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川井政府委員 大臣にお尋ねの点もございますが、こまかい点、私からお許しいただきたいと思います。
最初に御
質問になりました
本件についての詳しい
事情でございますが、実は私もこの
事件の
背景についてある
程度また別の面からの
報告に接しておりますので、いろいろ若干のことは承知しておるのでございますけれ
ども、非常に膨大な
事件の中から、その一部を
証拠固めができまして、そして
使途不明金といわれるものの中から、先ほどあげましたように、とりあえず六千万円についての
証拠が十分だということで、一部
裁判所のほうに
起訴を
検事がいたしております。そうしますと、まだ
余罪と申しますか、若干の疑問のある
部分が残っておりますので、その残っている疑問の
部分については、引き続き
警察と
検察庁とが協力して目下
取り調べ中である、こういう
報告になっておりますので、近い機会に、その残った分について
起訴になるか、不
起訴になるか、いまから予断は許しませんけれ
ども、何らかの
検察庁の判断が明らかになると思いますので、いまここで
最初の御
質問にお答えいたしまして、その
内容について
当局としてはこう思うのだということは、ここではちょっと申し上げかねますので、この点はひとつもうしばらく御
猶予をいただきたい、こう思うわけであります。
それから、
あと使途不明金がそれじゃ幾らばかりあるのだということでございますが、これもいま六千万円
起訴した、ほかにも若干あるという
報告がきておりますけれ
ども、はたして具体的に何億円あるのか、何千万円あるのか、その辺についてはまだ詳しい
報告に接しておりませんが、とにかく若干の
疑いの
部分が残っておる、こういうことでございますので、もうしばらくその辺につきましてもその
程度でひとつごかんべんをいただきたい、こういうふうに思うわけでございます。
それから、これは一部
起訴になっておりますので、御承知のとおりすでに
裁判所で係属している
事件でございますし、まだ
公判が開かれておりませんので、国会でもって私
どもの
立場からいろいろとその
内容に立ち入って議論をいたしますことは、これから開かれる
公判にもいろいろな影響があろうか、こういうふうに思いますので、裁判の公正という面から見ましても、具体的な点についての
説明については、そういう面からももうしばらくお待ちをいただきたい。これは私からのお願いでございます。
それから二番目に、
岐阜の
検事正が、たまたま問題になっておるその
知事との間に
囲碁の
対局を二回にわたってしておるのではないか、そういうようなことが、
本件についても、あるいはもう一つの問題になっておる
知事が
被告人になっておる
事件についても、
県民の
立場から釈然としないものがあるが、どうだろうか、こういうふうな御
趣旨の御
質問でございますが、これにつきましても、いろいろ
最高検察庁を通じまして、その
内容について一応の
調査をしてまいりました。結論といたしましては、二回
平野知事と
大島検事正とが
囲碁の
対局をしたということは、そういう事実は間違いございません。そのいきさつは、
地元の
新聞紙が、たまたまそういう県の中における知名な役人が
両方ともにかなり碁が強いようでございますが、そういう名士を戦わせて、その
棋譜を
新聞紙に載せたい、こういうふうな希望でもって両者を説得して、そして公明正大に
囲碁の
対局をさせて、その
棋譜なりあるいはそれにまつわるエピソードなりを
新聞に連載した、二度ともそういうケースだそうでございまして、これはいろいろ
考えようがございますけれ
ども、そういうような明朗なガラス張りの
囲碁の
対局であります。いろいろ
事情はありましょうが、私
どもの
立場といたしましては、
検事正としてもまあまあその
程度の
交友関係なりあるいはその
行動なりというふうなことが許されていいのじゃなかろうか、こういうふうなことで、
最高検察庁も、
法務省のほうも、私から
大臣に詳しく御
報告を申し上げてありますけれ
ども、そういうことであるならば、これはよく
お話をして、そして御
了解をいただくべき筋合いのものではなかろうかというふうなことで、
調査の結果はそういうことでございます。したがいまして、私
どもいままで
調査の結果では、決してそういうことがあったためにこの
事件の
追及をゆるめているとかいうようなことはございませんで、
身柄をきちんと勾留いたしまして、そして調べて、そして一部を
起訴し、さらに
余罪を
追及中だ、こういうことでございますので、そういうような
行動面からも一応ぜひ御
了解を賜わりたい、こういうように思います。