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岡三郎君 いや私も、制度的に改めるということを言っているのじゃない。問題は、現行法規の中において具体的にとるべき措置というものをどうとるかということが、私はいまの最大問題だと思っているのです。つまりいまの機動隊の導入とか、いろいろな問題について、私は、こういうやり方では、騒ぎを広げていくだけにすぎないのではないか。ちょうど何か追い払って、またしばらくたつと、そこへむらがって来るという形の繰り返しにすぎないのではないか。私は、やっぱり
大学であろうと、小中学校の公立の建物であろうと——これは財産の保管者は公立でいえは市長ですよ。小中学校長がこれを保管されることは、それはまかされているからやっているわけです。やっぱり最終的にはここに来ると思うのです。だから警備員の問題とか、そういう問題について当然これを中心としてどうするか。やはり国の財産が眼前明白に損壊を受けることになるならば、その点に限って現行法を適用して——この問題について財産の保全対策というものを真剣に論じなければならぬ。学校
行政の問題とは別ですよ。同じ学園の場だと言っても、そういうものははっきりと国有の財産として守られるということによって、問題の処置をひとつはっきり明確にしておいてもらいたい。それから
大学の改革は、改革の問題としてやる、そこのところを明確にしてもらわなければならぬと私は思うのです。学園は確かに
一体だけれ
ども、建物そのものが損壊されてくるということは、国費がそれに投入されてくるということです。だから逆に言うと、それを修繕するのに予算をやらぬとか何とか、小じゅうと的なことではなくして、積極的にそれは守る手段としてはどうするか——私は当然だと思うのです。そういう点について学長に委任して、学長がそれに対する対応策というものを十分とれないとするならば、その点に関する限りにおいて文部
大臣は警察庁なりあるいはその他と連絡を十分にとって、この保全措置というものを遺憾なきように、まず第一番にはっきりして処理してもらいたい。封鎖なんというものはあるべきじゃないのですよ。国の財産をある
特定の者が閉鎖するということはできるはずがないと思う。それは力によってやっているわけでしょう。だから何も力に対して力という、そういう現象的なものではなくして、国の財産そのものを守るためにどういうふうな手だてを尽くすのかということを真剣に論じてもらいたい、
検討してもらいたいと思います。これは現行法規でできると私は思っております。
国民の財産なり国の財産が現行法規で守られないということになったならば、これはたいへんなことです。そういう
意味において私は、それにつながるところのいろいろな措置というものはおのずから出てくる。まずその問題を明確にして——それは学生が怒るかもわからない。怒っても何でも、とにかく財産を守るということについて与野党を通じて私は
異議のある者は一人もいないと思います。その問題を——学園紛争を来たしているところのもろもろの
原因というものについてどうするかということは、私は十分、国としても、われわれ国会としても、
大学側としても、
政府側としても、全部知恵を出し集めて、そうしてこれをどうするかということについてやってもらわなければならぬ。だから古い
大学を新しい
大学にする
大学の改革というものは、ちゅうちょなくこれを新しい近代的な
大学にすると同時に、いまの学校
行政の中におけるでたらめなやつについても、やめてもらわなければいかぬ。私立
大学においてはとにかく三百人定員で千人なり二千人以上、公立
大学でも高崎経済
大学はいままでどのぐらい入れているか見当がつかぬということを言っている人がある。日大に行ってみたときに
大学の先生が、一年生が幾人入って来たかわからぬというのです。要するに定員というものはほとんど無視されてきた。これは放置されてきた。これは、ベビーブームにおける
一つの傾向が引き続いて、そういうような、なしくずしの形で出てきているのかもわからないけれ
ども、三百人のところに六百人入れるのだったら六百人の定員にする。七百人ではいかぬ。だから、その辺についてとにかく指導がいいかげんであるということは、われわれ自体目に余るものがあると思うのです。だからそういう
大学自体のいろいろなやり方については、これは十分にやる。しかし国有財産そのものについては、これに対して徹底して保全するということについてちゅうちょしてはならないと思うのです。いま言ったように学園は
一体のものだからよく
検討してみて——なかなかそうはいかないと言っているけれ
ども、そんなことは会計検査院が幾ら
調査したって私は
意味がないと思います。とにかく学校の中において角材なら角材を持ってる者は徹底的に排除する。とにかくこの段階においては常時国有財産を守るために、
大学の中に警官が常駐しても私はかまわぬと思う。その
意味においては、これは学校
行政とは別個の問題です。それが刺激するとか、刺激しないとかいうことじゃなくして、けじめをはっきりして、まず文部省は国としての
責任の立場というものを、財産の保全上において明確にすべきだ。これを明確にして学長に委任し、学長がその問題についてできないというならば、やはり警察力というものも、何もこれは弾圧するとか何とかいうことじゃなくして、財産を守るためにはちゅうちょしないでやっていく
方法というものはとられなきゃならぬと私は思います。そういう点で、きょうは
局長だから、次に
大臣なり何なりに来てもらって、いますぐとはいわぬけれ
ども、私はこの点が実に不可解なんです。だから私は不可解な点について、
大学というものについての、建物をどういうふうにするかについて、この点は割り切れないといっても、いまの段階ではやっぱり割り切って、その問題だけについての保全対策というものを徹底的にやってもらわなければ、私は、国費を投入して使っていくわけですから、この
意味においては、われわれ自体も
責任を免れぬと、私は思っているわけですが、この点についてもう一ぺんはっきり聞きたいと思う。