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1969-07-27 第61回国会 衆議院 本会議 第67号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十四年七月二十七日(日曜日)     —————————————  議事日程 第五十八号   昭和四十四年七月二十七日    午前十時開議  第一 衆議院議長藤枝泉介不信任決議案   (柳田秀一君外五名提出)  (前会の続)  第二 昭和四十二年度及び昭和四十三年度にお   ける地方公務員等共済組合法の規定による年   金の額の改定等に関する法律等の一部を改正   する法律案内閣提出)  第三 大学の運営に関する臨時措置法案内閣   提出)     ————————————— ○本日の会議に付した案件  日程第一 衆議院議長藤枝泉介不信任決議   案(柳田秀一君外五名提出) (前会の続)   討論終局動議園田直君外二十六名提出)  本日の議事における発言時間は趣旨弁明につい   ては十五分質疑答弁討論その他については十   分とするの動議園田直君外二十六名提出)  議員大坪保雄君を懲罰委員会に付するの動議   (柳田秀一君外五名提出)  文教委員長大坪保雄解任決議案柳田秀一君   外五名提出)    午前十時十四分開議
  2. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) これより会議を開きます。      ————◇—————  日程第一 衆議院議長藤枝泉介不信任決   議案(柳田秀一君外五名提出)                 (前会の続)   討論終局動議園田直君外二十六名提出
  3. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) 日程第一、衆議院議長藤枝泉介不信任決議案を議題とし、前会の議事を継続いたします。  園田直君外二十六名から、討論終局動議提出されました。  本動議採決いたします。  この採決記名投票をもって行ないます。本動議賛成諸君白票反対諸君青票を持参せられんことを望みます。——閉鎖。     〔議場閉鎖
  4. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) 氏名点呼を命じます。     〔参事氏名点呼〕     〔各員投票
  5. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) なるべくすみやかに投票せられんことを望みます。     〔投票継続
  6. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) いまだ投票されない方は、なるべくすみやかに投票してください。     〔投票継続
  7. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) 投票をお急ぎ願います。     〔投票継続
  8. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) 投票を急いでください。     〔投票継続
  9. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) まだ投票されない方に申し上げます。早く投票してください。     〔投票継続
  10. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) まだ投票されない諸君に申し上げます。議長は、諸君がすみやかに投票せられることを望みます。     〔投票継続
  11. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) 議長は、この際、まだ投票をしない諸君がすみやかに投票せられることを特に希望します。     〔投票継続
  12. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) まだ投票されない諸君に申し上げます。議長は、諸君投票を早くされることを要望します。     〔発言する者多し〕
  13. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) 静粛に願います。——静粛に、すみやかに投票してください。     〔投票継続
  14. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) すみやかに投票してください。     〔投票継続
  15. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) 投票漏れはありませんか。——投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖開匣——開鎖。     〔議場開鎖
  16. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) 投票計算いたさせます。     〔参事投票計算
  17. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。     〔事務総長報告〕  投票総数 三百四十   可とする者(白票)        二百十   否とする者(青票)        百三十
  18. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) 右の結果、討論は終局するに決しました。     —————————————  園田直君外二十六名提出討論終局動議を可とする議員氏名       安倍晋太郎君    足立 篤郎君       阿部 喜元君    相川 勝六君       愛知 揆一君    青木 正久君       赤城 宗徳君    赤澤 正道君       秋田 大助君    天野 光晴君       荒木萬壽夫君    荒舩清十郎君       有田 喜一君    井出一太郎君       井原 岸高君    伊藤宗一郎君       伊能繁次郎君    池田 清志君       石井光次郎君    稻村佐四郎君       宇野 宗佑君    植木庚子郎君       臼井 莊一君    内海 英男君       浦野 幸男君    江崎 真澄君       小川 半次君    小川 平二君       小澤 太郎君    小沢 辰男君       小渕 恵三君    大石 八治君       大竹 太郎君    大坪 保雄君       大野  明君    大野 市郎君       大橋 武夫君    大平 正芳君       大村 襄治君    岡本  茂君       奥野 誠亮君    加藤常太郎君       加藤 六月君    鹿野 彦吉君       賀屋 興宣君    鍛冶 良作君       海部 俊樹君    桂木 鉄夫君       金丸  信君    金子 一平君       金子 岩三君    上林山榮吉君       神田  博君    亀岡 高夫君       亀山 孝一君    川島正次郎君       川野 芳滿君    菅  太郎君       菅野和太郎君    木野 晴夫君       木部 佳昭君    木村 武雄君       木村 俊夫君    菊池 義郎君       北澤 直吉君    吉川 久衛君       久野 忠治君    久保田円次君       久保田藤麿君    鯨岡 兵輔君       倉成  正君    藏内 修治君       小坂善太郎君    小平 久雄君       小峯 柳多君    小宮山重四郎君       小山 省二君    河野 洋平君       河本 敏夫君    佐々木秀世君       佐々木義武君    佐藤 榮作君       佐藤 文生君    斎藤 寿夫君       坂田 道太君    坂村 吉正君       坂本三十次君    櫻内 義雄君       笹山茂太郎君    志賀健次郎君       始関 伊平君    塩川正十郎君       塩谷 一夫君    重政 誠之君       島村 一郎君    正示啓次郎君       白浜 仁吉君    進藤 一馬君       周東 英雄君    菅波  茂君       鈴木 善幸君    砂田 重民君       瀬戸山三男君    園田  直君       田澤 吉郎君    田中伊三次君       田中 榮一君    田中 角榮君       田中 正巳君    田中 六助君       田村 良平君    高橋清一郎君       高見 三郎君    竹内 黎一君       竹下  登君    谷川 和穗君       中馬 辰猪君    塚田  徹君       塚原 俊郎君    辻  寛一君       坪川 信三君    渡海元三郎君       登坂重次郎君    床次 徳二君       内藤  隆君    中垣 國男君       中川 一郎君    中川 俊思君       中野 四郎君    中村庸一郎君       中山 マサ君    永田 亮一君       灘尾 弘吉君    二階堂 進君       丹羽 久章君    丹羽喬四郎君       丹羽 兵助君    西岡 武夫君       西村 英一君    西村 直己君       根本龍太郎君    野田 卯一君       野田 武夫君    野原 正勝君       羽田武嗣郎君    橋口  隆君       橋本登美三郎君    橋本龍太郎君       長谷川四郎君    長谷川 峻君       八田 貞義君    濱野 清吾君       早川  崇君    原 健三郎君       原田  憲君    広川シズエ君       廣瀬 正雄君    福家 俊一君       福井  勇君    福田 赳夫君       福田 篤泰君    福田  一君       福永 健司君    藤井 勝志君       藤尾 正行君    藤田 義光君       藤波 孝生君    藤本 孝雄君       船田  中君    古内 広雄君       古川 丈吉君    保利  茂君       坊  秀男君    細田 吉藏君       本名  武君    前尾繁三郎君       増岡 博之君    増田甲子七君       松澤 雄藏君    松野 幸泰君       松野 頼三君    三池  信君       三ツ林弥太郎君    三原 朝雄君       箕輪  登君    湊  徹郎君       宮澤 喜一君    武藤 嘉文君       村上  勇君    村上信二郎君       村山 達雄君    毛利 松平君       粟山  秀君    森下 國雄君       森田重次郎君    森山 欽司君       八木 徹雄君    保岡 武久君       山口シヅエ君    山口 敏夫君       山下 元利君    山田 久就君       山中 貞則君    山村新治郎君       吉田 重延君    早稻田柳右エ門君       渡辺 栄一君    渡辺  肇君       渡辺美智雄君    關谷 勝利君  否とする議員氏名       安宅 常彦君    阿部 昭吾君       阿部 助哉君    赤路 友藏君       淡谷 悠藏君    井岡 大治君       井手 以誠君    井上  泉君       井上 普方君    伊賀 定盛君       石川 次夫君    石野 久男君       石橋 政嗣君    板川 正吾君       江田 三郎君    枝村 要作君       小川 三男君    大出  俊君       大柴 滋夫君    大原  亨君       太田 一夫君    岡田 利春君       岡本 隆一君    加藤 万吉君       勝澤 芳雄君    角屋堅次郎君       金丸 徳重君    唐橋  東君       川崎 寛治君    川村 継義君       河上 民雄君    河野  正君       北山 愛郎君    久保 三郎君       工藤 良平君    黒田 寿男君       小林 信一君    兒玉 末男君       後藤 俊男君    佐々栄三郎君       佐々木更三君    佐野 憲治君       佐野  進君    斉藤 正男君       柴田 健治君    島上善五郎君       島本 虎三君    下平 正一君       田中 武夫君    田邊  誠君       多賀谷真稔君    武部  文君       楯 兼次郎君    千葉 佳男君       戸叶 里子君    内藤 良平君       中澤 茂一君    中嶋 英夫君       中谷 鉄也君    中村 重光君       永井勝次郎君    楢崎弥之助君       成田 知巳君    西風  勲君       野間千代三君    芳賀  貢君       長谷川正三君    畑   和君       華山 親義君    浜田 光人君       原   茂君    平岡忠次郎君       平林  剛君    平等 文成君       広沢 賢一君    広瀬 秀吉君       福岡 義登君    古川 喜一君       帆足  計君    穗積 七郎君       細谷 治嘉君    三木 喜夫君       三宅 正一君    武藤 山治君       村山 喜一君    森  義視君       八百板 正君    八木 一男君       八木  昇君    矢尾喜三郎君       安井 吉典君    山内  広君       山口 鶴男君    山崎 始男君       山中 吾郎君    山花 秀雄君       山本 幸一君    山本 政弘君       山本弥之助君    米内山義一郎君       米田 東吾君    依田 圭五君       渡辺 惣蔵君    渡辺 芳男君       浅井 美幸君    有島 重武君       伊藤惣助丸君    石田幸四郎君       小川新一郎君    大野  潔君       大橋 敏雄君    近江巳記夫君       岡本 富夫君    沖本 泰幸君       北側 義一君    小濱 新次君       斎藤  実君    鈴切 康雄君       田中 昭二君    中野  明君       樋上 新一君    伏木 和雄君       正木 良明君    松本 忠助君       矢野 絢也君    山田 太郎君       田代 文久君    谷口善太郎君       林  百郎君    松本 善明君      ————◇—————
  19. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) この際、一時間休憩いたします。     午後零時四十一分休憩      ————◇—————     午後一時四十九分開議
  20. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  日程第一につき採決いたします。  この採決記名投票をもって行ないます。本決議案賛成諸君白票反対諸君青票を持参せられんことを望みます。——閉鎖。     〔議場閉鎖
  21. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) 氏名点呼を命じます。     〔参事氏名点呼〕     〔各員投票
  22. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) なるべくすみやかに投票せられんことを望みます。     〔投票継続
  23. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) いまだ投票しない諸君は、この際、自主的に投票時間を短縮するようお願いいたします。     〔投票継続
  24. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) すみやかに投票してください。     〔投票継続
  25. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) たびたび御注意申し上げていますが、早く投票してください。     〔投票継続
  26. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) すみやかに投票してください。     〔投票継続
  27. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) 投票漏れはありませんか。——投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖開匣——開鎖。     〔議場開鎖
  28. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) 投票計算いたさせます。     〔参事投票計算
  29. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。     〔事務総長報告〕  投票総数 三百五十三   可とする者(白票)       百三十四     〔拍手〕   否とする者(青票)       二百十九     〔拍手
  30. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) 右の結果、衆議院議長藤枝泉介不信任決議案は否決されました。(拍手)     —————————————  柳田秀一君外五名提出衆議院議長藤枝泉介不信任決議案を可とする議員氏名       安宅 常彦君    阿部 昭吾君       阿部 助哉君    赤路 友藏君       淡谷 悠藏君    井岡 大治君       井手 以誠君    井上  泉君       井上 普方君    伊賀 定盛君       石川 次夫君    石野 久男君       石橋 政嗣君    板川 正吾君       江田 三郎君    枝村 要作君       小川 三男君    大出  俊君       大柴 滋夫君    大原  亨君       太田 一夫君    岡田 利春君       岡本 隆一君    加藤 清二君       加藤 万吉君    勝澤 芳雄君       角屋堅次郎君    金丸 徳重君       神近 市子君    川崎 寛治君       川村 継義君    河上 民雄君       河野  正君    木原  実君       北山 愛郎君    久保 三郎君       工藤 良平君    黒田 寿男君       小林 信一君    兒玉 末男君       後藤 俊男君    佐々栄三郎君       佐々木更三君    佐野 憲治君       佐野  進君    斉藤 正男君       實川 清之君    柴田 健治君       島上善五郎君    島本 虎三君       下平 正一君    田中 武夫君       田邊  誠君    多賀谷真稔君       武部  文君    只松 祐治君       楯 兼次郎君    千葉 佳男君       戸叶 里子君    堂森 芳夫君       内藤 良平君    中澤 茂一君       中嶋 英夫君    中谷 鉄也君       中村 重光君    永井勝次郎君       楢崎弥之助君    成田 知巳君       西風  勲君    野間千代三君       芳賀  貢君    長谷川正三君       畑   和君    華山 親義君       浜田 光人君    原   茂君       平林  剛君    広沢 賢一君       広瀬 秀吉君    福岡 義登君       古川 喜一君    帆足  計君       穗積 七郎君    細谷 治嘉君       堀  昌雄君    三木 喜夫君       三宅 正一君    武藤 山治君       村山 喜一君    八百板 正君       八木 一男君    八木  昇君       矢尾喜三郎君    安井 吉典君       柳田 秀一君    山内  広君       山口 鶴男君    山中 吾郎君       山花 秀雄君    山本 政弘君       山本弥之助君    米内山義一郎君       米田 東吾君    依田 圭五君       渡辺 惣蔵君    渡辺 芳男君       浅井 美幸君    有島 重武君       伊藤惣助丸君    石田幸四郎君       小川新一郎君    大野  潔君       大橋 敏雄君    近江巳記夫君       岡本 富夫君    沖本 泰幸君       北側 義一君    小濱 新次君       斎藤  実君    鈴切 康雄君       田中 昭二君    竹入 義勝君       中野  明君    樋上 新一君       伏木 和雄君    正木 良明君       松本 忠助君    矢野 絢也君       山田 太郎君    渡部 一郎君       田代 文久君    谷口善太郎君       林  百郎君    松本 善明君  否とする議員氏名       安倍晋太郎君    足立 篤郎君       阿部 喜元君    相川 勝六君       愛知 揆一君    青木 正久君       赤城 宗徳君    赤澤 正道君       秋田 大助君    天野 公義君       天野 光晴君    荒木萬壽夫君       荒舩清十郎君    有田 喜一君       井出一太郎君    井原 岸高君       伊藤宗一郎君    池田 清志君       石井光次郎君    石田 博英君       一萬田尚登君    稻葉  修君       稻村佐四郎君    宇野 宗佑君       植木庚子郎君    臼井 莊一君       内田 常雄君    内海 英男君       浦野 幸男君    江崎 真澄君       小川 平二君    小澤 太郎君       小渕 恵三君    大石 八治君       大久保武雄君    大竹 太郎君       大坪 保雄君    大野  明君       大野 市郎君    大橋 武夫君       大平 正芳君    大村 襄治君       岡本  茂君    奥野 誠亮君       加藤常太郎君    加藤 六月君       鹿野 彦吉君    賀屋 興宣君       鍛冶 良作君    海部 俊樹君       桂木 鉄夫君    金丸  信君       金子 一平君    金子 岩三君       神田  博君    亀岡 高夫君       亀山 孝一君    鴨田 宗一君       川崎 秀二君    川島正次郎君       川野 芳滿君    菅  太郎君       菅野和太郎君    木野 晴夫君       木部 佳昭君    木村 武雄君       木村 俊夫君    菊池 義郎君       北澤 直吉君    吉川 久衛君       久野 忠治君    久保田円次君       久保田藤麿君    鯨岡 兵輔君       倉石 忠雄君    倉成  正君       藏内 修治君    黒金 泰美君       小坂善太郎君    小平 久雄君       小峯 柳多君    小宮山重四郎君       小山 長規君    小山 省二君       河野 洋平君    河本 敏夫君       佐々木秀世君    佐々木義武君       佐藤 榮作君    佐藤 文生君       斎藤 寿夫君    坂田 道太君       坂村 吉正君    櫻内 義雄君       笹山茂太郎君    志賀健次郎君       始関 伊平君    塩川正十郎君       塩谷 一夫君    重政 誠之君       島村 一郎君    正示啓次郎君       白浜 仁吉君    進藤 一馬君       周東 英雄君    菅波  茂君       鈴木 善幸君    砂田 重民君       瀬戸山三男君    園田  直君       田澤 吉郎君    田中伊三次君       田中 角榮君    田中 龍夫君       田中 正巳君    田中 六助君       田村  元君    田村 良平君       高橋 英吉君    高橋清一郎君       高見 三郎君    竹内 黎一君       竹下  登君    谷川 和穗君       千葉 三郎君    地崎宇三郎君       中馬 辰猪君    塚田  徹君       塚原 俊郎君    辻  寛一君       坪川 信三君    渡海元三郎君       登坂重次郎君    徳安 實藏君       床次 徳二君    内藤  隆君       中尾 栄一君    中垣 國男君       中川 一郎君    中川 俊思君       中野 四郎君    中村庸一郎君       中山 マサ君    永田 亮一君       灘尾 弘吉君    二階堂 進君       丹羽 久章君    丹羽喬四郎君       西岡 武夫君    西村 英一君       西村 直己君    根本龍太郎君       野田 卯一君    野田 武夫君       野原 正勝君    葉梨 信行君       橋本登美三郎君    橋本龍太郎君       長谷川四郎君    長谷川 峻君       早川  崇君    原 健三郎君       原田  憲君    広川シズエ君       廣瀬 正雄君    福家 俊一君       福田 赳夫君    福田 篤泰君       福田  一君    福永 一臣君       福永 健司君    藤井 勝志君       藤尾 正行君    藤波 孝生君       藤本 孝雄君    船田  中君       古井 喜實君    古内 広雄君       古川 丈吉君    保利  茂君       坊  秀男君    細田 吉藏君       本名  武君    前尾繁三郎君       増岡 博之君    増田甲子七君       松澤 雄藏君    松野 幸泰君       松野 頼三君    三池  信君       三ツ林弥太郎君    三原 朝雄君       箕輪  登君    水野  清君       湊  徹郎君    宮澤 喜一君       武藤 嘉文君    村上  勇君       村上信二郎君    毛利 松平君       粟山  秀君    森下 國雄君       森田重次郎君    森山 欽司君       八木 徹雄君    保岡 武久君       山口シヅエ君    山口 敏夫君       山下 元利君    山田 久就君       山中 貞則君    山村新治郎君       吉田 重延君    早稻田柳右エ門君       渡辺 栄一君    渡辺  肇君       渡辺美智雄君    池田正之輔君       關谷 勝利君      ————◇—————
  31. 松田竹千代

    議長松田竹千代君) この際、午後五時三十分まで休憩いたします。     午後三時五十七分休憩      ————◇—————     午後五時三十四分開議
  32. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 休憩前に引き続き会議を開きます。      ————◇—————  本日の議事における発言時間は趣旨弁明については十五分質疑答弁討論その他については十分とするの動議園田直君外二十六名提出
  33. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 園田直君外二十六名から、本日の議事における発言時間は趣旨弁明については十五分質疑答弁討論その他については十分とするの動議提出されました。  本動議記名投票をもって採決いたします。  本動議賛成諸君白票反対諸君青票を持参せられんことを望みます。——閉鎖。     〔議場閉鎖
  34. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 氏名点呼を命じます。     〔参事氏名点呼〕     〔各員投票
  35. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) すみやかに投票せられんことを望みます。     〔投票継続
  36. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) いまだ投票されない方は、すみやかに御投票願います。     〔投票継続
  37. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 点呼を命じてから一時間を経過しました。議長としては、できる限り投票を尊重したい気持ちでありますので、投票をお急ぎください。     〔投票継続
  38. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 投票漏れはありませんか。——投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖開匣——開鎖。     〔議場開鎖
  39. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 投票計算いたさせます。     〔参事投票計算
  40. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。     〔事務総長報告〕  投票総数 三百三十七   可とする者(白票)        二百一   否とする者(青票)       百三十六
  41. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 右の結果、本日の議事における発言時間は、趣旨弁明については十五分、質疑、答弁、討論その他については十分とするに決しました。     —————————————   園田直君外二十六名提出発言時間制限の動議を可とする議員氏名       安倍晋太郎君    足立 篤郎君       阿部 喜元君    相川 勝六君       愛知 揆一君    青木 正久君       赤澤 正道君    秋田 大助君       天野 公義君    天野 光晴君       荒木萬壽夫君    有田 喜一君       井出一太郎君    井原 岸高君       伊藤宗一郎君    池田 清志君       稻村佐四郎君    上村千一郎君       植木庚子郎君    臼井 莊一君       内海 英男君    浦野 幸男君       遠藤 三郎君    小川 平二君       小澤 太郎君    小沢 辰男君       小渕 恵三君    大石 八治君       大石 武一君    大竹 太郎君       大坪 保雄君    大野  明君       大野 市郎君    大橋 武夫君       大平 正芳君    大村 襄治君       岡本  茂君    奥野 誠亮君       加藤常太郎君    加藤 六月君       鹿野 彦吉君    賀屋 興宣君       鍛冶 良作君    海部 俊樹君       桂木 鉄夫君    金丸  信君       金子 一平君    神田  博君       亀岡 高夫君    亀山 孝一君       鴨田 宗一君    川崎 秀二君       川島正次郎君    川野 芳滿君       菅  太郎君    木野 晴夫君       木部 佳昭君    木村 武雄君       菊池 義郎君    北澤 直吉君       吉川 久衛君    久野 忠治君       久保田円次君    久保田藤麿君       鯨岡 兵輔君    倉成  正君       藏内 修治君    黒金 泰美君       小坂善太郎君    小平 久雄君       小峯 柳多君    小山 長規君       小山 省二君    河野 洋平君       佐々木秀世君    佐々木義武君       佐藤 文生君    齋藤 邦吉君       坂田 道太君    坂本三十次君       櫻内 義雄君    笹山茂太郎君       始関 伊平君    塩川正十郎君       塩谷 一夫君    重政 誠之君       島村 一郎君    正示啓次郎君       白浜 仁吉君    進藤 一馬君       周東 英雄君    菅波  茂君       鈴木 善幸君    砂田 重民君       瀬戸山三男君    園田  直君       田川 誠一君    田澤 吉郎君       田中伊三次君    田中 榮一君       田中 角榮君    田中 龍夫君       田中 正巳君    田中 六助君       田村  元君    田村 良平君       高橋清一郎君    高見 三郎君       竹内 黎一君    竹下  登君       谷川 和穗君    千葉 三郎君       地崎宇三郎君    塚田  徹君       塚原 俊郎君    辻  寛一君       坪川 信三君    渡海元三郎君       登坂重次郎君    床次 徳二君       内藤  隆君    中尾 栄一君       中垣 國男君    中川 一郎君       中川 俊思君    中野 四郎君       中村 梅吉君    中村庸一郎君       中山 榮一君    永田 亮一君       永山 忠則君    灘尾 弘吉君       南條 徳男君    二階堂 進君       丹羽 久章君    丹羽喬四郎君       西岡 武夫君    西村 英一君       西村 直己君    根本龍太郎君       野田 卯一君    野田 武夫君       野原 正勝君    葉梨 信行君       橋口  隆君    橋本龍太郎君       長谷川四郎君    長谷川 峻君       早川  崇君    原 健三郎君       広川シズエ君    廣瀬 正雄君       福田 赳夫君    福田 篤泰君       福田  一君    福永 健司君       藤尾 正行君    藤波 孝生君       藤本 孝雄君    船田  中君       古井 喜實君    古内 広雄君       古川 丈吉君    保利  茂君       坊  秀男君    細田 吉藏君       本名  武君    増田甲子七君       松澤 雄藏君    松野 幸泰君       松野 頼三君    三池  信君       三ツ林弥太郎君    三原 朝雄君       箕輪  登君    水野  清君       湊  徹郎君    宮澤 喜一君       武藤 嘉文君    村上  勇君       村上信二郎君    村山 達雄君       毛利 松平君    粟山  秀君       森下 國雄君    森田重次郎君       森山 欽司君    八木 徹雄君       保岡 武久君    山口 敏夫君       山下 元利君    山田 久就君       山中 貞則君    山村新治郎君       吉田 重延君    早稻田柳右エ門君       渡辺 栄一君    渡辺  肇君       渡辺美智雄君    池田正之輔君       關谷 勝利君  否とする議員氏名       安宅 常彦君    阿部 昭吾君       阿部 助哉君    赤路 友藏君       淡谷 悠藏君    井岡 大治君       井手 以誠君    井上  泉君       井上 普方君    伊賀 定盛君       石川 次夫君    石野 久男君       石橋 政嗣君    板川 正吾君       江田 三郎君    枝村 要作君       小川 三男君    大出  俊君       大柴 滋夫君    大原  亨君       太田 一夫君    岡田 利春君       岡本 隆一君    加藤 清二君       加藤 万吉君    勝澤 芳雄君       角屋堅次郎君    金丸 徳重君       神近 市子君    唐橋  東君       川崎 寛治君    川村 継義君       河上 民雄君    河野  正君       木原  実君    北山 愛郎君       久保 三郎君    工藤 良平君       黒田 寿男君    小林 信一君       兒玉 末男君    後藤 俊男君       河野  密君    佐々栄三郎君       佐々木更三君    佐野 憲治君       佐野  進君    柴田 健治君       島上善五郎君    島本 虎三君       下平 正一君    田中 武夫君       田邊  誠君    多賀谷真稔君       武部  文君    只松 祐治君       楯 兼次郎君    千葉 佳男君       戸叶 里子君    堂森 芳夫君       内藤 良平君    中澤 茂一君       中嶋 英夫君    中谷 鉄也君       中村 重光君    永井勝次郎君       楢崎弥之助君    成田 知巳君       西風  勲君    野間千代三君       芳賀  貢君    長谷川正三君       畑   和君    華山 親義君       浜田 光人君    原   茂君       平岡忠次郎君    平林  剛君       広沢 賢一君    広瀬 秀吉君       福岡 義登君    古川 喜一君       帆足  計君    穗積 七郎君       細谷 治嘉君    三木 喜夫君       三宅 正一君    美濃 政市君       武藤 山治君    村山 喜一君       森  義視君    八百板 正君       八木 一男君    八木  昇君       矢尾喜三郎君    安井 吉典君       山内  広君    山口 鶴男君       山崎 始男君    山中 吾郎君       山花 秀雄君    山本 幸一君       山本 政弘君    山本弥之助君       米内山義一郎君    米田 東吾君       依田 圭五君    渡辺 芳男君       浅井 美幸君    有島 重武君       伊藤惣助丸君    石田幸四郎君       小川新一郎君    大野  潔君       大橋 敏雄君    近江巳記夫君       岡本 富夫君    沖本 泰幸君       北側 義一君    小濱 新次君       斎藤  実君    鈴切 康雄君       田中 昭二君    竹入 義勝君       中野  明君    樋上 新一君       伏木 和雄君    正木 良明君       松本 忠助君    矢野 絢也君       山田 太郎君    渡部 一郎君       田代 文久君    谷口善太郎君       林  百郎君    松本 善明君      ————◇—————  議員大坪保雄君を懲罰委員会に付するの動議柳田秀一君外五名提出
  42. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 柳田秀一君外五名より、成規の賛成を得て、議員大坪保雄君を懲罰委員会に付するの動議提出されております。右動議を議題といたします。  提出者の趣旨弁明を許します。山口鶴男君。     〔山口鶴男君登壇〕
  43. 山口鶴男

    山口鶴男君 私は、日本社会党及び公明党を代表し、議員大坪保雄君を懲罰委員会に付するの動議趣旨弁明を行ないます。(拍手)  議員大坪保雄君の懲罰動議提出せざるを得ない理由は、大坪君が四つの大罪ともいうべき重大な懲罰事犯を犯しているからにほかなりません。  その第一は、議長裁定を踏みにじる不当な所業をあえて行なったからであります。  さきにわが党は、松田議長、藤枝副議長不信任案を提出いたしましたが、それは、みずから行なった議長裁定を否定し、みずからの職責を放棄した責任を追及したからにほかなりません。  ところで、だれが彼ら正副議長をしてそうさせたかに深く思いをいたすとき、大坪保雄君の責任の重大さを指摘せざるを得ないのであります。(拍手)物理的抵抗はしない、強行採決はしない、質疑通告者の発言は保障するとの裁定を無視し、何ら物理的抵抗が行なわれていない文教委員会で、十名もの質疑通告者を残していながら、七月二十四日、本会議終了後わずか五分後、午後七時四十五分、採決の強行をいたしたのであります。  議長、定足不足だ。定足不足ですよ。     〔発言する者多し〕
  44. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 御静粛に願います。     〔発言する者多し〕
  45. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 御静粛に願います。
  46. 山口鶴男

    山口鶴男君(続) 定足数不足で休んでおりました時間は、これは十五分に入りませんから、その点はあらかじめ申し上げておきます。  当時、文教委員会は、冷静かつ熱心に審議が続行されており、質疑内容もきわめて充実し、自民党委員すら感嘆の声を漏らすほどであったのであります。  国会正常化のための最大の規範は、議長裁定であることは言うまでもありません。その最大の規範たる議長裁定を、正副議長に次ぐ重要な国会役員である常任委員長がいち早く踏みにじる。議員としてまさに大罪といわなければなりません。(拍手)  第二は、議長に虚偽の報告を行なった罪であります。  大学運営臨時措置法案の強行採決はまさに不当であり、議長は当然文教委員会に差し戻すべきであります。しかるに、議長は強行採決の暴挙を是認し、本会議に上程をいたしたのであります。この正副議長の責任はきわめて重大でありますが、正副議長をして判断を誤らしめた大坪保雄君の責任も、より強く問われなければなりません。(拍手)  七月二十四日、午後七時四十五分、大坪委員長が抜き打ち、やみ討ち的に行なった大学運営臨時措置法案強行採決の状況は、新聞、テレビの報道するとおり、本会議審議を放棄した自民党議員多数が委員長席を取り囲む中での暴挙であったことは明らかであります。(拍手)しかるに、大平委員長は、松田議長に対する報告において、委員長席の周囲を野党議員が取り巻き、物理的抵抗が行なわれ、やむを得ず強行採決を行なったという全く虚偽の報告をいたしたことが、その後、社会党代表と議長との交渉の中で明らかにされたのであります。大坪保雄君は、議長裁定をじゅうりんしたばかりか、白を黒、サギをカラスと言いくるめる全くうそ偽りの報告を松田議長に行なうことによって、差し戻しもやむを得まいとの考えもないではなかったであろう松田議長の判断を狂わせたのであります。大坪委員長の舌先三寸によってごまかされた議長議長でありますが、テキサス無宿といわれ、古今東西にわたり特殊な学識経験豊かな議長をころりとだました大坪保雄君の罪、まさに万死に値するというべきでありましょう。(拍手)  第三は、国会の権威を失墜させた罪であります。  二十四日夜のテレビ、二十五日の各新聞紙は、「文教委員長、本会議中に席取り」と題し、大坪委員長が午後五時六分から二時間四十分にわたって衆議院分館の第十六委員会室の委員長席にすわり続け、席取りをしている姿を報道いたしておるのであります。     〔発言する者多し〕
  47. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 御静粛に願います。
  48. 山口鶴男

    山口鶴男君(続) 当時、衆議院会議開会中であり、国有林野活用法案の討論、記名採決が行なわれていたのであります。(「自分はどうした」と呼ぶ者あり)私は記名採決をやりましたよ。  かつて、一議員が本会議開会中、三階の傍聴席に本人の不注意ですわっていただけで懲罰問題を起こしたことがありますが、大坪君の場合は、議長、副議長に次ぐ重要な国会役員でありながら、強行採決の準備行為として、意識的に本会議を欠席し、しかも、このことが本会議場で問題となり、自民党の議場内交渉係が……     〔発言する者多し〕
  49. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 御静粛に願います。
  50. 山口鶴男

    山口鶴男君(続) 大坪委員長に注意を行なったにもかかわらず、この勧告を無視し、悪びれる風もなく委員長席にすわり続け、席取りをあえて行なったことは、正真正銘の懲罰事犯といわなければなりません。(拍手)  衆議院規則第四十一条は、「委員会は、議院の会議中は、これを開くことができない。」と規定し、本会議の開会中はすべての委員会を中止し、議員は本会議に出席すべき原則を定めているのであります。大坪保雄君は、常任委員長の身でありながら、自民党議運理事、議場内交渉係の勧告を無視し、あえて席取りのためにこれを犯したのであります。事の重要性を、四回生の大坪君が知らぬはずはないでありましょう。おそらく本人も懲罰覚悟の上での行為であったろうと考えられます。(拍手)もし、衆議院規則を知らず、事の重大性を知らずして行なったとすれば、よほどの欠陥議員、欠陥委員長といわなければなりません。(拍手)  第四は、学問の自由を圧殺し、人文科学、自然科学の進歩に反逆する重大な罪を犯したことであります。  大学運営臨時措置法案は、大学の休校、閉校、廃校、教官に対してその意に反して休職をしいるなど、学問と研究の殿堂に対する国家権力の介入を目ざす反動立法であります。国民に向かって開かれた大学にあらず、政府権力に向かって開かれた大学を目ざし、支配階級に服従する大学、権力にこびる学問を目ざす立法であることは明白といわなければなりません。(拍手)  現代の科学技術の進歩は著しいものがあり、アポロ11号の成功は、二百四十億ドル、八兆六千四百億円の出費を月面探検にのみ向けることがどうか、月面探検が人類にとって一体何であるかという問いかけがなされてはおりますが、アームストロング船長の言うように、人類にとって大きな躍進であることは言うまでもありません。同時に忘れてならないのは、コペルニクス、ガリレオ・ガリレイ以来、天文学、物理学を発展せしめた先人の努力と数々の業績であります。  ところで、近代天文学の基礎となった地動説は、当時世界の支配者であったローマ法王の権威に抗して、身を挺して真理探求に打ち込んだ科学者によって打ち立てられたのであります。(拍手)「それでも地球は動く」と一貫して信念を曲げなかったガリレイは、その著「新科学対話」の中で「権力者は、新しく発見された真理を受け入れるよりも、古い誤謬にしがみつこうとする一種の病癖と欲望を持っている」と述べておりますが、学問の進歩は、権力にこびる御用学者ではなく、権力の迫害に耐えて真理の探求につとめる抵抗精神に燃える人々によってささえられてきたことを銘記しなければなりません。(拍手)  大坪君は、戦前の内務官僚、警察官僚としての典型的なコースを歩み、国民精神総動員本部常任理事、満州国法制処長をつとめるなど、戦前の軍国主義、ファシズムのにない手として、学問の自由、思想・言論の自由を圧殺し、弾圧に狂奔した黒い手の持ち主であります。(拍手)その罪を反省することなく、大学運営臨時措置法案の強行採決によって、自民党の一党独裁の先兵となり、学問の自由を圧殺せんとする。その罪の大なること、大坪君は知るべきであります。(拍手)  以上、大坪保雄君の犯した所業の数々を述べたのでありますが、中でも、学問の自由を圧殺せんとした所業は、人類と民主主義の名において糾弾せられるべきであります。(拍手)また、常任委員長の身を省みず、本会議を抜け出し、第十六委員会室の委員長席の席取りを行なった行為、議長裁定を踏みにじり、議長に虚偽の報告を行ない、国会の権威を失墜せしめた事犯は、当然本院の名のもとにおいてさばかるべきであり、懲罰に値することは、まさに明々白々、議員各位の御賛同をいただけることをかたく確信をいたしております。(拍手)  以上をもって、懲罰動議趣旨弁明を終わる次第であります。(拍手)      ————◇—————
  51. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) この際、夕食等のため、一時間休憩いたします。     午後七時十五分休憩      ————◇—————     午後八時十九分開議
  52. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  徴罰の動議討論を用いないで採決することとなっております。よって、直ちに採決いたします。  この採決記名投票をもって行ないます。柳田秀一君外五名提出動議賛成諸君白票反対諸君青票を持参せられんことを望みます。——閉鎖。     〔議場閉鎖
  53. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 氏名点呼を命じます。     〔参事氏名点呼〕     〔各員投票
  54. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) なるべくすみやかに投票せられんことを望みます。     〔投票継続
  55. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) すみやかに投票願います。     〔発言する者、離席する者多し〕
  56. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 静粛に願います。自席へお戻りください。——自席へお戻りください。——自席へお戻りください。     〔発言する者多し〕
  57. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 静粛に願います。自席へお戻りください。——静粛に願います。自席へお戻りください。——自席へお戻りください。——静粛に願います。     〔発言する者多し〕
  58. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 静粛に願います。自席へお戻りください。——静粛に願います。     〔投票継続
  59. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 投票の済んでない方は、すみやかにお願いいたします。     〔投票継続
  60. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) いまだ投票されぬ方は、投票をお急ぎ願います。     〔投票継続
  61. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 投票漏れはありませんか。——投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖開匣——開鎖。     〔議場閉鎖
  62. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 投票計算いたさせます。     〔参事投票計算
  63. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。     〔事務総長報告〕  投票総数 三百五十一   可とする者(白票)       百三十三     〔拍手〕   議員大坪保雄君を懲罰委員会に付するの動議   否とする者(青票)       二百十八     〔拍手
  64. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 右の結果、柳田秀一君外五名提出動議は否決されました。(拍手)     —————————————  柳田秀一君外五名提出議員大坪保雄君を懲罰委員会に付するの動議を可とする議員氏名       安宅 常彦君    阿部 昭吾君       阿部 助哉君    赤路 友藏君       淡谷 悠藏君    井岡 大治君       井手 以誠君    井上  泉君       井上 普方君    伊賀 定盛君       石川 次夫君    石野 久男君       石橋 政嗣君    板川 正吾君       江田 三郎君    枝村 要作君       小川 三男君    大出  俊君       大柴 滋夫君    大原  亨君       太田 一夫君    岡田 利春君       岡本 隆一君    加藤 清二君       加藤 万吉君    勝澤 芳雄君       角屋堅次郎君    金丸 徳重君       唐橋  東君    川崎 寛治君       川村 継義君    河上 民雄君       河野  正君    木原  実君       北山 愛郎君    久保 三郎君       工藤 良平君    黒田 寿男君       小林 信一君    兒玉 末男君       後藤 俊男君    神門至馬夫君       佐々木更三君    佐野 憲治君       佐野  進君    實川 清之君       柴田 健治君    島上善五郎君       島本 虎三君    下平 正一君       田中 武夫君    田邊  誠君       多賀谷真稔君    武部  文君       楯 兼次郎君    千葉 佳男君       戸叶 里子君    堂森 芳夫君       内藤 良平君    中澤 茂一君       中嶋 英夫君    中谷 鉄也君       中村 重光君    永井勝次郎君       楢崎弥之助君    成田 知巳君       西風  勲君    野間千代三君       芳賀  貢君    長谷川正三君       畑   和君    華山 親義君       浜田 光人君    原   茂君       平岡忠次郎君    平林  剛君       広沢 賢一君    広瀬 秀吉君       福岡 義登君    古川 喜一君       帆足  計君    穗積 七郎君       細谷 治嘉君    三木 喜夫君       三宅 正一君    美濃 政市君       武藤 山治君    村山 喜一君       森  義視君    八百板 正君       八木 一男君    八木  昇君       矢尾喜三郎君    安井 吉典君       柳田 秀一君    山内  広君       山口 鶴男君    山中 吾郎君       山本 幸一君    山本 政弘君       山本弥之助君    米内山義一郎君       米田 東吾君    依田 圭五君       渡辺 芳男君    浅井 美幸君       有島 重武君    伊藤惣助丸君       石田幸四郎君    小川新一郎君       大野  潔君    大橋 敏雄君       近江巳記夫君    岡本 富夫君       沖本 泰幸君    北側 義一君       小濱 新次君    斎藤  実君       鈴切 康雄君    田中 昭二君       竹入 義勝君    中野  明君       樋上 新一君    伏木 和雄君       正木 良明君    松本 忠助君       矢野 絢也君    山田 太郎君       渡部 一郎君    田代 文久君       谷口善太郎君    林  百郎君       松本 善明君  否とする議員氏名       安倍晋太郎君    阿部 喜元君       相川 勝六君    愛知 揆一君       青木 正久君    赤城 宗徳君       赤澤 正道君    秋田 大助君       天野 公義君    天野 光晴君       荒木萬壽夫君    荒舩清十郎君       有田 喜一君    井出一太郎君       井原 岸高君    伊藤宗一郎君       伊能繁次郎君    池田 清志君       石井光次郎君    稻葉  修君       稻村佐四郎君    宇野 宗佑君       上村千一郎君    植木庚子郎君       臼井 莊一君    内海 英男君       浦野 幸男君    江崎 真澄君       小川 平二君    小澤 太郎君       小沢 辰男君    小渕 恵三君       大石 八治君    大石 武一君       大久保武雄君    大竹 太郎君       大野  明君    大野 市郎君       大橋 武夫君    大平 正芳君       大村 襄治君    岡本  茂君       奥野 誠亮君    加藤常太郎君       加藤 六月君    鹿野 彦吉君       賀屋 興宣君    鍛冶 良作君       海部 俊樹君    桂木 鉄夫君       金丸  信君    金子 一平君       金子 岩三君    上林山榮吉君       神田  博君    亀岡 高夫君       亀山 孝一君    鴨田 宗一君       川島正次郎君    川野 芳滿君       菅  太郎君    木野 晴夫君       木部 佳昭君    木村 武雄君       木村 俊夫君    菊池 義郎君       北澤 直吉君    吉川 久衛君       久野 忠治君    久保田円次君       久保田藤麿君    鯨岡 兵輔君       倉石 忠雄君    藏内 修治君       黒金 泰美君    小坂善太郎君       小平 久雄君    小峯 柳多君       小宮山重四郎君    小山 長規君       小山 省二君    河野 洋平君       河本 敏夫君    佐々木秀世君       佐々木義武君    佐藤 文生君       齋藤 邦吉君    坂田 道太君       坂村 吉正君    坂本三十次君       櫻内 義雄君    笹山茂太郎君       四宮 久吉君    志賀健次郎君       始関 伊平君    塩川正十郎君       塩谷 一夫君    重政 誠之君       島村 一郎君    正示啓次郎君       白浜 仁吉君    進藤 一馬君       周東 英雄君    菅波  茂君       鈴木 善幸君    砂田 重民君       瀬戸山三男君    園田  直君       田川 誠一君    田澤 吉郎君       田中伊三次君    田中 榮一君       田中 正巳君    田中 六助君       田村  元君    田村 良平君       高橋 英吉君    高橋清一郎君       高見 三郎君    竹内 黎一君       竹下  登君    谷川 和穗君       千葉 三郎君    地崎宇三郎君       中馬 辰猪君    塚原 俊郎君       辻  寛一君    坪川 信三君       渡海元三郎君    登坂重次郎君       徳安 實藏君    床次 徳二君       内藤  隆君    中尾 栄一君       中垣 國男君    中川 一郎君       中村 梅吉君    中山 榮一君       中山 マサ君    永田 亮一君       永山 忠則君    灘尾 弘吉君       二階堂 進君    丹羽 久章君       丹羽喬四郎君    西岡 武夫君       西村 英一君    西村 直己君       根本龍太郎君    野田 武夫君       野原 正勝君    野呂 恭一君       葉梨 信行君    橋口  隆君       橋本登美三郎君    橋本龍太郎君       長谷川四郎君    長谷川 峻君       濱野 清吾君    原 健三郎君       原田  憲君    広川シズエ君       廣瀬 正雄君    福家 俊一君       福田 赳夫君    福田  一君       福永 健司君    藤井 勝志君       藤尾 正行君    藤波 孝生君       藤本 孝雄君    藤山愛一郎君       船田  中君    古井 喜實君       古内 広雄君    古川 丈吉君       古屋  亨君    保利  茂君       坊  秀男君    細田 吉藏君       本名  武君    増岡 博之君       増田甲子七君    松澤 雄藏君       松野 幸泰君    松野 頼三君       三池  信君    三木 武夫君       三ツ林弥太郎君    三原 朝雄君       箕輪  登君    水田三喜男君       水野  清君    湊  徹郎君       宮澤 喜一君    武藤 嘉文君       村上  勇君    村上信二郎君       村山 達雄君    毛利 松平君       粟山  秀君    森下 國雄君       森田重次郎君    森山 欽司君       八木 徹雄君    保岡 武久君       山口シヅエ君    山口 敏夫君       山下 元利君    山田 久就君       山中 貞則君    山村新治郎君       吉田 重延君    早稻田柳右エ門君       渡辺 栄一君    渡辺  肇君       渡辺美智雄君    關谷 勝利君      ————◇—————  文教委員長大坪保雄解任決議案柳田秀一君外五名提出)           (委員会審査省略要求案件)
  65. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 柳田秀一君外五名から、文教委員長大坪保雄解任決議案提出されました。  本決議案は、提出者の要求のとおり委員会の審査を省略して議事日程に追加するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  66. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。  文教委員長大坪保雄解任決議案を議題といたします。     —————————————
  67. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 提出者の趣旨弁明を許します。唐橋東君。     〔唐橋東君登壇〕
  68. 唐橋東

    ○唐橋東君 私は、日本社会党及び公明党を代表して、ただいま議題となりました文教委員長大坪保雄君の解任決議案趣旨弁明をいたしたいと思います。(拍手)  まず、解任決議案を朗読いたします。     文教委員長大坪保雄解任決議案  本院は、文教委員長大坪保雄君を解任する。  右決議する。       理 由  文教委員長大坪保雄君は、当日議長より強行採決をせざるよう強く要請されておりながら、本会議の開会中ひそかに抜け出し、文教委員長席に着き、本会議終了直後の強行採決にそなえていた。この行為は、国会役員として懲罰にあたいする行為である。  さらに、公平であるべき委員長の職責に違反し、政府与党の意のままに多数の質疑者を残し、突如として、国家権力による大学の直接支配を意図する「大学の運営に関する臨時措置法案」の質疑を打切り、強行採決を行なった。  かかる暴挙は、議員としてあるまじき行為であるのみならず、議会制民主主義をじゅうりんするものである。  従って、委員長としての責任はまことに重大であり、きびしく糾弾すべきであり、委員長としての任にあたいしない者と断ぜざるを得ない。  これが、本決議案提出する理由である。     〔拍手〕  以下、理由について御説明申し上げます。  先ほど、わが党代表山口議員が、大坪議員の懲罰事犯として、第一、委員長として議長の裁定に従わざる不当なる行為、第二、議長に虚偽の報告をした罪、第三、衆議院規則を守らず、国会の権威を失墜した罪、第四、学問の自由を圧殺し、人文科学、自然科学の進歩に反逆する最大の罪、この四点をあげておりますが、動議は多数という力によって取り上げることが否定されました。しかし、議員として犯したこの懲罰事犯は絶対に消えません。わが党の主張は当然のこととして、議会の歴史の中に生きていきますし、また生かさなければならないことを銘記すべきであります。  いま読み上げました理由も、この懲罰事犯と同一の趣旨でありますが、できるだけ重複を避け、具体的に御説明申し上げます。  第一は、具体的な審議の経過から見た不適格性であります。文教委員長という重要な地位は、単に委員会の議事の進行係であってはなりません。文教政策に対する高い識見と、現在の教育の現状に対する深い洞察力を持って、党派にとらわれず、広く各界各層の意見を取り入れ、教育立法の具体的な推進者でなければなりません。  委員長は、遺憾ながらこのような理想も識見も持ち合わせず、本国会の会期の終わり、すなわち、五月二十五日の前日である五月二十四日に出されましたこの法案を、自民党の方針のまま、ただ一日でも早く審議を終了することにのみきゅうきゅうとしていたのにすぎません。口でこそ、重要法案であるから十分に審議を尽くそうと言いながら、初めから審議時間の総ワクを三十時間とし、ここにめどを置いて、審議の途中、政府側が法案の矛盾をつかれて答弁に困りましょうが、公聴会で全くりっぱな意見が出ようが、そんなことは一切耳を傾けません。三十時間をこえてからは、気をもむこと、気をもむこと、夜中の十一時過ぎにあすの委員会の電報をかけてよこすような始末でございます。  質疑時間は、各党全部の合計がなるほど三十六時間五十二分となりましたが、公聴会のときの質問時間、各党総計五時間二十九分を引けば、三十一時間二十三分がその総計でありますから、当初からの予定より一時間二十三分超過のときに強行採決をしたことになったわけでございます。しかも、そのうち五時間五分が自民党の質問でありますから、野党三党の質問総時間は実質二十六時間十八分であり、このうち社会党の質問総時間は、公聴会の二時間十八分を除くと、実質十八時間八分であります。それをあたかも三十七時間を野党質問に費やしたような印象づけをしておることでございます。園田国会対策委員長が強行採決後テレビで全国民に発表した中で、社会党は一人で十二時間も質問したと言われました。公聴会での質問時間も加えて、わが山中委員の質問時間は八時間四十三分であります。このような虚偽の報告を国会対策委員長にさせ、あたかも社会党が審議引き延ばしをしているがごときことを宣伝していることは、公平なるべき文教委員長として絶対に許すべからざることなのであります。(拍手)  第二としてあげることは、懲罰動議にもありますので詳しくは触れませんが、いやしくも国会役員としての委員長が本会議を欠席し、正式に国対から注意されたにもかかわらず、平然として省みない態度は、全く許すべからざるものがあります。  私は、資料を委員会室に置きましたので、急にこれに目を通す必要が出ましたので、ちょうど午後七時ごろ委員会室に資料を取りに行きましたところ、委員長席にただ一人新聞らしいものを見ているので驚きました。どうしたのですかと聞き、さらに、本会議を欠席することは許せませんよと言いますと、君こそ委員長席を占領しに来たのだろう、こう言うのです。私は、国会正常化の申し合わせを重んじ、露ほどもそのようなことを考えておりませんでした。自分の不正を恥じず、他人に責めをかぶせること、これよりはなはだしきはございません。(拍手)驚くべきことには、国対よりの注意に対しては、懲罰にされることは、むしろ光栄であると答えているのであります。かかる委員長のもとで公平な審議はなし得ないのであります。  次に重要なことは、議長の権威を無視していることでございます。このことは懲罰事犯にもありましたので、重複いたしますので省略いたしますが、少なくとも、国会の議長は国会の最高権威者であります。この権威を重んじてこそ初めて議員たるの資格があるのでありますが、この権威を全く無視した大坪委員長は、委員長たることはもちろん、議員としての無資格者であるばかりでなく、国会の権威の破壊者であると断言せざるを得ません。(拍手)  次にあげることは、うその報告を議長にしていることでありますが、多少具体的に申し上げます。  議長の権威を無視している大坪委員長でありますから、このようなことは当然でありましょうが、あの強行採決のあと、議長に対して、社会党の物理的抵抗があったので、やむなく強行採決した旨報告されていることは、わが党代表と議長との交渉から明らかになったのであります。この写真を見ていただきたい。少なくとも、委員長を中心にして、体力議員、ボデー議員が委員長席を取り巻いていて、社会党議員は机を隔てて——机を隔てているのが社会党議員なのであります。大坪委員長に指一本触れておりません。(拍手)このように取り囲み、引っぱっているのは与党議員であり、社会党議員は机の前で抗議しているだけであります。委員長を中心に自民党の体力派・ボデー議員が取り囲み、自民党委員はほとんど全員本本会議の終了を待たず席に着いており、わが党議員が本会議終了後、急を聞いてかけつけたのを見て、一気に開会を宣したので、わが党議員が激高したのであります。人をわなにおとしいれておき、わなに入った者を罪人呼ばわりする、この根性の卑劣さには全く驚くほかありません。この手は、よく旧軍閥が植民地支配において使い、旧内務官僚が国民支配の手段として使った策略であるわけであります。なるほど、委員長の経歴を見ますと、悪名高き旧内務官僚のきっすいの系列の人であることを知り、初めてその人柄と計画の根源を理解することができました。  終戦後、占領軍は日本の民主化をはかるために、行政と警察権をもって国民に君臨していた旧内務官僚制度をまつ先に解体しましたが、この官僚の中には、旧罪を省みず、解体後、口に民主主義を唱え、民主国家の中であたかも平和論者のごとく装っている人がおりますが、大坪委員長もその中の一人であると断言できるのでございます。(拍手)教育の重大な危機に際し、よろいの上に衣を着た平清盛が、いま重大な文教政策樹立の中の責任者である実態を、私たちは知らなければなりません。後世の歴史家は、必ずこの事実を記載するでありましょうし、この実態を感じ、この法案粉砕のため、全大学人、全学生、全文化人が立ち上がるのもまた当然のことだと思います。(拍手)  したがって、私は、解任の理由として、文教政策の本質にかんがみ、次のことをあげなければなりません。  すなわち、憲法において学問の自由が保障され、教育基本法において教育は不当な支配に属せざることを明記し、学校教育法において大学の自治を確立することができたのは、明治憲法下の天皇絶対制と軍国主義の中に行なわれたばく大な犠牲の上に立って、再びあやまちを繰り返すまいとした教育の原則でございます。国民の悲願なのであります。この崇高な理想も、長い保守党政権のもとで、憲法がじゅうりんされ、教育は再び軍国化することに対する純真な青年のやむにやまれぬ反発が、大学紛争の一原因なのでございます。したがって、これらの情勢を深く理解し、高い理想と一つ一つの現象の奥に秘められた本質を探り当て、一党一派や、目前の利害にとらわれない基本態度こそ、文教政策立法者の基本的な資格でありますことは、さきにも申し述べました。かかる観点に立つとき、大坪委員長は全くこの資格を欠くのみならず、むしろ大きな害毒を流すものとして、この法案とともに排除しなければならない人であると断ぜざるを得ません。(拍手)  その一つ一つの具体的事実はいまあげませんが、典型的旧内務官僚として、特高畑の経歴を持つ大坪委員長の性格は、新しい文化と科学を創造しなければならない新しい教育をつくり上げる人ではなくて、再び軍国化と中央集権化の道をつくり上げる権化としての姿なのでございます。大学立法がねらいとする学問の自由と大学の自治の破壊に異常なまでに示した熱意は、ここにあることを私は知ったのでございます。(拍手)私たちは、学問の自由と大学の自治を守る名において、大坪委員長を排除しなければなりません。  以上が解任決議案提出の最大理由であります。賢明なる各位の良識に期待し、提案理由の説明といたします。(拍手)     —————————————
  69. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 質疑の通告があります。順次これを許します。村山喜一君。     〔村山喜一君登壇〕     〔発言する者多し〕
  70. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 村山君、発言を願います。     〔「議長、定数が足りない」と呼び、その他発言する者多し〕
  71. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 定数はありますから、発言してください。——村山君、定数はありますから、発言してください。     〔発言する者多し〕
  72. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 静粛に願います。     〔発言する者、離席する者多し〕
  73. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 静粛に願います。自席へお戻りください。——静粛に願います。自席へお戻りください。     〔発言する者多し〕
  74. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 静粛に願います。自席へお戻りください。——村山君、発言してください。
  75. 村山喜一

    村山喜一君 私は、日本社会党を代表して、提案者である唐橋東君に質問をいたします。  第一点は、大学の自治、学問の自由を守る立場からの問題であります。  現代は断絶の時代といわれます。大学紛争もその中で生まれてまいりました。大学とは何か、学問のあり方の根源が問われているとき、政府・自民党は大学紛争を治安問題としてとらえ、当面の紛争処理と称して、各大学における自主的解決、民主的解決に水をさし、大学の自治、学問の自由を侵す弾圧法案をゴリ押しをしてきたのであります。  あなたは教育者でありましたから、教育は、心と心の触れ合いなくしては生まれないことをよく御承知のことでございます。教育は、内在的な欲求に基づいてみずから求めるものであって、与えられるものではないのであります。大学が自己革新を求められ、それにこたえて血のにじみ出るような努力をしているとき、政府はそれを認めず、紛争の内外の責任をすべて大学に押しつけ、教職員には分限処分、学生にはロックアウトで臨み、権力で教育、研究の機能を停止するとは何事でありますか。信頼のないところに教育はなく、真実を追求する教育の自由のないところには真の研究もありません。そもそも教育社会の秩序の原理は、真理に裏づけられた権威であって、権力で裏づけられる秩序ではないのであります。(拍手)  大学の運営に関する臨時措置法案は、大学を行政法上の営造物概念でとらえ、学生はその営造物の利用者として位置づけ、権利は認めず、義務だけは強制をし、教育と研究の協同社会である大学たることを否定し、学生の参加と自治の権利を無視し、大学を敵視する思想でつくられたものであります。教育の正常化をはかるとして、法案を不正常な強行採決によってその成立をはかっても、大学に対し何らの解決への説得力を持つことはできないと断言いたします。(拍手)  大坪保雄君は、文教委員長としてこのことを知ってか知らずか、大学法案は強行しても、国民は自民党を支持してくれるという自民党の大方針に従って、なりふりかまわず、どろぼうネコのように国民の権利をかすめ取ったのでありますが、大坪保雄君の思想性について、また、強行採決の背景について、提案者に尋ねたいのであります。  大坪君は、党内タカ派の一人であり、学問の自由、大学の自治を認めない旧内務官僚、特高畑の出身であると聞いておりますが、現在でも彼の本質は変わっていないのではないか。文教委員会の理事として大坪保雄委員長に接する機会の多かった唐橋東君から、とくと納得のできる答弁を求めたいと思います。(拍手)  第二に、文教委員長としての大坪保雄君の適格性の問題であります。  懲罰と解任の二つの決議案が同時に提案されることは、よくよくのことであります。文教政策は国民の将来について一番大切な問題でありますから、最も慎重に審議されてしかるべきであります。今日、国会がなすべきことは、大学紛争の根源を明らかにし、政府のあやまてる文教政策を正し、それを改めさせ、大学の非民主的運営をみずからの手で改革させ、真に国民に奉仕する大学の建設を援助することであります。紛争の解決に役立たない法案の強行採決をすることだけが委員長の任務であると考え、委員会を運営する方針も抱負もなく、みずからの責任で提案をすることもなく、成り行きまかせの中で、野党の意見は完全に無視し、自分の意見がすべて正しいとして、話し合いを事実上拒否してきたのではないか。理事会の運営のしかた、委員会の運営ぶりについて、所感を述べていただきたいのであります。  私は、大学の運営に関する臨時措置法案の重要性にかんがみ、委員会の傍聴も何回もいたしましたが、大坪委員長は、文教委員長としては、よそからの借りものであり、委員長として自信と責任をもって処理しようとする姿には、残念ながら接することができませんでした。大坪委員長は、大学問題を教育の中でとらえようとしたことがあったのか。彼の視点は、治安の角度であり、社会問題としてのとらえ方であったのではなかろうか。  二十四日、大坪委員長は、本会議を故意に欠席し、二時間半も席の先取りをし、委員外の体力派議員をボデーガードとして配置して強行採決を試みたが、絶句してものが一言えず、口をぱくぱくしていたようでありますが、大坪保雄君の心情をどう理解をしたらよいのか、説明を願いたいのであります。(拍手)  委員会における発言は、理事の協議に基づいて定めた順位によって許可することが衆議院規則に定められております。発言権を持つ帆足計君の権利を委員長がどうして一方的に否定をすることができるのか。松田議長の裁定を踏みにじり、残った発言通告者十名の権利を奪う動議提出させ、それを可決する権利が文教委員長にどうしてあるのか。提案者によると、委員長はうそ八百の発表をして、社会党が故意に審議引き延ばしをし、物理的抵抗をしたため、やむなく強行採決をしたと議長に報告したと聞くが、それをそのまま受け取る議長議長、議会制民主主義を認めない勢力に大義名分を与える委員長の行動は不可解であります。大坪保雄君はどういう人物なのか、説明を願いたいのであります。  第三に、公約と行為との関係についてであります。  大坪保雄君の履歴を見れば、典型的な戦時官僚のコースを歩いて人民を弾圧した内務官僚であり、軍国主義、ファシズムを鼓吹し、国民を戦争にかり立てた国民精神総動員本部の常任理事として、侵略戦争の推進役であったことが明らかであります。  昭和四十二年一月二十九日執行の衆議院議員選挙公報によると、大坪君は、黒い霧もさることながら、今度の選挙は、日本の民主主義、議会制度を守るために国民の審判を求めるものであることを強調し、わが国の議会制民主主義を守るために、社会党にきびしい批判を加えてくれと訴えているが、大坪保雄君は議会制民主主義を何と心得ているのか。多数のみが正義であり、少数意見はこれを抹殺することがよいと考えているのではなかろうか。公約を弊履のごとく捨て去り、議会制民主主義の墓穴をみずから掘った大坪君は、その責任をとるべきであります。委員長の職をみずから辞すべきであると考えますが、提案者はどうお考えになりますか。  彼は、七〇年安保を目前にして、学問の自由と民主主義を押える政府と自民党の至上命令に従って、議会制民主主義を踏みにじったのであります。大坪君の眼中にあるのは、権力への盲従と権力による弾圧のみであり、危機に瀕した国会の姿も、若者たちの政治への不信、直接民主主義への傾斜への危惧も、念頭になかったとしか思えないのであります。官僚の通弊は、国民大衆に対しては血も涙もなく、トラの威をかりて権力による弾圧を加えながら、自分はあたかも大衆の味方のごとく装い、偽善者としてのその本質をごまかそうといたします。多くの官僚出身政治家は習い性となり、御殿女中的な体臭を脱し得ないのであります。大坪保雄君はどの類型に入るのでありましょうか。  大坪君の選挙公報の中の「私の公約」を見て、ふしぎに思うことは、彼は、自民党の治安対策副委員長でありながら、防衛、治安、安保等については一言も触れていないのであります。政府・自民党が、今国会において強行採決をすること十四回、防衛二法、健保改正、大学法案等、憲法も国会法も無視し、議長、副議長もいけにえにしながら、強行に次ぐ強行で通過をはかる政治姿勢の中には、七〇年安保を現在に引き寄せ、その体制づくりを急いでいるものといえましょう。  防衛、治安、安保のように、国民の生命と生活と権利に関する重大な問題について、それを国民に問うこともなく、白紙委任を取りつけたと称して安保体制の確立を急ぐ自民党は、議会制度を本気で守ろうとしているのか、それとも議会を支配体制のアクセサリーとして、飾りものとして飾り立てようとしているのか、議会を形骸化している自民党独裁の政治から、そのことは明らかであります。大坪君も、残念ながらその有力な一人であることは明らかであると思いますが、いかがでございましょう。(拍手)  大坪君が真の政治家であるならば、解任決議案採決の結果を見る前に、良心に従って、文教委員長の職をみずから辞任するよう勧告をして、質問を終えます。(拍手)     〔唐橋東君登壇〕
  76. 唐橋東

    ○唐橋東君 村山議員にお答えいたします。  第一の質問は、大学の自治、学問の自由を守る立場から見て、審議された大学の運営に関する臨時措置法は、弾圧立法であり、教育のあるべき姿から見ても、紛争の解決には役に立たない、このような法案をゴリ押しした大坪委員長の思想性についてどう考えておるのか、その背景についてはどうか、このような質問だと思います。  御指摘のとおり、大学運営臨時措置法は、目的には、大学の自主的な解決の努力を助けるのだ、こういうように明記してありますが、その助け方は、実は大学の自治能力を信頼せず、文部大臣の意のままに学長は行動せざるを得なくなり、最終的には文部大臣の権限で停止し、少数の協力者のみを残して、他の教授、助教授らはすべて休職にして紛争解決より手を引かしめ、思うがままの大学にして紛争を解決しようとしておるのであります。他方、学生の意見は最小限度にお聞きしようというだけで、学生の権利は認められません。一方、学長や理事者には最大の権利を与えております。理事者側が、日本大学の古田氏のように、不正があるからということで、その解決を要求するためにストライキをしようが、本日の新聞に報道されております山梨学院大学のように、文部省の認可を受けていない各種の免許事項等を実行したため、それを指摘する学生が、その不正の改善を要求し、たとえば学校封鎖というようなことに入った場合、すべてそれは紛争として処理し、封鎖だけで紛争校としてこれを処理し、理事者側には一切その責めを直そうとする義務は少しもございません。むしろ、紛争校ということで権限が理事者側に拡大されるだけであるのでございます。一言にして、どのような理由があろうとも、学生による正常でない行為により、大学における教育、研究、その他の運営が阻害されれば紛争とされ、その解決のためには、いま申し上げましたように、学長や理事者に権限を集中し、その権限を文部大臣が一手に引き受けて指示し、批判的な教授連には一切発言権をなくしていこうとする方法なのであります。解決策については、大学の自主的な解決案をいかにつくろうとも、文部省の考え方に沿わないものは認められません。したがって、文部省の方策以外には、どのような解決策もあり得ないという方向を明らかに示しておるのでございます。  結論的に申しますと、私立では、日本大学の古田氏がますます正当化されてきます。国立では、東京教育大の方式が典型的な例になってくるわけでございます。したがって、村山議員が言われましたように、教育という人間関係の否定であって、御説のとおりなのでございます。このような法案をゴリ押しした大坪委員長の思想性についても、御説のとおりだと思います。  ただ、私の申し上げたいことは、個人の思想、信条は自由であり、私が大坪委員長の思想を悪い、よいとは申し上げられませんが、確実に申し上げられますことは、このような思想の持ち主は、いまの大学紛争解決にとっては、解決者ではなくて、むしろ弾圧者であるわけでございます。文教立法に携わる者として最も排撃しなければならない思想の持ち主であるということだけは、明確であろうと思います。(拍手)  第二の質問は、文教委員長として懲罰と解任決議を同時に国会に提出されている、このような人物の委員長としての適格性についてはどうか、その委員会、理事会等の運営ぶりはどうか、ボデーガードに囲まれ、口をぱくぱくしただけで、動議成立、法案採決というようなことを主張される委員長としての心情はどうだろうか、発言中の帆足委員の発言権を無視し、議長の裁定を踏みにじったり、十名の発言通告者の権利を奪うようなその議事の進め方についてはどうか、さらに、あらかじめ自分が読み上げる原稿をふところに入れて、そして、それが進行されていると、事実を曲げた報告を議長にしておる、このようなことについての大坪委員長の人物についてはどうかという御質問だったと思います。いまの質問は非常に具体的な質問でありまして、その一つ一つについて十分お答えしたい思いもございますが、一括してお答えしますので、御了承をお願いしたいと思います。  私が申し上げたいことは、理事会の運営や、採決のとき、口をぱくぱくしただけで、速記には何も書いてないその議事を、藤波委員から質疑打ち切りの動議提出されたというようなことから始まって、法案が賛成多数で可決されましたというようなことを言って、平然としておるその神経、先ほども申し上げましたように、松田議長の要請も受け付けず、委員の発言も否定し、事実を曲げた発表をしておる。その責任をみずから省みるならば私は了としたいのでございますが、実は、すべて自分のことはたなに上げて、人の責任にするだけの態度と方法こそ、先ほど申しましたように、ヒトラーがその政権を築き上げるとき使った常套手段であり、旧軍閥や旧内務官僚が常に用いた手段であり、これは権力主義者の常套手段でございます。ファシストでございます。したがって、平和憲法、民主主義の破壊者であると言っても決して過言ではございません。私は、このファシストの権化とも思える大坪委員長を信任できないのみか、民主主義の破壊者であることを明確に申し上げて、答弁にかえさせていただきます。(拍手)  第三としての御質問は、みずからの選挙公報に、議会制民主主義の確立を公約しておりながら……     〔発言する者あり〕
  77. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 御静粛に願います。
  78. 唐橋東

    ○唐橋東君(続) みずからこの公約を捨て去った責任についてどう考えるのか、自民党治安対策副委員長として、実は七〇年安保体制確立のための責任を持つ、あたかも国民の味方のごとくふるまう官僚政治家と思われるがどうかという質問だと思います。これも簡単にお答えさせていただきたいと思います。  専制主義者は、いつの時代でも、だれでも自分の行動は最善のものであり、これに反対する者は最悪のものであると考え、これを認めないのみか、弾圧にさえかかるわけでございます。一切の客観的な原理原則に立って自分の行動を批判していかないところに、専制主義者の特質がございます。
  79. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 唐橋君、時間ですから、結論を急いでください。
  80. 唐橋東

    ○唐橋東君(続) かつて大坪委員長が立候補にあたって公約した議会制民主主義の確立についても、おそらくは、今度の強行採決の行動も、自分としてはこれが議会制民主主義の確立のための行動だと考えておられることだろうと思います。なぜかといえば、ただ一人、本会議場に出席もせずにいたこの感覚、懲罰動議を出されながら、光栄であると考えたこの態度、自己中心的で、客観的な原理原則を顧みないこの実態、議会の中において、自分の都合によっては衆議院規則を破り、懲罰に値するような行動であっても……
  81. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 唐橋君、制限の時間になりましたから、結論を急いでください。
  82. 唐橋東

    ○唐橋東君(続) 自分の行動は最善であると考えたこの考え方こそは、私は、今回の大学法案立法の趣旨から見ても、文教委員長として最不適任であると考え、村山議員の考えと軌を一にするということを申し上げて、答弁にかえさせていただきます。(拍手
  83. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 内藤良平君。     〔内藤良平君登壇〕
  84. 内藤良平

    内藤良平君 私は、唐橋議員が述べられました文教委員長大坪保雄解任決議案の理由には、全面的に賛成でありまして、同僚唐橋議員及び村山喜一先輩議員の質疑応答を承りました上は、いまさら発言をする必要もない気持ちであります。しかしながら、私なりに若干の質疑を準備いたしております。また、常日ごろ考えておりました国会の運営の問題等を、この機会に唐橋議員を通じて解明されることを期待しながら、質問をするものであります。  第一は、文教委員会における大学の運営に関する臨時措置法案の取り扱い方についてであります。  唐橋議員趣旨弁明によりますと、社会党及び野党議員が審議の引き延ばしをしているということでございますが、たしか大学法案の国会提出は五月二十五日の、第六十一国会会期最終日の前日、五月二十四日であったと覚えております。防衛法案、健保特例法案等、いわゆる政府・自民党のいう重要法案が、国民大衆の皆さんの強烈な反対のために、通常の会期では通過の見込みが立たず、ついに議会史上初めての、七十二日間という長期延長を、一方的に、強引に、暴力的に行なって、法案の国会通過を強引に、暴力的にはかろうとしておるのは、国民の周知の事実でございます。  この国会の情勢の中で、延長直前の五月二十四日、政府が国会に法案を提出したということは、この法案の生み出される母体としての政府・自民党の内部事情が複雑怪奇をきわめたものであろうと、部外者の私としても容易にうかがい知れるところであります。生まれ出ました子供、すなわち大学法案は、母親が期待したような子供ではなかったようであります。政府と自民党は、この子供を、国会という国民の代表の集まりに御披露するには、なかなか話がまとまらないで、ああでもない、こうでもないと、小田原評定を繰り返し、ついに、延長国会直前の五月二十四日に、ようやく晴着に着かえさせて登場させたものではなかろうかと思うものであります。わが社会党はじめ野党側としては、この間の事情を察知しておりますから、生みの親で問題のあった子供を、名づけ親になってくれと言われても、だれも快く引き受けるはずはありません。延長国会の中で、審議の引き延ばしがあったと政府・自民党がことさらに誇張するのは、わがままかってな世間知らずの金持ちが、思うようにものごとが進まないときに、他人さまをあしざまに悪口を言うことによく似ているのではありませんか。  特に、大坪文教委員長がその宣伝役を引き受けて一生懸命につとめていますのは、出生に問題のあった子供を、人並みに世の中を渡らせるために、金持ちの親が金にものを言わせて、気は小まいが、しかし欲の深い、隣のじいさんを無理やり世話人に頼んで、親戚縁者、町内知人に出生祝いをはなばなしく御披露させようとする江戸時代の人情小ばなしにあるような、その気の小さい、欲の深いおじいさんの役柄を、文教委員長大坪保雄先生が引き受けたのではないでしょうか。(拍手)  大坪保雄先生が、故意に歪曲した発表を、報道関係者並びに自民党国対委員長、松田議長、藤枝副議長に報告している事実は、大学の運営に関する臨時措置法案の文教委員会における審議の経過と、政府・自民党の立案の過程をあわせ考慮する際に、私の所見が、案外その間の事情をついているのではないかと思いますが、唐橋議員の御所見をお尋ねしたいところであります。  第二は、文教委員長大坪保雄先生の奇矯な行動であります。  先ほど、わが党の山口鶴男先輩議員趣旨弁明のもとに、大坪保雄先生を懲罰委員会に付する動議が審議されましたが、趣旨弁明の中でも明らかにされたとおり、本院本会議が開会され、しかも、国民生活に重大な影響のある法案が記名採決されておる際にもかかわらず、文教委員会が開会予定の第十六委員室において委員長席に着席し、しかも、本会議開会中の数時間にわたって委員長席から動きもせず、いわゆる挙動不審の状態であったということであります。(拍手大坪先生は、そのとき、口の中にあめをほおばり、心中の動揺をみずからおおい隠すのに苦心しておるさまが、ありありと見えたといわれておるのであります。  一体、国会が開設されてから数十年の歴史を持つ中で、大坪保雄先生のように、衆議院の役員として重責を負いながら本会議をサボタージュして、無人の委員会の委員長席に数時間着席を楽しむということは、まず先例のない珍事ではないでしょうか。大坪保雄先生は、拝見するに、よわい六十をこえておられるように思われます。還暦の祝いは、赤い帽子に赤いはっぴで高齢を祝うとともに、子供に返って、これからは無邪気に、童心をもって余生を楽しんでくださいというお祝いであろうと思いますが、まさか文教委員長のいす席で、あめをしゃぶりながら童心に返っておったとは私は思いたくないのであります。年をとると子供に返るとは、大坪保雄先生の場合は全く失礼千万な言いぐさだと思います。大坪保雄先生の経歴が示すがごとく、東大出のエリート、内務官僚として、また、政治家としての実力はかくかくたるものがあると思いますが、さすれば、文教委員会における奇矯な言動は、先生の経歴に照らし合わせて合点のいくものではございません。全く突然変異としか受け取れないと思うのであります。ただ、思い当たりまするのは、占領下に開かれました連合軍の極東軍事裁判において、かの大川周明氏が、突然東条英機氏の頭上を連打した事件がありました。大川周明氏は、精神鑑定の結果は、精神異常者として軍事裁判から除外されました。私は、大坪保雄先生のこの突然変異的な行動は、精神構造に異常ありと判断し、適切なる措置をとられる必要も十分考慮され、解任案提出にあたっても、慎重なる取り扱いをあわせて進めておられるのかどうか、お尋ねしたいのでございます。(拍手)  第三は、文教委員会における強行採決についてであります。  私は、後輩議員の一人として、文教委員会並びに理事会をしばしば傍聴し、勉強させていただいておるものでありまするが、文教委員会の第一印象は、さすがに文教行政を掌握される方々であって、与野党ともにりっぱな紳士が文教委員をつとめておられると思いました。会議におきましても、発言、動作ともに上品にして優雅……
  85. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 内藤君、時間ですから、結論を急いでください。
  86. 内藤良平

    内藤良平君(続) 私の所属する運輸委員会における開放的な雰囲気とは全然違った、穏やかな、静かな雰囲気でございました。かかる雰囲気の文教委員会において、物理的抵抗のもとに強行採決が行なわれたことは、私の想像に絶するところであります。おそらく大坪委員長と自民党の体力派といわれる方々が、事前に打ち合わせをせられ、計画的に、抜き打ち的に採決を強行しようとはかられたものではなかろうかと考えるものであります。  私の考えを裏づけする証拠として、翌日の某新聞紙の写真に、大坪委員長を囲んで、守るがごとく人垣をつくっている方々は、自民党の文教委員以外の議員であって、強行採決十数回といわれる今次国会の各委員会の強行採決の場には、ほとんど顔なじみである大きな顔が並んでおるのであります。
  87. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 内藤君、制限の時間になりましたから、結論を急いでください。
  88. 内藤良平

    内藤良平君(続) わが社会党並びに野党の議員は、だれ一人顔が写っておりません。この状況は、明らかに、強行採決は行なわない、物理的抵抗は行なわないという松田新議長の提案を足げにして、物理的抵抗が行なわれるとの想定のもとに強行採決を行なったものではないでしょうか。この大坪委員長を頂点にした共同謀議は、戦前の特高警察、あるいは戦後はアメリカのCICの得意とする、目的のためには手段を選ばずの……
  89. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 内藤君、制限時間が過ぎましたから、発言を終わってください。
  90. 内藤良平

    内藤良平君(続) 謀略に匹敵するものと思われるのでありまするが、唐橋議員は、当日の文教委員会の事情から見ていかにお考えでしょうか、お尋ねする次第であります。  以上三点について、大坪文教委員長解任決議案趣旨弁明について質問を申し上げ、明快な答弁を期待する次第であります。(拍手)     〔唐橋東君登壇〕
  91. 唐橋東

    ○唐橋東君 内藤議員の質問にお答えいたします。  第一の質問は、自民党が党内事情から法案提出がおくれ、会期末になってようやく提出された、これを大坪委員長が引き受けて無理やり通そうとした、そのため報道陣はもちろん、自民党国対委員長、松田議長に故意に曲げた報告をしているというが、その間の事情はどうかということであったと思います。  御指摘のとおり、自民党内は、いわゆるハト派、タカ派が入り乱れ、最終的には、学生処罰法案まで考え、それが修正案となって提出されました。審議の最終段階で、というのは強行採決をした当日になって、修正案の審議をしておれば強行採決が間に合わないため、わざわざこれを取り下げて、原案だけを強行採決したのでありますが、ともかく、多数党であれば、どんなことでもできるという一党独裁的観念が終始審議の根底にあり、ただそれをカムフラージュするため、表面的には慎重審議をしたとか、物理的抵抗があったから強行採決をせざるを得なかったとか言っておるだけでございます。多数党であれば、どんなことをやってもよいのだというこの観念こそが、私は民主主義の破壊に通ずるものであるといわざるを得ないと思うわけでございます。  第二の御質問は、大坪君のように経歴も長く、衆議院規則等にも精通しておる人が、懲罰動議が出される行為をあえてして省みないことは、精神鑑定を必要とするのではないかということだったと思います。  御承知のように、大坪君は、長い官僚としての生活をしていますし、官僚ほど会議規則等はやかましく、形式主義者であるわけで、その政治生活から見ても、全く予想されない突然の行動でありますので、私も一時は、この暑さと連日の仕事のお疲れが年齢的にも作用して、一時的な精神異常、ノイローゼの急激な進行のための発作でないかと疑ったのでありますが、さきにも申し上げましたように、強行のための事前の精密な準備行動や、強行後の態度等から見て、精神鑑定は必要でないと思います。ただ、鑑定にかけるとするならば、長い間つちかわれた権力主義者としての思想と性格が、現在の平和憲法、民主主義体制に合するかどうか、高等裁判所の判断を必要とするのではないかと考えておるわけでございます。(拍手)  第三の御質問は、平素紳士的な文教委員会が強行採決をするとは考えられないことであり、また委員長が、本会議中から委員長席の周囲を体力派議員によって防備させるという計画的な強行採決であることについて、どうも了解できないが、どうかという質問であったと思います。  全くそのとおりでありまして、社会党議員が、本会議終了後委員会室に着いたときは、自民党文教委員の方々は、ほとんど全員着席しておるのみならず、委員長席にはボデー議員が委員長を取り巻いていたのであります。本会議の終了が七時四十分で、新館三階の委員会での採決終了が七時四十五分という記録を見ても明らかでありまして、社会党の議員が部屋に着いたとたんに強行採決をしたため、社会党議員が激高した行動も当然だろうと思いますが、この激高した行動をさして、暴力だ、物理的抵抗だという言いがかりをつけておるわけでございます。このような議会制民主主義の破壊行動に対し激高しない議員があったら、その人は議員の資格がむしろないものと考えてよいではないでしょうか。(拍手)  言い足りない点も多いと思いますが、以上で答弁にかえさせていただきます。(拍手)      ————◇—————
  92. 藤枝泉介

    ○副議長(藤枝泉介君) 本日は時間の関係上この程度にとどめ、明二十八日午前十時より本会議を開き、本日の議事を継続することといたします。  本日は、これにて延会いたします。     午後十時五十三分延会      ————◇—————