○
山口(鶴)
委員 結局、
恩給のほうは、
人事院の
勧告をいたしました俸給の改定率ずばりをとってことしも計算した、来年も計算をするというなら、それはそれでいいと思いますよ。しかし、現実に
国家公務員の本俸の改定の
実情を踏まえて、そして
恩給改定の基礎に総理府もやっておられるというならば、それは自治省だって実態に即してやったっていいということになるじゃないですか。その点はせっかく総理府がそういうりっぱな計算例を示しておられるのに、単にそれに右へならえするということでは能がなさ過ぎるではないかということを、
問題点として申し上げておきましよう。
それでは次に進んで御
質問いたしたいと思いますが、次は
スライド制の問題です。
先ほど
山崎委員のお尋ねで、公的
年金制度調整連絡
会議でいろいろ議論をしているけれ
ども、いまなおスライドを
物価にするか
給与にするか、あるいは
負担割合を一体どうするかという問題で結論を見ていない、こういう御答弁でございました。ヨーロッパ各国の
年金のスライドの
状況を見ますと、
物価にスライドしているところもある。それから
公務員給与にスライドしているところもある。さらにはそれを平均いたしましてスライドさせているところもある。いろいろあるようであります。そういうことでいろいろ議論をしていただくことはけっこうだと思うのですが、
大石政務次官もおられるからお尋ねしたいと思うのですが、
昭和四十二年七月四日に
地方行政委員会ではこの
スライド制に対して附帯決議をつけております。このときに当時の藤枝自治大臣と私
どものほうで議論をいたしまして、統一した機関を設けて少なくとも三年以内にこの
スライド制については国としての方針を出しますということを明確にお約束をされたのです。そういった藤枝自治大臣の答弁もございましたから、私
どもといたしましては、
昭和四十二年の七月四日の附帯決議におきまして、せっかく
政府が三年と言っておったわけでありますから、年限を切るのもどうかということもございまして、「
年金の
スライド制の実施については、すみやかに統一的な責任機関を定め、関係機関との調整をはかりつつ、実効ある具体的措置を講ずるよう努めること。」こういう附帯決議をつけたのであります。結局、
昭和四十二年の七月四日でありますから、本年の七月四日にはまる三年ということになるわけです。しかし、そのころ国会が開かれているかどうかはわからぬわけでありますから、当然現在
審議しております第六十三特別国会の会期中に、少なくとも当時の藤枝自治大臣の言明なり、私
どもが当時附帯決議を付しました
状況等を
考えれば、当然私はこの
スライド制についてこうする、こういう
政府の案が固まり、国会に報告があってしかるべきだと思うのです。しかるに、先ほどの御答弁のように、いまなお公的
年金制度調整連絡
会議ですったもんだ議論をしておるというようなことでは、私は、これは国会の意思を無視するものだ、こう言わざるを得ないと思うのですね。
政務次官、いかがですか。