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佐藤隆君 いま道遠しという
お話ありましたけれ
ども、それが実感だろうと思います。非常に率直にお答えになったと思うのです。われわれが見ても道が遠いなんというものでなく、先が見えないのです、遠いか近いか先が見えないのですよ。ですから私は、加茂川のこともきょうまだ言いたいこと一ぱいあるのですけれ
ども、加茂川のこと何ぼ言ったって、能代川のこと何ぼ言ったって、いま申し上げた
ところに壁があるとするならば、それを一体どうするかと、ここから手をつけなければ、
災害対策、治水対策は進まないですよ、何ぼ議論したって、道遠しという感じを持っておられるなら。私も去年四十五年の
予算編成時に対処して、私
ども治水議員連盟で大蔵省にもハッパかけたりなんかした。そのときに建設省に対しても、私
どもは新治水五カ年計画を、第三次の五カ年計画をひとつ計画変更したらどうか、それは進捗率が低いということだけではなしに、中小河川あるいは小河川以前の沢の問題、そこからも砂防の問題いろいろ出てくるのです、金のかかる問題が。去年の
災害を見てもそれがはっきりわかるのです。そういう
ところも全部計画に組み入れて早急に手をつけなければならぬ
ところを総ざらい出してみた結果が、二兆五百億という新治水五カ年計画で足りるのですかという疑問を持っているのです。ですからその計画の練り直しを、どうせ達成できないことがわかっているなら、ここでいまの時点で
考えて、いままでいろんな素材を集めて検討した第三次計画も、いまの時点ではここまで
考えなければいかぬという、もう少し広い範囲での計画にひとつ技術的にも見て組みかえて、そうしてきて幾らの金が必要であるか、新しい計画として、それは三カ年計画であろうとあるいは八カ年計画であろうと、新しい計画をお立てになったらどうですか。去年は第二年度の実績をまだ見てみなければわからぬような話だった。五カ年計画は二年度終わった
ところで、あまり強くこの
ところを押すのもどうかと思って多少控え目にしておりましたが、第三年度の実績もそれほどはかばかしくない。三〇%の四十六年度の
予算を組んだって、それが取れますか、簡単に取れるわけないですよ。しかも新しい計画が次から次へと組まれなければならぬ。中小河川、それから沢の改修、砂防等について
国民の
要望というものが出てきておる。そうした現状を
考えるときに、これは自然を克服するのですよ、相手のある公害とか交通対策とか道路問題とは違うのですよ、相手のある問題とは。相手のない
自然災害対策なんですよ。その治水対策がこんなことでは、これはたいへんなことになりますよ、とても黙っていられるものではない。どうですか、ひとつ新治水五カ年計画をこの際改定をする——これは大臣がおきめになることでしょうからあれですけれ
ども、しかし実力者の政務次官もいらっしゃることでありますから、しかもほんとうに治水対策の先頭に立って、われわれ治水対策の特攻隊ということでやってきたわけです。政務次官になられる前に、われわれその下について、われわれ一兵卒としてやってきた。ですから、政治家として政務次官がほんとうにそのとおりだと、道遠しどころじゃない、先が見えない、しかもいろいろな新しい要素も出てきておる。だからぜひともこの新治水五カ年計画として改定しよう、改定をしなければならぬと、ではいまここで具体的に何年計画でどういうことをやりますなんという答えが出ようはずがありませんし、聞こうとは思いませんけれ
ども、少なくとも四十六年度
予算編成直前でありますから、ここで新治水五カ年計画を改定するという腹がまえを、ぴしゃりとここで天下に示唆なさったらどうですか、公表されてはどうですか。もうその時期だと思います。そうでなければ三〇%なんて取れませんよ。そういう意気込みと腹がまえのもとで、とりあえず四十六年度はこうしてくれ、そうして四十六年度の
予算がきまったころに並行して新しい治水計画をぴしゃっと示すような時期をひとつつくっていく、そういう
やり方をしていかなければ間に合わないのじゃないですか。私は四十六年度から直ちに第四次の新治水五カ年計画が策定されようとは思いません、そんな簡単なものじゃない。だから決して無理は言いません。けれ
ども、新治水五カ年計画というものはいまのままの進みぐあいではだめなんだ。それから中小河川、沢等のいろいろな、今日まであの新治水五カ年計画の構想を練ったころから比較して、いろいろそのほかに加える要素というものがたくさん出てきた。そういうことを
考えると、とてもじゃないけれ
どもこれはたいへんだ。
予算もなかなか進んでおらないし、計画
自身も技術的に
考えて新しい計画を立てなければならぬということで、計画を立て直す準備にさっそく手をつけられたらどうですか。その腹がまえでないと、この三〇%取るなんて言っても、それは机の上ではどうにでもできるでしょう。ですから私はきょう、
災害の
委員会に対して、大蔵省にも出席願いたいと。大蔵省にきょう私は質問しようとは思わないが、そこに大蔵省のそろばんの大きな壁があるということはわかるのです。そこが問題なんです。だけ
ども、その壁にぶち当たる態勢がなくて何が大蔵省折衝になるのですか。非常に言い方がきつくて申しわけないと思いますけれ
ども、私は大蔵省に来て聞いていてくれ、質問はしないけれ
ども聞いていてください、私の言っていることが正しいのか正しくないのか、聞いておれば必ずああそうだと思われるはずだから、そういうことで出席を願った。大蔵省に遠慮なしにひとつお答えを願いたいと思います。