○佐藤隆君 自治省におかれては、ほかのお役所もそうでございますけれども、毎年毎年降る
豪雪というものは、やはり
災害なんだということ、その認識を持つか持たぬかによって、金の出し方というものがだいぶん違うと思います。毎年のことなんだから、
豪雪常襲地帯は、これはもういつものことなんだからという感覚でやるのと、いつものことながら毎年
災害が起きているのだ、そう認識するのとだいぶ手の尽くしかたが、これはお互い人間の仕事でございますから、人間が考えることですから、その心がまえによってだいぶ違うと思います。大蔵省の井上主計官も来ておられるようですが、ひとつそういう気持ちですべてを取り運んでいただきたい、これを
お願いしておきます。
次に、
運輸省、
国鉄にお尋ねいたしますが、これはもう時間もちょっとございませんので、これはもう
答弁は要りませんから、私も簡単に申し上げますが、従来私が申し上げていることでもありますから、ただ議事録に残すという意味で申し上げておきたいと思います。
このたびの正月
豪雪によって、いろいろ第三次規制に至る混乱が起こり、第三次規制をやって、非常に
交通の
確保ということにいろいろ支障を来たした事実は、これはいなめない。そこで私はやはり、まあ
ラッセル車なんかもどんどん動かして、気象情報を的確に把握してずいぶん御努力なさっている点はよくわかります。わかりますが、たとえば正月
豪雪ということで、みんなもう酒を飲んで寝ている時期であった、なかなか
除雪人夫を集めるにも集まらなかった。こういうことも時期的に言われるわけでございますが、用地買収
関係では
国鉄はもうどこよりも、どこよりも単価は高いといわれている
国鉄が、
除雪人夫賃が男千二百円、女子九百円という単価では、これは正月でなくたって人は集まらないです。もちろん人力に基づく排雪、
除雪だけとは限りませんが、たとえば人夫賃においても、そうしたことではいけないのではないか。これはもうこれではちょっと安過ぎた、これからは考えなければいかぬというお気持ちは、十分私もわかっておりますので、ひとつ
答弁は要りませんけれども、十分今後ともお考えをいただきたい。
さらに、三十八年の
豪雪のときに、あのとき操車場ポイントの
関係、これらは、ずいぶんあのときやられたところはいろいろな
施設を施された。ところがこのたびは、あの当時
被害を受けなかった、たとえば直江津、柏崎、
新潟の操車場が全部やられてしまった。これはまあこんな雪が降るとは思っていなかったからという理由もあるでしょう。しかし、今度こういう事実がはっきりしたのですから、早急にこれはポイントの切りかえがスムーズにいくように、この操車場の
施設とかそういうことについては、ひとつ万全を期していただきたい。これだけをひとつ
お願いをいたしておきます。
それから最後に
経済企画庁にお尋ねをいたします。先ほど
武内委員からお話がございましたように、私も
豪雪地帯対策審議会の
委員でございます。先般、十二月の十四日でございましたか、審議会を、一年に一ぺんという、まああるかないかわからぬ審議会が開催されました。そこで私も初めてその審議会に出てみましたが、まことにお粗末な審議会でございます。そこで私はいろいろのことを申し上げました。まず
豪雪法というこの法律は宣言立法的なものであって意味がないじゃないか、ふわっとしている。これをやはり離島法並みに、離島法そっくりというわけにはいきませんでしょうけれども、たとえば先ほど来私が話しいたしましたように、市
町村道の
除雪事業というようなことをたとえば別表に掲げるとか、多少とも
事業立法的な性格を持たせていかなければ、
豪雪対策にはならぬではないか、こういう御指摘も申し上げ、そのほかに新全総
計画——すぐこの間第三次案が出ました。第一次案、第二次案はまことに私ども不満足でございます。
豪雪にかかわることはさっぱり出ていないのです。ちょっと顔を出した
程度、これではおかしいじゃないか。第三次案においては、もっと的確に
豪雪対策というものを新全総
計画の中に盛ってもらいたい。多少私どもの意見をいれていただきまして、第三次案を私も拝見いたしまして、まあまあここまでそれでもやってくださったかなあというふうに、多少感謝はいたしております。しかし、この新全総
計画が成案されるまでには、まだ時間があると思いますが、なお一そうひとつ
豪雪対策について配慮を願いたいという
お願いをいたしておきたいのであります。そこで、
豪雪法、
豪雪地帯対策特別措置法、こういうものをひとつ再検討するとか、あるいは先ほど陳情にありました
豪雪対策の調整機構窓口というものをやはり設置しなければおかしいじゃないか、これも何年来言われていることであります。昨年八月の当
委員会においても私が発言をいたしております。さらに、今日の世の中はもう
科学技術がずいぶん進歩いたしてまいっておりますので、この
豪雪対策について自然科学的な見地からだけではなくて、人文科学的あるいは社会科学的な見地から
豪雪対策というものを検討してもらう。そのためには
豪雪対策総合
研究所というようなものをつくっていく。そうしてほんとうに複雑多岐にわたる問題を解明していく、こういう姿勢をひとつとっていただきたい、こんなことも
お願いいたしました。さらに今日、過密過疎
対策あるいは都市政策、こういうことが重要な議題として、政治問題、社会問題となっております。そうしたときに、
豪雪地帯の中でひとつこうすれば、こんな集落の形成、こんな都市構造にすれば市街地の
除雪排雪もうまくいくのではないかとか、まあいろいろ多角的に配慮して、無雪都市というもの、あるいは無雪集落というものをモデルとしてつくったらどうか。具体的に、もう
新潟県の長岡市では、先刻来すでに無雪都市宣言をいたしております。しかし弱体な地方自治体が無雪都市宣言をしたところで、しょせん宣言に終わるまでのことでございます。そこで企画庁においてひとつ無雪都市づくりの構想というものを出して、ひとつぶち上げていただきたい、こういう
お願いもこの間の審議会でいたしました。そこで、いろいろそのほか問題が出ましたが、それらの問題を、従来
豪雪対策審議会で結論づけられなかった、問題点はわかっておっても結論づけられなかったそうした問題に、ひとつ積極的に取り組もうじゃないかということになって、小
委員会を設置して、ことしの夏ごろまでにはある
程度のめどを立て、そうしてひとつやろうじゃないかという話になったのですが、企画庁においてはその後この小
委員会の設置はどうなっているか。私はきょう雪の問題についてはこれはもう締めくくりのつもりでおります。あとは
豪雪対策審議会の小
委員会において、恒久
対策としてはいま申し上げたようないろいろの事柄を含めて検討してもらって、われわれも議論を進めていきたい、かように思っておりますので、審議会の小
委員会はどのような進みぐあいになっているか、その設置について。それを企画庁からお答えいただきたいのであります。