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武内五郎君 それでは前の質問に続いて質問を続けます。
あと時間の
関係もありますので、二点ばかりにしぼって質問したいと思います。
建設省で出しておる「公衆
災害防止の手びき」というのがあります。これの第五章の、
埋設物の項の中に、やはり私が
指摘した、
埋設物の保安のための必要な
措置として、設計書並びに仕様書等に明確な地図をつけなければならないと思うのでありますが、これがここにはっきり出ていない。それを私は一歩進めて、明確な地図を作成しておくべきだと思います。これによって施工者に通じ、下請に通じ、
現場に通じ、
労働者に通じていく
措置が必要であると考えます。それをひとつ希望しておきます。
これは、
建設省も総理府もそれから
通産省にも特に希望しておきたいことは、こういう
危険物の取り扱いについての技能者が非常に少ない。ことに、私はいろいろ聞いてみますると、
ガス安全のための技能者は全国でようやく二千そこそこだ、二千二、三百名だ。これを
教育する学校は横浜の国立大学、それから東洋大学の安全工学科だけだ。この両校から出てくるのが毎年ようやく百名前後。これでは安全
対策のための技能者として全国に
配置してもらうためには非常に少ない。これは特に総理府で今後十分
検討してもらわなければならぬと思います。そういうような技能者がきわめて少ない。したがって未熟な人が
ガスの操作に当たるなんということは、これはもう実に危険なんです。ことに、最近プロパン
ガスなんかの
爆発事故が非常に多くなった。家庭へ持ち込んだプロパン
ガスでも、冷蔵庫の電気のスパークで
爆発したということも最近起きております。非常に危険なんです。そういうような危険なものが家庭の中にまで持ち込まれている。ところが、この
ガスの
業者の営業所または事業所というものでは、主任一人が技能者でさえあればいいということなんです。今日そうなんです。
あとの従業員は、私でさえももうあすからオートバイに乗っかってすぐ仕事をやれと言えばやれる。そういうような非常な危険な状態なんです。やはり技能者の養成というものは真剣に
検討して、公衆の安全のために考えてもらわなければならぬ。これをひとつぜひ総理府のほうにお願い申し上げます。
最後に、こういうような公衆と密集した市街地の中に起きる
災害というのは、一体だれが
責任を持った
対策を立てるのか、だれがどこで窓口になってくれるのか、一向明らかでないのであります。
ガス専門では
通産省でしょう、あるいは
道路その他の
建設物の
関係では
建設省、そこに従事する
労働者の
関係では労働
基準局を通じての労働省、
交通その他の
災害の
関係では警察庁、もし火災が起きた場合においては消防庁、そうなってくると、これはばらばらなんてす。おのおのばらばらだ。総合された
対策と窓口がない。こういう非常に危険なものを総合的に取り扱う役所が必要である。私は、それはやはり総理府が
責任を持ってその窓口を一手に引き受けてやっていく御決意をお願い申し上げます。副長官いかがですか。