○吉田(賢)
委員 酪農問題は時間の関係でこの程度にします。要するところ、酪農
振興につきましては重要性が非常に増してまいりました点から見まして、
生産と飼料、それから
価格安定、流通関係等が総合されたところに一つの大きな柱を置いて、これが完全に行なわれていくという施策がなされなければならぬ。それには財政の裏づけ、あるいは人の養成その他等々、幾多のさらに新しい要素がそこにあるのではないかと思っておりますが、大事な問題でありますので、この問題は幾ら議論しても議論の尽きないほど、お互いにいろいろな問題を持って取りかかっておるというふうに御認識をいただきたいのであります。私はそれ以上この問題には触れないことにいたします。
それから水産の関係にちょっと入りますが、せっかく長官見えておりますから。
私は特に注目いたしておりますのは、最近の海洋開発と水産の関係なんです。海洋開発が科学時代の日本に大きくクローズアップしてまいりましたことは御
承知のとおりであります。この立場に立ちまして瀬戸内を見たいのであります。瀬戸内における
漁業振興のセンターについて、新たにあなたのほうで発表いたしましたなさんとする施策等々、その白書を通じてこれを知るのでございますが、この点につきましても、魚類の食料給源としての位置づけが依然として衰えることがないということを思いますと、いかにして多量の漁獲をなすべきかということ、これには最も先端をいきつつあるところの栽培
漁業——栽培
漁業というのは、
農業の範疇から転化してきたことばと思いますけれども、積極的に栽培
漁業を進めていかねばならぬのではないだろうか、こういうように考えるのでございます。
そこで、栽培
漁業は、これはひとり瀬戸内のみではございません、広い意味において日本の周辺を取り巻く沿岸
漁業全体をつなぐ立場に立ちます。しかし、具体的には、瀬戸内が四国同一大の面積を持つ
地域でございますので、現在においても十四府県が一致いたしまして、いろいろと新しい栽培
漁業に取り組んでおる事実がございます。こういう客観的な情勢にもかんがみまして、栽培
漁業を盛んにするということについて、幾多の打たねばならぬ手がおくれておるのではなかろうかと考えます。そこで、水産庁といたしましては、今後栽培
漁業は沿岸
漁業振興の非常に重要な施策と見ておられると思いますが、それならば年次
計画、つまり長期
計画をどういうふうに持っておられるのだろうか。これはさっき一部たん白給源としてのそれは触れましたが、今度は財政の面から見まして、規模の面から見まして、どのくらいのものを
計画して進めていこうとするのか。やはり今後はそういう観点に立ちまして私は
漁業振興の問題も論じてもらいたいと思うのです。したがいまして、
計画性を持った沿岸
漁業振興対策としての栽培
漁業の長期
計画はどういうふうになっておるか。財政の
計画、大体において何をどれほど収穫を
増加していこうとしておるのか。できれば種類までも言ってもらいたいけれども、そうこまかくなくて、大まかでよろしゅうございますから、長期
計画的なものがあれば述べてもらいたい。