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多田省吾君 次に、私は、第七次
選挙制度審議会の
発足、あるいは今後の運用について、二、三お聞きしたいと思うんです。
大臣は、
選挙制度審議会運用の基本方針をどのように考えていらっしゃるのか、任期一年だけでは非常に
審議のあり方として期限が足りないのではないかという
意見もかなりあります。この第六次
選挙制度審議会がちょうど総
選挙にかかりまして、二、三カ月のブランクもございましたし、まあ二年ぐらいにしたほうがいいんじゃないかという
意見も、
社会党さんからもそういう
意見も出ましたし、それは非常に大きい
意見だと思います。こういった根本的な基本方針についてお伺いします。
それから、
選挙制度審議会のあり方でございますが、第六次
選挙制度審議会の運営を見ておりますと、フリートーキングが主でございまして、実現可能な、あるいは
答申可能な問題を特別に取り上げて、それをぐんぐん
討議を進めて
答申できるまでの成案を得るというような配慮が
一つ足りなかったのではないかというように考えております。それから、
先ほどお話がございましたように、まあいろいろな面においても希望すべきことはあります。たとえば、
委員の
構成につきましても、私も、やはり少なくとも
選挙に最もたくさんの人口を持っておりますところの青年ですね、青年の代表等も入れるべきであるし、また、まあ半分以上が婦人層でございますけれ
ども、御婦人の
委員というものは、まあ大浜さん以外はいらっしゃらないわけですね。そういう代表も加えるべきじゃないか。そのほか、労働組合の代表の方とか、いろいろな代表の方が必要なのではないか、そういう方を加えれば、もっと幅の広い御
意見も出るんじゃないか、このように感じられます。
それから次に、
選挙制度審議会に事務局を設けられたらどうか。いま社会保障
制度審議会には事務局がございます。社会保障
制度審議会に事務局がございますのに、この非常に大事な、また毎年行なわれておりますところの
選挙制度審議会に事務局がないということは、
答申の作成あるいは
審議の前進の上であるいはまずいのではないかと、こう思います。事実、第六次
選挙制度審議会におきましても、非常に資料が足りない。
事務当局から出していただける資料が足りない。で、前回の
委員会の
会議録——それも要綱だけです。それがいつも出るだけですね。あと第五次
選挙制度審議会の要綱、これが一冊ずつ出ますけれ
ども、これも、うちに持ち帰れないで、その場で見るだけというような、そういう配慮しかしていただけない。たまたま
委員会の席上資料要求いたしましても、なかなかはっきりした資料を得られない場合もございました。で、わが党の伏木
委員あたりは、この
全国区の
審議を進めるために、ちょうど
衆議院の
選挙区制
改正の
論議が行なわれた第五次
選挙制度審議会におきまして、いろいろな試算もあったわけですね。小
選挙区制にした場合に各党どのくらいの当選数が出るだろうかというような試算も行なわれたわけです。ところが、伏木
委員が、それじゃ
全国区にした場合に、いまの
全国区の得票から見て大体各党どのくらいの当選数になる可能性があるか試算をお願いしたいと言ったところ、これは
考え方が違うからだめだというのですね。
衆議院の
選挙区制では、
審議のときに、はっきりそれ以上のいろいろな不備な要素があったにもかかわらず、それが出せたのに、
参議院の
全国区の試算が出していただけないというような、こういうことは、ちょっと私
たちにとって非常に不満でございます。そのほかに、第六次
選挙制度審議会の最中に参考人は一回呼びましたけれ
ども、参考人の呼び方が非常に足りないのじゃないか。また、地方派遣の
調査ですね、あるいは
選挙の実態
調査、こういったこともなされておりませんし、また、
参議院地方区でも減員になるところ、また増員してもらいたいという強い要望の県なんかありましたね。そういう県に出張して、いろいろ
意見を聞くというところまで至らなかった。地元の
意見を全く聞かなかったような、こういう状況では、私はちょっと
審議会のあり方として前向きではないのではないか、こう思われるわけです。また、その当時、京都知事の
選挙なんかも行なわれておりましたけれ
ども、その前哨戦のようなものがありましたけれ
ども、その当時においても、やはりそのほかのいろんな
選挙の状況もあります。第二
委員会においては
選挙の浄化の問題がかなり取り上げられたのでありますが、そういった地元の
意見を聞かないために、なかなか自主的な
論議が進まないというような難点も、ございましたし、そういったいろいろな点から見て、私は事務局を設置したほうが
論議が進むのではないか、こういうことを感じます。
ですから、この
審議会の二年延長の問題、あるいは事務局設置の問題、それから第七次
選挙制度審議会における
委員の選出の問題、こういった問題を、まず御
質問したいと思います。