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大森創造君 銀行局のほうの
お答えも、それからいまの
商工中金の
阿部理事の
お答えも、私はよくわかります。しかしわかっても、具体的な私の問題についての御回答にならないと思うんですよ。そういう御回答といいますか、一般論はよくわかりますけれ
ども、しかし、この間、十日と、本日私が提起しているこの問題についての
お答えになってはいないと思います。これ、にせなんですよ、
偽造なんですよ。これについて
商工中金のほうは気がつかなくて、こういうことにならしてしまったということも一般的にはわかるような気がいたします。それは理解するのにやぶさかではございません、私も。しかし、どうかなという気は依然としてする。ちょっと信用できないなという感じがするんですよ。天下の
商工中金、
政府関係の
金融機関だからこういうことができるんだなという想像もされるし、これが一般の人ならこんなことは絶対チェックされるだろう。お偉い人だから、やっぱり
裏口入学同様にこういうことが黙認されたのではなかろうかというふうに私は想像する。というのは
債権保全の方途はあんまりやっておりませんよ、
銀行局長、商二中金はいままで。
稲村建設は不渡り事故を起こして去年の九日十日に倒産をした。
前回の
委員会で申し上げましたように、
東豊産業協同組合というのは
インチキな
組合ですから、これは、ためにせんがための
組合屋がでっち上げた
組合ですから、銀行局のほうで
お答えのように、
商工中金という
金融機関を使うためには
協同組合というものをつくって、そしてその名目で金を借りたほうがよろしいという
計算ずくで、初めから行なわれたことですから。そうすると、
稲村建設のほうが不渡り事故を起こして九月十日に倒産をするというと、それと前後してほとんど同じく機能停止です、
東豊産業協同組合というものは。理事長は
稲村建設の
社長と同一人物です。
稲村建設の
経理部長の
田辺という人が
東豊産業協同組合の監事をやっている。その他の役職は要所要所全部
稲村建設の人が役員になっている。事務所は稲村氏が
社長であった
稲村建設の下請
会社の秋島建設というところの、これは倒産しましたけれ
ども、その事務所を無償で
組合のほうに提供している。出資金も増額して、その出資金はあるんですか、ないんですか――おそらくなかろうと私は思うんです。そういう出資金について、債権者である
商工中金のほうは差し押えでもいたしましたか。これは差し押えていないと思うんですよ、私は。
それから、
稲村建設の本社ビルに対して
東豊産業協同組合の理事長の稲村氏が、
稲村建設の本社ビルを七千万円去年の七月二十日に金を貸したということにして――実際は、私は金は貸していないと思います。というのは、
東豊産業協同組合に銀行はそういう多額の
融資をしておりませんから、七千万円というふうな、そういう資金の融通をしている、そういう状況になかったということです。それから
東豊産業協同組合の定款第二十九条によっても二百五十万円以上は貸せない、個人には貸せないということになっているのに、七千万円貸したということにして、そして稲村左近四郎が
社長である
稲村建設の本社ビルを、
東豊産業協同組合の理事長である稲村左近四郎が差し押えして、そのための仮登記をしておる。
いわくつきのものについて
手形が何十枚も右から左に――幾らお忙しいとはいえ、気がつかないという事情はなかなか私はどうもふに落ちない。銀行局の方は、この前の
委員会と、きょうの
委員会の私の発言というものをよくお
調べになって、そしてそういう
物証をお
調べになった上での、
あと何日かたってからの発言ならば、きっと私の言ったことを全面的に肯定されると思いますが、どうも私は
債権保全の措置を十分にとっておらなかったと思う。
手形裏書きについても
電話連絡な
どもしない。普通こういう
融手とか
手形については、私のほうでにせだ、
偽造だという前に、これは、ためつすがめつながめるのが普通だそうです。そうでないと、あぶないでしょう。そこで、きょうの
委員会では――この前はほとんど断言的ににせである、
偽造であるということを申し上げましたが、私がいまお
手元に差し上げましたこのものについては、はっきりにせ、
偽造であると思います。思うのでなく、にせと
偽造そのものだ。そこで百歩を譲って、
商工中金のほうはミスである、ケアレスであるということならば、もう少し天下の
金融機関としてしっかり業務をやってもらいたいということを私は要望したいと思います。こんなことをやられたら、たまったものじゃないですよ。こんなことをやられたら、たまったものじゃないですから、よほど注意してもらわなければならぬ。そうでしょう、
銀行局長。いかにも何というかな、こういう数字をあげて、
手形番号のややこしいのを私はずっと申し上げましたが、こんなことが白昼公然と行なわれたら、これはえらいことですよ。
裏口入学をあっせんして、今度は
金融機関のほうに行ってこういうことをやったら、ばかでもちょんでも当選しますよ、こんなことなら。私のほうでもこんな
会社をつくろうかという話をしているんですよ、いま。もっと信用のある
会社、それでばんすかばんすか間違ってもらったら、選挙費用くらいすぐ出ちまいますよ。
そこで、どうなんですか。私はにせ、
偽造と断言するので、こういう事例がほかにもありはせぬかという感じがするんですよ。銀行局のほうで、ひとつまあこういう類似のことがありはせぬかという角度から、一定期間を限って、ひとつ
商工中金の監査をされたらどうでしょう、私は提案します、いかがでしょう。