○長浜
説明員 担当しております常
務理事、長浜であります。
いま
先生御
質問の大阪付近の通勤あるいは通学、その他都市付近の輸送の
状況につきまして、大臣からいろいろお話がございました。また
先生が御
指摘になりました内環状線もいま非常に混雑しておるというお話もございました。これらにつきましては最近第三次
計画の中におきまして相当やっておるのです。初めのスタートがちょっとおくれておったようなきらいがあるのでございますが、最近万博関連その他もございまして、できるだけ仕事を急ごうということで仕事を進めております。お話のございましたたとえば内環状線につきましても、現在非常に混雑しておりますが、これは六両運転でやっております。これをピッチを詰めるのももう過密で限度がございますので、われわれとしましてはこれを八両運転にしよう、そうしますと約三割以上の
輸送力増強になるということで、混雑緩和がはかれるということでやっております。あるいはまた阪和線の編成両数をふやすとか、あるいは関西線の高架化にする問題いろいろやっております。またいま大臣言われました片町線の複線電化。これを四条畷まで、この春には複線を完成する予定でございまして、間もなく使っていただけるようになろうかと思います。
そのほかに第三次
計画の中で
計画にあがっておりましたのですが、まだその緒についたばかりである、というのは、実は城東貨物線の旅客を通すため複線電化にする、この問題でございます。これは、
計画当初約百四十億か百五十億だったと記憶しておりますが、百四、五十億で新大阪から吹田を通りまして、そして放出を通って、加美、杉本町、こういうルートで城東貨物線を複線にしまして、加美から杉本町のほうは新しい線を敷設しなければならないことになろうかと思いますけれども、そういう
計画で進んでおったわけでございますけれども、途中から、地元の皆さん方の非常に強い要望がございまして、せっかくつくるなら都市の将来の発展のために高架にしてほしい、こういうお話が出ました。それで
計画を急逝変更いたしまして、これを高架化にする。もちろん、高架化といいましても、盛土の部分もありますし、あるいはスラブ高架の部分もあるわけでございますが、いわゆる道路とはすべて立体交差にする、こういう
計画に変更したわけでございます。
そうしますと、概算いたしまして、
計画を煮詰めてみますと約二百五十億という巨額の金が要ることになります。しかし、将来の都市の発展のためからいいますと、それぐらい、将来のためには高架化にしたほうがいいだろうということで、われわれもそうすべきであるというふうに
考えておるわけでございますけれども、何ぶんにもそれだけの巨額の金が要るということで、なかなか全線の工事に着工するというふうには踏み切れなかったわけでございます。たまたま新大阪の付近に、これは大阪市でございますが、区画整理事業がございまして、この際に用地を
確保しておかないと将来の
計画に支障するということで、これに数億の金を出しまして用地を
確保いたしております。あるいはまた、将来この付近が複線電化になった場合の旅客を通す場合の電車庫を収用する場所といたしまして、放出付近をいま
考えておるわけでございますが、これの用地も、地元との
関係がございまして、急速買収しようということでこれも約六億くらいだったと思っておりますが、用地買収いたしました。今年度に入りまして、また吹田付近でやはり都市
計画に基づきます区画整理事業がございまして、これもその
計画とあわせて用地を
確保しておかないと地元も将来また都市
計画を変更しなければならない。あるいはまた、
国鉄といたしましても、用地買収に非常に難儀をするというようなことがございまして、話がつき次第これも買収に入れるように、金が払えるようにわれわれも金の準備をしておる
状況でございます。
ただ、いま申しますように、全線を複線電化にするということにつきましては、さいぜん申し上げました二百五十億の巨額がかかることと、もう一つ重大な問題は、前
国会でもあるいはお話が出たんじゃないかと思っておりますけれども、線路を高架化にいたします場合の費用
負担の問題でございます。在来は一
国鉄と道路管理者、すなわち建設省あるいは府県、市町村とが費用
負担をするのに、大体在来ある線を高架にする場合には折半
負担しよう、それから新しく線路を敷設する場合にはこれは
国鉄でやる事業だから
国鉄でやる、こういう協定になっておったわけでございます。ところが、最近全国の各市町村の都市
計画的な発展が非常に目ざましくなりまして、全国各地から高架化の要望がございまして、ざっといま出ておりますだけでも約六十件ばかり。これを全部御要望どおりに
計画いたしますと、約四十億、いまもう四千億をこえると思いますが、大体それくらいの工事費がかかろうかと思います。これをさいぜん申しますような、建設省あるいは
国鉄との費用分担の協定に基づきまして折半をするということになりますと二千億ばかりの金が必要になってくるというようなことがございまして、高架化にする場合の費用
負担の
方法につきまして建設省、道路側と
国鉄との間で協定を新しくしようじゃないか。
国鉄としては受益者の
範囲にとどめたいということで協議を進めまして、大体基本的な話がまとまりましたので、それに基づいて話を進めていくということになるわけでありますが、本件に関しましてもそういうことで、建設省、いわゆる道路側との費用の分担を進めていくつもりでございます。
とりあえずそれではいまどうしておるかということになりますと、実は御
承知のように放出と加美の間に放出と高井田付近の道路の新設
計画が万博関連でございまして、これがいま城東貨物線と平面交差するということになりまして、これは急速立体交差をしなければならぬということになりまして、それの協議を道路管理者側とわれわれいたしました際に、これは城東貨物線はいずれは複線電化して高架にするんだということがございますので、その
計画の前提といたしまして、この工事をやりますときにこの道路との単独の立体交差ということでなく、連続の高架化の工事としてこの工事を行なうということにしまして、現在あります線の横に新しく高架をつくりまして、そうして道路と新しい枚岡線を立体交差にしよう、そういう
計画で進めておりまして、これがせんだって協定がまとまりまして、約十億の工費で工事に着工した次第でございます。これが高架化による複線電化の前提としてまずこの部門から着工したというようなかっこうになっておるわけでございます。
以上でございます。