、投資効果というものが出ませんので、投資が
開発の重圧になり、その投資の効果は出ないし、投資をしてやったものをその時点では変えなければならぬ、投資をしてつくったものをすっかり根本的にやり直さなければならぬ。こういう問題が出ないように、やはり十分
沖繩政府と、せっかくこういう長期経済
計画を
沖繩でつくって持ってきたわけでありますから、各般にわたって
検討して、できるだけそういうことにならないように、そういうことが全然起きないということも言えないかもしれぬけれ
ども、予測しきれない問題が起こるとしても、できるだけ最小限度にとどまるように、十分政策指導上の配慮をしなければならぬと私は思うのですが、かなり現況も違うし、
復帰して五年、十年たつと、
本土経済との間で
沖繩の
産業経済もかなり変わると思います。そういう点は十分進められておられたとは思うけれ
ども、十分いまから予測できる範囲においては完全な予測をしてもらいたい、こう思うわけですが、いかがですか。