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大出委員 わかりました。私も似たような
考え方を持っているのですがね。いずれにしても、心配が
一つあるのは、どうも
制度化ということを逃げたがるのがうしろにおいでになる
大蔵当局の
皆さんで、ここまできたらそういうことをおっしゃらずに、やはり
制度化すべきだと思うのですよ。よく私が例にあげる文武官の
恩給の改革に関する
法律という
法律がフランスにあったり、それから
公務員退職
年金法という
法律がアメリカにあったり、物価をとるところもあれば
公務員給与をとるところもあります。この間次長が御説明になっておるドイツの例もあります。ありますが、それらを私はいろいろ調べております、資料もありますけれども、いずれにしても
制度化ということが
一つの中心にならなければならぬ筋合いで、こう物価がうんと上がっちゃった、
公務員給与が上がっちゃった、しばらく改定しないでこうやってここまできて上げたのじゃ、この間というものは置きざりになっちゃうのですね、退職
公務員というのは。あなたはまたここでしばらく、七回か八回か、戦後十二回ですか、改定をしておりますが、その間いつもここのところは置いてきぼりを食う、またここで上がる、こういう上がり方をするのです。片方はこう上がっている、毎年人事院勧告が出てきているのですから。そういうことを考えると、いつも置いてきぼりを食うわれわれの先輩をこのままにしておいてはいけない。
皆さんだって、やがておやめになればその部類に入るのだから。
大蔵省あたりは、天下りは国家
公務員賃金並みなんて決算
委員会でやられて、困ったななんて思っているのじゃないかと思うのですけれどもね。そうなると、
恩給は大切ですし、
共済年金も、やはりあなた方の元
給与課長で、岸本さんの実力ある
給与課長時代に
共済移行をやったんですから、そういう点等を考えると、この辺でやはり
制度化に踏み切ってもらう。いずれに中心を置くにしても、その場合に中心の置き方は、いま次長がお答えになったが、この人たちは国家
公務員であったわけですから、あと昇給しないというだけですから……(伊能
委員「きょうは人の身、あすはわが身」と呼ぶ)そういうことです。それは運輸省の事務次官、政務次官、両方おやりになっている人が言うのだから間違いない。ほんとうに間違いない。
そういうことで、ひとつ
大蔵省踏み切っていただきたい。どっちかということになれば
公務員給与が中心でなければならぬということだけは間違いない。
そこらのところをひとつお考えいただいて、
法律の二条ノ二の
趣旨をぜひ生かしていただきたい、お願いしておきます。
それからハンセン氏病について、この四、五年前に、私が
国会に出てきて間もなくですが、お話を聞いたりして調べたことがある。ところが、その当時は該当の
皆さんの側が、何か天刑病だなんていうことを言いたくない、表に出したくないという気分が多分にあったんですね。ただしかしここまでくると薬事療法その他もだいぶ進んできて、最近はある程度なおる、しかし外形はなおらない。しかも終戦後の
昭和二十年という時点が中心ですから、したがって、こういう席で言いにくいけれども、この間申し上げたように断種をするという
一つの既定事実があったんですね。これはなおらぬですよ。だからそうなると、これは今日だいぶよくなられた
方々もたくさんいます。今回陳情に来られて、けさ私も陳情を受けたんですが、陳情に来られた
方々が食堂に入ったら追い出されちゃったというんですね。そのときの話をしみじみ聞かされて、ついどうも
理事会に出るのがおくれてしまって、議員会館の前で、あそこのたまりでお話を聞いたんですけれども、それはその食堂の方がそういう気持ちになるのは無理はないだろう、無理はないだろうけれども、御本人たちは危険がないから出てきているのですから。しかし外形はなおらぬです。だから、出て行ってくれなんていう話になってしまうんです。これはきのうの話です。そういうふうに社会
一般の中に入ってこられた場合にそういう
状態になる
方々なんですから、私はほんとう言うならば、総理大臣かというここのところを変えて、ハンセス氏病という形に明確に別表のところでしていただきたい、正直言うと。しかしこの別表の中身というのは、身体
障害というものを
一つの外形的な基準を含めて基準にしておられますから、
一つの病名だけあげて、これは五項症じゃいけないんだ、三項症以上、特を含めてこっちにいくんだというように――ここでハンセン氏病はということは
法律体系上困るという
皆さんの言い分も私はわからなくはない。これはまことに残念なことで、ほんとう言うならば、ここで法
改正をやってしまいたいと思う。各党も御賛成なんですよ。塩谷さんが一番最初にお出しになっている
問題だし、受田
先生もそれをおっしゃっているし、わが
委員会の一番古い伊能
先生もそうおっしゃっているし、前回礼遇の、いつも内閣
委員会で苦労されておった八田さんもお医者さんの立場で関連
質問をされているし、私もいにしえにおいてこの
問題を取り上げているし、
皆さんの
意見も一致しているのです。現に起こっている事態を、きのうのことを申し上げましたが、一番困っている人の痛いところに手を置いて、そのことを解決するのが政治なんですから、そういう意味で法文上これを入れたい。しかしそれがどうしても
皆さん困るのだというなら、答弁をちゃんと実のあるようにしていただいて、
法律改正にかわる措置をしかとおやりをいただくということにしていただかないと、そういう気の毒な
方々の気持ちは通じませんので、そういう意味でこれは総務長官からできれば御答弁いただきたいわけでございます。