○東中
委員 私は道交
法改正に関連して、特に歩通
公害の中でも
騒音の問題を中心に、
道交法の
改正による
規制はどうなのか。この点をお聞きしたいと思うのですが、
自動車騒音が非常にひどくなってきています。ここに資料があるのですが、ことしの八月二十四日から四日間にわたって、大阪市の此花地域の四貫島大通三丁目
交差点付近を調査をした大阪民主医療機関連合会の報告があります。この調査は、
排気ガス調査をはじめ、周辺
住民の
自動車の走行にある
影響と人体の生理的不快、疾病、苦痛などのきわめて具体的な調査でありますが、ここでは主として
騒音について申し上げたいと思います。
この四日間にわたる調査の測定は、カノマックス社製八二−二〇〇〇タイプの小型
騒音計を使ってそれぞれの時間帯の三回測定平均値を出しています。
交差点では最高百ホンを記録しています。夜間でも七十一から七十八ホンの
騒音が続いて売ります。この場合
道路に面した家庭では、屋内でも七十五ホンを記録しています。参考までに申し上げますと、大阪府の
騒音規制値は、ここでは、住居地域ですから最高六十ホンということになっています。
この地域の特徴は、北は淀川を隔てて西淀川区、南は安治川をはさんで港、大正区に続いて、東は福島区に続き、西は大阪港北港と呼ばれていて、区内の三分の二は工場で、人は残りの三分の一の地域にしか住めないようになっているわけです。
この地域での
自動車の走行量は、同じ地域で、市の調査では朝の九時から十時の一時間で五千四百二十三台といいますが、平面路では五千二百十二台、高速
道路は三千三百六十八台、つまり合計八千五百八十台にもなっている。ものすごいものでありますが、午後、夕方の調査でも同じような数字が出ています。しかも大型車の比重が非常に多いわけですが、少ないときでも一五ないし二〇%、多いときは四〇%、こういうようになっているわけです。
こういう状態で、
排気ガスの
影響もありますが、ひどい苦痛を
住民は訴えています。せきが出る、ぜんそく、鼻詰まり、かぜ、それから
騒音に関連しましては、人から声が大きくなったというふうに言われる、耳の
関係でそういうことをほかの人から言われるようになったとか、いつもいらいらする、こういうのがずいぶん出てきておるわけであります。ついでに安全との問題でいいますと、面接した人の一四・四%、百二十四人が
交通事故にあったという問題まで出ています。産業
道路のところでこういう
事態が起こっているわけです。
また資料としては少し古いのですが、大阪市が
昭和四十一年に学校と病院を対象にして
自動車騒音の
影響を調べたものがありますが、これによりますと、たとえば幹線
道路に沿った病室内では、締め切った中で平均五十九ホン、普通の病室の平均値は四十四ホンくらいということでありますが、それと比べても十五ホンも大きい。病院では部屋の中の
騒音が四十から四十五ホンにのぼると
患者の半数は睡眠障害を感じているということがいわれています。
また
昭和四十三年の京都大学の工学部に学位論文として出された「都市
騒音の軽減に関する基礎的研究」という中村隆一氏の大阪における調査を見ましても、普通学校
環境衛生の
基準値五十ホンに対して、幹線
道路沿いの教室では平均六十一ホン、ピーク時には六十九ホン。高速
道路では、それに沿っておる学校では一〇〇%大阪の
基準を上回っているわけです。迂回
道路の教室でも平均五十八ホン、ピーク時は六十七ホンで、七五%の教室が
基準を上回っている。こういう状態。市民生活も、病院や学校でも
自動車の走行による
騒音によってきわめて重大な障害を受けておるということが明らかになったわけであります。全くがまんのできない状態だということがいえると思うのですが、
生活環境審議会の
専門委員会の楠本正康
委員長が、これは新聞でいわれておることですけれ
ども、
道路で六十五ホンの
騒音が発生した場合、室内での
騒音は五十五ホン
程度になる。しかし人間にとって
騒音は五十五ホンが限度で、これをこすと尿中ホルモン成分や血球数が変動するといった生理的
影響を受と、通常の生活としては好ましくない、こういうことを言っておられます。結局五十五ホンが限度だということが言われておる状態で、いま申し上げたような産業
道路幹線地域で百ホンから、夜間でも七十ホンをこしている、こういう状態で起こっているわけです。こういう
騒音、もちろん
振動もこれに加わってくるわけですが、こういう幹線、しかもそれは住宅地域とか工場地域とかいろんなところを走っていく
道路になると思うのです。こういう
状況で
騒音、
自動車公害をなくしていくために、この
道交法を
改正することによって一体どういうふうに
規制ができるんだろう、どういう
規制をされようとしておるのか、ひとつその点を明らかにしていただきたい。