○松本(忠)
委員 最後にもう一言申し上げたいと思います。
この羽田沖の
ボーイング727の墜落
事故につきまして、最終
報告書が公表されたわけでございます。しかし、先ほども申し上げましたように、
原因不明、こういうたったの四文字で片づけられている。しかし、私はそうではならないと思うわけです。きょうも長時間にわたりまして両
参考人から御
意見も伺いました。しかし、両
参考人のお考え方、発言にたいへん隔たりがあることを私はこの耳で聞きました。そこで私は全く判断に迷うわけであります。御遺族の方も、また
国民も、ひとしくこの問題は判断に迷うだろう。やはりこれははっきりしなければいけないと思う。この問題だけはどうしても
原因不明ということで片づけてしまうのにはあまりにも大きな事件であろうと思います。だれもかれもがこれをはっきりせよ、こういう御
意見を持っている人が圧倒的に多い。そこで、私は再
調査すべきではないかと思うわけであります。しかし、先ほど
横路委員の
質問に対しても、再
調査をしない、このように局長は言われました。私はこの問題は大臣に重ねて聞いてみたいと思っておりますが、いずれにいたしましても、私が先般、十一月三日に山名教授に会いましたとき、山名教授にいろいろとお話ししましたその中で、山名教授にこういう公開の席に出てきて、やはり自分の
意見をはっきりと
開陳すべきではないか、こういうふうに私が申し上げましたところ、山名教授は、単独でならどこへでも出ていってきょうと同じ話をしたい、そして一般の
方々によく認識をしてもらいたい、
国会に行くことも単独で話すのならば差しつかえない、こういう意味のお話を私といたしました。なぜ単独でと言われるのかを私は重ねて聞きました。どうして単独でなければいけないのですか、こう聞いたわけです。しかしその
理由は、私は山名教授の口から聞いてまいりましたが、この席で申し上げることははばかりますので、やめます。しかしいずれにいたしましても、山名教授の
意見というものを、私はぜひこの
交通安全対策特別
委員会においても、
委員の皆さんが聞くべきではなかろうか、そう思うので、この点
委員長におはかりをいたします。
そして、さらにこの問題につきましては、今後も論議が展開されていくと思いますが、私はいままでの
経過をたどりまして、いろいろと結論をまとめてみますが、どうしても次の三点を実現すべきではなかろうかというふうに考えております。
その第一は、他から圧力を受けることなく、十分に
調査研究のできる常設の
事故調査機関を、法律に基づいて設置することであろう。
二つ目は、そこに勤務する専門
調査官の訓練に全力をあげていくということ。
それから三つ目は、
交通審判庁をつくれということであらます。日本では、小さな
事故の場合は、独自の
調査で結論を出せます。その結論に従って、
関係者の行政処分を行なってきたのでありますけれども、この場合、当事者の言い分を聞くため、一応聴聞会を開くたてまえになっておりますが、聴聞会のあと、一たん処分がきまってしまいますと、幾ら不満がありましても従わざるを得ないことになっております。このために、パイロットの間では、前々から不服を申し立てることができる審判の場をつくってもらいたい、こういう
意見が強うございます。私はこの
意見は、しごくもっともだと思います。そこで、大臣にこのことも伺いたいわけですが、局長は、航空審判庁をつくることについてどのようにお考えになるか。
以上三つの点について答えていただきたいわけです。
十一月の一日の読売新聞の記事によりますと、最近の羽田の離着陸が非常にたいへんな
状態だ、空中の接触、こういう
事故も起きる可能性が十分にある、旅客機が六十メートルに接近した、これはおたくがお調べになって発表になったことですから、間違いないと思います。こういうふうに、羽田の
状態から考えましても、
事故の
発生をわれわれは何としても防がなければならぬ。そのためには、ふだんから
研究にも全力をあげていかなければならない、このように思うわけでございます。それがせめて百三十三人の遭難された
方々に報いる当然の処置であろうと思うものでございます。大臣の答弁はいずれ聞くとして、あなたのお考えを伺って
質問を終わることにします。