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1970-03-12 第63回国会 衆議院 予算委員会第二分科会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十五年三月十二日(木曜日)    午前十時六分開議  出席分科員    主査 大野 市郎君       小澤 太郎君    賀屋 興宣君       川崎 秀二君    田中 正巳君       中野 四郎君    楢崎弥之助君       赤松  勇君  出席国務大臣         外 務 大 臣 愛知 揆一君  出席政府委員         法務省入国管理         局長      吉田 健三君         外務政務次官  竹内 黎一君         外務大臣官房長 佐藤 正二君         外務省アジア局         長       須之部量三君         外務省条約局長 井川 克一君  分科員外出席者         法務省入国管理         局次長     瀧川 幹雄君         外務大臣官房領         事移住部長   遠藤 又男君         会計検査院事務         総長      佐藤 三郎君 ————————————————————— 分科員の異動 三月十二日  辞任         補欠選任   赤松  勇君     島本 虎三君   楢崎弥之助君     川村 継義君   矢野 絢也君     小川新一郎君   麻生 良方君     門司  亮君   不破 哲三君     津川 武一君 同日  辞任         補欠選任   川村 継義君     山中 吾郎君   島本 虎三君     赤松  勇君   小川新一郎君     古寺  宏君   門司  亮君     麻生 良方君   津川 武一君     山原健二郎君 同日  辞任         補欠選任   山中 吾郎君     楢崎弥之助君   古寺  宏君     矢野 絢也君   山原健二郎君     不破 哲三君     ————————————— 本日の会議に付した案件  昭和四十五年度一般会計予算会計検査院及び  外務省所管      ————◇—————
  2. 大野市郎

    大野主査 これより予算委員会第二分科会を開会いたします。  昭和四十五年度一般会計予算中、外務省所管を議題とし、質疑を続行いたします。川崎秀二君。
  3. 川崎秀二

    川崎(秀)分科員 佐藤内閣は、先般の衆議院総選挙のほぼ中盤戦に差しかかるころに、総理が仙台で演説をされまして、一九七〇年代の課題中国問題の解決である、ことに外交上の最重大案件である、こういう表現をされまして、従来とは変わった積極的な日中改善態度を打ち出されたのであります。自来、国会におきまする総理大臣並びに外務大臣の御答弁の中には、いろいろそのときどきに応じまして起伏があることは当然のことでございますが、この総選挙の御言明からしますれば、かなり後退した印象を一般国民に与えておるということはまぎれもないことでございます。しかし、先週に至りまして、旅券の問題であるとかあるいはまた航空機の問題などに対まして、再び一つずつ具体的に改善をしていきたいという傾向がほの見えますことは、われわれ長年にわたりまして日中改善の問題に取り組んでおります者にとりましては、私どもの意を得たところであるとともに、国民もまた近来相当に大きな関心を寄せ、政府の政策の前進を期待しておるように見受けられるのであります。  そこで、本日お伺いをしたいことは、外務大臣並びに総理大臣もしばしば言われているように、日中国交回復前の問題としては、何としても人文交流、これを従来よりは大幅に行なっていかなければならぬ。また、貿易ももちろんでございます。そういう基本的な態度につきまして一応伺いました後、具体的に一つずつ御質問申し上げたい、かように思っております。
  4. 愛知揆一

    愛知国務大臣 日中問題につきまして、ただいまもいろいろお話がございましたが、時間の関係もございますから、なるべく簡単にお答えいたしたいと思います。  国際緊張緩和ということを外交一つの大きな柱にいたしておりますから、体制の異なるところとの間にもできればよき関係をつくり出したいということがそこから当然に考えられるところでございますが、中国の問題については申すまでもないことでございますが、中華民国政府との間に長い間の友好親善関係を持っておる。この関係をまた大切にしなければならない。同町にまた、中国側としては、二つの中国ということをタブーにしておるというような関係もありますので、実際具体的な措置ということにつきましても、なかなか複雑であり微妙であるということを考慮していかなければなりませんので、ただいまもお話がございましたが、ちょうどただいま旅券法改正を御審議願っておるときでもございまするので、そういう関係もあって、渡航者問題等について、手続簡素化というような点については若干の考え方でできるのではないだろうかということも考えております。  それからもう一つ、これはやはり相当基本的なことになりますが、抑留者の問題が常識的にいって半分ほどは片づいたわけで、これは先方の配慮に対してわれわれとしても喜んでおるわけですが、なおまだ不明の点もありますので、こういう点をも含めて、第三国における日中間政府機関接触をはかるということについては、政府としても試みをやっているわけでありまし、これらについても従来委員会で御説明いたしておりまするように、新しい事態、まだ御報告しなければならぬようなことはあらわれておりませんけれども、そういう面の接触ということもやりたいという姿勢で、現に試みておるということは御承知のとおりの状況にあるわけでございます。
  5. 川崎秀二

    川崎(秀)分科員 ただいま御答弁の中に旅券の問題がございましたので、きわめて端的に御質問を申し上げます。  先週の金曜日または土曜日に外務省方針と見られるようなものが新聞紙上に散見をいたしております。外務大臣の口から、いま旅券法改正のことを機会簡素化したいということでございましたが、これは中国側の者が日本に参ります場合に、北京日中覚書事務所でビザを発行するということができる、あるいは日本側が参ります場合に、北京で向こうの備忘録事務所でございますか、発行できるというようなしかたに変えようというのでありましょうか。
  6. 愛知揆一

    愛知国務大臣 こまかい手続の点はあとでまた補足して御説明いたしたいと思いますが、いまお話が出ましたまず第一は、日本人の未承認国に対する出国の問題でございますが、これについては先ほど申しましたように、手続を簡素にしたい、そうして相手国日本人に対して入国を認めます場合には、できるだけそれを許可するという気持ち手続簡素化したいということを方針にしていこうと思っております。ただ未承認国と申しましても、中国がありあるいは北朝鮮があります。北ベトナムがあります。あるいは東ドイツもございます。やはり相手国によりあるいはそれぞれの事情によって個別審査を適切にやっていく必要がございますから、一律に、一がいにこれを自由にするとかなんとかというわけではございません。  そこで、たとえば未承認共産圏の国に対しては、第一に渡航趣意書というものを現在は十五部もとっておるわけですが、十五部を少なくとも半分くらいにはしてあげたい。それから、渡航趣意書旅券発給申請の前にうんとさかのぼって相当長期間前にとって、それから旅券審査ということになっていたわけですけれども渡航趣意書旅券発給申請と同時に受け付けるということにする。それから旅券発給がありました場合に、現在はこれらの国に対しては手続が三週間かかっておりますが、三週間というようなものをできるだけ早くこれを日数を縮める、こういうようなところからまず入っていきたい。これが一つでございます。これが日本人に関する場合です。  それからいま覚書事務所お話がございましたが、これは領事事務を代行させるというところまでは考えておりません。ただ現に覚書事務所職員等に対して取り扱っておりますように、これを覚書事務所が委託を受けるというような形で、わざわざ本人が香港まで出向かなくても手続ができるようにするというくらいのことは具体的な措置ができるのではなかろうか、こういう点を中心に事務的に検討いたしております。この内容、措置については、先ほど申しましたように、専門的といいますか、技術的な御説明はあとで補って御説明いたしたい。  それからもう一つは、これはもういま御説明するまでもございませんが、広州交易会に参加したいという在日華僑の問題がございましたが、これは個別審査をして、申請者三十四人ございましたが、二十一人に許可することに、これは関係省庁の協議がまとまりまして、そのことを関係者に御通知をいたしました。かような関係になっております。
  7. 川崎秀二

    川崎(秀)分科員 非常に具体的に御答弁をいただきましたが、実はこの焦点になっております中国側との問題がいまの大きな問題のように思うのであります。実は昨年同じような時期に古井君が参りましたときにも多少話題にはなっておったのでありますが、いつの間にか交渉途中におきましてもっと重大な問題が、政治的な根幹問題が提起された関係で消えたように私は記憶しております。今回また古井君が参りますまでは、八分どおり、その案、考えは出ておりましたわけでございますけれども、十分固まらずに出たように聞いております。先日中国課長からも十分承りまして、中国側が同じような態度に出るならば、この問題は事務的には固めたい。あと外務大臣総理大臣の御決裁だというふうに聞いております。そういう方向でしていただいておるのでございましょうか。実はわれわれもいろいろ連絡もいたしまして一つずつでも解決をしていきたいと思いますので、端的に御答弁をいただければけっこうでございます。
  8. 愛知揆一

    愛知国務大臣 ものによりますれば、事務的に検討の進んでおるものもありますから、これらにつきましてはいま申しましたような方針で事務的に検討を積極的にするように申しつけてございますし、また、俗にいえば相手のあることでもございますから、先方の望んでいることで、こちら側としても支障なくできるようなことは取り上げていきたい。しかし、前もっていろいろ並べ立ててみましても、やはりいろいろ話し合いということもございましょうから、いろいろの点を考えてはおりますが、具体的にいま申しました以上のことはまだいろいろしていないというのが現実の今日の状態でございます。
  9. 川崎秀二

    川崎(秀)分科員 その問題はよくわかりましたし、この程度でよいかと思っております。けっこうでございます。  それから、とにかく不便なのは、人文交流を大いにやりたいといっても、交通関係が最も悪いわけでありまして、北京へ参りますのに、もし普通の飛行機であれば、ジェット機で二時間半あるいは三時間の予定だと思うのでありますが、今日では、香港経由でありますと、正確にいって五十二時間半、五十三時間かかると思うのであります。広東で一泊して、その翌日に、北京へ行く飛行機を十時ごろにつかまえる——午後三時と覚えておりますが、こういうことだと全く一番近い中国が、地球上では一番遠いということになるわけであります。昨日も航空関係を調べてみますると、日本から一番遠いのは南アフリカのヨハネスブルグあるいはリオデジャネイロ、いずれも三十時間台でありますから、したがって、北京へ行くのに五十二時間、ヨハネスブルグが三十七時間ということは、この世のふしぎの一つでありますので、これらはやはり次第に解決をしていかなければならぬ問題だと私は考えておるわけであります。  そこで、昨日も運輸大臣にお伺いをいたしまして、一つ発見をしたわけでございますが、現在、日本航空北京乗り入れ希望しておっても、政治上の制約がある、国交回復をしておらぬので、航空協定もなければ、また中共はIATAに入っておらないという関係で、国交回復までは、定期便の場合でございますが、日航が入る機会がないということは事実でございます。そこで、それの代替方針としては、やはり中国航空関係のある国際航空会社の便を利用しなければならないように私は思うのであります。エールフランスであってもパキスタン航空であっても、日本の面目とかなんとかという問題でなしに、日航が入るまでに外国便を利用するということは国の威信からどうかというようなけちくさい根性でなしに、日中間の航路をふやすために、これはぜひとも御考慮いただきたい。ところが、パキスタン航空エールフランスから正式の申し入れがまだないという話でありますが、調べてみますと、エールフランスのほうでは一度申し入れをしたけれども、いろいろな事情で中断をしておる、お認めいただかなかった、こういうことであります。ところが、パキスタン航空のほうはまだ申し入れをしておらないようでありますけれども中国側の旅客が多いのは実際にはパキスタン航空だということが、きのう調べてみまして非常によくわかる。これは木曜日と土曜日に上海からジェッダへ直接飛んでおるようですが、半分は中国のパッセンジャーだそうです。してみると、やっぱりヨーロッパの狂うに相当に出ておることだけは間違いがないわけです。これが日本へつながるということになれば、非常に大きな利便が一般旅行者にはもたらされるわけでございまして、この点について外務省としてはどう考えられるか。申し入れがあれば考慮する、検討する運輸省方針と同じでありますか。これらの点について御答弁をいただきたいと思います。
  10. 愛知揆一

    愛知国務大臣 実はこの問題については、昨日の川崎委員橋本運輸大臣との間に御意見交換があったように、さっそく私も運輸大臣からも連絡をいただいておりますが、運輸大臣が申し上げたとおり外務省も含めての政府態度でございまして、将来の一つの研究の問題ではございますが、いま直ちにどうこうという点はまだ考えておりません。
  11. 川崎秀二

    川崎(秀)分科員 ちょっと一番おしまいのところが昨日の運輸大臣お話と違うのでありますが、申し入れがあれば検討する、その点だけは明快に言われておるわけであります。いかがでしょう。
  12. 須之部量三

    須之部政府委員 いまこの問題に大臣お答えになったようでございますが、ひとつ補足だけさせていただきますと、結局第三国飛行機乗り入れ——日本に来ます場合、これは当然飛行機利益バランスと申しますか、経済的な面から、日本としても優位な路線権を獲得した上で相手路線権、つまり日本への乗り入れを認めるというのがいままで一般考え方でございまして、そういう経済的なバランスの面も十分考えなくちゃならぬという点が一つの大きな考慮になるという点をちょっと補足させていただきたいと思います。
  13. 川崎秀二

    川崎(秀)分科員 いまの答弁は逃げ口上で、国交回復までは日本航空はなかなか乗り入れられない、それから外国のものも日本利益を害するからやめたというようにしか——簡単にいってそういう御答弁だろうと思うのですね。日航希望しておるけれども、いろいろな障害があるからだめだというならば、それは人文交流が非常に重要だというなら、そのほうに重点を置いて打開をはかるべきではないか。その理由は少々違いますけれども、われわれは昭和二十年の十一月からは占領治下であったわけです。二十二年の初めころにはパンアメリカン、ノースウエストが盛んに羽田の小さな、いまの前の飛行場に飛来しておって、それを日本側が利用してきた間は、おそらく四、五年にわたったと思う。占領時代といまとは違いますけれども中国との関係ではほぼ同様な関係に立っておるわけですから、外国の旅客機といえども人文交流のほうが重点であるということになるならば、日航乗り入れることは当然困難なんですから、その間これを代替せしめるということは最も適切な方法ではないか。ことにいまエールフランスパキスタン航空で済んでいますが、パンアメリカンは一九七〇年の前半期においてできれば、米中緩和方向に向けば、北京乗り入れを実施をしたいということをいうておるわけでございますから、そういうことをも考慮して、御解決を願いたいと私は思います。あらためて御答弁いただきたいと思います。
  14. 愛知揆一

    愛知国務大臣 先ほど申しましたように、運輸省もこれは大いに関心を持っておる問題でございますから、まず運輸省側意見も十分聴取いたしまして、検討をすることにいたしたいと思います。
  15. 川崎秀二

    川崎(秀)分科員 そこで外務省にぜひお願いをし、また今日の日中関係改善のために、ぜひ御考慮いただきたいと思っておりますのは、何かの機会臨時便を出していただきたい。それは日本側政府の要人が行かれるとか、あるいはそれに準ずるような人が参ります場合に、臨時便であれば、航空協定あるいはその他の支障もないわけであって、場合によっては考慮するというお話が昨日もありました。  それからこれはきわめて単刀直入に申し上げますが、私どもの大先輩である松村謙三先生は、長年にわたり日中問題打開のために挺身をされて今日に至りました。昨年の夏ころからやや健康を害されまして、国会の議席を退かれる悲壮な決意をされるとともに、どうしてももう一度中国に渡って日中間改善をはかりたいという、世の中でいえば、執念に燃えて今日まで全身をささげてこられたわけでございますが、最近、十八日ころに訪中をされるという予定を立てておられますが、まだ日程などもきまらぬことでもございますので、多少は延びるかとも思うのでございます。私どもそばにおりまして見ておりますると、まあ内臓その他全身の動作はそう昨年あたりと変わっておりませんけれども、何せやはり歩行には相当困難な様子もありまするし、先日八十七歳になられたようなわけでございまして、常識的に見まして、香港経由の旅というのは相当に重荷になってくるわけでございます。人道上の問題もからみまして、ぜひお願いも申し上げ、そういうような機会外務大臣として、政府部内のいろいろな関係もございましょうけれども臨時便を出すことを考慮するという方向に動いていただくことはできないものでありましょうか。これはお願いを兼ねての質問であります。
  16. 愛知揆一

    愛知国務大臣 一般的に申しまして、航空協定を前提にする定期便というような問題よりは、ただいま仰せになりましたような問題のほうが、扱いやすい——と言っては語弊がございますが、取り上げられやすい問題じゃないかと思います。しかしそれにしても、いろいろ技術的な面その他でなかなか克服しなければならない条件もあるようでございます。これも昨日のお話し合いにもあったようでございますが、たとえば中国に行かれて滞在されておって、御老齢であるとか、あるいはからだのぐあいが悪くなったというような、人道的な立場から申しましても、ぜひ望ましいというような事態がございますれば、技術的な問題が解決ができて、かつ先方もそれに対して積極的な態度であるということならば、これを日本にお迎えするときにそういう方法があるいは講ぜられることも考えられようかというような気持ちでおりますわけで、いま具体的に松村先生お話が出ましたが、多少延びるにしましても、やはりいろいろ具体的な障害があるので、行かれるときに、これは率直に申しまして、間に合うようにはどうも見通しがつかないのではなかろうか、かように存じております。
  17. 川崎秀二

    川崎(秀)分科員 たいへん具体的な御答弁であります。今度の松村先生の個人の御希望では、かなり長い期間にわたって滞在したいような個人的な御希望もありますけれども中国側の接待の問題もありますので、そう長いと私も考えてはおりません。しかし一週間あるいは二週間は必要であるというようなことになりましょうから、したがって今日考えられるのは、帰りの便の場合にでも御使用いただければ、いろいろな意味での大きな前進のようにも私自身は考えまして、お願いかたがた質問をいたしたわけでございます。これは聞いてみますると、やはり航空技術的な問題の一つでもございますが、たとえば北京飛行場へ入ります場合の様子は、中国側航空士が、日本へ一名ないし二名来まして、日本航空飛行機が参ります場合にやはり補助をしなければいけないというようなことも岡崎さんなどは専門の知識もありまして、申しておられるようであります。そういう場合の問題をも含めて御解決を願う方向で御検討を願いたいと思っておりますが、これらの問題はいかがでありましょうか。
  18. 愛知揆一

    愛知国務大臣 ただいま私、申しました技術的ないろいろな問題の中にそういうことも入る一つの問題かと思います。ですから、実行するとなれば、そういうことの解決もしなければならないわけでございます。先ほどあげました例などの場合におきましては、何とか検討をしたいという気持ちでおるわけでございまして、これも昨日橋本運輸大臣から御答弁したと同じような気持ちで取り上げていきたいと思っております。
  19. 川崎秀二

    川崎(秀)分科員 郵便関係の問題もお聞きしたいと思っておりまするけれども、これはまた他の機会に譲りまして、私自身が非常に経験しているここ数日来、また去年もそうでございますが、電話回線というものが一本で、そして朝十時半から十三時、これが午前中の一回、それから午後は十六時半から十八時、これではとにかく商社も相当に行っておりまするし、一番不便を感ずるわけでございます。アメリカとの回線は十六回線あるとか聞いておりまするし、通話状態人工衛星などを使う部面もあって、まことに明快ですが、場合によってはざわざわして北京との通話はなかなか困難なので、難渋をしておるわけです。これはどういう関係でありますか、一ぺん郵政省の方に聞いたこともございまするけれども、何とかこの改善方法はないものだろうかというふうに考えますが、外務当局ではどういう資料をお持ちであるのか、また改善する方策はないものかという点を伺っておきたいと思います。
  20. 愛知揆一

    愛知国務大臣 これは実情にお詳しい川崎委員に対するお答えで、たいへん御不満な答弁になるかも存じませんけれども、現在電話については、当方としては国際電電がその衝に当たっておる。そこで現在のこの運営のやり方で改善がはかり得るかどうかということが一つ。これは郵政省あるいは国際電電のほうの意見も聞いてみたいと思います。それから、考えられるそれから先の問題としては、いわゆる実務者同士の協約と申しましょうか、それはもうすでにできているはずでございますけれども、それ自身をまた改善をするということが必要なのかどうか。そういう点については、私どもも前向きに考えてしかるべきことである、かように存じております。
  21. 川崎秀二

    川崎(秀)分科員 これはぜひ、少しずつでも改善をされたいと思うのであります。去年より、午前、午後三十分ぐらいずついままでよりは延びておるというのが実情であることもこの機会に申し上げまして、もっと自由に電話交換ができないものかということを痛切に感じておりますので、この点を申し述べまして、改善の方途を講ぜられるように希望する次第であります。  それから、これはまあ現在佐藤内閣でありまして、四選をされるかどうか。私は最近の佐藤総理大臣の心境は、沖縄問題の解決以来非常に従来の考え方から飛躍をされているように思うております。やはり政治家としての出処進退というものを十分に考えられて対処をされておるように感ずるのであります。また相当肉体的にも精力をすり減らして、今度の国会における御答弁などを見ますると、新たなる問題に向かって立ち向かうという迫力をわれわれは感ぜられる。ある意味では、従来持っておりました佐藤観というものを修正をしなければならぬ。将来の政局を見渡して中国問題もそういう見地から考えたいというようなお気持ちもあらわれているように拝察をしておるわけであります。しかしこれは四選があるないにしても、次の首相にバトンタッチをする際においても、中国問題というものが次の総理大臣の、あるいは四選をしたる際の佐藤総理大臣の取り組まなければならぬ大きな課題、また解決に向かわなければならぬ課題としておおいかぶさっておることは、愛知外務大臣も御承知のとおりであります。古井君あるいはまた松村先生等はしばしは——私も一回北村徳太郎氏のお供をいたしまして、一九六四年に中国へ参りました際、必ず周恩来首相が言うことばでありますが、前閣僚あるいは前首相というものはいままで十数人来ておる、それぞれの見識に対して非常に敬意を払っておるけれども、でき得るならば現役の閣僚が訪問をしてもらいたい、総理大臣が訪問をしてくるならば、北京飛行場をあげて待っておる、その礼には自分が訪日をする、これが東洋の礼譲であるということを、これは行く人たちに常に語っておられるのでありますが、松村先生がこの間何かの機会に、今度日中関係改善されるきっかけがあれば、それはどういうものだろうかということを私が聞きましたときに、おれが行ったあと愛知君が行けばいいなとぽつんと言われたことがあるのです。私はしかし外務大臣が行くことは総理大臣が行くことになりますし、国交前でありますから、そういうことも困難かと思いますけれども、通商関係あるいはことに人文の交通ということの打開のためには、運輸大臣もしくは通産大臣が行かれることは、直ちに他の国との関係を阻害するものではない。ことに交通関係はそうでないというふうに私は考えておるわけであります。そういう意味で閣僚のうちのどなたかが訪問をするような機運を国民は期待をしておるし、望んでおるわけでございます。こういう問題についてはどういうふうにお考えであるか、率直な御答弁を承りたい。
  22. 愛知揆一

    愛知国務大臣 御高見をありがたく拝聴いたすわけでございますけれども、本日冒頭から申し上げておりますような関係でございますので、私の、あるいは他の閣僚の派遣ということも、現在のこの時期では、なかなか具体的の問題としてはむずかしいのではないだろうか。よく総理も言っておられますように、日中問題というのはやはり相当息長く、七〇年代の問題として取り上げていく。ただいまお話しのお気持ちやお考えは、私もよく理解できますけれども、実際上の問題としてただいまのところまだその段階ではないのではないかと考えます。これも率直なお答えでございます。
  23. 川崎秀二

    川崎(秀)分科員 こういう点がやや私どもとお考えが違っておるように感じられますけれども、これは責任の立場にある愛知外務大臣と私どもの差かもしれませんので、これ以上は私の願望と意見だけを申し述べまして終わりたいと思うのであります。  月とスッポンということばがあります。これは語源を私はあまり知らなかったのでありますが、近代的な語源を発見したのです。それは、アメリカは月に三日で到達するロケットを打ち上げた。われわれ考えてみると、日中間は三日がかりで北京へ行くわけですから、日米間の昨日飛来したジャンボのあの状態を見ると、太平洋航空日中間の交通はまさに月とスッポンである。月とスッポンの語源を知らずして、今日それが如実にあらわれておる。その状況を打開することが、まず日中関係改善の第一歩であると私は考えております。遠交近攻ということばは武力のことばであります。しかし中国の漢詩をひもといてみると、違うことばがまたあるのです。遠きと交わらんとするならば近きをおさむるにしかず、これはやはり政治哲学であって、どうかそういうことの意味を十分感得されまして、御善処を願いたいというのが私の願望でございます。  最後に、これはまた巷間の説でありますから私はしかと確かめておりませんが、最近米中会談の進行経過につきまして、米国側から日本側に報告か何かあったかどうか。米中会談の内容は秘密ですから、他国へも出しておらぬけれども、友好的に転化しつつある今日の状況からして非常に重要なので、米中会談の内容でなくして、米中会談に臨んでおる米国側の考え方というものを、外務省の首脳部に示したのかもしれませんが、そういうことについて米国側から何か接触があったかどうかということを大臣から承りまして、私の質問を終わりたいと思っております。
  24. 愛知揆一

    愛知国務大臣 アメリカとの間におきましては、中国問題のみならず、国際情勢の分析等については十分緊密な連係がとられておりますので、自然そういう中からにじみ出てくるところも感得ができますし、それから具体的ないろいろの点についての相当の情報交換が進んでおりますので、大体のところは掌握しているつもりでございますけれども、いまもお話がございましたように、米中会談自身については、アメリカ側も中国側も現在話し合い進行中といいますか、頻度は一カ月に一回というくらいのかなりの程度ではありますけれども、その内容については厳秘にいたしておるようでございますので、私どもからそれについてまだとやかく申し上げる段階ではないようでございます。
  25. 川崎秀二

    川崎(秀)分科員 先週または先々週に、一度アメリカ側と深い接触がございましたでしょうか。
  26. 愛知揆一

    愛知国務大臣 外務省とアメリカ側でございますか。——これは三月早々に、両方の政策企画担当者の定時の会同を今度は日本でやりました。そういうことはございました。
  27. 川崎秀二

    川崎(秀)分科員 どうもありがとうございました。
  28. 大野市郎

  29. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 広州交易会の華僑総会貿易商社の再入国の問題が残っておったのですが、出入国管理局長はお見えでしょうか。
  30. 大野市郎

    大野主査 次長は来ております。
  31. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 局長を私は要求しておったのですが、御連絡をいただきたい。  そのお返事があるまで、ちょっと昨日の外務大臣の御答弁について若干従来の政府答弁と食い違う点がありますので、それだけちょっと確かめておきたいと思う。  例の事前協議の問題ですが、従来事前協議は、岸・ハーター交換公文によって、第四条の随時協議あるいは第六条の事前協議、これをやる機関は安保協議委員会である、そしてあの公文の内容を見れば、日本側からも発議権はある、そういう立場で、私は一昨年の予算委員会で当時の三木外務大臣に見解を要求したのです。ところが三木外務大臣は、事前協議については日本側からの発議権はないのだ、その必要があれば随時協議でやれるのだという立場をお示しになりました。ところが昨日は不破委員の質問に対して、発議権ありというふうに聞こえる御見解が示された。新聞の解説によれば、外務省の見解としては、それは事前協議でイエスを言った場合、その後の状況の変化によって、その必要なしと日本政府が認めるような場合には日本政府から発議ができる、あるいは事前協議をするひまがなくて米軍が直接出撃した際、日本側から事前協議に対する発議権あり、そういう見解を外務省は示されたやに新聞は報道しておるのですが、ひとつ明確な御答弁をいただきたい。これはもしそうであれば政府側の見解の食い違いであるし、その後に解釈の変化が起こったのかどうか、明確にしておきたいと思います。
  32. 大野市郎

    大野主査 大臣ちょっとお待ちください。楢崎君に申し上げますが、お約束によって、昨日の入国管理の関係の発言に内容をおとどめをいただきたいと思います。いま入国管理局長の存否についてなお念のために確かめておりますので……。
  33. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 その時間、いいじゃないですか。
  34. 大野市郎

    大野主査 だから、その了解のもとでおさめて  いただきたいと思います。
  35. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 来られたらすぐ切りかえます。待っておってもなんですから……。
  36. 愛知揆一

    愛知国務大臣 この問題は楢崎委員もうよく御承知のとおり、率直に申しましてあまり明確でなかったようなところもあったようですが、私は昨日それを総合しまして集大成したつもりなんでございます。と申しますのは、法律論というか条約論からいえば、事前協議というものはそもそも協議をするほうの人に、協議をしなければならないという義務があるわけでございますから、その人に発議権があるというのが、これが条約論として通説だろうと思います。三木前大臣はそういう点を中心にして御答弁をしておるわけだと思います。しかし、その場合でも随時協議というものもあるから、足らざるところは随時協議でカバーできるということをつけ加えておったはずだと思います。私はこれを集大成してみると、やはりきのうも不破さんから御質疑があったような仮説をいろいろやってみますと、第六条の事前協議につきましても、こちらからも発議というか意見申し入れるということは運用上あり得ることだと私は思います。しかし、それでも足らぬ場合は随時協議でカバーすることができる。要するに条約論的な通説と、それから観念上考えられる運用上の問題、あわせてこういう見解は政府として統一しておくことが最もよろしいか、かような態度で昨日ああいうような答弁をいたしたわけでございますから、どうかひとつ御了承願いたいと思います。
  37. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 来られましたか……。
  38. 大野市郎

    大野主査 いまじきに……。
  39. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 じゃ来られましたらすぐ切りかえますから……。  私はあの交換公文の趣旨からいえば、いまの愛知外務大臣の見解が正しいと思うのです。そういう見解であるべきだということを一昨年三木大臣質問したわけです。しかし、いまの愛知外務大臣の御答弁は、そういう意味では三木外務大臣答弁を正しく修正されたと私は理解して承っておきます。  次に——管理局長がお見えになったらすぐやめますから、一問だけ……。  沖繩の、いわゆる事前協議の協議事項になっておるゼントルメンズ・アグリーメントの、海の場合一機動部隊、空、陸一師団という場合は事前協議にかかるわけですか。沖繩にはいま師団関係では海兵隊がある。第三海兵師団。これは天願、米国名でいうとキャンプコートニー、ここに駐留しておるわけですね。この海兵師団は一万九千人です。それから空のほうは、一万八千人、第三一三航空師団が嘉手納にあります。この中に例の、われわれが核兵器の一つだと指摘するF105が二十機、F102が二十機、それぞれ一スコードロン、それからR4Cファントム三機、それから電子偵察機のEB6が四機、こういうものが第三一三航空師団、少なくともいま二つ師団があるわけですね。これが返還時に駐留を認めるかどうかは四条の協議にかかるのか、それとも事前協議にかかるのか。
  40. 愛知揆一

    愛知国務大臣 ちょっと先ほどのお話で一言あれですが、事前協議の発議権の問題は、さっき私が申しましたように、たいへん大それたことを申すようですが、集大成をしたつもりでございまして、政府の見解を修正したというのではございません。そういうことにひとつお願いをいたします。  それから、いまの御質問ですが、これは二つの問題があると思います。返還後に移動了解事項に基づくような協議事項があれば、これは事前協議の対象になるわけでございますね。もう一つの問題は、ベトナムのくだりで掲げております協議というのにもこれは入りません。そこでどうなるのかと申しますと、これもいろいろの委員会で申し上げておりますが、返還協定ができて返ってまいりますれば、その時点から先はもう完全に安保条約関連取りきめが全部適用になりますが、その前に、やはり返還協定という法律的な文章の取りきめ以外に、これから御承知のように今月中に現地でも東京でも始まりますような、いろいろこの返還準備についての話し合いあるいは日米間の外交チャンネルを通した話し合い等もございますが、それらにおいてどういうふうな基地が残るのか、あるいはその中にどういう部隊が残るのかというようなことも、当然そういうところで出てくる問題でございますが、これは法律とか条約とかの問題と別に、率直にいって私の願望も入りますけれども、ほんとうに本土並みという気持ち、いろいろの意味で沖繩が内地と一体化する本土並み、そういう方向を目ざしてこれからの日米間の話し合いというものに私は入っていきたいというふうに考えております。そういうときのこれは対象になり得る問題でございますけれども、あのベトナムのくだりの協議というものは、そういうものを予想して協議事項と考えているわけではございません。
  41. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 それじゃ、待っておってもなんですから、質問をさしていただきます。  そうすると、いまのお答えでいきますと、本来ならば返還時に沖繩を一応きれいにして、そして持ってくる部隊があれば、事前協議にかかるものは事前協議にかけるというのが本来のやり方ですけれども、しかし、そういうことが実際問題としてはできないから、その返還の時点において、一方においてはベトナムが解決していない場合の協議にはこれは入らない。それが、普通の返還協定の際の協議事項に入る。いま言ったこの師団ですね。航空師団それから海兵師団、これは当然事前協議にかかるべき部隊ですからね。それは協定のときに駐留をこのまま認めるかどうかというのは協議の対象になる、こういうことですか。
  42. 愛知揆一

    愛知国務大臣 返還協定によりまして、これはまだ返還協定の文案についての相談が進んでおりませんから、しかとは申し上げにくいですけれども、返還協定でやはり法律的な問題、条約的な問題の必要な部分は返還協定の中にも入ることになると思います。そうすると、この日米共同声明の根幹となるようなことがそこに入りますから、返還されて以降は、いままで本土でやっておったと同じやり方になる。ところが、返還される時点においてどういう基地の状態で、態様であるか、あるいはそこの中にどういう部隊がいるかということは、そこまでにわかるわけですね。その態様といいますか、内容というものも、たとえてのことばからいえば、基地を不急不要とこちらが認めるものは整理をしたいということもございますね。そういうことは返還協定それ自体の作業というよりは、それに並行した自主的な話し合いという面で取り上げていくはずであるし、またそうやっていきたい、こう申し上げているわけでございます。
  43. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 では、この問題はいずれまた別の機会にやることにいたします。  昨日留保しておきました問題に入りたいと思います。  昨日は華僑総会、貿易商社の広州交易会への参加を許可されなかった十三名について、次長から十三名中四名は華僑総会の事務局員である。あとの九名は在派華僑協会の幹部で政治色が強いから許可しなかったという御答弁をいただいた。左派華僑協会とは何かと聞いたら、よくわからないとおっしゃった。わからないでよく不許可ができましたね。政治色があるとよく判断されましたねと言って、そこで進まなかったわけですね。それからいま移るわけです。  左派華僑協会とは一体どういう協会でございます。どういう組織でございますか。
  44. 吉田健三

    ○吉田(健)政府委員 きのうこの委員会の質疑の模様を報告を受けまして、私、法務委員会のほうへ出ておりましたので失礼したわけでございますが、別に深い意味があって、特に左派、右派ということばで華僑総会がきめられているわけではございませんので、その程度の俗称として一部にいわれていることは事実のように思いまするが、その程度におとりくだすってけっこうなんじゃないかと思います。
  45. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 正式の名前は何ですか。
  46. 吉田健三

    ○吉田(健)政府委員 正式の名前は東京華僑総会、京都華僑連合会ですか、大阪華僑連合会、神戸華僑連誼会。京都も連誼会ですか……。
  47. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 そこで四名は事務局員ということがわかったのですが、九名の方は幹部だとおっしゃったわけです、昨日の答弁は。九名とも全部幹部でございますか。幹部とはどういう位の人を言うのですか。
  48. 吉田健三

    ○吉田(健)政府委員 おもな役職におられて、政治的に活発な記録を持っておられる方というような意味に御了解いただきたいと思います。
  49. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 九名のうち東京の華僑総会の理事はいわゆる役員の四名ですね。あとの五名については、一人が中華書店の社長さん、それからあとの四名は大阪、神戸、京都それぞれの連誼会の会長さんあるいは理事ですね。この組織の普通の会員であれば政治色がない、そういう理事以上の役員であれば政治色はある、そういう判定でございますか。
  50. 吉田健三

    ○吉田(健)政府委員 あの組織ですから自動的にどうということじゃございませんので、もちろんその組織の中の重要な職責についておられる方は、それなりに政治的影響力は持っていらっしゃるとは思います。しかし、本業としていろんな仕事をやっていらっしゃることは当然でございますし、その組織の中で現在の地位それから現在の地位に至るまでのいろんな背景というようなものがそれぞれ検討された、こういうことでございます。
  51. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 華僑総会とはどういう目的を持った組織でございますか。
  52. 吉田健三

    ○吉田(健)政府委員 それは日本におられる華僑の方がそれぞれ親睦、それから関係のお仕事のほうの協力をやられるという趣旨だと思います。
  53. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 それでは華僑総会そのものは、とりたててあなた方がおっしゃる政治色は持っていないわけですね。
  54. 吉田健三

    ○吉田(健)政府委員 華僑総会そのものが直ちに自動的に政治色を持っておるということよりは、私たちのほうのこのたびの審査個別審査で、その個々の人の経歴、背景、お仕事、そういったことを中心に審査したわけでございます。もちろん華僑総会全体としての過去における実績といいますか行動といいますか、そうしたことは参考事項として当然のことながらしんしゃくされている点があろうかとも思います。
  55. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 いま一番最後に、しんしゃくされたかと思いますというのは、そうだと思うのですね。昨日の御答弁によると、警察庁と公安調査庁の調査を主体にしてきめられた、こういう御答弁であります。  そこで問題は、一言で政治色が強いというようなことでは、申請をされている方も納得できないと私は思うのです。これは申すまでもなく基本的な権利の問題ですから、往来ということは。特にいまの佐藤内閣の対中国政策については非常に微妙な変化を見せつつある段階ですから、政治色ということはもう少し明確に納得のいく解明がされないと重要な影響を今後持つ。日中間の経済交流についてもですね。政治色が濃いというのも、もう少しわかりやすく言ってもらわないと——どういう基準ですか。
  56. 吉田健三

    ○吉田(健)政府委員 もちろん、よく御存じのように、このたびの広州交易会の参加者の華商の許可というものは、従来人道ケースに限ってしか認められていなかった、毎年百名ばかりの人が中国大陸のほうへ、いわゆる里帰りとか親族訪問ということで行っておられたわけでありますが、このたび初めて広州交易会にも参加していただこう、こういう方針が打ち出されまして、ただ、いわゆる政治的なお祝いとかそういうことではないのでございます。もし慶祝団ということであれば、参加者全員が行くか行かないかという問題になるのだと思いますが、広州交易会ということでございますと、その実際の職務をおやりになる方、直接出品されるなり、あるいは買い付けをされるなり、あるいは関係のある企業に参加しておられる、そういった直接的な貿易なり経済、両国の親善に役立つということにかかわり合いを持っておられる方、こういう方に行っていただくということで、三十四名の申請に対しまして、二十一名という方が許可になったわけでございまして、これは、全体の動向といいますか、動き方としては、先生に十分御理解をいただけるものと私たちは考えているわけでございます。当然、できれば、できるだけ多くの人に行っていただきたいというのはやまやまでございます。しかし、現実の状況というもの、いろいろな国際関係なりあるいは国内におけるはね返りの問題もございますので、私たちといたしましては、いろいろな要素、複雑な状況を勘案し——もちろん関係官庁のそれぞれの専門の立場がございますので、そういった政府部内の諸機関の協力と検討を十分遂げました結果、こういうような二十一名という方に行っていただくということになっているわけでございます。特に特定の機関がどうとかなんとかということでは——その審査の具体的な内容につきましては、いろいろ機微にわたりますし、個人の問題がございますので、個別審査ということでやっておりますから、その辺はひとつ先生にも十分御理解いただいて——ここでこまかい内容は差し控えたいと思いますが、大体そういうような様子で、今回の広州交易会の姿は前向きに決定されてきているというところを、ひとつ御了承いただきたいと思います。
  57. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 私は、二十一名の方が許可されたことについては、たいへんいいことだと思っております。ただそのいいことが、区分けしたという事実によって、意義が抹殺されるということもあり得ると思うのです。それを、せっかくの前向きのそういう政策を打ち消すくらいの意味が、シャットアウトした理由の中に出てくるということを私は残念に思うのですね。  それで、いまのお答えによりますと、関係官庁とおっしゃいましたけれども、昨日の御答弁では、警察庁と公安調査庁の調査によっておる、こういうことをはっきり言われておるのですから。そして、くしくも二十一名許可された方々は、華僑総会の役員ではないのですね。たまたま許可されていないほうに、事務局四名と役員の方が八名いらっしゃる。一名は書店の社長さん、たまたまそうなっているんですね。だから、やはりわれわれとしては、単に華僑総会の役員をされておるということで区分けされたんじゃなかろうか、政治色というと、いろいろ微妙ですから、一応の区分けをそういうことでされたのではなかろうか。それではせっかくの今回の意義が抹殺されるようなことになりはしないか。私はこの九名の中に非常によく知った人がおります。その人のごときはもう十何年商売のことばかりやっておられるが、どうして許可されないんだろう、自分がやはり役員をしておるからだろうか、そういうふうに本人は思っていらっしゃるわけです。だからこれは商売ですから、そういう理事をしておるとか、会長をしておるとかでお分けになるのは納得のいかないことではなかろうか、それが一つ。もう一つは、お互いに交流をしておるのです。そうして、いまや北京で自民党の古井さんが困難な情勢の中で覚書貿易のことについてお骨折りをいただいておるわけです。お互いに交流しておるわけです。その際に、たとえば日本から中国に行く際に、貿易団体が行く際あるいは商売の団体が行く際、いろいろ人数がまとまりますと、事務的なことが要ります。これは常識です。だから日本から中国へ行く際に、国際交易なりへ行く際に、事務局の人が何人かついていくというのは常識です、まとめていろいろ行動したりしなければいけませんから。事務局員を一名もこれに許可されないというのは、私は常識的に見て納得しがたいわけです。その二点を重ねて御見解を伺っておきたいと思います。
  58. 吉田健三

    ○吉田(健)政府委員 先生のおっしゃられる御説明も私にはよく理解できる点もあるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、新しい姿勢として新しくこのたび二十一名の方が許可になったわけでございます。何ぶんにも一度やってみまして反響なり成果ということも考えてみなければならないと思いますので、今後につながっていく点も多々あるわけでございます。いまおっしゃいますような事務局の方の必要性も考えられますが、何ぶんにもその二十名とかそこらの人数でおやりになるわけでございますから、今度おやりになって経験を積まれて、非常に具体的に都合が悪いということがわかればまた検討する余地があろうかとも思いますけれども、何ぶん初めてのケースでございまして、二十一名の方がいらっしゃるわけでございますが、その辺は直接交易に関係のある方ということを中心にして考え、そういった直接かかわりのある方にできるだけ御尽力していただいて、その成果を見た上で今後の検討をいたしたいと考えておるわけでございます。したがいまして、このたびは残念ながら事務局の方というのは、直接性が幾らか乏しいだろうということで許可されなかった、こういうわけでございます。
  59. 大野市郎

    大野主査 ちょっと速記をとめて。
  60. 大野市郎

    大野主査 速記を始めて。
  61. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 これはやはり平等の原則というのはある程度尊重されなくてはいけない。新聞記者の交換の場合でも、その平等ということは尊重されたわけです。人数その他。日本から中国へ行く際には、やはりこの種の二十名くらいの経済団体のときには事務局の人がついて行きます。日本からの場合ついていっております。中国はこれを許可しておる。だから私は、外務大臣、そういうもうこれでおしまいだなんて言わず、もう一ぺん再検討を、この点についてはわずらわしたい。非常に重要な時期でございますから、事務局を一人も加えないという点について、人数はいろいろありましょうけれども、もう一ぺん御再考をわずらわしたい。外務大臣の御答弁を最後にお願いいたします。
  62. 愛知揆一

    愛知国務大臣 この事情は楢崎委員、きわめてよく御存じでございますから、私からあえて多くを申しませんけれども、やはり今回政府のとった態度というものは、御批判をされるお立場からいえばいろいろの御意見がありましょうけれども、私としてはやっぱり政府としての姿勢の転換だと思います。ですからこういう際に、三十四人出したからオール・オア・ナッシングで、どうせ転換するなら認めろ、みんないいじゃないか、こういう御意見もあり得ると思います。しかし私、そもそもこの問題について政府としては姿勢を変えるべきだと考え、そしてそのことを予算委員会の最初の段階で申し上げたときもお聞き取りのように、長年日本に定住し、平穏無事に商売を営んでおったような方で、そして純粋に経済目的、そういう商売の目的のために出かけていかれるというような方を頭から排除するようなことはやめたいと思って、今度政策の転換をはかろうと思っておりますと申し上げたつもりでございますが、そのとおりで、そういう基本的な考え方で、ただいま吉田政府委員からもるる御説明をしておりますように、個別審査ということで、純粋に交易会に商売をやっている方がそれぞれの立場で行かれることが適当であろう、こういうことで関係官庁が相談されて、こういうふうな人選になりましたのですから、せっかく政府としてもだいぶ考えて慎重にこういうふうな政策の転換をやったときでございますから、まず一つの試みとしてこれをやらしていただく。これは関係官庁の中にもそれぞれずいぶんいろいろな意見がございましたが、率直に申しますと、最初の考え方よりはこれでもだいぶ人数はふえておるのです。そういうわけでございますから、昨日も私はまた夜もずいぶんチェックしてみましたけれども、これはこちらからお願いでございますけれども、どうかひとつ今回はこれで政府態度を是認していただきたい。こちらからお願いを申し上げるようなわけであります。
  63. 大野市郎

    大野主査 以上をもちまして、昭和四十五年度一般会計予算中、外務省所管に対する質疑は終了いたしました。      ————◇—————
  64. 大野市郎

    大野主査 引き続き昭和四十五年度一般会計予算中、会計検査院所管を議題とし、説明を求めます。佐藤会計検査院事務総長。
  65. 佐藤三郎

    佐藤会計検査院説明員 昭和四十五年度会計検査院所管の歳出予算について説明申し上げます。  昭和四十五年度会計検査院所管一般会計歳出予算の要求額は、二十三億一千四百二十一万一千円でありまして、これは、会計検査院が、日本国憲法第九十条及び会計検査院法の規定に基づいて、会計検査を行なうために必要な経費であります。  いま、要求額のおもなものについて申し上げますと、(一)職員の俸給、給与、手当等として十八億六千七百六十六万三千円を計上いたしましたが、これは総額の約八〇%に当たっております。これらのうちには、会計検査の充実をはかるため、参事官一人及び調査官十五人を増置する経費も含まれております。(二)旅費として一億七千三百八十七万八千円を計上いたしましたが、このうちおもなものは、会計実地検査旅費が一億六千三百四十五万三千円、外国旅費が四百七十九万九千円であります。(三)施設整備費として一億六千四百八十二万四千円を計上いたしましたが、このうちおもなものは、各省庁から提出されます証拠書類を保管する書庫の新設工事費であります。  次に、ただいま申し上げました昭和四十五年度歳出予算要求額二十三億一千四百二十一万一千円を前年度予算額十八億七千四十八万三千円に比較いたしますと、四億四千三百七十二万八千円の増加となっておりますが、その内訳について申し上げますと、(一)職員の俸給、給与、手当等において二億七千二百九十九万円。(二)旅費において四千四十六万二千円。(三)施設整備費において一億二千五百八十八万円。(四)その他四百三十九万六千円。計四億四千三百七十二万八千円であります。  以上はなはだ簡単でございますが、昭和四十五年度会計検査院所管一般会計歳出予算要求額の概要の説明を終わります。  よろしく御審議のほどお願いいたします。
  66. 大野市郎

    大野主査 これにて会計検査院所管の予算の説明は終わりました。      ————◇—————
  67. 大野市郎

    大野主査 質疑の通告がありますので、これを許します。小澤太郎君。
  68. 小澤太郎

    ○小澤(太)分科員 会計検査院に対しまして、二、三点質問をいたしたいと思います。  まず会計検査院法三十四条の規定によりまして、会計経理の不法または不当なものを指摘して、それの処理を要求しておるわけでございますが、これが最近どういうような傾向にあるのか、まずそれをお伺いしたいと思います。
  69. 佐藤三郎

    佐藤会計検査院説明員 会計検査院で不当を指摘いたしますのは、会計検査院法三十四条によって不当を指摘いたしますものと、それから会計検査院法の二十九条三号で不当として指摘いたしますものとございますけれども、先生のおっしゃるのは、思うに検査報告に掲載されている不当事項、こういうふうに了解いたします。  これにつきましては、大体近時減少の傾向にございまして、四十三年度は百八十二件、十二億六千二百万円の指摘をいたしております。その前の四十二年度は二百六十件、十二億五千万、四十一年度は三百三十七件、十三億四千二百万、四十年度は三百七十二件、十六億二千二百万、三十九年度はこれまた多うございまして、六百六十四件、二十七億九千五百万円、さかのぼって申し上げましたが、こういうふうに逐年減少の傾向を示しております。
  70. 小澤太郎

    ○小澤(太)分科員 そういう指摘をしました事柄について本属長官または関係者に対して是正改善措置を要求しておられる。それははたして要求のように改善の実があがっているんだろうかどうか。その点を……。
  71. 佐藤三郎

    佐藤会計検査院説明員 御質問のように会計検査院といたしましては、不当事項を指摘したのみでは完全な検査ではないということで、指摘したあとどういうふうにやっているかということをトレースするということ、これは非常に重要なことだと考えておりますので、指摘したあとは必ずその後の是正処理の状況について報告を聴取する、報告書をとるということを全部についてやっております。また翌年度実地検査に参りました際に、当該個所において前年度指摘した事項がございます場合には、必ずそこを現地で見てくるというような措置をとっておりまして、その結果につきましてはほとんど向こうで直しておるというのが実情でございますが、件数で申し上げますと、四十二年度の検査報告に掲記いたしました不当事項は二百六件ございますが、そのうちの租税の徴収に関するものが百三十四件ございます。このうち百十四件は全部金も取っております。残った二十件が徴収決定はもうしております。しておりますが、現実に金が入ってこない。これは相手方の資力が、金がなくて入ってこないということで、あるいは滞納処分の時期を見ておるというようなことでございます。  それからもう一つ件数の多いのは補助金でございますが、補助金に関するものが百五件載っかっておりますが、そのうち百四件がもう全部手当てをして是正処理を完了しておりますが、あと一件是正未済になっております。というような程度でございまして、ほとんど全部、九九%近くが直されておる、こういう状態でございます。
  72. 小澤太郎

    ○小澤(太)分科員 件数も次第に減ってまいり、また是正措置もいまお話しのように九九%まで行なわれておる。これは私どもとしましても会計検査院の御努力に対しまして敬意を表するものでございますが、最近国家活動の範囲が非常に拡大いたしまして、国家予算が非常に膨大になってまいっております。したがいまして、会計検査院もこれに対応して、その機構とかあるいはまた人員を増強するという措置が必要であろうかと思います。これに対しましてどのような措置をとっていらっしゃるかお伺いいたしたいと思います。
  73. 佐藤三郎

    佐藤会計検査院説明員 御質問のとおり、国家予算も非常にふくらんできておりますし、また内容が非常に複雑多岐にわたってきておりますので、私どもといたしましても、これに対して皆さんの御要望、御期待に沿うべく十全なる検査を施行していきたいというのが私たち心からの願いでございます。したがって、そのために人員の増加、それから旅費予算の増額ということに絶えず努力してまいってきております。しかしながら会計検査院も国の機関でございまして、おのずから国家財政というものとのかね合いで、そこに会計検査院独自で一人よがりというわけにもまいりませんので、そういった制約があることはひとつ御了解願いたいと思うのでございますが、現実の問題といたしまして四十五年度におきましては参事官を一名、それから調査官十五名の増置要求をしておりまして、それで国会の御審議を願う、こういうことになっております。  それから旅費予算につきましても、前年度に比べますと三千七百八十二万九千円の増加になっておりまして、四十五年度の旅費の総額は一億六千三百万円というような数字になっております。  これを本院の主力でございます調査官の数でまいりますと、十年前の三十五年四月には四百九十八名でございましたけれども、今回調査官十五名の増置がお認め願えますれば総体で六百十名ということで、十年前から比べますと百名以上の増加というような結果になっております。  それからなお、そういう面とともにもう一つ研修を大いにやって、職員の質を向上して、そうして職員の不足を補うというようなことも考えております。
  74. 小澤太郎

    ○小澤(太)分科員 研修を大いにやっておられるということでございますが、最近科学技術が長足の進歩をいたしております。したがいまして、会計検査につきましても、相当高度の技術的な知識が必要だと思いますが、この要求に対しまして技術職員をどのように採用しておられるのか、あるいはいまお話のありました研修にどういうような配慮をしておられるのか、それを伺いたいと思います。
  75. 佐藤三郎

    佐藤会計検査院説明員 これは私ども非常に苦慮している問題でございますが、電子関係あるいは原子力の関係というふうに非常に特殊な分野が国家活動の中に入ってまいりましたので、この検査に対してどういう措置を講ずるかということについてわれわれ非常に苦慮しておるところでございますが、そういう特殊なものは別といたしまして、土木とか機械とか、こういったごく一般的な技術の問題につきましては、私どもといたしましても院内の研修等によってレベルアップいたしまして、いわゆる工科系統の出身者でなくても、いわゆる一般事務官でも相当程度の検査ができる体制には来ておる、こう考えております。その実証といたしましては、四十三年度の決算検査報告にもこういった技術に属する検査報告が多数掲載されているのを見ても御了解いただけると思うのであります。  それで工科系統の職員の採用ということについても毎年努力してまいっておりまして、現在本院では約百名の工科系統出身の技術者を擁しております。それからまた、局長の中にも一名工科系統、土木出身の者がおります。それから昨年一名技術専門官というのをお認めいただきまして、これは課長クラスでございますけれども、もっぱら電子電波関係の会計経理について検査をしてもらうという意味で電子電波関係の検査事務を担当さしております。  それから原子力とか、そういったごく特殊なものにつきましては、これはいま技術的人材を得ることがなかなか困難でございますので、私どもとしては、問題があったときには専門家のところに鑑定を依頼する、あるいは資料の提出をお願いするというようなことで補っておりますが、これは会計検査院法でもそういうものを専門家や専門機関に依頼することができるというような規定もございまして、それを活用することによって補っていきたい、こんなふうに存じておる次第でございます。
  76. 小澤太郎

    ○小澤(太)分科員 最後に、会計検査院の仕事は、特に職員の規律、綱紀の厳正を要求されることだと思いますが、その点について特別の配慮をしておられるかどうか、伺いたい。
  77. 佐藤三郎

    佐藤会計検査院説明員 私ども職掌柄、先生のおっしゃるように、非常にみずから清い手で検査をしなければ、これもせっかくいい検査をしても何にもならないということは肝に銘じておるのでございまして、事あるごとに職員には訓示をいたしております、また昨年でしたか、新聞をちょっとにぎわしたことがございますが、そういったことは、はなはだ遺憾なことでございますが、そういった際には、また全員を集めまして訓示をする、それから通達を出すというふうなことをいたしまして、そういうことの今後起こりませんように、よくさとしておる次第でございます。
  78. 小澤太郎

    ○小澤(太)分科員 終わります。
  79. 大野市郎

    大野主査 以上をもちまして、昭和四十五年度一般会計予算中、会計検査院所管に対する質疑は終了いたしました。  この際、暫時休憩いたします。    午前十一時四十二分休憩      ————◇—————