○
政府委員(
中川理一郎君) まあこれは
大矢委員のおっしゃることは私も非常によくわかるつもりでございます。確かに通常の
状態であれば、先ばしった行動に
明治鉱業といえ
ども好んで入るつもりはないのだろうと思います。先ほど申しましたように、私
ども精一ぱいの努力といたしまして、今年度の経過金融というものについての配慮をいたしました。しかもそのことは、四十四年度の
予算に直ちに響く事柄でございまして、もしその
手当てなかりせば、他の
石炭企業に
安定補給金なり何なりで与えられる性質の金であったかもしれませんという
前提に立ちますと、全体の石
炭鉱業の中から出しておる、こう申しますか、あるいは全体の
石炭対策特別会計の財源の中で、いま
大矢委員おっしゃいましたように、
答申審議中に少なくとも大手の
会社が脱落するというような不穏当、不適切な事柄のないようにということで配慮した結果がさようなことでございます。その期間が先ほど申しましたように、かなりかかっておりますので、率直なところ、かりに四月一日以降どこまでのことは絶対責任を持ってやるからと言うこともまた
政府の立場といたしましては、御
審議を控えております
状況におきましては、私
ども約束をし得ないことでございます。そこで、仮定の問題といたしまして、いま用意しております
施策を実行に移すことに相なった場合にどういう計算に相なるだろうかということを内々
会社が知りたがり、私
どもがそれに対して教えておる、こういうことでございまして、これは不幸にしてああいう
新聞記事なり何なりということで、
大矢先生もおっしゃいますように、まことに時期から見て不適当な事柄でございます。私
どもも、いやそんな事実は一切ございませんと言って言い終えるものでございますならば、むしろこういうことにはいたしたくないという気持ちは、
政務次官がおっしゃいましたように、私
ども持っておるわけでございますけれ
ども、与えられた困難な
状況の中で、より悪い
状態というものを念頭に置きますと、やはり予防策といたしまして、ある
程度の腹づもりをあらかじめしておいていただかないということでは、かえって結果は悪くなるのじゃないかというようなことが、私
どものむしろよりおそれるところでございまして、通常の産業と違いまして、
大矢委員も御知承のように長年あの手この手を使いまして、これら再建
会社につきましては手だてを講じてまいりましたので、今回さらに
特別交付金というような手だてを講じましたからには、これ以上なかなか私
どもとしてもやり得ますことに限界がございますので、この制度がどういうものとして構想され、どのようなものとして数値を設定しておるかということについては、私はやはり教えてあげるのが適当ではなかろうかと思ってさよう
措置をしておるものでございます。あくまで、どの山をどうするということにつきましては、
会社側が正式に意思決定をいたしますまで、それまでにはおそらく
労働組合の諸君とも
会社側は腹を打ち割った話、
会社の
実態をさらけ出した上での話をいたすはずだと思います。それまでは、私
どもはどれを残してどれをどうせいということは毛頭申すべきではないという立場だけは堅持しておるつもりでございます。