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久保等君 それじゃ最後に、これは前々からこの
逓信委員会でも何回となく言われている問題は、例の
放送法・電波法の
改正問題についてなんですが、これも一向に、どうも郵政省何を
考えてどうしようとしているのか、沓として実はわからないわけなんですが、
郵政大臣もお聞きになればなるほど、なかなか容易でないわいというふうに、最近はお
考えになっておるんじゃないかと思うのですけれ
ども、それこそ長い長い経過がありまして、とどのつまり昭和四十一年に法案が国会に出されて審議をしたこともありますし、いろいろ与野党で話し合って
結論が一応出たのですが、ときすでにもう国会の会期末で時間切れということになって、その後今日に及んでおるのです。しかし、前々から言われておりますし、だれからもよく言われることですが、免許問題等、しかしそういったような
法律改正がないからといって、全然手をつけないというわけにもいかぬから、緊急の問題というときには、手をつけてやっているのだけれ
ども、これもわれわれから見ると、どうも電波の免許問題、先般来問題になっておるFMの問題についても、これは何か非常に不明朗な問題を私
ども散見するのですけれ
ども、問題はだから根本問題、
放送・電波の憲法とも言うべき電波法なり
放送法そのものを根本的にやはりできるだけ早急に片づけなければならぬという問題があるわけでありますが、
大臣がかわるたびに、また
検討、
検討ということになって、一体どういうことになるだろう、われわれ非常に大きな心配をしているわけなんです。電波の割り出て問題をめぐり、ここ数年来のいろいろな不明朗な問題は、これはもちろん厳重に政府、特に
郵政大臣である
河本さんに、
郵政大臣という
立場でこれは大いに反省をしてもらわなければならぬ問題も
一つあるし、それから同時に
放送法・電波法の
改正問題について、ほんとうに具体的な日程をつくって取り組む。なおかつ事務当局で
検討せられておって、
結論が出なくて悩んでおる問題ばかりだと思うのだけれ
ども、そういう問題があれば、こういった面、こういった問題については、こういう
考え方もあるし、こういう
考え方もあって、一体いずれにすべきかというようなことをいろいろ討論の場に乗せるぐらいに私は積極的に出してもらいたいと思うのです。だからこういう点、こういう点についてなかなか
結論が出ないので——ひとつわれわれ
そのものが十分議論できるような、あるいはまた国民
一般からも私は世論の反映を期待することでいいと思う。ところが事務当局は何をやっているのかわからぬ。悩んでおることは顔見ただけでわかるのだけれ
ども、しかし一向に、一年たって前向いておるのかうしろ向いておるのか、そこらがあなた方、沓としてわからない。
放送法・電波法の
改正問題ということになると、私も国会に出て十六年になりますけれ
ども、国会に出て二、三年した——いまから思い起こしても、それこそいま、くしくもいま
放送部長をやっておる左藤さんのお父さんが電気通信
委員長をやっておられたときに、私も電気通信
委員会の理事をやっておって、地方に出て電波法・
放送法改正の問題について、実は実質的な
意味の公聴会みたいなことを開いた、十年余り前になりますよ。ひとつ早急に
時代に即応する電波法・
放送法をつくろうと十年余り前に地方に出かけて、そんなことをやったことがあるんですよ。そういうことを
考えてみますと、その電気通信
委員長の息子さんが、いまや電波・
放送の行政を担当する中心人物になるというような、
時代は変わっているのに、一向にどうも前向きで問題が表面に出てこないなどというのは、これはわれわれも大いに反省しなければならないので、これは何といっても政府、
郵政大臣がしっかりしてもらわなければならぬと私は思うわけですが、もし問題があって
結論が出ないならば出ないなりに、大いにひとつ世論を巻き起こせばいいと思う、議論を出させればいいと思うのですよ、各方面から。落ちつくところに落ちつきますよ。それをできるだけ何とかそっとしておいて、さっと出してさっと手ぎわよく
法律案を通してやろうという
考え方を持ちますと、これはなかなか賛否両論、いろいろ意見が錯綜すると思うのですよ。そんなことは、私は前もって覚悟しているんですよ。ひとつ堂々として胸を張って煮詰めた
結論を出して、もうむしろ
逓信委員会に中間報告をするなり、これはこういう意見があるがどうでしょうぐらいにはかっていけばいいんで、別に悩むことは何もない。さっきから言っているように、だれのための
放送法——国民のためのですからね。私は、こういう方針ですがどうでしょうぐらいでやればいいと思う。そういう具体的な提案をした。ところが中間報告なり提案を聞けないということは、非常に残念だと思う。幸い非常に、先日の
逓信委員会でも、人事問題にあたっても非常に誠心誠意という御答弁をなさっている
河本さんですから、この問題についてはもちろん、それこそ誠心誠意取り組んでおられると思うのですけれ
ども、ぜひひとつ、これが単にときの頭の
大臣の意向によって、浮かんできたりまた消えていったりするということのないように、この問題については、早急にひとつ片づけるということで、ほんとうにひとつ取り組んでもらいたいと思うのですけれ
どもね。
こんな話も、
逓信委員会で数年来やっている議論なんですけれ
ども、去年のいまごろの小林さんの答弁を速記録で見ても、いやもう具体的な日程をつくってやって、ぜひひとつ早急に
結論を出したいということが速記録に載っていますよ。同じようなことばかり速記録に載せないように、積極的にひとつ取り組んでいただきたいと思う。
特に例のFMの割り当て問題等をめぐって、非常に不明朗な話を聞くのですけれ
ども、こういったようなことについても、当面の早急に解決する問題についても、ぜひひとつ大所高所から公平無私な裁断を下し、片づけなければならぬものは片づけていただくが、しかし、長期計画にわたりまた根本的な問題にわたって、やはり
放送法なり電波法をぜひ
改正し、その上に立って扱うのだという態度というものをひとつ明確に堅持してもらいたいのです。そうしないと、
大臣の任期中に、何とかひとつ比較的手のつけやすいもの、そうしていろいろあれこれ
考えて損にならぬようにというような配慮をした電波の扱いなんというものは、邪道の邪道、私は許しがたいことだと思うのです。まあ、あまり具体的な中身については触れないのですけれ
ども、ぜひひとつそういう
立場でやってもらいたいと思うのですが、抽象的な話で恐縮ですけれ
ども、
郵政大臣、いかがにお
考えになりますか。