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1970-04-15 第63回国会 参議院 災害対策特別委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十五年四月十五日(水曜日)   午前十時二十三分開会     —————————————    委員異動  三月二十七日     辞任         補欠選任      奥村 悦造君     初村瀧一郎君  四月九日     辞任         補欠選任      河田 賢治君     渡辺  武君  四月十四日     辞任         補欠選任      村尾 重雄君     片山 武夫君      渡辺  武君     須藤 五郎君     —————————————   出席者は左のとおり。     委員長         西村 関一君     理 事                 佐田 一郎君                 増田  盛君                 武内 五郎君     委 員                 上田  稔君                 小林 国司君                 河口 陽一君                 佐藤  隆君                 田口長治郎君                 初村瀧一郎君                 森 八三一君                 鈴木  力君                 松本 英一君                 上林繁次郎君                 片山 武夫君                 須藤 五郎君    政府委員        総理府総務副長        官        湊  徹郎君        通商産業省公益        事業局長     馬場 一也君        消防庁長官    松島 五郎君    事務局側        常任委員会専門        員        中島  博君    説明員        警察庁刑事局保        安部長      長谷川俊之君        経済企画庁総合        開発局山村豪雪        地帯振興課長   足利 知己君        農林省農政局参        事官       遠藤 寛二君        運輸省鉄道監督        局民営鉄道部土        木電気課長    山本 正男君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○災害対策樹立に関する調査  (大阪市におけるガス爆発事故に関する件)  (豪雪による育苗遅延に関する件) ○委員派遣承認要求に関する件     —————————————
  2. 西村関一

    委員長西村関一君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。  委員異動について報告いたします。去る三月二十七日、奥村悦造君、四月九日、河田賢治君が委員辞任され、その補欠として初村瀧一郎君、渡辺武君がそれぞれ選任されました。  また、昨四月十四日、渡辺武君、村尾重雄君が委員辞任され、その補欠として須藤五郎君、片山武夫君がそれぞれ選任されました。     —————————————
  3. 西村関一

    委員長西村関一君) 災害対策樹立に関する調査議題とし、このたび大阪市で発生いたしましたガス爆発事故について、政府及び関係当局報告を求めます。まず、湊総理府総務副長官からお願い申します。
  4. 湊徹郎

    政府委員湊徹郎君) ただいま議題になっております過般の大阪ガス爆発事故について、一般的な状況並びに政府としてとっております措置を私のほうから御報告を申し上げて、そのあと関係省庁のほうからいさい申し上げたいと存じます。  初めに、このたびの事故によって非常に多数の犠牲者が出ましたことはまことに遺憾千万でございます。不幸にもおなくなりになられました方々に対しまして、つつしんで哀悼の意を表しますとともに、罹災された多くの方々には一日も早く立ち直っていただきますことを念願するものであります。  最初に、災害発生の経緯を簡単に御説明申し上げますと、四月の八日、大阪大淀区の地下鉄二号線——これは梅田から天六を経て都島に至る路線でございますが、その二号線で吊り防護を施しました工事現場において、地下掘削工事をやっております際に、露出されたガス導管からガス漏れが生じまして、それに何らかの原因引火爆発を起こして災害発生したわけでございます。詳細な原因につきましては、現在関係当局調査中でございます。  破裂した道路補板などが飛散しましたために、付近におりました工事人及び市民の中から多数の死傷者発生いたしますとともに、道路の両側にございます家屋延焼したわけであります。  この事故によります被害状況は、今日まで死者七十七名、重軽傷者二百九十九名に及んでおります。家屋焼失は二十六棟になっておるわけであります。  政府といたしましては、事故発生しますと、直ちに通商産業大臣建設大臣をはじめ警察庁、厚生省、労働省消防庁運輸省からそれぞれ係官現地派遣いたしまして、被災状況調査応急措置指導に当たらせたわけでございますが、それと同時に、警察官消防団員消防職員等を多数出動させて避難指示誘導負傷者の救助、救出を行ない、また負傷者に対する医療活動、医薬品の確保、避難所の設置、緊急給食、被服、寝具等貸与等を行なった次第でございます。  また翌四月九日には、さっそく関係各省庁の連絡会議を開催いたしまして、被災状況についてお互いに意見の交換を行ないますと同時に、今回の事故規模等から考えまして、この対策を総合的かつ効果的に推進いたしますために、単なる応急措置だけでなしに、今後予想される、あるいは予見される同種の事故再発を防止しようという観点から、恒久的な対策等についても相談する必要があろうというので、大阪ガス爆発事故対策連絡本部閣議決定によって設置した次第でございます。そして同日夕刻、第一回の連絡本部会議を開きますとともに、そこできめた基本方針に従って、翌十日には幹事会を開催願いまして、工事現場の総点検を行ないますと同時に、安全対策についての連絡協議体制について次のことを決定し、それぞれ実施に移したわけであります。今回の大阪ガス爆発事故と、先ほど申し上げましたように類似事故発生、現在工事中の個所もかなり全国にはございますし、そういう事故発生を防止いたしますために、各省庁といたしましては、それぞれ関係工事施行者等に対して工事現場安全性の総点検指示したわけでございますが、当面この点検活動点検措置を徹底して行なっていこう、こういうことが第一でございます。  さらに第二段階の措置といたしましては、工事現場安全対策を有効に、かつ統一的に進めますために、ばらばらに各省がやっておってはまずうございますので、第一番に道路管理者が主催して従来地方連絡協議会などを各府県、あるいは主たる市町村ごとにやっておりますが、今回の爆発事故にかんがみて、事故防止策についてお互い関係者同士が相互に協調を得られる措置を講ずることにいたしたわけであります。今回の場合、特に従来先ほど申しました協議会には消防庁労働省関係は入っていなかったのでありますが、今後都道府県の労働基準局消防機関等関係省庁も参加する措置を講ずるようにいたしたわけでございます。  次に、これらの地方協議会の開催に関しまして、とりあえず建設省のほうから道路管理者に直接話をおろし、同時に各省庁から関係者に趣旨の徹底をはかることにいたしてございます。  三番目には関係するガス事業者、それから地下鉄事業者水道事業者下水道事業者電気事業者等それぞれ関係事業者が、工事の安全を確保するためにお互いに密接な連絡をとるように、これまた関係各省庁から指示をいたし、その他適切な措置をとることにいたしたわけであります。  次に道路上及び道路に面して工事をやっております建設業者等に対しては、この際あらためて保安上の措置を徹底するように関係省庁指導することにいたしたわけでございます。  続いて、連日幹事会を開いて各省庁の御連絡をお願いしてきたのでありますが、一昨四月十三日には第二回の本部会議を開きまして、今後のガス爆発事故防止のために次の項目検討されたわけでございます。  お手元資料にあったと思いますが、概略申しますと、緊急の措置と同時にさっき申しましたように今後にわたっての恒久措置をこの際並行して考えていくというたてまえ上、一番目には地下鉄工事にとられております——今日ほとんどオープンカット工法がとられておるのでありますが、工法安全性の推進のために、たとえばシールド工法採用等について技術的な問題点をひとつ検討していこうではないか、そしてできるだけそういう工法のとり得るものについては促進するというたてまえに立ってひとつ検討していこう。  二番目には共同溝でございますが、これもかねがね問題になっておったのですが、この際ひとつ共同溝建設を促進するということにしようではないか。  三番目には、地下鉄工事等に対してガス導管等、場合によっては移設措置を講ずる必要の生ずる場所もあるであろうから、そのガス導管移設についても検討していこう。  四番目には、ガス保安知識を持っております熟練技術者の養成、これをひとつ各関係者において積極的に考えていこう。  五番目には、今回の国会でガス事業法が成立いたしまして、これは六カ月以内の政令で定める日から施行することになっておりますが、こういう際でございますから、その施行をひとつ極力促進して早目施行できるようにしよう。そして主要ガス事業者保安規程を届け出させる等の行政指導等もやっていこうということでございます。  六番目には、ガス安全性に関する基本認識の改善、案外いささか鈍感な感じ方をしている向きも多うございますので、そういうことと同時に、ガス事故に対します応急処理体制をはっきり整えていこう。  七番目には、ガス漏れ等があった場合に、鼻でもっていままで主として検知をしておりますが、自動警報器あるいは自動緊急用遮断弁バルブ等を締める、そういうような方法も採用し、さらにこれらに関する技術開発を促進していこうということであります。  その次には、ガス事故防止のための保安監督体制整備強化をはかろう。  以上のような検討項目をそれぞれ相談し合いまして、それについては各省ですみやかに技術的な観点等から検討を練って、おおむね今月一ぱいぐらいをめどにしてこれを持ち寄り今後の恒久対策について相談を進めていこう、こういうもくろみでおるわけでございます。  以上政府のとっております措置を簡単に御説明いたしましたが、今回の事故、これはきわめて特殊な、先ほど委員長さんから話がございました一種の都市災害でございますので、これらについては原因等調査究明と同時に、今後の恒久策を含んだ対策を講じてまいる所存でございますので、委員会のほうでもひとつ何とぞいろいろと御鞭撻、御指導賜わらんことをお願いして御説明にかえたいと思います。
  5. 西村関一

    委員長西村関一君) 次に、警察庁からお願いいたします。
  6. 長谷川俊之

    説明員長谷川俊之君) 概況につきましては、ただいま副長官からも御報告がございましたので重複を避けまして申し上げます。  ガス爆発事故が起きましたのは、正確な時刻につきましては現在のところ捜査中でございまするが、大体現在までのところ四月八日の午後五時五十分ごろというふうな時刻でございます。  現在までの被害状況は別紙お手元にお配りしてございまするとおり、死者七十七名、うち男が六十七名、女が十名でございますが、死者原因を見ますると、脳挫傷三十四名、やけどによるものが十三名、胸腹部内臓等の挫滅によるものが十一名、窒息六名、外傷性ショック六名、以下の状況でございまして、大部分の者はやけどによったというのではなくして、そのときの爆発によりまして、あるいは路面にたたきつけられたり、あるいは降ってきましたいわゆるコンクリートのおおい等によりまして被害を受け、死亡いたしておる状況でございます。  なおその他の被害といたしましては、住宅店舗等が二十六棟、二千百七十平米が焼けており、また爆風によりまして、付近二百メートルくらいにわたりまして家屋が百戸から百十戸くらいの窓ガラスが割れております。その他駐車中の車両が相当数破損しておる状況でございます。  警察等措置といたしましては、このガス漏れの事実を認知いたしましたのは当日の午後五時三十分、地下鉄工事をやっておりました現場錦城組の三上という方から一一〇番で、ガスが路上にあふれて煙が出ているという通報があったわけであります。それによりまして認知いたしたわけでありますが、大阪府警本部司会室としては、直ちに所轄曾根崎警察署に対しまして現場に急行をして措置をとるように指令をいたしたのでございます。これに対しまして曾根崎警察署としましては、ますパトカー派遣し、さらに所轄の池田町派出所勤務員現場に急行するように指示をいたしたのでございます。これとは別に、午後五時三十一分ごろに現場近くの天六交差点におきまして交通整理に従事しておった警察官が、東のほう百五十メートルぐらいに煙が上がっておるのを認めました。それと同時に通りかかりましたトラックの方から、ガスが漏れて通行が危険であるという通知を受けまして、この警察官は直ちに東の事故現場に向かう交通を遮断いたしておるわけでございます。また三番目には、通行の方から午後五時三十五分ごろ大淀署の天六派出所勤務員に対しまして、国分寺交差点付近においてガス漏れがあって通行が危険であるという口頭のお知らせを受けまして、そして直ちに現場に赴いておるわけでございます。  こういうことで一番最初現場に着きましたものは、この大淀警察署の天六派出所、これが現場から百数十メートルの近いところにございますので、一番最初に着きましたのが午後五時三十六分ということでございます。自後曾根崎署パトカーその他着きまして、爆発時におきましては警察官十八名の者が現場におりまして、国分寺交差点付近に集まっておりました群衆約数百名の整理避難等に当たっておったのでございまするが、五十分ごろ爆発が起きまして多数の死傷者が出るに至りました。自後機動隊は十八時二分に最初部隊が着きまして、その後制服部隊七百八十六名、車両パトカー三十八台、その他の装備をもちまして負傷者の救護、死体の収容等活動をいたしたわけでございます。  なお、事故が起きましてから直ちにこの原因究明等につきまして、私服捜査員百七十名をもちまして事故究明に当たっておる状況でございます。  警察庁といたしましても、先ほど副長官から御報告がございましたとおり、事故直後本部対策本部を置きまして、刑事局長以下数名の者を現地派遣し、実情の調査指導に当たらせるとともに、その後直ちに各府県警察に対しまして、この種工事現場に対する警察側からの再検討、それから各県警察に対しましてこういうガス漏れ事故の場合におけるより迅速な交通遮断住民避難誘導、そういったことについて指示をいたしておるところでございます。  以上、簡単でございますが……。
  7. 西村関一

    委員長西村関一君) 次に、通産省からお願いいたします。
  8. 馬場一也

    政府委員馬場一也君) 概括的な全般的な御説明は、先ほどの副長官の御説明で尽きておりますので、特に通産省から特記して申し上げる事項は特別ございませんが、この「大阪ガス爆発事故について」という対策連絡本部資料の一ページの下から二ページにかけてございますように、事故がございましたあくる日、関係事業者でございます大阪市、大阪瓦斯、それから工事施工者でございます鉄建建設の三者で相談をいたしまして、なくなられました方、あるいは負傷されました方、それから家屋等被害にあわれました方々に対しまして、それぞれ当座のお見舞金ということで相談いたしました結果、そこにございますような区分に従いまして見舞金をお届けをするということに協議決定いたしまして、それぞれお届け申し上げておるという状況でございます。それからなお家屋焼失をいたされました罹災者商店等がございますが、これらの方々復旧立ち立がりに備えまして、国民金融公庫、それから商工中金、中小企業金融公庫等におきましては、それぞれ罹災の証明のある方に対しましてはそういう立ち上がりのための資金の貸し出しにつきまして、通常の条件よりは融資条件を緩和いたしまして、たとえば据え置き期間を延ばすとか、あるいは償還期間を延ばすとかというような措置をとっておるわけでございます。  それからガス事業者の総点検状況、あるいは成立をいたしましたガス事業法に基づきます省令の強化なりその他の行政措置につきましては、先ほど副長官からお話しのとおりでございまして、現在鋭意検討を進めております。  なおこれも通産省ということではございませんが、連絡本部から今週月曜日——おとといでございますが、昨年通産省に設けましたガス導管防護対策会議にお入りいただきました東大の星埜先生以下四名の専門先生がた現場当該地点のみならず地下鉄工事全体につきまして何か技術的な問題がなかったのかという今後の再発防止観点から、工法あるいは吊り防護方法全般につきまして専門的お立場から御視察をいただいておりまして、その所見をなるべく早くおとりまとめいただきました上で、今後連絡本部のつくります各種の対策の基礎にしていただきたいという予定になっております。  以上御報告申し上げます。
  9. 西村関一

    委員長西村関一君) 次に運輸省からお願いいたします。
  10. 山本正男

    説明員山本正男君) 先ほどの総理府長官、それから通商産業省公益事業局長のほうからの御報告のとおりの内容を当省といたしましてもいままでやってまいりまして、特にこれだというふうな新たにつけ加えますようなものはございません。副長官それから公益事業局長の御報告の中にすべて包含されておるというふうに私は思いますので、さよう御承知おき願いたいと思います。  なお今後の対策につきましては、運輸省運輸省立場地下鉄事業者を監督してまいりたい。そのためにはまた関係各省と緊密な連絡をとりまして、恒久対策樹立に直進をしてまいりたい所存でございます。
  11. 西村関一

    委員長西村関一君) 次に、消防庁からお願いいたします。
  12. 松島五郎

    政府委員松島五郎君) お手元にお配りいたしました資料によってこのガス爆発に際しまして消防庁がとりました対策の大要について御報告申し上げます。  大阪市の消防本部は四月八日十七時二十七分に一一九番によりましてガス漏れがあるという通報を受けまして、直ちにもよりの北消防署及び浮田出張所につきまして出動指令いたしております。北本署及び浮田出張所消防車は十七時三十二分に現場に到着いたしまして、ガスが噴出中であることを現認いたしまして、火災が起きますならば直ちに放水ができるような措置をとるとともに、付近住民に対しまして火気の使用をやめていただくように、また店のシャッター等を閉鎖するようにという指示をして回っております。十七時三十九分に大阪瓦斯修理車火災発生したということで、一部の現場におりました消防署員ガス会社職員とともに消火作業を行ないますとともにガス爆発の危険があると判断をいたしまして、警察官の協力を得て民衆に対して避難をするように呼びかけを行なっております。  この間に消防本部車両火災発生通報を受けまして十七時四十一分に第一出場指令し、消防車六台を出動させております。十七時四十九分に至りまして消防本部ガス爆発による死傷者が多数発生した、並びに北側民家延焼中であるという通報によりまして、十七時五十三分に第三出場指令をいたしまして、さらに十八時一分には救急車車両二十二台と担架隊五隊の出動指令いたしております。さらに十八時十八分第四出場指令し、特殊車を含めまして合計六十四台の消防隊事故発生地点に集中し、火災鎮圧並びに救急活動に当たっております。なお、現地消防局長を長とする現場消防指揮本部を設置し、その指揮に当たっておりますが、この事故に際しまして出場いたしました車両消防団員につきましては、お手元資料に記載してあるとおりでございます。ポンプ車隊は主として北側民家延焼に対する消火活動に当たりまして、十八時五十五分には一応延焼火災鎮圧をいたしておりますが、完全鎮火に至りましたのは二十一時三十八分でございました。焼失面積は二十六棟二千百七十平米でございます。一方、消防隊の一部をもちまして、消防車積載のはしごを利用いたしまして、隧道内に転落をいたしました負傷者約五十名の救出に当たるとともに、救急隊負傷者病院搬送を繰り返し行なっております。ガス管から出ました火災は二十一時五十四分に鎮火をいたしましたが、零時三十分まで注水を継続をいたしまして、残火の完全処理と冷却をはかり、その後地下への掘さく溝を通じまして、地下部分に行くえ不明者等がなお残ってないかどうかの捜索を行なったのでございます。これは再度にわたって行ないましたが、行くえ不明者等の発見はなかったということでございます。なお、焼失家屋部分捜索鎮火後直ちに行ないましたが、九日の三時三十分までで一応打ち切りまして、翌朝の十時から再度捜索作業を行なった結果、遺体一名を焼け跡から収容をいたしております。  被害状況につきまして、人的被害につきましては、先ほど警察庁から御報告のあったとおりでございます。物的被害につきましては、いま申し上げましたとおり、住宅店舗等の全半焼二十六棟二千百七十平米でございます。ほかに爆風等によってガラス等を破損した家屋、破損した車両等が多数ございます。  消防庁といたしましては、先ほど副長官からも御報告ございましたように、直ちに予防課長並びに予防課関係係官消防研究所の技官を派遣をして、実態の調査に当たらせております。  以上でございます。
  13. 西村関一

    委員長西村関一君) ちょっと速記とめて。   〔速記中止
  14. 西村関一

    委員長西村関一君) 速記起こしてください。  以上で報告は終わりました。  本件について質疑のある方は、順次御発言を願います。
  15. 武内五郎

    武内五郎君 内容についてはいずれ委員派遣の後に詳しく質問が出ると思いますが、ただ私がお伺いしたいことは、政府機関はもちろんのことでありまするが、この調査活動された学者の団体あるいは有識者のグループとか、そういうような機関あるいは団体等の動かれた名前等がわかりましたらお知らせいただきたい。もしいまここでわからなかったら、あと資料でひとつ出してください。
  16. 馬場一也

    政府委員馬場一也君) 先ほどお答え申し上げましたように、連絡本部から四月十三日に東京大学星埜先生外四名の先生方とそれから建設省運輸省通産省からそれぞれ係り官が、ただいま申しました地下鉄工事工法つり防護状況等について御視察をいただいておるわけでございます。その行っていただきました先生名前を申し上げますと、東京大学星埜先生、それから同じく東京大学奥村先生、それから東京工業大学の渡辺先生、それから建設省土木研究所福岡所長、この四名の方々に御視察をいただいておるわけでございます。
  17. 須藤五郎

    須藤五郎君 私の聞くところによりますと、まず最初ガス漏れを発見したのは、大阪瓦斯会社パトカーがたまたまそこを通りかかった、そのときにガス漏れを発見して無線連絡ガス会社に対して五時二十分に無線連絡をした、こういうことが言われているんですね。この文書でずっと説明を聞いていますと、まず最初ガス漏れをキャッチしたのはガス会社だと思うんです。ガス会社無線で五時二十分に連絡を受けたということになっているようですが、そうするとそのガス会社はその時点で警察あるいは消防署に対して何ら連絡をしていないんですか、どうでしょうか。
  18. 松島五郎

    政府委員松島五郎君) 消防機関覚知をいたしましたのは、先ほど御報告申し上げましたように二九番によって十七時二十七分に受け取っております。一一九番で連絡がございましたので、これがガス会社職員からの連絡であるかどうかについては、いまのところまだ確認されておりません。
  19. 長谷川俊之

    説明員長谷川俊之君) お答え申し上げます。  警察が認知をいたしましたのは、先ほど御報告申し上げましたとおり、一一〇番によりまして現場工事をやっておられた方から十七時三十分にガスが漏れておるという通報最初にございました。
  20. 松島五郎

    政府委員松島五郎君) 私ちょっと間違えまして、十七時二十七分に一一九番で覚知をいたしておりますが、その電話をされました方は北側の焼けた民家の方だということでございます。
  21. 須藤五郎

    須藤五郎君 そうすると、警察は五時三十分に一一〇番で連絡を受けた。それから消防署は十七時二十七分に一一九番から連絡を受けた、こういうことになっているんですね。そうすると、ガス会社からはどこも連絡を受けていないということになりますと、その間ガス会社ガス漏れ通報を受けて二十分ですね、それから警察消防署報告を受ける間が約十分間ロスがあると思うんですがね。これはガス会社の責任が追及されるべき性質のものなんですか。どういうことなんでしょうか。私はその十分間というのは、こういう大きな事故になる場合には非常に重要な十分間だと思うんですが、この十分間はどこが責任を持つべき十分間なんでしょうか。通産省の方か、だれか適当な方に伺ったらいいと思いますが。
  22. 馬場一也

    政府委員馬場一也君) 大阪瓦斯の市内を巡回しておりますパトカーで、たまたまもよりのところにおりましたパトカー現場付近の異常に気づきましたのが、私ども五時二十分ごろと伺っておりまして、そのパトカー無線で、これはガス漏れがございますと、すぐ応急対策が必要でございますので、大阪瓦斯の営業所のほうに連絡をいたしまして、営業所からも新たな修理車出動しておるわけでございます。その修理車現場に到着をいたしましたのは五時二十七分よりはもう少しあとの時点で、その当時、最初に異常を発見いたしましたパトカーが、とりあえず現場応急措置をやっておったかと思いますが、その際警察、消防等に連絡いたしましたかどうか、その辺のところは私どもは確認をいたしておりません。
  23. 須藤五郎

    須藤五郎君 その辺が非常に連絡が私はまずかったと思うのですね。ということは、やはりガス漏れという、だれもおそらくあのガス漏れ爆発に続くというふうに、そういうふうには理解していなかったんだと、私は善意に解釈はできると思うんですけれども、ということは、ガス漏れに対する危険、警戒心といいますかね、それが各建設業者、それからガス会社、まあ警察当局、消防署を含めてああいう面に非常にその点が弱かったような感じを受けるんですがね。そういう点はどうなんでしょうか。そういうことが言えるんじゃないでしょうか。通産省としてどうお考えになりますか。
  24. 馬場一也

    政府委員馬場一也君) 先生御指摘の点があろうかと思っておりますが、当日そのわずかの時刻の間にそれぞれ関係者がどういう措置をし、それが総合してみましてどういう不十分な点があったかどうかということは、これから警察等でいろいろ原因調査が行なわれますに従いましておいおい明らかになろうかと思いまして、われわれはその結果としまして、いろいろガス事業者、あるいはその場の建設業者、あるいはそのほかの関係者それぞれの今回の行動におきまして不十分な点がございますれば、十分これからの対策に反映していきたいと存ずるわけでございます。対策本部の第二回の会合におきましても、この項目にございますように、不幸にしてそういうガス漏れ、あるいは事故の可能性の高い状況発生いたしましたときの相互の緊密な連絡通報体制、あるいは不幸にして事故が起きましたときに、その事故の拡大を最小限にとどめますために緊急にどういう措置をとるべきかということについての、今回の貴重な経験にかんがみまして、十分今後とも総合的に考えていこう、また不時のそういう災害に備えまして、平時にそういうときの訓練をするようなことも考えようというようなことが、一つの検討項目になっているわけでございまして、私どもガス事業者を所管する役所といたしまして、これからおいおい原因調査で明らかになりましたところによりまして、もし今回のガス事業者のとりました当座の措置につきまして不十分と考えられる点がございますれば、その辺のところは、ほかのガス事業者に対しましても十分周知徹底をいたしまして、今後の再発防止に遺憾なきを期したいと、かように考えております。現在そういう一つの状況をまだ詳細につかんでおりませんので、ただいま私の把握しておるところだけを申し上げました。
  25. 須藤五郎

    須藤五郎君 この問題は、商工委員会ガス事業法が審議されますときに、実は私はこういう点をはっきりさしておかなければならぬと実は考えておったのですよ。というのは、東京都内でもガス爆発の問題が従来、これは掘るんじゃなしに埋めるときにああいう爆発が起こっておるというふうな状態がありましたので、地下埋設物の処理については、十分注意をしていかなければたいへん危険なことになるのじゃないかという実は思っておりましたよ。あのときにもこの問題は取り上げて、ぼくはもっと慎重に審議をしたかったのですが、どうしたものか、あの法案の成立を急がれたというのか、審議時間が非常に短くて十分に審議をする時間がとれなかったという点で、非常に残念だったと私は思っているのですが、今後再びこういうことのないように、十分注意をしていっていただきたいと思うのですね。  それから警察庁のほうに聞きますが、あの当日警察が一一〇番で受けたその時点で、警察本部長は庁内にいらしたのでしょうか、大阪の。
  26. 長谷川俊之

    説明員長谷川俊之君) 警察本部長がその時点に庁内におったかどうかということにつきましては、いま私聞いておりませんので、調べましてから御返事いたします。
  27. 須藤五郎

    須藤五郎君 いらしたとすれば一一〇番がガス漏れ通報を受けた段階で本部長に報告をする義務があるのじゃないでしょうか。そういう問題は本部長の耳に入れなくてもいい問題なのでしょうか、どうなんでしょうか。
  28. 長谷川俊之

    説明員長谷川俊之君) その事態の判断にもよると思うのでございまするが、おる、おらないにかかわらず本部長の耳にこういうものにつきましては入れるべきものと私は思います。
  29. 須藤五郎

    須藤五郎君 耳に入れるべきものと御判断ですね。ところがあの時点で私は調べてあるのですがね、本部長は庁内にいたのです。ところが本部長はガス漏れ報告を受けていないのです。本部長は何も知らなかった、こういうお答えですよ。それで私は警察の一一〇番がせっかく本部へ届きながら、それを受けた人が本部長に通知をしなかった。本部長はガス爆発したあと連絡を受けた、こう言っているのですよ。それでは本部長は何ら指示ができないじゃないか、指導ができないじゃありませんかと、こう私は申し上げたのです、本部長に。そうしたら本部長はそういうガス漏れとか何とかいう小さい問題は、一々私たちは報告は受けていないのです、こういうことなんですね。そこで私はいま本省のほうのお考えを伺ったのですが、これではやはりガス漏れに対する軽視という問題が、やはり大阪のあらゆる機関にずっとはびこっておった、こういうことが私言えると思うのですよ。だからやはり警察当局の責任も私はあると考えるのですが、警察当局には一切こういうことに対して責任がないのですか、どうですか。そこを明らかにしておいていただきたい。
  30. 長谷川俊之

    説明員長谷川俊之君) 警察はもちろん国民の生命財産を守る義務があるわけでございまするから、こういう事故に対しまして責任が全くないということではないと思うわけでございますが、この具体的な今回の大阪ガス爆発事故につきまして、初動の措置等について考えて見ますると、できるだけのことはしたというふうに私どもは思うのでございまするが、さらにいろいろこの事故につきましては、先ほど申し上げましたとおり反省、検討いたしまして、今後のこういう事態における被害の防止、減少ということにつとめたい、こういうふうに考えているわけでございます。
  31. 須藤五郎

    須藤五郎君 佐藤さん見えたそうですから私これで質問をやめまして、また次回にさしていただきましょう。
  32. 鈴木力

    ○鈴木力君 一つだけ伺いますけれども、この事故の場合の消防庁報告によりますと、避難の啓導ですね、これが十七時三十九分に、「警察官の協力を得て民衆に避難を呼びかけた。」と、こうあるんですけれども、その避難を呼びかけたことはわかるんですが、誘導をしたり、あるいはそのところにおった人たちの避難への具体的な処置はどういう処置をおとりになられたのか、それだけをお伺いしたいのですが。
  33. 松島五郎

    政府委員松島五郎君) 先ほど御報告申し上げましたように、覚知をいたしまして、直ちに二台の消防車出動いたしておりますが、それぞれ火災の危険があるために、その署員が手分けをして、まず火気の使用をしないようにというので各戸を一部の職員が回っております。また一部の職員は、そのうちに車が炎上いたしましたので、その車の消火に当たっております。あと手のあいたと申しますか、その他の職員警察官と一緒に避難の呼びかけをした、こういう状況でございます。
  34. 鈴木力

    ○鈴木力君 あとでいずれ内容的に明らかになりましてから、こういう問題もう少し詳細に伺いたいと思うんですけれども、避難を呼びかけたけれども、何となしに避難の呼びかけが実効がなかったように私ども聞いておるわけです。逆に言ったら、避難ではなしに、通行人のほうがやじ馬的に集まってきて被害を受けた罹災者もあった、こういうふうに聞いておるんでして、その間の避難への処置あるいは現場に対する隔離といいますか、そういう処置については、ただ呼びかけたというよりも、どういう形をとって、誘導がどうあって、あるいは時間的に間に合わなければ間に合わなかった、もう少し具体的にお伺いしたいんですがね。
  35. 松島五郎

    政府委員松島五郎君) 私どもの聞いておりますところでは、警察官と一緒に集まってくる人を押し戻すというようなことを繰り返していたようでございますけれども、一方がうしろへ下がれば、また横のほうから出てくるというような状況であったと聞いております。
  36. 西村関一

    委員長西村関一君) 他に御発言がなければ、本件につきましては、本日はこの程度といたします。     —————————————
  37. 西村関一

    委員長西村関一君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についておはかりいたします。  都市開発に伴う災害の実情調査のため委員派遣を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  38. 西村関一

    委員長西村関一君) 異議ないものと認めます。  つきましては、派遣委員の人選一派遣地、派遣期間等は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  39. 西村関一

    委員長西村関一君) 異議ないものと認め、さよう決定いたします。  なお、本院規則第百八十条の二により、議長に提出する委員派遣承認要求書の作成等も、便宜委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  40. 西村関一

    委員長西村関一君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。     —————————————
  41. 西村関一

    委員長西村関一君) 次に、北海道及び新潟地方等の豪雪等による育苗遅延に関する件について調査を行ないます。  質疑のある方は、順次御発言を願います。
  42. 佐藤隆

    ○佐藤隆君 いまごろの時期に雪の話ではどうかと思いますが、実はことしは異常残雪ということでございます。そこで、米どころでは苗しろづくりに非常に苦労をいたしておるわけであります。このことにつきましては、もうすでに農協中央会とか、そうした農業団体機関を通じてそれぞれのお役所に陳情等をいたしてはおりまするけれども、農林省自体がこの異常残雪というものをどうとらえておるか、積寒法というものが実は四十六年でもう廃止になるかならないかということを取りざたされておりますが、従来とも私どもは積雪寒冷単作地帯の農業をどうするかということについては、総合農政の中にひとつこの特殊な地域、これを十分考慮して総合農政の中へ含めて検討していただきたいというお願いをいたしてまいりました。きょうは時間もございませんので、そのことについては触れませんが、当面必要とする苗しろづくりについて、現況をひとつ農林省から簡単に御説明を願いたい。
  43. 遠藤寛二

    説明員(遠藤寛二君) お答え申し上げます。  昨日十四日現在で、各地方局を通じまして、北海道、東北、北陸の雪の状況を把握いたしておりますが、それが最新のあれでございますけれども、大体におきまして全般的に一週間から、山間部にいきますと十日ないし十四日くらいの融雪のおくれが見られております。そこで各県に対策等紹介をいたしておりますのですが、新潟県及び北海道の一部におきましては、苗しろ時期がおくれるおそれがあるというようなことで、対策を講ずる必要があるという報告を受けております。その他の地域につきましては、現状、また気温の上昇の状態から見まして、消雪は苗しろには間に合うであろうという報告を受けております。  そこで、新潟県及び北海道でございますが、いずれも消雪の促進対策、それから除雪、これは北海道両方共通でございますが、新潟県におきましては、共同苗しろ及び委託苗しろを設置して、苗しろのおくれを、雪をかぶっていない地帯また雪がとけたところで対策を講じて、苗しろに間に合わせるようにしたいという報告を受けております。ただし、現在におきまして、まだこれからの温度の上昇等の関係もございまして、現在直ちに行なっているという状況ではないようでございます。本日も、私ここへ参ります前に新潟県の課長さんが上京して来られまして、報告に来られたわけでございます。私こちらへ参ってしまいましたので、その様子は農政課長が聞いておるかと思いますが、その状況はまだ把握いたしておりません。昨日までの状態ではそういう状況でございます。
  44. 佐藤隆

    ○佐藤隆君 そこでいまおっしゃるように、もう大体二週間くらいおくれているという見方は常識的な見方だ、こう私ども思っております。なお新潟、北海道だけではなくて、ほかの県にも多少そうしたことはあろうかと思います。  そこで従来異常残雪の場合の苗しろのおくれに対して、カーボンブラックだとか、あるいは散土消雪だとか、いろいろなやり方があると思いますが、それについて異常残雪の場合は国として異常残雪地帯に特別な手当て、助成措置、そうしたことをやってこられたはずであります。そのことを確かにやってこられましたですね、それをちょっと教えてもらいたい。
  45. 遠藤寛二

    説明員(遠藤寛二君) 従来豪雪によります苗しろのおくれに対します対策は、新潟県及び福島県に対しましてやりました例がございます。三十八年、四十年、それから四十三年という時期に行なっております。これ内容は、先ほど申しました委託苗しろの設置費の補助金、それから消雪促進のための——これはときによりましてやったりやらなかったりしております。それは雪の消え方によりましたのですが、消雪促進のためのカーボンブラックでありますとか、あるいは珪酸石灰のようなものをまくということ、それからあるいはブルドーザーを使いまして除雪をする、そのブルドーザーの代金の補助、そういうものを従来やってまいっております。
  46. 佐藤隆

    ○佐藤隆君 聞くところによると、経済企画庁で山村豪雪地帯振興課という看板が去年からかかったわけですね。そこで積極的に豪雪対策に取り組んでいらっしゃることはありがたいと思っておりますが、この課でも調査をしようという計画があるように聞いておりますが、そのことをちょっと教えてください。具体的にどういう調査のやり方をするのか。
  47. 足利知己

    説明員(足利知己君) いまの件でございますが、当面、苗しろの問題につきましては農林省でいろいろ御検討なされることと思いますが、農林省と御一緒に明日から苗しろの問題を含めまして豪雪対策のあり方というものについて勉強に参るつもりでおります。
  48. 佐藤隆

    ○佐藤隆君 メンバーは。
  49. 足利知己

    説明員(足利知己君) 私どものほうは角田参事官ともう一人担当者、それから農林省のほうからお一人行くということになっております。
  50. 佐藤隆

    ○佐藤隆君 それで、せっかくあしたからの日程で行かれるわけですから、これはおそらく現地ではたいへん期待をしていることと思います。  それで、いま農林省の遠藤参事官の言われたいろいろなそうした助成措置、これは従来昭和三十八年にやりましたな、たしか。
  51. 遠藤寛二

    説明員(遠藤寛二君) はい。
  52. 佐藤隆

    ○佐藤隆君 その後は、おととしはやっておりますか。
  53. 遠藤寛二

    説明員(遠藤寛二君) 三十八年と四十年とそれから四十三年といたしております。
  54. 佐藤隆

    ○佐藤隆君 そこで、このたびも三十八年、四十年、四十三年並みに当然そうしたことは、これはせっかく調査をされるというのですから、その結果を待ってということでしょうが、当然そうした形でやるであろうということは言い得ますか。
  55. 遠藤寛二

    説明員(遠藤寛二君) 先ほど企画庁のほうでおっしゃいましたような調査団の中に、私どものほうから災害の担当の係長を御一緒に派遣することになっておりますけれども、それが見てまいりまして、調査状況、それから今後の状況等によりまして、必要だというようなことになりますれば、検討いたしたいと思っております。ただし、まだその様子等によりましてどういうふうになるかわかりませんので、必ず補助金を出すというお約束までできませんけれども、状況によりまして判断いたしたいと思います。
  56. 佐藤隆

    ○佐藤隆君 ここで別にどうしても補助金を出すことに、幾らか出すことにしますという答弁が出るとは考えておりませんが、私ども考えまして、三十八年の豪雪時、その異常残雪地帯は、ことしは雪の量自体がそれほどではないと思いますが、雪の解け方が非常におそいということで、異常残雪ということになると、三十八年、四十年に匹敵するものであるとわれわれは考えているわけです。ですから、それだけに前にやられた施策について期待をいたしておるわけでありますから、ひとつ十分調査をされて、その結果ひとつそうした助成措置が行なわれるように、これはいま生産調整の問題とからんで、そうしたことについても非常にまた冷たいやり方になるのではないかというようなことを、非常に農民の人たちは神経質に考えておりますから、特にこういう時期でもありますから、生産調整はこれはやむを得ずやらねばならぬ。しかしそれはそれ、これはこれということでひとつはっきり区別をして、大蔵省にも——これはどうせ大蔵省の問題になると思いますから、その際は私どもも大蔵省にも言いたいと思いますけれども、十分めんどうを見てやってほしいと、こう思います。  なお冒頭申し上げましたように、積雪寒冷単作地帯の臨時措置法ですか、これが四十六年に切れるわけですが、これは総合農政の中でどう組み入れていくか。組み入れられないからそれはそれで残しておくとか、あるいは豪雪地帯農業振興法というような、そうした形のものをあるいはつくろうという考えがあるのかどうか。あるいは政府になければわれわれ豪雪地帯の議員が議員立法でやらねばならぬのか、私どもも検討いたしておりますけれども、積雪寒冷地帯、単作地帯のことをどうぞお忘れのないようにお願いをいたしておきたいと思います。
  57. 河口陽一

    ○河口陽一君 先ほど調査されるとおっしゃられたが、範囲はどの程度調査されるか、この際明らかにしていただきます。
  58. 遠藤寛二

    説明員(遠藤寛二君) とりあえず明日出発いたしますのは新潟県でございます。
  59. 河口陽一

    ○河口陽一君 あとはやらない予定ですか、やられる予定ですか。
  60. 遠藤寛二

    説明員(遠藤寛二君) 県のほうから御要望がございますればまた考えたいと思います。
  61. 西村関一

    委員長西村関一君) 本日は、これにて散会いたします。    午前十一時二十六分散会      —————・—————