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吉田忠三郎君 だんだん
質問してまいりましたが、本会議の時間が追ってまいりましたから、一挙に労働省に二つほど伺ってみます。
それは、いままで述べてまいりましたことは、決して好条件だというふうには言えないでしょう、これは。まことに、まれに見る極端な悪条件と言わざるを得ませんね、基準
局長ね。こういうことを続けておりますとどういうことになるかというと、これはおたくさん出しております労働白書、これを見ても、若年労働者の問題、たいへん問題になっていますね。労働
大臣、あなたもテレビで放送していましたな。問題になっていますね。この若年労働力を確保するということについてもたいへんな影響を与えると思う。
一つには人間疎外、
一つには人権を無視したような、先ほどまれに見ると言ったのはここにあるのだが、悪条件が重なっているのですね。ですから、労働省がいかに雇用政策上、職業の安定、職業の訓練、雇用促進の政策をとってみても、こういう条件を取り除かない限り、いま申し上げたような結果が出てくると思う。
現に、この国鉄を例にとってみますると、これはいろいろアンケートの形で調査した結果は、若い青年諸君は一〇〇%、労働
大臣いいですか、ここが大切です。接触事故ですね、逃げおくれてひかれて殺されるという災害と同じに、このたれ流しの被害をこうむっていることについて非常に彼たちは、これを解消しなければこの職に定着できない、こういう答えが返ってきているのです。ですから、いま言った、前に申し上げたような、そのために屋外労働者に対する安全衛生についての
法律的な不備欠陥等々がいわれるゆえんは、ここに私は
一つ求めたわけです。これはぜひやってもらいたい。
それからもう
一つは、
衆議院段階において、これまた社会党の後藤議員の
質問に答えて、労働基準
局長は、「的確に対応する規則が十分整備されておらない」が、「いろいろな面」
——これはいろいろありますがね。さっぱり抽象的でこれはわかりませんわ。これは、いろいろということはいろいろあるわけですから。ここが奇妙な
国会答弁なんです。どうもこれは岡部基準
局長ともあろう人の
答弁でないような気がする。やっぱり役人
答弁だね、これは。こういう「いろいろな面」、さっぱりわれわれにはわからないようなことでないように、いろいろな面で健康上の処置をすべきだと思う。もう少しこれははっきりしてもらいたい。必要があれば規制についても将来
考えたいと述べました。具体性がないのです。先ほど必要があるかないかと言ったら、これは必要がないと言う人はだれもいない。現実それだけ被害をこうむっているわけですから、必要があるのですよ。そこで、必要があるということは、あなたうなずいているわけですから、具体的に、必要があるとすれば将来どういうことを
考えているのか。もう少し明確にここのところは
答弁をしていただきたいと思うのであります。
それから、厚生
大臣、向こう側に
質問がいっていますから少しのんびりしておいでですがね、最後にかためてお伺いをしますが、この
法律の二十二条、二十三条、これは「国庫補助」、それから「特別な助成」についてであります。法の二十二条は
市町村に対する所要の補助を定めているのであります。しかし、いま私がだんだん述べてきておりまするように、国鉄のこの黄害状況というものは、もう皆さんおわかりのとおりになったんですね。原岡理事も今後懸命に努力する、そう言ってみても、これは依然として微々たる金ですね、資金ですよ。そして、さなきだに非常に財政資金事情はよくない。しかし、この
法律によってこれからやらなければならない施設がたくさんありますよ。同時に
市町村自治体との
関係も出てくる。あるいは
清掃法等々、
法律が
関係してまいりますよ。これは
厚生省すべて
関係してまいりますよ。その場合の施設についての国庫補助が必要である。こういうことは、この二十二条では、それぞれの
市町村自治団体を私は指しているんだと思いますが、公共
企業である、国家的な
企業である、国鉄というのは。これは含むことになっているのかどうかね、これ。私は当然含むべきだと理解しているんです、この
法律では。この点を明らかにしてもらいたい。
それから二十三条のほうは、その
関係から見てまいりますれば、必要な資金の、これまた
厚生省の得意とするところでありますが、資金のあっせん、融通等々の対象を
規定しているものであります。この場合、たとえば国鉄の場合も財政投融資なんというものは、これは借金ですよ。国家的な財投のいわゆる融資ですわね。こういうものは
法律をつくった所管
大臣としてどう積極的に、もとより財政当局の大蔵省は中枢になるんでありますけれ
ども、一体厚生
大臣というのはどうお
考えになっているのか、その点をひとつ明らかにしてもらいたい。
先般、
衆議院において運輸省の
——いま山村君が帰っておりませんが、部長おりまするけれ
ども、山村政務次官は、このことについてこういうことを答えているんです。工事経費のやりくりでやれると答えているんですね。しかし、この答えはあまりにも運輸次官として、国鉄の今日的な財政の事情、経営というものをあまり
——私はとうかと思いまするけれ
ども、内容をよう御存じになっている方の当面監督すべき、指導すべき
運輸政務次官としての答えにしては、何となくもの足りないような気がしてなりません。なぜかと申し上げますと、現実に、国鉄は工事経費の当初予算は三千八百億円あったんです。それが三千二百億円に削減され、しかも実行の段階では三千三百九十八億円に現在なっているんであります。しかも施行中の工事で現在七百億円、年度末には千三百億円の債務
負担工事というものがありまするから
——債務
負担工事というのは、御承知のように明年度予算から食えというんであります。こういう工事経費のやりくりの中で、どうしていまの黄害の問題の対策の経費というものがやりくりできますか。
これなどはまさに、あえて申し上げますけれ
ども、国民を小ばかにした
国会答弁であると私は言わざるを得ない。いま山村君がおれば、私は山村君に言おうと思った、これを。おりませんが、専門の担当官がおりまするから、この点をひとつ説明をしてもらいたい。特に国鉄は、いま常務もおりますが、山陽新幹線にこの工事経費というのはほとんど食われている、山陽新幹線に。でありまするから、全国的な線増改良工事あるいは東京駅の総武線乗り入れの延長等の予算はすべて削減されているというのは、運輸省さん、現状ですよ。しかも、そのほかに経費の節減ということでお客さんを大切に扱わなければならないホームのこの上屋の短縮、これは問題起きるんじゃないかと思いますよ。だんだんレジャー産業などといって、乗客がふえてきておりますからね。そのときにあえてホームの上屋を短縮するなどという苦肉の工事経費のやりくりをやっております。それからきわめて世の中は明るくなっておりますが、国鉄だけは世の中暗くなったんじゃないかと思う。なぜかならば照明、ルクスを減少しておりますね。これもたいへんなことですよ。照明を少くするんですからね。暗くするんですからね。こういうことをやっておる。あるいは各それぞれの連絡通路等についても、これは東京などあたりは近代化されたといっても、いまそれぞれ国鉄もエスカレーターなどの工事を計画しておりますが、すべて取り消したんじゃないですか。取り消しておるでしょう。こういう状態なんだ。もとよりエヤコンの工事などはとっくに取り消しているのであります。こういうときに、
衆議院で山村政務次官が答えたような、工事経費のやりくりでやりますと言ったって、だれがこれほんとうにしますか。この辺を国民が納得、理解のできるような答えを私は求めておきたいと思うのであります。
同時に、最後でありまするけれ
ども、大蔵省にこういう
実態を踏まえながら、国鉄の予算編成にあたっては十分
考慮してもらいたいと思います。なぜかならば、これも当時、大蔵省の金子主計官が答えておりまするが、その経費等々については受益者
負担の
考え方というものもあるのではないか、こう言っておるんですね。私、このことのよいか悪いかは別問題として、対策の
一つだと
考えています、次官。よいとか悪いとかという問題は別ですが、
一つの対策の手段である、対策の策であるということは
考えていい問題だと思います。思いますよ。しかし問題は非常に論理的な問題じゃないですよ。緊急を要する問題なんだ、この問題は。ですから、そういう角度から見てまいりますならば、この金子主計官の答えも必ずしも的を射た答えになっていません、残念ながら。でありまするから、いま第一には厚生
大臣、二十二条、二十三条の
方向を聞いたんでありますが、当然金が伴ってまいりますから、大蔵省としても、二十二条あるいは二十三条の特別補助、あるいは特別の融資等々の措置については、こういうことも踏まえながら検討される用意があるかどうか。このことをお尋ねをして、私の本日の
質問を終わりたいと思いますが、
答弁いかんによってはまた
質問をいたします。