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芳賀委員 たいへん正直な話を聞かしてもらって、大体そんなことでないかと私も考えておったわけです。
これで
質問は終わりますが、最後に
局長に申し上げますが、
パリティ価格を用いるということは
糖安法に出ておるわけですから、これを
基礎にすることは当然ですね。しかし、
パリティそのものできめなさいということにはなっておりませんし、いまのような
パリティの用い方にしなさいということも
法律はうたっていないわけです。
パリティのそれぞれの年次とか採用すべき各月であるとか、そういうことは
農林大臣がきめなさいということで、これは
政令、省令でもうたってある。しかし、少なくとも
パリティ価格を反映させるということになれば、毎年毎年、翌年のその時期にこれはきめる
価格ですから、少なくとも過去一年間の
パリティの変化というものが正しく
パリティ価格の上に反映するということでなければ、用いても意味がないと思うのです。現在の用い方は前年の四月−十月の
平均値ですね。それに
決定年の二月なら二月の
パリティを分子にしてきめるということになっておる。ですから年間の
変化率から見ると、ちょうど半年分の
変化率しか反映できないということになっておるわけです。あなたが食糧庁第二部長時代に、イモでん粉の
価格をきめるときにも大体これと類似の
パリティを使っておったのですが、これは毎年議論をして、このほうはまだ完全に一年間の
変化率ということまではいきませんが、昨年も一昨年も少しずつ改善はされておるのですけれども、歴代大臣が無理解なものだから、この省令を直さぬものですから、ことしはやはり先ほどあなたが言われたように、とにかく四・二%
パリティが前年より
上昇しておるわけですから、これはやはり正しく反映するような
基礎の
計算はされるべきだと思うのですね。それから
統計調査部の
生産費調査にしても、絶対
日雇い労賃でなければならぬということは、何も
糖安法には書いてないわけです。ただ再
生産確保を旨とする場合には、一体
生産費の主要な地位を占める自家
労働というものはどうきめるかということが、これが再
生産確保と結びつくわけですから、絶対に再
生産ができない
農家の
自家労賃をきめるということになれば、これは
法律の
趣旨に反するということになるわけですから、少なくともことし用いました
加工原料乳の自家労費のその
賃金というものは、
生産費の中で取り入れた勘案をする必要があると思うのであります。それから当然でありますが昨年の実際の
取引価格は七千六百五十円ということになっておるので、これも事実の上に立って勘案をする必要がある。もう
一つは、冒頭に言いました
昭和四十八年を目途にするいわゆる
生産目標におきましても、結局四十八年においては
原料価格は八千四百五十円ということを予測して、
砂糖の
トン当たり価格九万四千円を維持するというのが、これが
目標の
内容でありますからして、この点からいうと、一年間少なくとも
トン当たり二百四十円ずつ平均的には
上昇していかなければ、四十八年に一ぺんに上げるというわけにはいかぬと思うわけです。ですから、諸般の材料を十分勘案することはもちろんでありますし、現在の農業の中では、
農林省におかれましても成長部門ということになれば、この
てん菜産業しかないと思うのですよ。米は
生産調整で減反、減産をしている。
価格は二年間据え置きするぞ。
加工原料乳についてはキロ
当たりわずか二十一銭ですよ。何銭という単位を用いているのは日本で
農林省だけですよ。日本銀行だって銭なんていう金はありませんからね。そういうみみっちいことをやっておるのがいまの
農林省ですからね。これは据え置きと同じわけです。しかし、
てん菜の場合はどう
計算しても据え置きという答えは出せないわけですから、出せないということであれば、ことしはひとつまともに取り組んで、これを
決定する場合には当然与党とも御相談になると思いますが、少なくともいまの渡辺政務次官の答弁のようなことでは、やはり
生産者は納得できないと思うのです。党にいけばまかしておけ、
搬出費の三百二十何円は完全に確保してやるからということを、おそらくいっておられると思いますが、国会の場に来ればなかなかそういうわけにいかぬ。何だかよくわからぬが、
パリティの中に入っているのだから、その
程度のことでいくよりしょうがないのではないかということになると、天下の大政党として、いささかたよりにならぬ点があるのではないかというふうに思う。これは他党の悪口を言うわけではありませんが、そういうような点についても、与党依存ということだけできめるのでなくて、やはり
農林省、
政府が責任をもって、
法律の示すところに従って責任のある
価格決定を行なって、将来に向かって国内における甘味資源の拡大確保をはかって、
生産者に対しても十分な再
生産をやってもらえる
価格の保障というものを、ぜひ本年やっていくべきだと思うわけです。特に
搬出費の問題については、まだ一日一ぱい
余裕があるわけですからして、これはできるだけ詰めて、
決定後にこういうふうにいたしましたということが報告できるように、十分な努力を
局長はじめやってもらいたいと思います。これに対して何か意見があれば述べてもらいたい。
局長でけっこうです。あなたではたよりにならぬ。