○小林(進)
委員 私に与えられた時間が零時五十分でありますので、時間を経過して申しわけない。申しわけないのでありますが、私はまだこの問題はもっと深く掘り下げて徹底的にやりたいのでありますけれ
ども、時間の制限がありますから、結論を急ぎます。急ぎますから、私の希望を申し述べる。
まず、自治
大臣と
厚生大臣のほうでは医者の不足という点においては一致しているのでありますから、どうかひとつ具体的な一致した意見をまとめてもらいたいと思います。これはあなた方のほうで……。自治
大臣のおっしゃるのは六年プラス二年だ、インターン期間を入れて八年。
厚生大臣のほうは高校三年にプラス大学教育六年でありますから、九年たって医者になる。違いはたった一年くらい、大体同じことになっちゃいますから、その間に何か話がきまればきまるわけであります。ただ自治
大臣の構想はいなかのほうに縛りつけておくというのが
一つの特徴でございますから、そういうことも含めて
話し合いをしていただきたい。
問題は文部省です。文部省がガンだ。私はだから――大学学術局の中で、これだけ国民が困り抜いている医学行政に対する専門家が何人いますか。あなたのところに医学教育を専門に担当している専門家が一体何人いますか。大学学術局に何人います。これは第一、
日本の大学教育の欠陥です。何人もいないじゃないですか。家永さんばかりいじめるような反動的な者ばかり集めていて、こういう医学の進歩的な問題を専門的にやるような者は一人も置かない。決して医者なんか
日本に余っていませんよ。いま
日本の医者の平均は都市で百五十人で、農村僻地における平均が六十六人です。先ほ
ども厚生大臣が言ったように、
厚生大臣は六千人にふやして、百五十人まで持っていきたい、こう言われたが、百五十人に持ってきても初めて都市並みです。ならして都市はふえていない。集中している、集中していると言うけれ
ども、都市の平均が百五十人、やっと理想的な姿にいっているにすぎない。それだけの
状態なんだ。絶対数が不足しているのです。それを大学の教育、あなた方のところで専門的に取り組むのは一人も置かない。それから厚生省もけしからぬ。こんな僻地で医者がなく、いまや僻地だけでなくて、郡病院から町村の公的病院まで医者はないじゃないか。この前、県知事に会って医者の問題はどうしたと言ったら、冗談じゃない、もうこんなことは国の責任だ、各県知事が声をなしておこっている、国の責任だ、十年間われわれは苦しんでいる。みな、県立病院の医師不足の問題で県知事あたりは手をあげていますよ。そういう問題を
一つも厚生省は考えてくれない。考えてくれないで、文部省に頭を下げている。文部省なんかに頭を下げることはない。あなた方の
仕事じゃないですか。国民が困り抜いている問題です。だから、厚生省は詐欺だと言っているのですよ。国民皆保険でございますとうまいことを言って、金を取るだけが皆保険だ。みんな保険料を取っておいて、医者にかかるときは医者にかかれないじゃないか。取りっぱなしじゃないか。これは詐欺ですよ。国みずからが、医者にかかれないような皆保険制度をやって、保険料を取っている。こういう詐欺行為をやめるために、いま少し厚生省も強くやってもらいたい。文部省は医学行政を厚生省に移しなさい。文部省は移しなさい。迷惑しごくだ。国民の側からは、文部省の大学学術局というものは迷惑しごくの存在です。ちっともためになることはない。この命や健康に関する問題をあなた方のようなものがこれをつかんでおいて、専門
一つ置かないで、そうしてへ理屈ばかり言っている。わけのわからぬことを言っている。国民は、公害というよりか、命の問題で泣いている。それもきのうやきょうの問題じゃない。公害は五年の問題というけれ
ども、医師の問題はもはや十年、十五年からの問題なんだ。毎年、毎年、われわれはここで血を吐く思いで、国に行政の道を迫ってきている。隘路はあなた方だ、医者をつくる道はあなた方の手しかないんだから。それほどつくるのがいやだったら、もう手をあげてやめなさい。厚生省でも自治省でも、みんな特殊学校になって、そちらのほうに医者の教育機関を移しなさい。少なくとも四十六年から国民がもう医者なしに泣かないように、国が詐欺をしているような行為がないように、いま予算の編成期でありましょう、これは、自治省も厚生省も文部省も、早く内部の問題を
調整をして、大蔵省に一丸となってぶつかって、医者の一万人や三万人をがたがたと力尽くしてつくるようなひとつ頭の転換をしてもらいたい。
大臣の頭の転換、これをひとつ私は要求いたします。やらなければ、私は、この問題をあくまでやりますよ、国民の命の問題でありますから。そうして、この問題は、繰り返し言うが、ガンは文部省だ。いいですか、ガンは文部省ですよ。あなた方が一番悪いんですよ。あなた方は悪党です。その悪党がひとつ気持ちを変えて大いにやっていかなければならない。大学学術
局長、ものすごい顔をしてさっぱり反響がないけれ
ども、帰ったらよく文部
大臣に言っておきなさい、私も言うけれ
ども。
時間がありませんから、これで残念ながら私は終わります。