○中野(明)
委員 これは私、部外者の
考えですけれ
ども、状況は、十五年もたっておったら変化しております。だから、最初に出た申請書というのは、途中で何回も訂正しなければ完ぺきなものになっていないという常識的な判断です。それを厳密に、あなたがこの
法律に基づいて審査をなさったとするならば、いずれか甲乙つけがたいというようなことは絶対に言えないと思います。必ず優劣はつきます。優先順位は出てくるはずです。それを作業するのが
郵政省の役人のすることでしょう。
だから、私がさっきから言っているように、初めから審査する気はなかったんじゃないか。それで一木化というようなことをして、そして自分の都合のいいような会社を、一本化の場合はつくれますからね。いま世間でやかましくいわれている、俗にいう天下りということで、つくった会社、でき上がった会社に必ず
郵政省の人が入っているじゃありませんか。
郵政省の人が必ず入っていますよ。そこまで勘ぐりたくなるじゃないですか。ちゃんと審査してやれば、別にそんなことまで言わなくてもいいけれ
ども、今度のFM東京にしましても、
郵政省関係者がもうあまりにも多い。代表役員五人の中で、
郵政省に
関係のある人が三人ですか。もう名前を言わなくてもおわかりでしょう。
郵政省出身者が三名で、現役からいった人が常勤役員に一人。もう何か会社をつくるといったら、
郵政省の人が必ず入っていきます。そうしたら、
郵政省の先輩と同僚を会社へ天下りさせるために、一本化のほうが都合がいいというふうに、私
どもはとらざるを得ぬというような結論が出てくる。まことにおもしろくない話です。
ですから、ほんとうに審査されたのならば、私は見せてもらいたいと思いますね。私が見て、おまえらしろうとでわからぬとおっしゃるかもしれませんけれ
ども、私なりに、やはり三十一社もあれば、十五年にわたる間にぼちぼち出てきた申請書ですから、優劣は必ずつくと思いますし、いま申し上げたように、途中からステレオ
放送というようなものが出てきたり、また十年の間には、個人の
財政力だってどんどん変わりますよ。そういうことを厳密に審査して、優劣がつけがたいとおっしゃっているのなら私はいいと思いますけれ
ども、いとも簡単に一本化という話が出てきて困るのです。だから、今後の免許の姿勢ということについて、私は十二分に含んで
お話をしているわけですが、ほんとうにそこら辺をはっきりしてもらわないと……。
それで、先ほ
ども大臣でしたか、もう一本化する以外に方法がないというような言い方をされましたよ。行政に携わる者の苦労をわかってもらえるだろうと思うけれ
ども、もう行政としてはそうしなければならぬように思うと
大臣はおっしゃった。その
考えがいかぬのです。そういうふうにして問題の起こるような免許しかできないのだったら、免許はおろさないのがよろしい。それが、私は
責任ある行政官の態度だと思う。
それで、いまの
法律では、こんなのでは免許はおろせませんよ。だから、あなた方が
法律改正をすればいいじゃないですか。こうしてもらわないと公正な免許はおろせませんというふうに、そちらの実務のサイドで
法律をつくってこられたらいいでしょう。実際にこんなややこしいことをする以外に、いま免許をおろせないとおっしゃるのでしたら、免許をおろさなければよろしい。それでぶうぶうみんなに文句を言われたら、
法律を変えてください、こうおっしゃるのが、私は
責任ある行政官の態度だと思うのです。それを、いまの
法律ではこうする以外にないから、もう少々問題があっても免許をおろしているのです、というような
考え方、この点どうでしょう、
大臣。