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八木(一)
委員 最終的に大蔵
大臣か保利さんにお答え願いたいのですが、大蔵
大臣がもしそういういまの精神で御答弁を願わないと、非常に有力な政治家としての大蔵
大臣を憲法違反で追及しなければならないことになりますので、ひとつそういうことにならないように配慮してもらいたい。一生懸命
考えて御答弁を願いたいと思いますが、その前にちょっと具体的なことを申し上げておきます。
実は厚生
大臣、厚生
大臣には、昨年の年末に、厚生
大臣になられたばかりですから、こういうことが必要だといろいろ申し上げました。そのときの答弁ははなはだ不十分でありますけれ
ども、それから勉強されたはずだと思う。今度の厚生省の予算、たくさん言わなければならないことはあるけれ
ども、特徴的なことを
一つ二つ言っておきますから、それを大蔵
大臣と官房
長官、各国務
大臣、全部聞いておっていただきたいと思う。それを聞いていただいたならば、厚生省がどんなになまけておるかということがはっきりわかります。そのなまけたものを閣議で直していただかなければなりませんので、各
大臣全部しっかり聞いておいていただきたいと思います。たくさんありますけれ
ども、例示して、あと例示で言い切れないものは、そういうものがあるならばもっと聞きたいということをおっしゃっていただいて、あと内閣にでも大蔵省にでも申し上げに行きますから、ひとついろいろ例示をあげます。
たとえば二十一歳で全盲になった人と、十二歳で全盲になった人と、生まれたばかりで視力のない人と、気の毒な程度、それに対していろいろな対処をしなければならない程度は、これはほんとうの
日本人の常識があれば、零歳、十二歳のほうが気の毒だということになろう、対処しなければならないということになろう。それにもかかわらず、その対処がされておらないわけです。これは大蔵
大臣によく聞いておいていただきたいのですが、国民年金法で、二十歳で入って、それから後に障害を受けて、二十一歳以後に全盲になったときには、現在月六千円で、所得制限のない障害年金というものが自動的に支給されます。これは今度の年金法案でまた一万円に上がるそうです。上がる
予定にしておられるそうです。ところが、十八歳なり十二歳なり十歳、零歳で全盲になった人は、どんなに障害者の年金が必要で、そうして熱望しておっても、いまのインチキ国民年金法案では入れてくれないわけであります。障害福祉年金というものしかもらえないわけであります。障害福祉年金には本人及び世帯の所得制限がついておりますから、全部もらえるわけではありません。もらえる金額もいま二千幾らですか、二千幾らというような——ここに資料がありますけれ
ども、時間がないから……。二千円ちょっとのものであります。片方が六千円もらえて所得制限がつかない。片方が二千円台で所得制限がつく。そうして、その悪いほうの
条件の人のほうが気の毒な程度が多い。こういうような不合理があって、衆参の
社会労働委員会で、この不合理を直さなければならないことを、数回にわたって附帯決議で全党一致でつけておるわけであります。その国会の意思を無視して、厚生省は、年金局は、なまけになまけて、この要求もしない。実にけしからぬことであります。これは一例でありますが、まだまだこういう例がある。こういう例があるのを……(「社労でやれ、幾らでも」と呼ぶ者あり)社労でやれと言うが、社労ではもちろんやっております。やって、耳にタコができるほど、わかり過ぎるほど言ってあるのに、努力しますと言うだけで、歴代の厚生
大臣は努力をしない。年金局はそれを実行する案をつくらない、要求をしない。こんなだらしのない厚生
大臣であり、こんなだらしのない年金局であります。年金局のことだけ言いましたけれ
ども、保険局にも、ほかにも、そういうことがたくさんあります。こういうことでありますから、こういう厚生
大臣のだらしのないのを徹底的にこれからしばきます。しばいて、厚生省が改心をして、要求を出すようにしなければいけないと思う。法案の内容を、それを追加するようにしなければならないと思う。そのことをしましたときに、予算の面では、一年目でありますから、何百億、何千億予算が変動するようなことはむずかしいから、私も知っておりますから、言いません。そうでない、本予算の予備費なり、あるいはそういうことで
考えられる範囲内でことしは——来年は、そういう
ワクを越えているのですから、そういうものを修正することを厚生省に要求し、厚生省は決心を固めてもらわなければならないけれ
ども、その場合に、予算折衝の
ワクの区分を乗り越えた案が出されてこなければならないと思う。そのときに大蔵省は、憲法無視をしたことをほんとうに反省され、その
立場の予算編成をされたことを反省されて、幾分でもそれを取り返すように、その問題については、予算の変更について、それに賛成的な、協力的な態度を示され、そうして閣議は、一たんきまった法案でも、十二分にした法案にして出し直すということをしていただく必要があろうと思う。これはほかにもたくさん例があります。また
労働省関係にもあります。時間が制限をされておりますから残念ながら割愛をいたしまして、一点そういうものを特徴的に申し上げましたが、それだけではないわけであります。そういう問題について推進をいたしますので、閣議の事務
局長の保利さんから、憲法違反をしたことを反省された
立場で、これからは違反をしない、完全実施をするという
立場で、そういう問題の法案の
改善あるいはそれの予算の裏づけについて、どんないままでの慣例があろうと、それを乗り越えてやっていただく決意を総理
大臣にかわって御答弁をいただきたいと思います。それに関係の深い大蔵
大臣が全面的に憲法を尊重される
立場でそういうことについて協力をされる。その具体的なこととともに、今後、先ほど申し上げたように、予算の
ワクをはずす、
社会保障の予算を押えない、大蔵省自体が、これ、厚生省なまけておるではないかというような指導的な力を発揮してこの問題を推進されるという御決意を、前向きにひとり保利さんと
福田さんから伺っておきたいと思います。御答弁が不十分であれば、再度その問題について追及することを、時間の関係ではなくて、国政の重大な問題でございまするから、
委員長の
考え方でこの問題についてさらに追及することをお許しいただきたいと思いますが、その前に明快な、満足をする答弁を要求しておきます。