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安永英雄君 結局、いま
国立の
大学に
養成機関を設置してある以外の各県におきましては、この
大学の中に
養成機関を設置すべきだという
提案をしておるわけでありますが、結局その
原因は、八カ所しかございませんし、
ブロック制になっている、そこに私はやはり何といいますか、
生徒の募集というのが非常に少なかったり、あるいは各県で
へんぱになっておるということが現在
一つの問題である、そうしてやはり非常に魅力がない。千葉県にたとえば今度
国立の
養成機関ができたということについても、これは大体
ブロックからいえば関東一円になるだろうと思いますけれども、これはあまり知らない、千葉
大学にあるということを知らない、熊本の
大学にあることを知らない、こういうことでなかなか応募する人がない。あるいはある県においては非常に
養護教諭を
養成したいということで、入学する人が県によって非常にバランスがくずれておる。こういったところが
全校必置に向かう障害になっておる。あるいはまた
全校必置でなくても、御存じのように現在の
定数を
文部省で決定をして各県に配分しましても、
養護教諭がおらないから、
定数はあっても
教員がおらないという実にもったいない、予算はあるけれども人がおらないという、こういった状況も、
ブロックになっているから、それに魅力がないし、またよく知らないという
立場がありますから、どうしてもやはりこの点は各県の身近なところに、そうしてその県の需要供給と、こういった面も身近にあれば非常に明確になってくる、こういう面もねらいとして持っておるわけでありますから、おっしゃるようにこの
志願者の確保という問題についても、いまでも非常に少ないのにどうだと言われますけれども、こういった
法律ができて設置がなれば、私は相当な
志願者の確保はできるというふうに考えています。これは
一つの例でありますが、私学
あたりの中でこういう
養成機関、幾らでもあるわけです。要所要所にありますけれども、これがやっぱり
国立という形の中で
養成されるということになれば、いまでも私立のほうに行っておる人もあるんですけれども、これは相当な数は確保できるというふうに考えます。
経費の問題でありますが、これは一挙に出しましたので、たくさん金がかかるということで無理ではないかという
意味のことも含めて
質問でもありますが、決して
文部省にやけっぱちで私は当たっておるわけではございませんし、ほんとうにこれからかかって二年制の
養成機関、
学校をつくらなければ、これはとても
全校必置などということは、私の計算では二十五、六年かかる、いまの調子でいけば。こういうことで、これは経費の問題は一にかかって
文部大臣の決意にかかっておるのではないかということで、私がはっぱをかけるまでもなく、
文部大臣としては当然の措置としてやらなければならないことではないかというふうに考えまして、もう精神ばかり説いたわけではございませんし、
現実に必要だし、私も二、三の
大学を回りまして、やはりこれについては、こういう
養成はうちでも引き受けてもいい、ぜひやりたい、こういったところも私は当たったりいたしまして、非
現実的な問題ではなくほんとうに
現実的な問題でありますから、ぜひ通していただきたいと思います。
それから需給
関係につきましては、これは当然
必置という前提に立てば、これは
行政機関あるいは
教育委員会とか、第一、
文部省、こういったところで正数の是正をやっていけば、いまのところ当面は需要に追いつかない、こういった状態ではないかというふうに考えます。