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愛知国務大臣 私はひとつよけいなことを申してまたしかられるかもしれませんけれ
ども、
日本の中で、どういうふうにして、こういうふうに終結がついたかということについて聞きただしたいこともたくさんおありでしょう。それは私もわからぬではございません。しかしこういう異常な無法者、北鮮
政府にもいやがられるようなこういう人間の行動によって起こった事件であって、しかもこれを人道的な立場に立って、それぞれの
政府なり機関なりが、無辜の人
たちを助けよう、飛行機も助けてあげようと思って、
ほんとうに善意で
協力してくれて、かろうじてこの幸いな結果ができたのだと思います。ですから、
日本人の気持ちからいって、もっともっとただしたいということもあるでしょう。しかしこうした、イデオロギーを越え、あるいは政策を越えて
協力をしてこういういい結果になった、このことに対して、
外国の方々がとった措置について、おまえはいいことをやったとか、いや、いいことをやってくれたけれ
ども、こういう変なことをしたではないかというようなことを、公の国会におきましてあまり細部にわたって追及をされるというようなこの取り上げ方は、私は
外交を担当している者といたしまして、そこについてはどうかひとつ良識を御発揮願いたいということを、よけいなことではありますけれ
ども、私としては明らかにしておきたいと思います。
それから、山村君が政務次官であったか、その資格はどうかというようなことについて、
日本政府としては何もそういうことを言ったことはないと私は承知しておりますけれ
ども、これも緊急なところで、現場におけるいろいろのことがあったかもしれません。あるいは御本人が、こういうことであれば迷惑をかけるという
意見であったかもしれませんが、私はそういうことはわかりません。しかし、要するに山村君自身とすれば、百人の身がわりであるのだということをあらゆる
意味において、形の上にも明らかにしておきたいということで、一念こってその
考え方に集中していたということは、まぎれもない事実であると
考えます。