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手塚政府委員 その前に、先ほど二十八名と申し上げましたが、二十三名の誤りでございますので、訂正させていただきます。
防止策として、
機内におきます
対策、これは実際上なかなかむずかしい問題でございます。これは、まず
飛行機の構造をどうするかというようなこと、それから
犯罪者との
関係におきまして、これをできるだけ操縦者に影響させないように考える
運航上の考え方の問題、それから、これが今回の福岡のように自国内に
着陸をしたという場合に、今度一番困りましたのは、地上からのいろいろな連絡というようなものが、すべて
ハイジャッカーに筒抜けになっておるというような
事態、こういうようなことが非常に問題であったかと思います。そこで、そういうようなことにいろいろ対処する
対策が必要ではなかろうか。
当面、第一に申し上げました
飛行機の構造というような面でいいますと、すでに現在
実施中であるところの
コックピットと
客室との間のドアの施錠を厳重にやる。この施錠等につきましても、現状の大半の
飛行機ですと、操縦席から一々立っていかないと施錠がしにくいというようなことがありますが、これがボーイング737あたりになりますと、通称カストロロックといわれて、操縦席でボタンを押すとすぐに締まるというような簡便な締め方のものがあるわけでありますが、そういうようなものを取りつけるかどうかということが、やはり
対策の
一つとして考えられるかと思います。
さらに、第二の、
機内における
状態というようなものをできるだけ早くキャッチをして、パイロットがそれに対応できるような
措置を講ずること、これは必要なことでございまして、そのために、たとえば中にテレビを置いて、そのテレビを見ておると、
乗客の
状態、
客室内の
状態が操縦席に常時わかっておるというような問題、あるいはベルなどを
客室につけまして、ある種の信号によって直ちにそういう
事態を知らせるというような問題、要するに、そういった
客室内における
状態を操縦席から直ちにこれがキャッチできる、その結果におきまして、今度は
運航上何らかとり得る
措置があるかないか、
緊急着陸がどうだとか、先ほど申し上げておるような二、三の例の問題があるわけであります。
こういったことが航行中においてとり得る
対策ではなかろうかということで、なおいろいろ考えられることがございますので、先ほど申し上げました
対策委員会をつくり、あるいは
日本航空からは、現在こういった
ハイジャックの例の一番多い
アメリカにいま調査団を出しまして、
関係各社あるいはFAA、連邦
航空局等にそういった
対策等について調査をするようにいたしておりますが、そういった調査結果を待って、逐次施行できるものから施行していきたい、かように考えておる次第でございます。