○華山
委員 日本の業者との間では三%、それから前に
契約した
シャーロット社との間ではもっと高いですね、
契約が。こういうところにも問題があったのじゃないかと私は思うのです。
日本の業者だったら三%、ほかのほうでございますと六%とか五%――売り上げによって違っておりますけれ
ども、そういうふうな違いがあるわけであります。
さて、
一つ伺いますけれ
ども、そのことはそのこととして、これは
委員長にもお聞き願いたいのでございますけれ
ども、私も
決算の
委員を多少の間やっておりますが、これは
決算委員会としても
考えなくちゃいけない問題があると思う。
と申しますことは、昭和四十二年の商工
委員会で
航空機工業振興法の改正をいたしておるわけでございます。それで、このときのことを読んでみますというと、この改正の要旨は、
YS11の設計、試作等の完了後においても、
政府は
日本航空機製造株式会社に対して
出資することができるものとすることでありまして、従前の法律によりますというと、これらの完了後には
政府は
出資しない、こういうふうな法律を改正しておるわけです。そしてその改正の趣旨は、おそらくは、もう開発の済んだあとは御自分でやりなさい、独立採算でやりなさい、そのあとは金を出しませんよということだったと思う。それをここで改正しております。その次に、
政府の
出資の限度を四十二億円としておるわけであります。四十二億円というのは従来からの合計でございますけれ
ども、四十二億円としているわけであります。
それで、これにつきまして、この改正法の
審議には商工
委員会では三日間やっているわけであります。これはたいへん長いものになりますから一々申し上げませんが、その中でところどころを申しますと、
参考人としておいでになった、そしていまここにもおいでになっておりますが、
宮本専務はこういうふうに言っていらっしゃいます。「今
年度予算におきまして
政府出資等の助成策をお願いいたしておりますので、これらの総合的効果によりまして、少なくとも百二十機の
販売によりまして企業としての採算はとり得るということを確信いたしておる次第でございます。」こういうふうに言った。この確信がだめになったという現実の状態なわけであります。(
田中(武)
委員「おれがだまされたということなんだよ。」と呼ぶ)
それから、いまここにおられる
田中さんにはたいへん御迷惑なのかもしれませんが、
田中さんはそのときに商工
委員としておいでになっておりまして、そして、一体この四十二億――いままでのを全部合わせて四十二億になるわけでありますが、四十二億だけでもうたくさんなのか、将来間違いないのか、こういうことを聞いているわけでありますけれ
ども、そのときの重工
業局長の高島さんは「その点は
YSnというものに関連いたしましてははっきりめどを持ちましたので、これは
出資の限界であります」、こう言っております。これからもう出さなくたっていいのだということを言っているわけであります。そうしまして「
YSに関する限りはこれで区切りをつけていく、こういう気持ちで
出資限度をきめました。」こう言った。ですから、もうこれだけで
YS11の問題はもうおしまいなんだ、こういうふうに言っておられる。それで
田中さんの
質問の趣旨は、普通だったならば、予算の定むる限度においてというのでありますけれ
ども、この法律では特別に四十二億と、こう言っておられる。なぜ普通の法律のように、予算の定むる範囲といわないで四十二億という金額を出したのかということについて、ずっとその後のいろいろな要旨を見ますと、とにかくこれでおしまいなんだから四十二億というものを男らしく出したのです、こう言っているわけです。ところが、現実の問題はこういうことになってきたわけです。
これは私、多少の間
決算委員会に籍を置いておりますけれ
ども、非常に重大な問題だと思う。どちらが悪いのか。国会が、いま
田中君の申しましたとおり、だまされたことになるのかもしれません。悪意はなかったのでしょうけれ
ども、結果においてそういうことになるわけであります。ほかにもありますけれ
ども、ちょっとたいへんな、
決算委員会としては重視しなければならない問題だと思うわけであります。
それで、こういうふうになりました結果は一体どこから出たのか、どこにこういう狂いがきたのか。おそらく、その当時大蔵省と折衝なさって、限度四十二億ということをきめられたと思うのでございますが、その際には将来の――われわれは銀行から金を借りるのにも、一々将来の計算を立ててそして融資を仰ぎます。その際に出された計算書というものがあると思いますけれ
ども、どこに狂いがきたのか、何ゆえ狂いがあったのか承っておきたい。