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瀬戸山委員 きょうは別にお役所の
皆さんに御迷惑をかけるつもりで言っておるのではないのですけれ
ども、どうも私の経験では、最初に申し上げましたように、
政治を受ける
国民の側から見ますると、
日本の役所はどういうふうに考えてやっているのかなという一つの疑問と申しますか、理解しがたい点があると思うのです。しかも繰り返して申し上げて恐縮ですが、いまは特に産業の発展と
農業との
関係で、
農政の内部においていろいろ再開発をしなければならない、こういう時期ですから、たばこも
農業の一つでありますれば
——だからそれを最初確かめたのですが、
農業の一つでありますれば、どうかそういうものも含めて今後の近代
農業の、しかもさっき政務次官がお話しになりましたように、
農業地域を特に指定して、そしてそれを整備していこうというのですから、そういうものをよくかみ合わせてやっていただきたいということをお願いしておきます。
それから、これは具体的な問題でまことに恐縮ですが、専売公社ではいまたばこの
——まあ世の中が変化し科学技術が進んできますから、それに対応して専売公社
関係のたばこ工場と申しますか、たばこの再乾工場の整理統合をお考えなさっておると承っております。具体的にどうのこうのとここで聞こうとは思いません。思いませんが、それも
国民の受ける率直な印象からいいますと、特にまた私もそうですが、ものごとを総合的に考えなければならない、また考える
段階になっておるのにかかわらず、どうもそういうのとは無
関係に、専売公社は専売公社の御都合でおやりになっておるのではないかという気がしてならないものですからきょうお尋ねしておきますが、たとえば、たばこ耕作以外にはできない、しかも
農業地帯であって、しかも希望があってそういう集約的にたばこを耕作している地帯にある工場を廃止して、そしてそれをどこかに統合しようというような御計画もあるやに伺っております。
そこで私は、いま第二次といいますか、新総合開発計画もせっかく
政府で経済企画庁が中心になって練っておられますが、それを読みますと、各地に生産の集中化と
流通機構の整備をして、合理的な国全体の産業経済を運営しなければならぬということを各所にうたっておられます。当然なことであります。
農政についても、いままでのようなばらばらしたようなことではだめだということを、この
委員会でもしばしば
議論をされておりますが、どうもそういう
議論を一方ではしながら、一方ではそういうのは馬耳東風といいますか、そういうことはつまらぬ
議論のような
行政が次々に行なわれておる。そこで私は、さっき
隅田川政治ということに考えを及ぼす、これは国家のリーダーが考えを及ぼすべきものであると申し上げたが、失礼でありますけれ
ども、閣僚の
皆さんはゴルフには熱中し、料亭には通われるけれ
ども、実際そういう
国民の側にわれわれが行なう
行政が、そういうふうに
源流の清い水のように
末端にまで行き渡っておるかどうかということに注意される閣僚は何人おられるでしょうか。きょうは来ておりませんけれ
ども、それできょうは総理に来てもらいたいと言ったのですが、どうもこれは得てして
法律をつくり
国会で
議論をしましたあとは、もちろん各
行政庁の
皆さんにお願いをしなければならないのだが、それが
末端に行きますと、それはすべてごみが入ったり、濁流が入ったりして、その清い水といいますか、その政策、
政治の
方針というものが、
国民が期待しておるにかかわらず、
末端に行くとだいぶ姿が違っておる。むしろ変わったものが及ぼされておる。
一々申し上げませんけれ
ども、
農政には特にそれが多うございます。だから
農政については、全国の農村が非常に信頼感を失って不満をかもしておる。これはこの
委員会でもしばしば
皆さんから言われておりますが、そういうところを、非常にむずかしいことはわかりますが、一度でも
日本の
政治を担当される閣僚の
皆さんが、水戸黄門式に、実際その
政治がそういうふうに行なわれておるか、悪代官がおって違ったことになっておりはせぬか、ほおかむりをして見て歩いた人というのはあまり聞かない。私はそうまでしなさいと言うのじゃない、いまの時代は違いますから、あまりうろうろすると自動車にひかれて死んでしまいますから。そういうことじゃなくて、そういう心がけが必要ではないか。いまは非常に大事な時期であります。それを痛感したから言うのです。
これは一例でありますけれ
ども、いまの佐々木副総裁何と
お答えなさるか知りませんが、たばこの生産の中心地のほとんどに再乾工場がある。それを整理統合してほかへ持っていこうということがあれば、それは
政府のおやりなさることでありますからけっこうでありますけれ
ども、国土総合開発計画を立てたり、総合
農政をしたり、それから合理化をはかったり、そしてコストダウンをしようとかいう
議論が横行している中に、そういうことでよろしいのかということです。
生産者がまた別なところにそれを運ばなければならない。
百姓は非常に単純ですから、ああわれわれの工場があるからということで一生懸命やるが、工場がなくなったらたばこはもう軽視されたのだ、端的にそう思うでありましょう。そうして、いま過疎地帯とか過密地帯とかいわれておりますが、農村地帯には、どんな小さな働き
場所でも一カ所でも多く必要なんです。それに数十人の人が働いておる。それもできなくなる。いま、過密、過疎の問題を取り上げて、そして今度の総合開発計画なんかを練り直しておるわけですが、それとはうらはらなことが各省の権限によって無
関係に行なわれていくということでありますと、それは
国民が
政治に信頼を置かない。何と
政府や政党がりっぱなことを並べても、それはもううわのそらで
国民は聞いておるというのがいまは大半であります。そういうことを改める時期である。私から言うと、おかしな行ないをなされておる。そういうことでいいのか、どうか。具体的な問題は申し上げませんが、専売公社に御意見がありましたら承っておきたい。