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中村(重)
委員 あなたのほうから出されている資料で、日活は全部、土地、建物、土地、建物、こういうことになっております。すべての融資に対して同じようなことなんで、実は
内容がわかりかねるのです。しかし、融資残高が、
お答えになりましたように、全部で二十一億であるとするならば、これは抵当権の問題としては、さほど問題点にはならないのではなかろうかという感じがいたします。ただ私は、あなたのほうから出された資料がほんとうに信憑性があるのかどうか、疑わしいことが多々ございます。しかし、いやしくも公式に要求をいたしました資料でございますので、権威を持ってお出しになったわけでございますから、私はあえてこれを疑うことはいたしません。ですけれ
ども、非常に問題点がある、とかく黒い霧に包まれたということは、いろいろあなたが
お答えになりましても、今日常識みたいになっておるのですよ。
そこで、映画の場合、輸出振興だけではなくて、やはり優秀な映画を、そして映画
産業の健全な発展をということになってまいりますから、いままでのような映画でいいのかどうか。いわゆるやくざもの、エログロ映画、そういうようなことが、いかに今日の好ましくない世相をつくりあげてきているのか。あなたもこれではいけないというようにお感じになっていらっしゃることがあるだろう。だからして、これからの融資にあたりましては、ともかく優秀な映画をつくることに重点を置かれる必要があるだろう。もちろん輸出振興というようなことは、企業局の所管事項としては無視できないということは、私はよくわかります。わかりますけれ
ども、先ほどから
お話がございましたように、いわゆる日本の文化を紹介をするということを一つの柱としてあなたは強調なさったわけですから、その点からいたしましても、いまの製作されておる映画というものを融資対象にするということがもしあるとするならば、私は問題点であろうと思います。ですから、これからこの点に対してどのように改善をしていこうとお
考えになっていらっしゃるのか。
それからまた、この輸出振興協会の会員名簿を資料でもって提出をしていただいているわけですけれ
ども、ともかく映画会社五社が全部振興協会の会員になっておるという事実です。なるほどほかの会員もいろいろおります。おりますけれ
ども、私はまともに出席をしていないのではないかという感じがいたします。しかも、協会の連中がずらりと名前を並べてその
会議に出席をしておりますと、いわゆる映画会社の
関係者のそうした要求に対しまして、これを拒否することができないで、そのまままかり通っていくのではなかろうかと思います。そこで、この協会の会員並びに役員の構成にいたしましても、ここで
考えなければならない点があるのではなかろうかというような感じがいたします。全部が全部でございませんが、この適格映画の選定
会議というものが
中心で、私がいま
指摘したようなことになっておるようでございますから
——協会のほうは、いろいろな層の多くの人たちが出ております。しかしこれは、相関連をしてやっているということから、やはり映画会社、利害
関係者のそうした意向というものが大きく反映されてきているところに、このような不明朗な事態というものが起こってきていると思います。先ほど
お答えがございましたけれ
ども、あらためて私がいま
指摘をいたしましたような点等について
お答えを願っておきたいと思います。