○山原
委員 四十二年の
段階で十六カ所を選定したのだが、その後の状態、特に今度の国会は
公害国会といわれる、
公害問題が最大の課題となっているわけですから、そういう問題とからめて、さらに具体的に検討する用意があるという点で、時間の
関係もありますから先へ進みたいと思います。
全国的に見まして、
通産省がこういう発表をしたために、各
企業が乗り出していく計画を立てたために、各地において紛争あるいは特に漁民の間に不安、焦燥というものが起こっているわけです。たとえば、青森県の陸奥湾の場合ですね、この場合は原油基地、石油精製所というものが予定されておるわけですけれ
ども、これにつきましてはやはり青森県の漁民が反対の決議をいたしまして、そしてボーリングもやらせないというふうな問題が起こっておるのです。これは当然のことだと私は思うのです。そこで私は少し焦点をしぼりまして、四国の問題についてちょっと申し上げてみたいと思います。
四国の場合、
一つは瀬戸内海の
汚染があります。これは田子の浦に次ぐ
汚染といわれる川之江・三島
地区の大王製紙の廃液による
汚染というものは、これはものすごい状態です。だから瀬戸内海はまさに死の海になろうとしておる。ところがその瀬戸内海の入り口に当たる徳島県の橘湾、これも風光絶佳なところといわれておるわけです。西の松島といわれておる。ここもやはり
通産省の十六カ所の中に入っておるわけです。そしてここには四国石油が導入をされようとしておる。ここでは県議会が約一週間にわたって開会することができないという大問題が起こったわけです。漁民七百名が県議会に押しかけて、ついに県議会は白紙に戻すという状態が起こっております。さらに香川県の坂出沖にできております番ノ州
工場地帯、ここにはアジア石油がこようとしておるのです。これに対して坂出住民、特に漁民を
中心とする反対運動が起こっておる。一方では先ほど御
質問がありました原子力発電所の問題。四国電力が設置するということで、四国電力は予定地を転々と変えているわけです。たとえば、徳島県の海部町、次には高知県の佐賀町、次には愛媛県の津島町、そして現在は愛媛県の伊方町に原子力発電所をつくるということで、一
企業である四国電力によって四国の住民が振り回されるというふうな状態も起こっているわけです。このようにして次第に海洋の
汚染というものが激しくなってまいりまして、ただいま私のところに来た電報だけですけれ
ども、これは全部漁業協同組合です。これは一部だけ持ってきたわけですが、ほとんど全四国の漁業協同組合から電報が入りまして、もうこれ以上の海洋の
汚染は許せない。だから、今度の
公害国会において法案についてはざる法にならないようにやってもらいたいという、これは漁業者の切実な
要求として出ているわけです。その四国の状況を最初に申し上げまして、その中で高知県の宿毛につくられようとしております、まさに世界第一の原油基地、伊藤忠がこれを行なおうということで、現在
調査その他が行なわれているのです。これにつきまして、
通産省に対して伊藤忠のほうから
構想あるいは
説明があったのかどうか、これを伺っておきます。