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加藤(清)
委員 与えられた時間が参りましたので、私は
あと事故対策についていろいろ申し上げたいことをたくさん持っております。しかし、私一人で時間をかせいでは、
あとの
質問者に御迷惑になりまするので、私は
対策を読み上げます。したがって、これをひとつぜひ実行に移していただきたい。それは二度と再びなからしめるための具体策です。東京
ガスの
爆発の場合にも同じことを申し上げたことを記憶しております。
第一番。
最初の発火から
ガスをとめるまでに三時間もかかっているがという話、これはいま中井議員がおっしゃられましたから省きます。
二番目。
ガス漏れ発見後直ちに避難命令、立ち入り禁止区域設定等々、警備
体制が今後より敏速に行なわれるようにしていただきたい。そのための想定訓練もやっていただきたいということを先ほど申し上げました。
三番目。共同溝、これはたいへんに銭がかかるということなんです。かかってもなお人の命のほうが大切でございまするがゆえに、大
都市の
再開発はぜひこの方向でいくべきである。
四つ目。すでにこれも出ておりますが、なぜ露天掘りでなければならないだろうか。シールド工法、トンネル方式、これは総理も望ましいと答弁をいたしております。これはひとつぜひ御
検討でなくて、すでにこの土地、いま私
どもがすわっておりますこの下にも
地下鉄が走っております。しかし、これは露天掘りでなかったのです。特に大きな
ガス管が走っているところあたりはぜひシールド工法にしてもらいたいものだ。それがもし銭かかかってできないというならば、あの
工事をやるところだけぜひ鋳鉄管から鋼鉄管に切りかえてもらいたい。これはできるはずです。そんなに銭ほかかりません。それができるならば、もう
一つできることは、
工事個所の分だけほかの道路に移しかえる。切り回し、これは名古屋ではとっくに行なわれておる。名古屋のような
大阪、東京よりは小さいところで行なわれていることが、どうして人口稠密で
被害が大きいと想定されるところで行なわれないだろうか。切り回し、これは根本大臣も、当然そうあってしかるべきであると答弁しておる。(「外へ出せばいいのだ。」と呼ぶ者あり)いま外へ出せばいいとおっしゃったが、そのとおりです。
ガス管も、電力線のケーブルも、切断撤去ができるはずである。これは
ガス法の
保安確保のときに何度もここで論議をしたことですが、失礼な言い分ですが、親心子知らずか、一向に具体的にあらわれていない。
次に下請でございますが、これが私は
一つのネックだと思う。これが直ちに犯罪の
原因になるとか、それにつながるとは言いませんが、問題は下請、孫請、ひこ請。
工事屋は指名入札のはずなんです。孫請、ひこ請ということになると、身がわり入学と一緒なんです。少なくとも危険を伴うような
工事は、入札を受けた人が
責任をもって行なうべきであって、人まかせにして、
監督が二人ついておったかどうか知らぬけれ
ども、それは、
方々に
監督場所があるからそこにはおれませなんだというようなことであるならば、せめて入札者が仕事をする。もちろん、中小零細企業を救うとか、出かせぎ農民を救うということもあるでございましょうけれ
ども、
人命にかかわるような、こういう危険の伴う
工事は、当然受けた者がやってしかるべきである。もしそうしなければ指名入札の意味がない。
建設省にランクをつくっておく必要はない。身がわり入学が許されていいなんということは絶対にあり得ない。
次に、これも先ほど出たことですが、
ガス専門の
工事屋さんにやらしたらどうでしょうか。先ほど
鉄建さんの
社長さんは謙遜して、私は
ガスのことはよう知りません、なぶらぬほうがいいという指導をしておりましたとおっしゃったのですけれ
ども、そうじゃない。あなたはりっぱな
工事の経験者である。私はりっぱな人だと思っておる。けれ
ども、実質やっている者が仕様書を間違えていたにもかかわらず、それに気がつかないというようでは、お粗末もはなはだしい。したがって、
ガスのような
危険物の場合は、指名入札と同時にその専門の
工事屋にやらせる。このことは、去年の東京の
ガス爆発のときにも、安西さんから懇々と依頼のあったことなんです。それがいまだに行なわれていないということは、通産省の指導を疑う。答弁は本日は私は要求いたしませんけれ
ども、指導を疑います。何のために附帯決議をつけたのやら、何のために
ガス安全法を通したのやら、わけがわからない。その附帯決議の第一に「
導管工事等に伴う
監督、指導を
強化するとともに
地下鉄、水道等他
工事における
ガス事
業者の
責任体制を明確にすること。」とはっきりうたわれておる。それが行なわれていない。怠慢である。まことに遺憾なことである。しかし、これは法律が一年延びたので、やむを得なかったこともあるでしょうが、いまからでもおそくない。ぜひひとつこれは現在の
局長の手元で行なっていただきたい。
最後に、
ガスと電気を比較してみますると、電気のほうは
事故がわりあいに少ない。
ガスのほうが多い。ところが、これを法律的に見ますると、電気のほうは八つあって、
ガスのほうは
一つしかない。次に最も私がふかしぎ千万だと思うことは、
ガスの需要がどんどんふえている。これの
監督の
責任がますますふえるにもかかわらず、
ガスの
関係者、
担当者が本省にも非常に少ない。
大阪のごときは通産局に専任の課がない。
課長もいない。どうやって指導するのですか。だから通産省の言うことをちっとも聞きやせぬのだ。需要戸数は三十五年と四十五年ではもう二倍の余になっておる。にもかかわらず、三十五年に本省の中に二十一名おったものが、今日その倍になっても二十七名しかいない。課は
一つしかない。電気のほうは課が幾つある、六つも七つもあるじゃないか。これは一体どういうことなのか。ここらあたりの行政機構も、おのれみずからえりを正さなければならぬと思う。したがって、これはいずれまた他の時期に本
委員会において
検討を進めることといたしますが、ここらあたりのことをよく勘案して、それこそ二度と再びこういう事件を起こさないように、二度と再び私
ども商工
委員が
参考人を招致してこんなに長時間やらぬでもいいように、行政
当局としてぜひ指導の万全を期していただきたい。それが佐藤総理の答弁であり、
建設大臣、通産大臣の本
会議における答弁でもあるからです。
以上。