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竹本分科員 大体
局長のお
考えはわかりましたけれ
ども、事務的な意味の困難な問題もいま御
指摘のようにあるだろうと思うのです。しかし問題は、そういう問題に取り組んでいく決意をするかしないかということで事務的な幾多の困難はほとんど解決ができる
方向にいくと思いますから、問題は決意の問題だと思うので、
大臣にお伺いしたい。
一つは、
看護婦というのは何といっても生命を預かる重大な問題でありますから、普通のスクーリングとか普通の通信
教育といったようなものではこれはなかなかむずかしいと私は思うのです。そこで私が言うのは、第一に受験の
資格を与えなさいというのであって、
資格を与えなさいと言っているのじゃないのだ。受験
資格を与えなさい。准看になれる、准看の試験を受ける
資格を与えなさい、こう言っておるので、試験を受けて落ちればそれまでだ。しかし通る者は通してやったらいいじゃないか。これは政治判断です。大事なことだからやらないとかなんとか、事務的なマイナスの面を
考えるのも一つの良心的な行き方だろうけれ
ども、きょうは議論しませんが、これだけ足らないで、あるいは現実に法律違反というようなことになる場合だってある。そういうときに、
看護婦が足らない、こういっておるときに、それだけの潜在の力があるものをどうして
教育して悪いのだ。
教育のしかたがむずかしい、それもわかります。まだその所期の効果をあげることができない、それも譲歩して
考えてもよろしい。しかしその結果として、最終的には受験をさして通るか通らぬかできめればいいのですから、あとはむしろ受験の問題になるわけだから、受験
資格を与えることまで拒否する態度をとる必要は一つもないじゃないかということが私の第一点です。
それから
厚生省の関係でも、保母については通信
教育を現実にやっておられる。
看護婦と保母とどっちが大事かということになると、つまらぬ議論になりますから私は申しませんけれ
ども、保母はやっていますね。そういうふうな事実の関係もある。これはしかしたいした理由にもならぬかもしれないが、もう一つ重大な問題がある。
それは私の聞いておるところによれば、沖繩においては
資格がない人が、しかも
看護婦として動いてもらわなければならぬような人が大体千二百名おる。これを五年
計画で
教育して准護婦にしようということで、昨年の十月に臨時
看護婦養成所法というのを時限立法でつくったという話を聞いておる。その事実を
厚生省は知っておられるかどうか。これはひとつ
厚生省当局に聞きたいのだけれ
ども、少なくともそれが事実とすれば、時限立法であるかどうかは別としまして、とにかく沖繩でもそういうことをやっている。
看護婦が足らない足らないとよく言うのだけれ
ども、学校は、行けなければ何にもならないのです。学校があるといったって、それは官僚行政の話であって、それに現実に行けて、そこで
教育を受けて
資格がとれなければ何にもならない。学校が全部山の奥にも海のそばにも行き渡っているんじゃないのだから、そういう抽象論をやってみたってしかたがない。現実の問題として
看護婦が足らない、その
資格を受けようという人がたくさんあるんだから、通信
教育をやり、スクーリングもやり、そして受験
資格だけは与えてやる。現に沖繩では昨年の十月にそういう形で臨時の時限立法までできておる。この際わが国内においても、本土においても、ひとつそういうことで前向きに取り組む御決意を
厚生大臣にお願いしたいと思いますが、いかがでございますか。