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川村清一君 飲用
牛乳その他
牛乳の
需要拡大についてとられようとしているお
考えについて二、三御
説明を承りまして、まあ理解できましたが、まだ非常に足りないと思われます。基本的に、いまお話しされましたように、現在日本人が一人一日〇・三一本である、それが五十年
段階では〇・六三本である。非常にこれはみみっちい話でございまして、経済高度成長で、
生産においてはもう世界第二位、第三位まで発展した日本、そうして
相当食水準も進んでおる日本国民、一億の国民、これが一本の
牛乳を飲めない。一体どこに問題があるか。この点を為政者はもっともっとこれは
考えてみなければならぬ。もし一本飲めば、一日で一億本です。一億本の
牛乳が消化される。欧米先進国では一人二本だ三本だと、日本よりもいわゆる経済がずっと低い欧米の国においてそういう国がある。それが一日一本消費できないなんというのは情けない話なんで、この点をもっとどうしたらいいかということを真剣に
考えてみる必要がある。
その方法として、いまのお話では、
学校給食の問題、あるいは小売り
段階における
合理化、流通機構の改善の問題等によって値段を下げるというようなお話、これまことにけっこうです。さらに一歩進んで、還元
牛乳や合成
牛乳をもっときちっと規制する、そういうことをやらせないという方法やら、あるいは消費拡大のために良質な
牛乳を多数消費市場に出すという
考え方から、生乳から脂肪分を抜き取るといったような、そういうことを厳重に禁止させる、そうして良質の
牛乳を市民に提供する、こういうようなことも、やろうと思えばできるではありませんか。さらに一歩進めて、わが
北海道におきましては、十勝の農協と札幌の生協とが連携いたしまして、そうしてほんとうに良質の
牛乳を低廉で市民に供給するということを実際にやっておる。いわゆるメーカーの
牛乳よりもずっと良質でいわゆる低廉であるということ消費が拡大しておる。これが実情であります。そういうことをやる必要があるのではないか、もっと真剣にいろいろ
検討してみる必要があるのではないかと私は思うのです。
さらに先般
局長も何か話をしておったし、新聞で
承知をしておりますが、
北海道のほうではいわゆる原料乳があり余り、したがってそれが皆加工用のほうに回ってしまう、したがって加工用原料乳が
限度数量を
オーバーしている。一方、本州、府県のほう、特に東京、大阪と、こういう大都市においては飲用
牛乳が夏においては
不足する。したがってそれをカバーする
意味において
北海道から一年間五千頭、五年間で二万五千頭の成牛を移入して、それでその一方においては加工用原料乳のふえることを防ぎ、一方においては飲用
牛乳の
不足をカバーしていく、こういうようなお
考えが示されておったようでありますが、私をして言わしむるならば、そんな施策をするならば、むしろ
北海道のこの良質の
牛乳を鉄道のコンテナ輸送等によって東京、大阪のようなこういう大消費地にどんどん輸送する、こういうようなことをもっと積極的に
検討すべきではないか、かように
考える。そういうことによって
需要を拡大し、そうしてそうすることによってこの
限度数量を
オーバーするということも防げるし、あるいはまたこのことによって日本の
酪農全体の振興に非常に寄与することがあるのじゃないかと思います。
そうして最後に、私は少なくとも知事の認定したこの加工用原料乳につきましては、全量これを
交付金のいわゆる対象にすべきである、たとえば四十四
年度、先ほど
局長のお話によるというと約二万トン近く
オーバーしておる、これは
北海道である、他府県にはない、こういうような御
説明であるとするならば、なおさらこの二万トンというものの操作をすることによって知事の認定したものは全量
交付金の
交付対象になるという道が開けてくるのじゃないかと思いますが、この辺についてどういうふうにお
考えになりますか。また、私の申し上げましたこういうようなことを、私は時間がないのでもっと突っ込んで言えませんが、私が言ったようなことを
検討してみる御意思があるかないか、この点だけ明らかにしていただきたい。