○
鈴木強君 それから
郵便関係はきょうは時間もなくてきわめて中途はんぱになりますけれ
ども、また時間をかけていろいろお伺いしたいと思いますのでこれで終わります。郵政のほうはありがとうございました。
それでは短い時間ですが、この前の残りの
電波関係について伺いますが、まず第一番にNHKのUHFテレビ実験局の問題について伺います。
大臣、十八日の日に
逓信委員会がありました。その後おっつけあなたが記者会見の席上で発表されておる中に、UHFテレビの実験局を東京と大阪に開局をされる
方針だということが発表になったわけです。私はあのときにVからUへの移行については非常に重大でありますから、各方面の意見も伺って、そうしてやってほしいと。だから例の専門連絡会についても、その持ち方についても私は意見を述べました。それほど非常に重要なことだと思うのですね、そこでおそらく
大臣は、NHKは公共
放送であるし、財政的にもまあまあ一千億近い規模にきているわけですから、
日本の
放送電波全体の開発のために寄与するという法律のたてまえからいって、そのVからUへの移行については、NHKを一つのテストケースとして体制を敷こうということだと思うのですね。ですから、おおよその
考え方は私も賛成です、
考え方はね。ただ何か国会があるときには、できればそういう構想ぐらいは
大臣から進んで出してほしいと思うんですよ。少なくとも私は全国十カ所中波の大電力についてどことどこに置くのだといっても、それすら答えてくれないんだな。それで最後になって、こう詰まっていくと不承不承のようなことで言ってくれるわけです。われわれがNHKの
予算書を拝見しますと、もうNHKにはちゃんとプリントしたこういうものがありますよ。その中に東京、大阪はUにしていくんだということが書いてある。そうしてみると、とっくの昔にそれはさまっていると思うのです。
電波監理
審議会にかけて予備実験をするという認可は
大臣が手続的にすると思いますが、その手続は済んでいるかどうか知りませんけれ
ども、いずれにしても
やり方について、ぼくはもう少し考えてほしい。せっかくこの委員会等で論議する
機会があるとすれば、なぜ進んでそういうことについて言ってくれなかったかという私は不満を持つと同時に、何か
電波というものが、公の場から目をそらして、悪いことばで言えば裏的に進んでいくような気がしておるのです。なぜもっとオープンにできないんでしょうか。そこで私は、一つの私の苦情であり、今後
大臣に私の言うことについて思い当たることがあったらひとつそういう点を直してもらいたいと思います。
そこでこの内容を見ますと、新聞の報道はいろいろまちまちでございますけれ
ども、とにかく大阪、東京に実験局を認めるという、これは
電波監理
審議会ですでに了承されているかどうかということが一つ。チャンネル・プラン全体の問題とも私は関係があると思うのです。実験局ですから、あなたが認可すればできると思いますけれ
ども、そういう手続は
電波監理
審議会のほうは一応了承しているかどうかということが一つ。
それから、その場合にNHKだけであって民放にその道を開放しなかったということはどういうことか。
郵政省のほうでは、民放のほうもNHKと並んで東京、大阪でやってほしいという意見はあるんだが、民放側において、その受け入れ体制がないというのかどうなのか、ただ話したかどうかです、これは
大臣の
考え方として、それが一つ。
それからいよいよ四十五年に
放送を開始するということになりますと、コンバーターあるいはオールチャンネル、UV混在になるわけですから、その受け入れ体制について、一体
国民はどうかというその判断について。積極的に
郵政省では、たとえばオールチャンネルでアメリカと同じように法律で切りかえていく意思があるのか。UV混在でコンバータをつける人はつけていただいて、オールチャンネルを購入する人はしていただいて、それは自由意思にまかせるとか、聞くほうの側の意見というのは、どういうふうに把握して断をくだされたのかということ、それが一つ。
それからもう一つは、非常に重大だと思いますが、NHKが今度六百五十メートルのテレビ塔を代々木につくるということを記事で見ました。しかもこれは百億円くらいの金がかかる。ある新聞ですと、すでに具体的に書いてありまして、東京、大阪両局の建設のために四十四年度四千四百万、四十五年度は四億八千六百万、合計五億三千万の
予算を計上することにしており、四十四年に着工し、四十五年秋ごろ開局の
予定。東京、大阪とも五十キロワットの出力。東京は関東一円、大阪は大阪府一円、京都、兵庫、奈良、和歌山などをエリアにする。それからテレビ塔の問題については、六百五十メートルの高さで、代々木につくられるような
方針ですが、これもいま内幸町のほうにNHKは一つ会館がございますね、それと
放送センターと二つに分かれているわけです。百億の建設資金はどうして出すのか知りませんが、何か報道を見ますと、内幸町のほうを売り払って、そうしてその金でもって建てたらいいじゃないか、しかもいまの
放送センターなるところは地形的には東京で一番高いんですね。あそこに二十何階かの建物を建てて、その上に塔をつくって最高の高さが六百五十メートルにするには適地だというようなことで、いろいろ計画をきめているようにも伺っているわけです。ところが、昨年、私がこの委員会で取り上げまして正力さんの考えている
放送塔の問題が一つあるわけです。これは新宿の東大久保に世界最高のモスクワのテレビ塔より高いテレビ塔をここに建てよう、五百三十三メートル以上のテレビ塔を建てようという構想が持たれておりまして、このときに私は当時の
郵政大臣に伺ったんですが、正力さんがああいう構想をお持ちになっているのに対して、
郵政省として、どういう
対策を考えているのか。一つは、
電波法上、免許根本基準の問題とからんで
放送塔を建てるときには、できるだけ近いところに建てるのを規制する基準がございます。そうなりますと、正力さんが東大久保に建てられる、一方では、またほかの民放やNHKがいろいろと構想を待っておっても、こうなると、
経済的にも問題が出てくるし、それから法律的にも問題が出てくるのだから、できるだけ正力さんと
お話をして、将来Uに移行する場合もあるだろうから、そのときにテレビ塔はどこにしたら一番効果的に
経済的にやれるかということについて、もっと
郵政省は積極的に動いてほしいと言ったんですね。そういう経過があって、またNHKが出てきたわけですけれ
ども、東大久保と代々木ですから、距離がどの
程度あるか私も実測しておりませんからわかりませんけれ
ども、いずれにしても、できるならば一つのところにまとめてやったほうがいいと思う。そうして、そこに他の民放の人にも入っていただいて共用するということが一番都合のいいことだと思うのですよ。だからこういう構想が発表されるからには、ある
程度事前に正力構想に対する打ち合わせだとか、内部の意思統一というものもぼくは出ていると思う。
大臣の記者会見の中には六百か六百五十メートルの
電波塔の建設準備にかかる
予定だということをあなたが言われているわけですから、そうであれば、そういうような御配慮を十分なさって私はこの御発表をなさったと思うのですけれ
ども、それらの経過がきわめて不明ですから、ひとつはっきりしてもらいたい。これはNHKのほうもきょう野村さんにたしかおいでいただいておりますから、NHKの構想もひとつ明らかにしていただきたい。