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国務大臣(
西田信一君)
万国博覧会開催都市の大阪で、あのような、まことに想像もつかないような大事故が発生をいたしまして、多くの人命を失い、また、数多くの重軽傷者を出しましたことは、まことに残念でございます。再びかかることの繰り返しをしてはいけないということにつきましては、私どもはもとより、
政府部内におきましても、真剣にこのことと取り組んでいるわけでございます。実は、けさの閣議におきましても、
関係各大臣から率直な実態についての
報告もございました。それに対しまして総理からも特に指示がございました。地下に埋設されている
ガス管あるいは水道管、あるいは電気のケーブル線、その他いろいろのものがございますが、これなどもいかにあるべきかということにつきまして、共同溝の問題も出ましたし あるいは共同溝の中に電気と
ガスが同居することがいいのか悪いのかという問題の究明も必要である。あるいはまた、この
ガス管の接続ですね。連結してボルトで締めて、あとコーティングするというようなやり方をやっているようでございますけれども、これらにつきましても、何かもう少しこれをさらにくふうするというようなことが必要であろう。いろいろな反省がございますが、このように地下に埋設されている、水道もよくはずれて水をふき出すというような所もございますし、特に
ガス漏れがあって、これが今度のような大事故を誘発したということにかんがみましても、何かその点検をするという、地下埋設物であるから安全であるというような安易な気持ちではいけないのではないかということで、それを点検する手段というものが考えられてしかるべきではないか。いま御
指摘の、これを何か探知するというようなことも含めての話だと思います。あるいは電気も通しておりますが、これなども、あるいは腐食をしてどうかというようなことも、それからまた
ガスのほうにどうかということの結びつきも考えられるというようなことを考えますと、こういうような点につきまして、私どもの
立場からも、もちろん、いま御
指摘のような点について、相当掘り下げた
研究が急速になされなければならぬというふうに存じます。また、いろいろな面につきまして
関係各省はそれぞれ真剣な取り組みをしなければならぬと実は考えているわけでございます。
科学技術庁は、かつて五年ほど前でございますけれども、パイプライン、これは
ガスばかりでなく、大きな、上水道から、一切のパイプライン、油から、そういうものを含めましてのパイプラインに対するいろんな安全その他につきまして
研究した相当のものがございまして、資源
調査会から当時の
科学技術庁長官に勧告がございまして、それに基づきまして
各省にこれを示し、かつまた、その後私どもが中心となりまして協議会を開くとか、いろんなことをやりました。もちろんこれは
ガスも含まれるわけでありますが、そういうことをやっておって、その中になかなかいいことが書いてあるのでございます。たとえば、パイプのこれの平面図、位置を、どこに入っているかという全体の平面図をつくってみる、あるいは縦横断面図をつくって、その位置というものを明らかにしておく。いろいろ技術的なこまかい点がございまして、そういうことをすでに実施しておる市もあるようでございます。現に、四日市とか川崎市
あたりでは、そういうものを実施しておるということもございます。また、いろいろ安全性について
指摘いただくという点につきましても、過般改正を見ました
ガスの安全立法に取り入れられている面もございます。
このようにいたしまして、かなりこういう問題につきましても配意をいたしておったのでありますが、こういう事故が起きましてたいへん残念に思っておりますが、さらに、もう一歩掘り下げた、ただいま御
指摘のようなことを含めました真剣な取り組みが必要であろう、かように考えまして、探知器のみならず、その他材質の問題とか、いろんなことがあると思いますので、これから真剣に私どもも取り組んでまいりたい、こういう決心でおります。