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1970-02-26 第63回国会 参議院 建設委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
四十五年二月二十六日(木曜日) 午前十時十分
開会
—————————————
委員
の
異動
二月十四日
辞任
補欠選任
山内
一郎
君
斎藤
昇君
—————————————
出席者
は左のとおり。
委員長
大和
与一
君 理 事
上田
稔君
大森
久司君
奥村
悦造
君
松本
英一
君 委 員
小山邦太郎
君
斎藤
昇君
高橋文五郎
君
塚田十一郎
君
中津井
真君
林田悠紀夫君
柳田桃太郎
君 米田 正文君
沢田
政治
君
田中
一君
二宮
文造
君 高山 恒雄君
春日
正一君
政府委員
建設大臣官房長
志村 清一君
建設省計画局長
川島 博君
建設省都市局長
竹内 藤男君
建設省河川局長
坂野 重信君
建設省道路局長
蓑輪健二郎
君
建設省住宅局長
大津
留 温君
事務局側
常任委員会専門
員 中島 博君
—————————————
本日の会議に付した案件 ○
理事
の
辞任
及び
補欠選任
の件 ○
派遣委員
の
報告
—————————————
大和与一
1
○
委員長
(
大和与一
君) ただいまから
建設委員会
を
開会
いたします。 まず、
委員
の
異動
について御
報告
いたします。 去る十四日、
山内一郎
君が
委員
を
辞任
され、その
補欠
として
斎藤昇
君が
選任
されました。
—————————————
大和与一
2
○
委員長
(
大和与一
君)
理事
の
辞任
についておはかりいたします。
沢田政治
君から、都合により
理事
を
辞任
したい旨の申し入れがありました。これを許可することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
大和与一
3
○
委員長
(
大和与一
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 この際、
理事
の
補欠選任
を行ないたいと存じます。
理事
の欠員は、先ほど御
報告
をいたしました
委員
の
異動
、及びただいまの
辞任
に伴う二名でございます。
理事
の
選任
につきましては、先例により
委員長
にその指名を御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
大和与一
4
○
委員長
(
大和与一
君) 御
異議
ないと認めます。 それでは
理事
に
上田稔
君及び
松本英一
君を指名いたします。(拍手)
—————————————
大和与一
5
○
委員長
(
大和与一
君) 次に、
派遣委員
の
報告
に関する件を議題といたします。 まず、先般当
委員会
が行ないました
建設事業
並びに
建設
諸
計画
に関する
実情調査
のための
委員派遣
について、その
調査報告
を各班の
派遣委員
からそれぞれ承ることにいたします。 初めに第一班、
福岡
県及び
熊本
県における
建設事業
の
実情調査
を御
報告
願います。
沢田政治
6
○
沢田政治
君
委員
の
派遣報告
をいたします。 第一班は、
大和委員長
、
小山委員
、
二宮委員
と私
沢田
が参加いたしまして、
福岡
・
熊本
両県下の
建設事業
の
実情
を
調査
してまいりました。以下簡単にその概略を御
報告
いたします。 まず
関門地区
でありますが、
日本道路公団
が
管理
、営業している
関門国道トンネル
は、一日平均一万七千台と
計画量
をはるかに上回る
交通量
となっており、
許容交通量
の限界とされております二万四千台に接近しております。そこで現在、
日本道路公団
の手で、
関門自動車道建設工事
として、総
事業費
二百八十五億円、
昭和
四十八年
供用開始
を
目標
に、
関門架橋工事
が進められております。目下、橋台及び塔の
基礎工事
が行なわれておりました。
関門国道トンネル
の
管理
については、
海底トンネル
の
特殊性
にかんがみ、大事故の絶無を期し、特に
交通管理隊
を編成し、
危険車
の誘導に当たるなど細心の注意を払い、好成績をあげているとのことでありました。 次に
北九州地区
では、
国道
三号線の
交通渋滞
を緩和すべく、
日本道路公団
により、営業中の
北九州道路
に続いて、
小倉地区
から
八幡地区
に至る
延長
十五キロメートルにわたる
北九州道路
第三期
工事
が
昭和
四十八年
完成
を
目標
に進められております。また、
九州地建
により、
遠賀地区
から
博多地区
にわたる
延長
五十キロメートル、総
事業費
二百十五億円の
北九州バイパス計画
が五
地区
に分けて順次
実施
に移されておりました。ただ
暫定
二
車線区間
が多いことは、現在の
交通量
の伸びから見て、再
検討
を要するのではないかと思います。四
車区間
の
増大
が望まれます。なお、
北九州
市
当局
から、
若松地区北海岸埋立地
に進出する
企業用
の
工業用水
を確保するため、
遠賀川河口堰
の
建設
を
促進
してほしい旨、強い
要望
がありました。また、
福岡
県から、
北九州
、
福岡両市
の
都市高速道路
の推進、
産炭地域
の
道路整備
の
促進等
について
要望
がありました。 次に、
松本委員
の御
配慮
により、
建設業界
が当面する諸問題について、
福岡
県
建設業協会
の皆さんと意見を交換する機会を得ることができました。その際、次の
諸点
について
要望
がありました。 (一)四十五年度の
暫定予算
をできるだけ短期間にして、本
予算
の執行を早やめていただきたい。
発注
がおくれ
工事
が年度末に集中することがないよう十分な
配慮
を願いたい。(二)労務問題については、
技能工
の
不足
が著しく、
九州ブロック
で三万人、
福岡
県下で一万人の
不足
が見込まれ、その確保に苦慮している。かかる
状況下
で労賃の
値上がり
が激しく
積算単価
を二割もオーバーしている
現状
であるので、
積算単価
の
大幅引き上げ
と
積算
に際し
労務管理費
を別ワクで加えることを
要望
する。
日資材関係
では、
政府
の
対策
にもかかわらず、最近の鋼材の
値上がり
が激しく、
建設業
の
経営
を圧迫しているので、早急に
流通機構
の
整備等
具体的な
価格安定策
を講ずるとともに
積算
を
発注
時の
市場価格
で行なっていただきたい。(四)
九州
における
公共工事量
について、
行政投資
の対
全国比
が年々減少の傾向にある
実情
にかんがみ、
公共事業
の大幅な
先行投資
による
振興策
を講じていただきたい。(五)
九州
における最も大
規模
な
公共事業
である
九州縦貫自動車道
の
建設工事
については、ぜひ
地元業者
が参加できるよう、
大手業者
と
地元業者
の
ジョイントベンチャー
による
入札参加
を認めてほしい。また、
地元中小業者
が消化し得るような工区に分けて
発注
していただきたい。さらに、
下請業者
の選定にあたっては、
地元建設業協会
の推選による方法をとっていただきたい。以上の
諸点
については、
政府
において十分
検討
し、善処されることを期待いたします。 次に、
九州縦貫自動車道
について述べます。
昭和
四十三年四月に
施行命令
が出ました第一次
整備区間
、
福岡
−
熊本
の
延長
百三キロメートルについて、現在
用地買収
及び一部の
建設工事
が進められておりましたが、
福岡
県下では、筑紫野町の一部を残し、
中心測量
を完了し、現在
用地取得
について
地元
と
協議
を行なっているとのことでありました。
熊本
県下は、
県当局
の積極的な協力により、ほとんどの
用地
の
買収
が終わり、植木−
熊本
間十三キロメートルについて大
規模
な土工が
実施
されておりました。この
地区
は黒ボク、赤ボクと呼ばれる
阿蘇
の
火山灰土
からできているため、
公団側
では特に、
試験盛土工
区を設けるなどして、
技術的難関
を克服しながら四十六年
完成
を
目標
に着々と
工事
を進めておりました。
開通
後は一日七千台の
交通量
が予測されており一日も早い
完成
が期待されます。 次に、
天草地方
の
道路事情
について述べます。
開発
のおくれていた
天草地方
も
天草
五橋の
開通
によって
県当局
の
産業振興策
もようやく実り始めておりました。
天草
五橋は、
完成
当時の
観光ブーム
も落ちつき、次第に
産業道路
としての
役割り
を果たすようになり、安定した
交通量
を確保しているとのことでありました。五橋に続く
国道
二百六十六号線はこの
地方
の
幹線道路
でありますが、現在
本渡
市まで舗装されておりましたが、
本渡
−
牛深間
が未
整備
であるため、
地元
ではなるべく早く舗装されることを強く望んでおりました。特に、
天草上島
と下島を結ぶ瀬戸橋は、
国道
では珍しい
開閉橋
で
交通量
の
増加
や、
通過船舶
の
増大
に伴って
開閉
による
交通渋滞
がはなはだしく、ネックとなっているので、
高架橋
にかけかえることを強く
要望
しておりました。また、
主要地方道本渡
−
富岡線
は本年四月に
国道
に昇格されますが、島原、雲仙につながる
観光
、
経済
の
重要ルート
でありますので、一日も早く
整備
されたいとのことでありました。 最後に、
阿蘇
の
有料道路
について述べます。現在
阿蘇山
では、
道路公団
の
阿蘇登山道路
、
県営阿蘇山観光有料道路
、
阿蘇町営有料道路
、
一の宮
町
営仙酔峡有料道路
の四つの
有料道路
が営業しております。このうち、
県営道路
は、
公団道路
から分技して競合しているとの特別な
地理的関係
にあり、
昭和
五十二年
償還予定
の
公団道路
が
計画
を上回わり本年中に
償還済み
となると
県営道路
の
経営
が成り立たたなくなるという
特殊事情
にあります。そのため、
県当局
としては、
公団道路
を
県営
に移管し、現在の
県営道路
と料金を
プール制
にできるよう早急に、
道路整備特別措置法
の改正をお願いしたいとのことでありました。また、
一の宮町営道路
は
赤字路線
となり
町財政
を圧迫しているので、その
救済策
についても別格の取りはからいをお願いしたいとのことでありました。 以上簡単でありますが、
報告
を終わります。
—————————————
大和与一
7
○
委員長
(
大和与一
君) 次に、第二班、
奈良
県及び
大阪
府における
建設事業
の
実情調査
を御
報告
願います。
林田悠紀夫
8
○
林田悠紀夫君
第二班は、二月六日、七日の両日、
大森理事
、
山内理事
、
春日委員
と私が、
奈良
県及び
大阪
府における
建設事業
、特に
万博関係
を主として
調査
してきましたので、その
概要
を御
報告
申し上げます。 なお、
大阪府下
における
視察
については、第三班と合流しましたので、当班の
報告
でその大要を述べることといたします。 まず、
奈良
県について申し上げます。
古都
として
奈良
は、今回の
万博
に際しまして、
京都
とともに第二
会場的役割り
をになうものであるといわれていますが、
道路
の
整備等各般
にわたり努力が払われてまいりました。しかし、
埋蔵文化財
や
歴史的風土
の
保存
と
開発
、
住宅団地
の急増に伴う
地元財政負担
、
水不足等
の問題が重圧となっているのであります。ことに
奈良
市の
人口
の
増加
は毎年一万二、三千人を数え、これは年率七、八%増でありまして、昨年七月には二十万人を突破するという
実情
になっております。 一、
平城団地
について申し上げます。
日本住宅公団
の
平城地区開発事業計画
の
概要
は、
奈良
市の北西五・五キロの
地点
に、総
面積
約六百十ヘクタール、その内訳は、
奈良市域
三百五十ヘクタール、
京都
府精華町及び
木津
町域二百六十ヘクタール、
住宅建設戸数
一万八千八百戸、
人口
七万五千人を誘致しようとするもので、
昭和
三十九年度から
事業
に入り、
昭和
五十年度
完成
までの総
事業費
は百十九億円であります。すでに、四十年から四十二年において、
地区
の約四三・八%に当たる
用地
の
買収
を終わっております。しかしながら、
上水道計画
として、
奈良市営水道
の供給を受ける
予定
が、
水源
の
不足
という問題に直面して、
事業計画
の認可がおくれているのでありましたが、ようやく二千戸分の手当てがついたことにより、着工の運びとなる
予定
であります。
奈良
市の
水不足
につきましては、去る四十一年の夏に、
市内西部住宅地域
において、大
規模
な断水という苦しい経験がありました。市の
水道
は、
昭和
三十九年から着工された第三期
拡張
第二次
事業
で、
木津川支流布目
川、白砂川より取水し、
自然流下導水路
をもって
須川ダム
を経由し、毎秒〇・八六トンを導水供給するもので、昨年十月完了したものであります。しかし、
人口
の
増加
に対処するため、
上水道
の
基本計画全般
に再
検討
を加みる必要が生じ、四十八年を
目標年次
とする第三期第三次
事業
に四十三年度より着手していますが、これが
水源
には、従来の
木津川水利権
、毎秒〇・五トンの取水が
暫定
的に認められている
現状
であります。さらに、
平城ニュータウン
四万三千人を含む
昭和
五十年を目途とする次の
拡張事業
へ移行のためにも、この
水利権
の
存続措置
を市は強く
要望
しております。 次に、
奈良バイパス
は、
国道
二十四号線の
奈良市内
及びその
周辺
の
交通混雑
を緩和するための本のであり、
京都
府
木津
町から
大和
郡山市に至る
延長
十四・二キロ、
幅員
二十一・五メートル、四
車線
、この
事業
の全体
計画
は百二億円となっております。その
路線位置
について、
埋蔵文化財
の
事前発掘調査
の結果、
平城宮
が
推定
より東へ拡大していることが判明したため、当初の
路線
の変更が要請された結果、四十三年九月に現
路線
に変更され、工程の遅延が憂慮されていたものであります。
事業計画
としては、第一期
工事
として四
車線
のうち二
車線
を
建設
する
段階施工
であり、四十四年度は
阪奈道路以北
の
概成
を
目標
としておりまして、
三条通り
−
大宮通り
間三百メートルが三月中旬
供用開始
の
予定
であります。 三、
阪奈道路
について申し上げます。 本
道路
は、
大阪
、
奈良
間の
最短ルート
であり、
昭和
三十四年に
全線開通
以来、
交通量
の
増加
は著しく、現在四
車線
に
拡幅工事
が進められております。
延長
十七・三キロ
幅員
十三メートル、総
事業費
約五十三億円で、工期は四十二年七月から四十五年三月であります。
万博開催
時までに
完成
し、
大宮通り
と直結し、
交通
の
円滑化
をはかる次第であります。このように、
大阪
、
奈良
間は
阪奈
、名阪、
国道
二十五
号等
が十数
車線
に
増加
していますが、
京都
、
奈良
間は
国道
二十四号線の二
車線
のみで渋滞するという
現状
がすみやかに改善されなければなりません。 次に、
本県
の多年の懸案でありました
近鉄
の
地下移設
が
完成
し、
目下街路拡幅工事
が、
万博開会
までを目ざして進捗していることは活目すべきであります。すなわち、
奈良
市の
中心部
に
近鉄大阪線
が
道路
上を占用して
地上
の
奈良
駅に入っていたのを、油阪、
国鉄関西線以西
から
地下構造
とし、
地下
二階の新
奈良
駅に達する
工事
を
万博関連補完的事業
として、四十七億円を投じ
施行
したのであります。内
環状線
、
大宮通り線
の
街路事業
は、
幅員
を二十三ないし三十六メートルに拡幅し、
阪奈道路
に連絡する
工事
を
万博関連事業
として、三十八億円で、四十二年度から
施行
されてきたのでありまして、
奈良
市の表玄関は面目を一新することとなります。
奈良
県の
要望
として、一、新二十四
号国道
(仮称)の
建設
と
奈良バイパス
の
早期完成
。二、
一般国道
百六十五号の
大和
−
高田バイパス
の
早期建設
。三、名
阪道路
の四
車線拡幅工事
の
早期完成
。四、
河川改修費
の増額。五、
大和川流域下水道事業
の
促進
。六、
公営住宅
に中高層の配分。七、
古都保存事業
の
補助
。
奈良
市からは、(一)、
木津川水源
の再
取得
、(二)、
人口増
に対処する
財政負担軽減
について
要望
がありました。 第二に、
日本万国博覧会会場
並びに
大阪府下
における
関連事業
について申し上げます。開幕まであと一カ月余りとなった現地におきましては、
会場
の
施設
は総仕上げを急いでいるという
状況
でありました。
参加国
は
日本
を含めて七十七カ国にのぼる盛況となり、千里丘陵三百三十万平方メートルの敷地には、
シンボルゾーン
を
中心
に、百十七の
展示館
がほぼ
完成
しており、多種多様の斬新な形態と色彩で充満しているありさまであります。
建築技術
の粋を競い、
幾多
の新工法や
機械化
の導入による
省力化等
のくふうの結果といえましょう。
地域冷房
、モノレール、動く
歩道等
の設備、コンピューターの
活用等幾多
の新機軸も見られるのであります。
会場
内の一、二の
施設
をあげますと、
日本庭園
が
政府出展
として、
会場
の北側に造成されました。
面積
二十六ヘクタール、
会場面積
の一五%、
東西
に約手三百メートル、南北の
最大
約二百三十メートルという細長い形で、
建設事業費
は約二十一億円となっております。わが国の伝統と最新の
造園技術
の粋を集めて設計されたもので、流れを主題とする
庭園
を構成しております。
修景施設
として植栽した樹木だけでも約七万一千本を数え、超近代的な
建造物
が林立しているかたわらにあって、この
庭園
の
存在
は、緑と水のいこいの効果をあげるものと期待されるわけであります。 また、
シンボルゾーン
の大屋根は、幅百八メートル、長さ二百九十二メートル、厚さ七・六メートル、総重量四千八百トンで、六本の柱にささえられ、
地上
三十メートルの高さに上げられておりますが、この
引き上げ作業
は当時話題となったものでありました。
万博協会関係予算
のうち、
建設費
は五百二十三億円であります。 次に、
万博関連事業
について申し上げます。 総
事業費
六千五百億円で、そのうち
建設省関係
は、四千十三億円となっております。
道路関係
を主として申し上げますと、
直轄
八
路線
、
補助
十四
路線
、
街路
二十二
路線
、
有料道路
として
日本道路公団
三
路線
、
阪神高速道路公団
九
路線
が対象となっておりますが、他に
河川
、
下水道
、
公園等
の各
事業
が包含されているのであります。
会場
へ直結する
道路
には、
国道
百七十一号線、
道狙本摂津線
、
大阪中央環状線
、
御堂筋線中国縦貫自動車道
、
近畿自動車道吹田天理線名神高速道路
、
寝屋川バイパス
、
阪神高速道路大阪池田線神戸西宮線等
があります。
工事
は大部分順調な進捗を見せておりまして、三月上旬に
供用開始
の見通しがついているとのことであります。
鉄軌道
として
観客輸送
の動脈となる
北大阪急行鉄道
、
京阪神急行千里山線
、
地下鉄
一号線等はいずれも
整備完了
に間近いものであります。
入場者
の予測については、当初三千万人との
推定
がその後の試算により、五千万人と改められました。休日の一日間の
入場者
六十万人とも推測され、
会場
への
アプローチ道路
の
交通容量
、
駐車場
の
収容限度等
を勘案するとき、
輸送対策
は
会場
の内外において、
警備体制
とともに大きな課題であります。
関係
十三機関による
観客輸送対策懇談会
が昨年発足して、
広域交通管制計画
、
鉄道
及び
道路輸送計画等
が総合的に
検討
されているとのことであります。
視察
しました
路線
のうち、異色あるものとして、
築港深江線
があります。十大放射線の一つである
築港
枚
岡線
に該当するもので、
大阪
港から
都心部
を
東西
に貫く大
幹線
であります。
国道
四十三号、
御堂筋線
と交差し、
船場地区
、森の宮、
深江
を経て、
中央環状線
と交り、
東大阪トラックターミナル
、
外環状線
に至るものであります。
船場地区
においては、
幅員
八十メートルの
街路
の
中央部
に、
地下
二階、
地上
二ないし四階の
船場センタービル
十棟を、
大阪
市
開発公社
が
建設
し、その屋上に
高架街路
六
車線
、
阪神高速道路
六
車線
を、
ビル
の両側に
平面街路
各四
車線
の合計二十
車線
を設けるほか、
平面街路
の下には
地下鉄
四号線が通ることになります。この
ビル
は、店舗、事務所、
荷さばき場
、
駐車場等
の用途を持ち、
都心部
における
卸売り商業地
の再
開発
に役立てようとするものであります。なお、
東大阪市域
においては、
築港
枚
岡線
として
大阪
府と
東大阪
市が、
都市改造事業
の
土地区画整理
によって
用地
を生み出し、四キロにわたって
道路
の
整備
を行なっております。
万博開催
時までに供用できる
予定
であります。 終わりに、次の
諸点
に十分な
対策
が講ぜられる必要があると思います。 (一)
万博会場跡地
の
利用計画
をすみやかに策定すること。 (二)
万博開会
中の
道路管理
には、
道路情報センター
の
活用
により、
情報
を
適確
に流すことや、
故障車
の処理の迅速化等万全の
措置
をとること。 かくて、
万博
が見事な成果をおさめることを期待したいのであります。 以上で
報告
を終わります。
大和与一
9
○
委員長
(
大和与一
君) 次に、第三班、
滋賀
県、
兵庫
県及び
大阪
府における
建設事業
の
実情調査
を御
報告
願います。
上田
君。
上田稔
10
○
上田稔
君 第三班について
報告
いたします。 第三班は
奥村理事
、
高橋委員
、
田中委員
と、私、
上田稔
の四名で去る二月五日から三日間にわたって
滋賀
県、
兵庫
県及び
大阪
府における
建設事業
の
実情
を
調査
してまいりました。 以下、
地域ごと
におもな
視察事項
について
調査
の
概要
を御
報告
申し上げます。 まず
滋賀
県下の
建設事業
についてであります。
滋賀
県は
阪神
、中京の二大
経済圏
の
中間
という
地理的条件
と、
名神高速道路
の
整備等
で、近年、
工業
の進出が目ざましく、従来の
農業県
から、
農工一体
の
産業県
へと急速に変貌しつつあります。
滋賀
県における
最大
の問題は
琵琶湖
の
総合開発
であります。
県面積
の六分の一を占め、
県民生活
と
産業活動
に密着している
琵琶湖
の
存在
は、
滋賀
県の
地域開発
と不可分であり、また
近畿経済圏全域
にとっても貴重な
水資源
の宝庫であります。
建設省
はすでに
琵琶湖総合開発
の
予備調査
を終えて四十三年度より
実施計画調査
に入っておりますが、
総合開発
の
基本的事項
について
滋賀
県となお
相違点
があり、
協議
を重ねている
段階
であります。すなわち
建設省
は、
利水
について
最低水位
を
マイナス
二メートルとし、十二億トンから十六億トンの
利水容量
で
下流
の需要にこたえようとするものでありますが、
滋賀
県は
最低水位
を
マイナス
一・五メートルが
限度
であるとしており、さらに
開発事業
は
総額
千九百億円で、
湖岸治水
、
地域開発
に力点を置くべきであるとしております。もとより大幅な
湖水位
の低下は、
湖辺施設
と
住民生活
に大きな影響をもたらし、また、誘致される
工場等
の排水で
琵琶湖
の
水質汚濁
が進むことも予想されますので、
利水
と
治水
、さらに進んで
自然保護
を考慮した
地域開発等
、
総合的開発計画
が樹立されることが必要と考えます。 こうした観点より
滋賀
県は、
琵琶湖
の
総合開発
は現行の
水資源開発法規
では不十分であるとして、
開発行政
の一元化と、必要な
行財政制度
の
確立等
の
特別措置
について
立法化
を強く
要望
しておりました。
琵琶湖
問題に関連して
野洲川
の
改修計画
と
瀬田川
の新
洗堰
を見てまいりました。
野洲川
は鈴鹿山脈に源を発し、
琵琶湖
に注ぐ
一級河川
で、豪雨時には濁流が狂奔するものの、平時はほとんど流水を見ない状態であります。
改修計画
は
洪水疎通能力
の
増大
と天井川の解消を目的としてており、おもな
事業
は
下流
における
北流
と
南流
の
中間
に約四キロの新水路を開さくするもので、
事業費
百二億円をもって四十年度より一部が
実施
されております。
山地部
の地質が風化の早い
花崗岩質
のため、至る所に荒廃した土砂はだを見せておりましたが、この
地域
の
治水事業
は徹底した
砂防事業
、
ダム事業
が不可欠であると痛感いたしました。
唯一
の
琵琶湖流出河川瀬田川
の新
洗堰
は、
鉄製溢流式
二段扉を設置しており、全開、全閉、ともに三十分で完了し
湖水位
の変化に応じて自動的に
一定量
の放流を確保できるようになっております。
琵琶湖水位
の調節とともに
淀川本川
の
洪水渇水
を調節するもので、
天ケ瀬ダム
とともに重要な役割を果たしており、これによって水害の防止と
水資源
の
高度利用
が可能となったのであります。なお
瀬田川支流
、大戸川、信楽川の上流では、
本県唯一
の
直轄砂防施工区域
として
事業
が進められておりました。 第二は
都市計画事業
についてであります。
大津
市
施行
の
都市改造事業
として、
大津
駅前
周辺
約八・五ヘクタールについて
区画整理
が
実施
されておりました。
国鉄大津
駅の移転とあわせて、すでに都市
計画
決定されていた
駅前広場
及び
計画街路
の
整備
と宅地の
高度利用
をはかるもので
既存建物
の取りはずしと三十メートル
街路
の
整備
が進められておりました。
公共施設
は、
都市計画街路湖岸大津線
、
馬場皇子丘線
、
大津梅林線
の外、
駅前広場
七千八百八十平米、
公園
八百七十八平米で、
公共減歩率
は二七%、
事業総額
は九億八千八百万円であります。 また
街路事業
としての
南湖横断橋
の
建設構想
は、
大津
市
中部地区
と
南湖東岸部
と橋梁で直結するもので、
国道
一号の迂回不便を解消し、
琵琶湖
大橋とあわせて
南湖地域
の
開発
に寄与しようとするもので、
架橋地点
の
実施
調査
が行なわれておりました。 第三は
道路
事業
についてであります。県下の
道路事情
は京
阪神
と中京、北陸を結ぶ
国道
、
地方
道が、いずれも通過
交通量
の激増で、随所において渋滞現象を発生させておりますが、特に狭隘部に密集する
大津
市
周辺
の
交通混雑
の解消は当面の急務であると思われます。西
大津
バイパスは
国道
一六一号のバイパス
道路
として
京都
山科附近から阪本までの十二キロを
事業費
百二十五億円で
整備
するものでありますが、当面は
暫定
二
車線
の
建設
で、四十四年度は三億円で
用地買収
に入りましたが、三井寺等文化財も多く難航しているとのことであります。 また、京滋バイパスは
国道
一号のバイパス
道路
として草津附近から
京都
外環に結ぶもので、四十五年度から
事業
に取りかかりますが、
中央部
分十三キロは
事業費
百七十八億円で
日本道路公団
が、また両側の十五キロは
事業費
二百二十億円で
建設省
が、それぞれ
施行
する
予定
であります。しかし、名神との接続
地点
まで
有料道路
を
延長
しようとする公団と、主要
地方
道瀬田宇治線までは
建設省
直轄
でと主張する
滋賀
県との間にまだ食い違いがありました。
建設省
の
調査
によれば、この
地域
の必要
道路
幅員
は十六
車線
とされており、現在の
国道
と名神を合わせても六
車線
で、なお十
車線
が
不足
しており、一日も早い
事業
の
実施
が熱望されておりました。 また昨秋
国道
に昇格となった三〇三号、三〇六号、三〇七号は、いずれも隣接府県との境界付近で
交通
困難個所がある状態で、通過
交通
の分散をはかる上からも早急に
整備
をはかることが必要と思われました。 次に、
兵庫
県下の
建設事業
について申し上げます。
兵庫
県は百二十五万都市神戸を
中心
に、
阪神
地区
の一翼として、ますます発展を続けておりますが、大都市
地域
の過密化が種々の弊害を生み出しつつあり、特に神戸市等の都市改造とその
周辺
の
道路整備
は緊急な課題であると痛感されました。 まず神戸市におけるおもな
事業
について申し上げます。三宮の市街地改造
事業
は、戦後の木造低層住宅が密集していた駅前
地区
について、
公共施設
と建築物を一体として再
開発
するもので、総
事業費
は百五十億円であります。現在は、
地下
二階
地上
十階の延べ
面積
五万六千平方メートルに店舗、
駐車場
を収容する第三
地区
の
事業
が
実施
中でありましたが、第二
地区
は
地下
二階、
地上
十八階で、延べ
面積
五万二千平方メートルに店舗とホテルを、第一
地区
は
地下
一階
地上
十四階で延べ
面積
二万四千平方メートルに店舗と住宅をそれぞれ収容する
計画
でありますが、従前の居住者とは
関係
のないレジャー
施設
や、高級マンションの
建設
に終わらぬよう申し入れておきました。 宅地造成
事業
は六甲山麓
地域
において着々と進められておりました。鶴甲山、渦森山、高尾山を完了し高倉山の宅造が最盛期でありましたが、ここでは約百四十メートル切り下げで、四十九万平米の宅地と六十七万平米の公共
用地
を造成し、四千六百戸の住宅を
建設
する
計画
であります。高倉山で採取される土砂四千八百立米は、ベルト幅二メートル、
延長
千三百二十九メートルのコンベヤーで一の谷を下り、神明
国道
、山陽本線を高架で越えて須磨海岸より船積みとなり二十キロ離れたポートアイランドの埋め立て地まで運ばれておりました。ポートアイランドとは神戸市、外貿埠頭公団及び運輸省第三港湾
建設
局の
建設
する四百二十三万平米の一大人工島で、三十二パースの外貿埠頭と近代的な関連
施設
を
整備
して、神戸港の
中心
施設
となるものであります。これらの
事業
はいずれも思い切った大
規模
プロジェクトでありますが、相互の関連で相対的に
建設
コストは軽減されており、今後こうした
計画
的
開発
方式の
活用
は、ますます期待されるところであります。 第二は、
道路
事業
についてであります。 播磨
工業
地帯と京
阪神
を結ぶこの一帯は、日に三万台の通過
交通
で、
国道
二号はすでに限界の状態でありますが、バイパス
道路
としての神明
道路
、加古川バイパスは
暫定
二
車線
での
供用開始
を目前にして最後の
整備
が進められておりました。 神明
道路
は、
日本道路公団
の
施行
するもので、
延長
二十四キロ、四
車線
で総
事業費
百二十五億円でありますが、四十五年度以降の二
車線
拡幅分は四十三億五千万円で、四十七年度末の
完成
を目途としております。 また加古川バイパスは、万国
関連事業
として
建設省
の
直轄
施行
であり、
延長
十三キロ、四
車線
で総
事業費
六十五億円でありますが、四十五年度以降の二
車線
拡幅分は二十三億円で、神明
道路
にあわせて拡幅
事業
の
実施
が必要と思われます。
暫定
二
車線
という変則
道路
ではありますが、これにより
阪神高速道路
、神明
道路
、加古川バイパスと直結されることとなりますので、さらに以西の姫路バイパスの早期着工が強く望まれておりました。 なお、本州四国連絡架橋につきましては神戸市垂水の
日本道路公団
調査
事務所において、三ルートの
概要
説明を受けたのでありますが、
兵庫
県及び神戸市からは、明石−鳴門ルートが最も
経済
効果の高いものとして最優先着工の陳情がありました。本年七月より本四連絡架橋公団の設置が本ぎまりとなっておりますが、
経済
的、技術的視点よりの着工順位の決定について
最大
の努力が必要であります。 最後に、
大阪府下
の
建設事業
についてでありますが、ここでは第二班との合流
調査
で
万博
会場
及び
関連事業
についてはすでに
報告
がありましたので、
東大阪
流通センター、新
大阪
繊維シティーについてのみ簡単に触れることといたします。
東大阪
流通センターは、都市
計画
決定に基づいて、流通業務団地を
中心
に貨物輸送と保管のための諸
施設
を
整備
するもので、
大阪
府と関西の主要民間企業の出資による
大阪
府都市
開発
株式会社が
実施
しておりますが、
事業費
のほとんどは
開発
銀行、市中銀行よりの借入金であります。 また新
大阪
繊維シティーは、梅田
地区
の市街地改造を契機に、同
地区
の繊維卸商が組合を結成し、防災街区造成
事業
として新
大阪
駅前に共同
ビル
を
建設
したもので、
事業費
は補償金等の自己資金と防災街区
事業
補助
金のほかは、六五%が市中銀行よりの借入金であります。これらは民間
事業
ではありますが、
公共事業
と不可分の
関係
で、
公共施設
の
整備
計画
に合わせて
事業計画
を立てておりますので、
道路
、上
下水道
等の
整備
のおくれによって生ずる金利負担と
予定
収入の遅延は
事業
主体にとって大きな打撃となるのであります。民間によるこのような
事業
の推進をはかるためには、長期低利の資金融資とともに、その基盤となる
公共事業
の
計画
的
実施
が不可欠の前提要件であることをあらためて痛感したのであります。 以上、
報告
を終わります。
大和与一
11
○
委員長
(
大和与一
君) 以上で
派遣委員
の
報告
を終わります。 官房長にお願いしますが、
委員
からの御
要望
もあるのですが、本国会に提出される法律、
検討
中のものを含めて、なるべく早く資料を各
委員
のお手元に届けていただきたいのです。——承知をされました。 本日は、これにて散会します。 午前十時五十一分散会 —————・—————