○内田国務大臣
小林先生からたくさん御意見をまぜての御
質問がございました。
まず、水道の問題でございますが、厚生省というのはたいへんいいところでございまして、環境衛生の見地からできるだけ簡易水道のみならず、水道水源の開発とかあるいは広域水道というようなことにもわたりまするし、また、現在の簡易水道というものは先ほど
小林先生のお話もございましたように、ある規模以上、つまり、給水人口が百万人以上でなければ簡易水道として補助金はもらえない仕組みになっていますが、実はそれ以下の、百万人以下のものにつきましても給水
施設としてこれも補助を出しております。そして水道に関するこれらの国の助成
予算は、実は毎年飛躍的にふえておりまして、てまえみそを申し述べるわけではありませんが、私は今度の
予算の
大蔵省との査定の場合にも、水道の
予算は思い切ってふやさせることに成功をいたしました。簡易水道だけを申しましても、年々四百カ所程度は簡易水道をつくらせております。したがって、いまの衛生
関係におきましても、私は、まず簡易水道あるいは少なくとも給水
施設、そういうものをできるだけつくることがまず第一、その次はでき上がった水道につきましてその衛生基準を守らせるために、都道府県なりあるいは保健所等が常に基準の順守についてできる限り監視督励をしてまいる、この両方で水道問題は対処いたしてまいるつもりで、
昭和四十五年度におきましても、これらの各項にわたりまして、水道については相当の施策をやってまいる所存でございますので、お含みをいただきたいと思います。
〔藤枝
委員長代理退席、
委員長着席〕
それから、児童手当のお話がございましたが、私が就任いたす前に、何年かにわたりまして、その児童手当につきましては
政府としてもお約束をいたしており、また、この国会におきましても強い御
要望があってきておることは私も承りましたので、ぜひひとつ私が何とかこの児童手当の問題は緒につけたいということで、現在厚生省に置かれておりまする、各方面の学識経験者等にお集まりをいただいておる児童手当審議会の方々にも無理にもお願いをいたして、何とかことしの八月くらいまでにはひとつ一応まとまった児童手当についての構想をお示しを願いたいというようなことをお願いをいたしております。これは私は前向きでできる限り
努力をいたすものでありますことは、私ばかりでなしに、総理大臣もしばしば
予算委員会、この席でも述べておるとおりでございますので、これは引き続いて
努力をさせていただきます。
それから、第三番目は心身
障害者の教育の問題についてのお説でございましたが、これは特殊学級とか養護
学校とかいうものがあることはもちろんでありますけれ
ども、しかし、私は、いま国がみずからつくったり、あるいは国が助成をして、各都道府県あるいは社会福祉
関係の法人などがつくっておられる心身
障害者の
施設の中に、これらの養護
学校の分教室というようなものを持ち込んでいただく、あるいはまたそれが困難な場合には、その心身
障害施設そのものの中に教育の要素を取り入れて、そしてほんとうにおことばのように厚生省と文部省が一緒になって、心身
障害者でも勉強できる——そういう
子供たちについては、その身障の種類、程度に応じた教育というものを心身
障害児の福祉
施設の中でやれるようなことをやってまいりたいと思います。
これは
小林先生に私からひとつお願いがあるのでございますが、私もこの間見ましたが、
小林さんの御郷里の山梨県の育精学園というのがございます。これは心身
障害児の福利
施設でありますが、
小林先生が御
要望なさるとおり、教育
施設を中に取り込みましてまことによくやっておりますので、ぜひひとつ見ていただきたい。私
どももあれは
一つのモデルだと考えるものでございます。
それから、児童の遊び場あるいは児童に対する諸般の御
要望がございましたが、これは決して自慢はできませんけれ
ども、現在のところはまことに乏しい
施設と申すほかございませんけれ
ども、厚生省では
一つの児童福祉
対策といたしまして、各
地域に児童園——児童公園を小さくいたしたものでございます。これは所管のことを申すわけではございませんが、児童公園となりますと、建設省の御所管だそうでございます。私のほうにいただければ非常にいいのですがが、それは公園だから建設省だ、こういうことだそうでございまして、それ以下の小さい——また小さいからといって役に立たぬとは申しませんが、児童園、それから児童館、これは杉並区でたいへん大きなものをつくっておりますからぜひ一ぺんごらんを願いたいのでありますが、こういうものを国が助成をしてやらせておりますことを御記憶をいただきたいと思います。
それから、医者が不足でありますことは、厚生省におきましてもまことに困っております。ことに僻地の話がございましたが、それに関連いたしまして、厚生省では僻地診療所というものをつくっておりますが、そこに行く医者がない。建物や
施設だけはできても医者がないというような状況で、したがって、
明年度からは、ないところはしようがないから、人口の多いところに親元病院という——主として公立病院でありますが、国立あるいは県立、
市町村立等の病院を親元病院といたしまして、そこに助成費を出しまして、そこのお医者さんをいまの僻地診療所のほうに応援をさせるというようなことも考えておりまするし、また患者の輸送あるいは医師の巡回車、そういうようなものにつきましても助成をすることを考えておりますが、お医者さんは足りません。現在たしか十一万五千人くらいのお医者さんでございまして、その絶対数が必ずしも足りないということではありませんけれ
ども、配置がはなはだ不均衡でございます。しかし、やはり諸外国に比べましても、医者の総数の人口に対する割合も若干足りないようでございますので、文部省に対しましてはぜひ医者の養成の
学校をふやすようにお願いをいたしております。ことしも
秋田に医学部が新設されるはずでございますし、また私立の医科大学の申請がありますが、それも私のほうから文部省のほうに申し出ておりまして、三千人をこえてはいけないというようなことは全く申しておりません。
児童病院などにつきましては、これは——長いからもうやめますけれ
ども、母子保健の構想あるいは保健所等を動員する児童の一般検診あるいは精密検診等の方法も
予算をつけまして、先生の御心配になっておることをできる限り埋めていくようにやってまいることでございます。
いろいろたくさん問題がありましたが、もし落としましたら、またもう一ぺん再
質問していただきます。